REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2008年05月31日

【写真レポート】王子小劇場「“佐藤佐吉演劇祭2008”記者発表」05/07王子小劇場

20080407_satosakichi2008.JPG
佐藤佐吉演劇祭2008

 東京都北区にある王子小劇場にて、劇場が主催する「佐藤佐吉演劇祭2008」の記者発表が催されました。

 金屏風も用意されて本格的な記者会見!・・・かと思いきや、やっぱり王子小劇場ならではの和気あいあいムード。大丈夫かしらと本気で心配になる場面もありましたが(笑)。⇒休むに似たり。に動画あり!

 佐藤佐吉演劇祭は“(劇場職員が選ぶ)注目すべき作品・才能が集まった時にのみ”開催される演劇祭です。前回(2006年開催)は劇場公式レビュアーとして全作品を鑑賞させていただきました。

oji_theaterguide.JPG
シアターガイド7月号
 今年も劇場が厳選した8団体が参加します。さまざまな企画・賞が用意されており、小劇場演劇が大好きな一観客として見逃せない演劇祭になりそうです。

 ※シアターガイド7月号「プロデューサーの視線 第3回」(取材・文:徳永京子)に王子小劇場の記事が掲載されています。

登壇者(敬称略):後列左から、七味まゆ味(柿喰う客※中屋敷法仁の代理)、夏井孝裕(reset-N)、ほさかよう(空想組曲)、上野友之(劇団競泳水着)/前列左から、名執健太郎(smartball)、マキタカズオミ(elePHANTMoon)、杉田鮎味(劇26.25団)、松本淳市(スパンドレル/レンジ)。
satosakichi2008_all.JPG

■佐藤佐吉演劇祭2008『劇視力3.0「たたかう劇場」』06/18~09/03 全8作品ラインナップ

1.柿喰う客「俺を縛れ!」06/18(水)~06/30(月)

2.smartball「“Kiss me, deadly”」07/04(金)~ 07/14(月)

3.elePHANTMoon「心の余白にわずかな涙を」07/16(水)~07/21(月・祝)

4.reset-N「閃光」07/24(木)~07/28(月)

5.空想組曲「僕らの声の届かない場所」07/31(木)~08/04(月)

6.劇26.25団「生憎」08/07(木)~08/12(火)

7.スパンドレル/レンジ「地獄のKiosk」08/21(木)~08/25(月)

8.劇団競泳水着「真剣恋愛」08/28(木)~09/03(水)


■質問「あなたにとっての王子小劇場とは?」
 七味「第二の家です。」
 上野「ホームグラウンドです。ヤクルトスワローズにとっての神宮球場、ウッディー・アレンにとってのニューヨークのような。」
 杉田「最初は劇場職員さんたちがヤクザみたいで怖かったんですが(笑)、今ではとてもいいアニキたちだと思っています。」

■団体主宰者のトークより
 名執「男女がいいムードになってベッドルームへとはける(退場する)という芝居がよくありますけど、僕はむしろベッドルームに入った後が見たい。」
 マキタ「(死の表現について)舞台上で本当に死んだんじゃないかと観客に錯覚させたい。」
 松本:「(死の表現について)チェーンソーは出してもそれほど生々しい描き方はしていません。死は演じることができない。だからこそ表現したい。」

 ほさか「作風はダーク・ファンタジーですが、基本的にはお客さん全員にわかって欲しい。ぼーっと観てても輪郭をとらえられるぐらいには作るつもりです。」
 夏井「いかにして世界唯一のものにするか。キャッチコピー“新東京標準”は大胆に打ち出しましたけれど、謙虚な姿勢で挑みます。メッセージを色んなレベルで届けたい。問題作になりそうです。」


■賞・企画 ※詳細は劇場公式サイト、チラシ等でご確認ください。
●こりっち賞
 ホームページをはじめWeb上のプロモーションを総合的に審査。優れた広報活動を行った1団体は、CoRich舞台芸術!に次回公演バナーが掲載される。
 審査員:株式会社ジョブウェブ代表取締役 佐藤孝治(佐藤佐吉の孫)
 協賛:こりっち株式会社
 ※参加団体の内、希望者はCoRichチケット!(CoRich連携機能含む)を無料で使用できます。

●シアターガイド賞
 シアターガイド編集部が全作品を鑑賞し、次回公演を取材したい団体を選出。受賞団体は次回公演の記事がシアターガイトに掲載される。
 審査員:シアターガイド編集部
 協賛:有限会社モーニングデスク シアターガイド

●ゴールデンフォックス賞
 劇場支援会員で全公演観劇された方、15万円キャッシュバック企画で全公演を観劇された方が1人1投票。最多得票の団体に賞としてトロフィー、副賞として10万円を進呈。
 協賛:東京コカコーラボトリング株式会社

●シルバーフォックス賞
 全公演の出演者、スタッフの中から特に優れた舞台成果を残された数名を表彰。
 審査員:劇場支援会員数名と演劇祭実行委員

○15万円キャッシュバック
 全作品を有料鑑賞した観客で現金15万円を等分する。
 協賛:Fantasista?ish
○ブロガー招待
 開設1年以上の観劇中心のブログのオーナーを全公演に招待。
 条件:ブログへのレビュー執筆
○高校演劇部招待 ※全公演中高生料金あり!
 条件:劇場ブログへのレビュー執筆

※これらの賞の発表と表彰は9/8(月)開催の後夜祭にて行われます。
※キャッシュバック・招待企画は事前登録必要。


■王子小劇場は2007年4月から、劇場の審査を通過した団体だけが王子小劇場を使えるシステムを採用しています。王子小劇場で上演される作品および劇団への安心感とその品質への信頼感は、この1年で小劇場ファンの間にかなりの早さで浸透し始めている気がします。
 最後に公式チラシに書かれた玉山悟さんの文章をそのまま引用いたします。

 『劇場は演劇祭を必要としている』
 「劇場はプログラムを通して、その劇場の考える演劇のカタチを世に問う責任がある」と王子小劇場は考えます。
 小規模の民間劇場にとって、費用・労力の負担は大変厳しいものです。しかし、その役割を放棄した劇場から、真の演劇文化が育つことはないでしょう。
 王子小劇場が存在すること、王子小劇場が演劇祭を開催することが日本の演劇に寄与していると信じます。(王子小劇場代表 玉山悟) 

演劇祭実行委員長・フェスティバルディレクター:玉山悟 実行委員:松本謙一郎 遠山浩司 黒澤世莉 平井隆史 登米裕一 宣伝・クリエイティブディレクター:遠山浩司 アートディレクター・デザイナー:太田創(01Ga Graphics Co.,Ltd) カメラマン:山本尚明 モデル:絢子 アシスタント:田中沙織 増田加奈 協力:にしすがも創造舍 佐藤電機株式会社 東京コカ・コーラボトリング株式会社 Fantasista?ish CoRich舞台芸術! シアターガイド 文化服装学院 駒込駅前スタジオ 主催:佐藤佐吉演劇祭実行委員会
http://www.en-geki.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 14:55 | TrackBack

2008年05月29日

THE SHAMPOO HAT『立川ドライブ』05/29-06/08シアタートラム

 赤堀雅秋さんが作・演出されるTHE SHAMPOO HATの劇団新作公演です。シアタートラムへは初進出ですね。

 一体どうなるのか(どうするのか)と思ったら、あんなことに!爆笑してからほろりと涙しました。上演時間は約2時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『立川ドライブ

 ≪あらすじ≫
 東京都立川市。しがない巡査の松田(赤堀雅秋)はキャバレーのホステス・さやかちゃん(坂井真紀)にぞっこん。
 ≪ここまで≫

 巡査とホステスを中心に、東京のちょっと郊外に暮らす人々の日常生活の断片を描きます。一見とても平凡な、というか平凡すぎてちょっと退屈に感じちゃうぐらいの会話がこつこつ積み上げられていきます。でも、これがじわじわと効いて来るんです。

 登場するのは自分が盲信する“普通”を振りかざす、ちょっと困った人々。それって私たちそのものなんだと思います。役者さんは「あ、こういう人いるいる!」と思わず苦笑してしまうぐらいリアルに、そして滑稽に見えてくるように演じられていました。街中でじーっと人間観察をするように楽しみました。

 何が“普通”なのか“幸せ”なのかよくわからなくなってきた現代人にとって、なぜか今も広く流布している“ごく普通のささやかな幸せ”は、肩や頭にのしかかってくる絶望的な重荷になりかねません。
 また、無限に生み出され続けている“モノ”およびその“価格”“効能(モノが与えてくれる幸せ)”についても、冷静に考えました。

 ここからネタバレします。

 同じ料理教室に通っている女友達同士でも、金銭感覚はまるで違います。190円のプリンは高いのか、700円のプリンは安いのか。プラズマディスプレイのテレビ、食洗機、高級ブランドの服飾品などの具体的な価格がセリフに出てくる度に、むずむずと湧き上がってくる違和感を覚えました。

 プリンの話をしてるのにセックスの話題を持ち込むあたりに、現代人の節操のなさがよく現れていると思いました。何でもかんでも同じ階層に持ってきて話してしまう人、いますよね。それって年功序列、家族などの社会的な仕組みが崩れてきていることが原因のひとつなんじゃないかしら。また、インターネットと携帯の発達が個人をもっと独立・孤立させていっていることも関係している気がします。・・・などと勝手に想像を膨らませて考えました。あ、テレビゲームと現実が混ざってきてるというような話題もありましたね。

 腹部が血に染まった男女(巡査とさやか)の死体が転がっている場面で開幕。舞台左右手前のディスプレイに269日前、201日前、135日前・・・と文字が出て、徐々に幕開けの死のシーンへと向かっていく構成でした。
 松田は興信所調査員(日比大介)にさやかの身辺を調べさせます(興信所の調査料は68万円)。松田のストーカー行為は徐々にエスカレートし、さやか(本名:工藤洋子)は追い詰められていきます。

 洋子の心無いメールの返事に逆上して、松田は彼女の家に向かいます。松田が洋子の家に入る前に、松田が洋子に送った携帯メールの文章が書かれた白い垂れ幕が、天井からばっさばっさと開いて降りてきます。
 「好きです好きです好きです」「今どこにいるの?」「結婚してください」「ドルチェ・アンド・ガッパーナ」(バがパになってるのがポイント)
 あまりに可笑しくて、わははと声を出して笑ってしまいました。でも次の瞬間には、なぜか涙が溢れてきました。モノが進化してバカみたいに便利になってきた世の中で、なぜこんな簡単なことが出来ないんだろう。自分の幸せとは何なのか、どうすれば自分が幸せになれるのか、わからなくなってきているのだと思います。

 襲ってくる文字におびえる洋子は、幕を引きずりおろしながら床に転んで這いずり回ります。ちゃぶ台にはコンビニのおでんと缶チューハイ。彼氏(野中隆光)が出て行った後なのでしょう。興信所調査員いわく“普通すぎる女”である洋子のありのままの姿がありました。

 松田は洋子を銃で撃ち殺してしまいます。そして自分もすぐに自殺。面白いのは洋子が全然逃げないことです。撃たれるとわかっていても、松田の正面に居続けます。・・・なぜなのかはわからないけど、逃げないことを疑問には思いませんでした。私は勝手に納得できていました。

 「立川ドライブ」はおそらく2人の関係が一番幸せだった瞬間のことだと思います。松田が客ではなく巡査として洋子と接し、洋子の家の近くまでパトカーに乗って短いドライブをしました。洋子は初めてパトカーの助手席に乗って特別な気分を味わえたでしょうし、その時は仕事ではなくプライベートで松田自身と楽しい時間を過ごしたはずです。
 
第22回公演。
出演:児玉貴志、坂井真紀、藤原利映、野中隆光、日比大介、多門勝、黒田大輔、滝沢恵、吉牟田眞奈、梨木智香、長尾長幸、赤堀雅秋
脚本・演出:赤堀雅秋 舞台監督:大津留千博 照明:杉本公亮 音響:田上篤志(atSound) 舞台美術:福田暢秀 舞台製作:F.A.T STUDIO 衣装:平野里子 ヘアメイク:栗原由佳 宣伝美術:斉藤いづみ 舞台写真:引地信彦 WEB製作:野澤智久 舞台収録:原口貴光(帝斗創造) 演出助手:熊坂貢児 制作助手:谷慎 岩堀美紀 制作:HOT LIPS 武田亜樹 提携:世田谷パブリックシアター 企画製作:HOT LIPS
【発売日】2008/04/20 一般3,800円/当日4,000円
http://www.shampoohat.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:19 | TrackBack

新国立劇場演劇『オットーと呼ばれる日本人』05/27-06/08新国立劇場 中劇場

 故・木下順二さんが1962年に発表した戯曲を現芸術監督の鵜山仁さんが演出。実際に起こったスパイ事件“ゾルゲ事件”を題材にした大作です。一部英語、ドイツ語上演(字幕付)。

 上演時間は3時間40分(途中15分、5分の休憩を含む)。19:00開演で終わったのは22:40でした。長かったですが、ストーリーを追いながら最後までスイスイと鑑賞できました。中劇場1階客席はぴっちりと埋まっている感じでしたね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『オットーと呼ばれる日本人
 レビューは後ほどアップ予定。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 1930年代初頭、上海でジョンスンと呼ばれるドイツ人は、宋夫人と呼ばれるアメリカ女性と相談して、コミンテルンの諜報機関に有能な新聞記者でオットーと呼ばれる日本人を引き入れる。しかし、東京からの帰国命令に祖国を愛するオットーは従った。
 数年経てジョンスンは東京に現れ、オットーと連絡をつけに来る。国家の命運に参画する野心をもっていたとはいえ、今は国家的忠誠と人間の解放との矛盾を一身の行為で果たそうとスパイ活動を引き受け、日本が無駄な血を流す戦争を回避させようとしたオットーは危険を冒した。逮捕された彼は、検事に対して、自分が正真正銘の日本人として行動してきた信念を披瀝する。
 ≪ここまで≫

出演:吉田栄作、紺野美沙子、グレッグ・デール、ジュリー・ドレフュス、石田圭祐、松田洋治、清水明彦、原千晶、田中利花、那須佐代子、吉田敬一、石橋徹郎、古河耕史、北川響、マイケル・ネイシュタット、鈴木瑞穂、永島敏行
脚本:木下順二 演出:鵜山仁 美術:加藤ちか 照明:服部基  音響:上田好生 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:城田美樹  舞台監督:澁谷壽久 英語台本:ロジャー・パルバース 独語台本:新野守広 リタ・ブリール
【休演日】6/2 (6/3貸切)【発売日】2008/03/22
S席6,300円 A席5,250円 B席3,150円 ※料金は消費税込みです。Z席=1,500円/当日学生券=50%割引
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000037_play.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:43 | TrackBack

2008年05月28日

ハイリンド『proof』05/27-06/01小劇場 楽園

 デイヴィッド・オーバーンの戯曲『proof~証明』は2001年にピューリッツァー賞戯曲部門・トニー賞最優秀演劇作品賞などを受賞し、映画化もされた名作です。私はこれで3種類の『proof』を観たことになるのかしら(過去レビュー⇒)。

 ハリインドは俳優4人のユニットです。演出は演劇企画JOKOの松本永実子さん。真正面から正攻法で挑まれたようです。密度の濃いストレートプレイを堪能しました。上演時間はちょうど2時間ぐらい。

 ⇒CoRich舞台芸術!『proof

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。改行を変更。
 proof=「証(あかし)」。数学の証明。人生の証明。愛の証明。
 偉大な数学者でありながら精神的な病に苦しんだ父、ロバート(多根周作)。
 数学の才能と病の兆候を受け継ぎ、父の看病をする娘、キャサリン(はざまみゆき)。
 遠く離れたニューヨークでキャリアを積むキャサリンの姉、クレア(枝元萌)。
 父の死。自責の念に苦しむ妹。
 教授の弟子の若き数学者(伊原農)との恋が彼女の心の鍵をこじ開け、ある秘密を彼に打ち明ける…。
 ≪ここまで≫

 舞台はロバートとキャサリンが暮らす家のテラス。家の壁も窓もしっかり具象で作られています。小さな劇場に上質なムード。ちょっと贅沢な気分。
 小劇場 楽園は場内に大きな柱があって、2方向から客席が舞台を囲むのがよくあるスタイル。私は入口から向かって左側の席でした(全席指定)。

 この作品は登場人物が4人だけの緻密な会話劇で、セリフがものすごく多いんですよね。でも「長いことしゃべってるな~」などとは全く思いませんでした。真摯に戯曲に取り組み、丁寧にこつこつと積み上げられた結果が出てるんじゃないかと思います。ストーリーも結末も覚えていましたが、対話の中で登場人物の気持ちが揺れ動くのをじっくり楽しみました。面白い戯曲ですからご存じない方にはぜひお薦めしたいですね。

 ロバート役の多根周作さんは、セリフのひとつひとつについて深く考えた末に解釈を選び取って、演技をされているように見えました。だから感情の移り変わりにも言葉にも説得力があるし、ほんの少しの表情の変化もつぶさに見つめたくなります。
 キャサリン役のはざまみゆきさんは、神経質で感受性の強いキャサリンを素直に演じられていてとても好感が持てました。どうしても気持ちが身体からあふれ出てしまって、はちきれそうになっている姿が可愛らしいです。

 クレア(枝元萌)の人物造型については私の解釈とは違いましたね。思い込みが激しくて早とちりで感情的な女性に見えました。理知的で普通の人よりもずっとずっと賢い人なんじゃないのかな~。

 衣裳およびヘアメイクはもうちょっとがんばって欲しいですね。美術がきれいだから余計に気になっちゃったのかもしれませんが。役柄に合ったものでありつつ、役者さんを美しく見せるものであって欲しいです。

 ここからネタバレします。

 ハルとキャサリンのキスシーンが自然で良かったです。でも一夜明けた時のハルは・・・少々エッチさが過ぎる気も(笑)。

 元気になった父を置いてキャサリンが大学に入学した後の、ある冬の夜のシーンについて。これまではそのシーンが何を示していたのかがわかっていなかったんですが、今回で腑に落ちました。ロバートは「私は仕事ができる」とか「研究を一緒にやろう」とか、まわりくどい言い方をしますが、キャサリンに戻ってきて欲しかった、また2人で暮らしたかった、それだけなんですよね。父親の気持ちを受け止めたキャサリンは大学を辞めて家に戻り、父親の介護をすることになります。

 そういえば時間の経過や過去に戻るシーンも、スムーズに理解できました。欲を言えば、数学や証明というものの美しさ、神々しさ、それに取り付かれた人々の恍惚を、舞台空間から感じ取れるような演出も観たかったかな~。

ハイリンドvol.6『プルーフ』
出演:伊原農、枝元萌、多根周作、はざまみゆき
[脚本]デイヴィッド・オーバーン [演出]松本永実子(演劇企画JOKO) [翻訳]小田島恒志 [舞台監督]井関景太(るうと工房) [照明]石島奈津子(東京舞台照明) [音響]高橋秀雄(SoundCube) [舞台美術]向井登子 [衣裳]阿部美千代 [宣伝美術]西山昭彦 [スチール]夏生かれん [撮影ヘアメイク]田沢麻利子 [グッズプロデュース]wayomix [Web デザイン]古川健司・藪地夏子 [制作]竹内佐江・石川はるか
【発売日】2008/04/20 前売・当日共 3500円(全席指定) 賛助会会員2500円 ★平日マチネ割引(28日・30日14時) 前売・当日共 3000円
http://www.hylind.net

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:04 | TrackBack

2008年05月27日

Shizuoka春の芸術祭2008/SPAC『夜叉ヶ池』05/24-25静岡芸術劇場

 5/10から開幕中の「Shizuoka春の芸術祭2008」。世界10カ国の15演目が上演されます。東静岡に行く時は、まるで演劇の聖地巡礼のような気分になります。

 SPACの芸術総監督・宮城聰さん演出による泉鏡花の『夜叉が池』を拝見してきました。あまりの美しさに涙がこぼれおちることがある。そんなお芝居と出会えることの喜び。上演時間は約1時間40分。

 春の芸術祭公式パンフレット(200円)の宮城さんの文章「いまアーティストが世界にできること」も凄いです。それにしてもこのパンフはものすごいボリューム。あまりに高度で私なんぞには読み解けないものもいっぱい(汗)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『夜叉ヶ池

20080524_grandship.jpg
グランシップ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 命は長し、恋せよ乙女!
 妖しく怪しく美しい 人と異界のちぎりの物語
 龍神伝説が残る夜叉ヶ池。村人はかつて池の主の白雪姫(竜の化身)と、日に三度鐘をつきつづける約束を交わした。それを怠ると、姫は村を水に沈めるという。民話の採集に夜叉ヶ池へと赴いた東大生・萩原晃は、行きがかりで村の鐘つき役を引き受け、村娘の百合と二人でひっそりと暮らす。だが、日照りに悩む村人たちは百合を雨乞いの生け贄にと縛り上げ、萩原に鐘をつかぬよう迫る ・・・。
 ≪ここまで≫

 『夜叉ヶ池』は“現代”を舞台にしつつも、蟹、鯉、なまずに竜神まで出てくるファンタジー。もちろん実際に現代に通じるテーマが描かれています。

 鐘つきの夫婦の家に夫の旧友が訪ねてくるところまでは、ちょっと地味な感じでした。全体的に暗くて不気味さや恐ろしさもあり。
 蟹、鯉、なまずの登場から空気が一変します。いきなり鯉とかに出てこられても・・・って、観客はちょっと戸惑うところだと思うんですが、そこはさすがSPAC。1人1人が堂々とした重みのある存在感で、突然の異形の世界を成立させてくれました。

 白雪姫(夜叉ヶ池の主:瀧井美紀)がめっちゃくちゃかっこ良かった!!!あの衣裳!なんと美しい!!長くてふわっとした金髪に着物。ごわごわとした装飾がほどこされた白い内掛けは、両袖の下の部分が背中でつながっています。中に綿が入っているのか、形状は半分になったドーナツみたい。着物の腰から下はうろこの模様になっていて、お尻のあたりまで入ったスリットから、赤いうろこが描かれたきれいな左足があらわになります。胸元もけっこう開いてたんじゃないかしら。もちろん胸にもうろこあり。衣裳は鯉もなまずも可愛かったな~。

shirayuki.JPG
白雪姫(瀧井美紀)
 白雪姫が剣が峰の恋人に会いたいがために、「自分の命さえも捨ててもかまわない!」と恋に狂う姿は圧巻。乳母、蟹、鯉、なまずらと太鼓の音とともにがっちり踊って、その感情の高まりを表現します。胸がばくばくして、涙がポロポロ。

 ここからネタバレします。

 村の人々が雨乞いの生け贄として鐘つきの妻を連れて行こうとします。「数千人の命を助けるためになら、1人の命を犠牲にすることはいとわない」と主張する村人たち。生け贄の儀式が役に立たなかったことが過去に証明されているにも関わらず、村人たちは強引に行おうとします。まるで村の名物行事にしてお金儲けをしようとしているような(美女を手篭めにすることだけが目的のような)気配もあり。
 乱闘の末に妻は自殺、夫は鐘を釣る部分を切って鐘を落とし、妻と同様に自殺。鐘の封印が解けた白雪姫は剣が峰へと出発し、村は水に沈みます。

 最後は心中した鐘つきの夫婦が舞台中央で静かに眠り、村人たちがスモーク(大水)から逃げ惑う中、日本語のポップスが流れました。「おやや??」と現実に引き戻される感覚。異化効果として楽しみつつ、実は歌詞が物語にぴったりであることも味わいました。小泉今日子さんの曲なんですって。中盤でも一度日本語の歌が流れた気がしましたが、あれも不思議だった。

koi_kani.JPG
白男の鯉七(池田真紀子)と大蟹五郎(金崎敬江)
 パーカッション(音楽:棚川寛子)はBGMとしてではなく、まるで舞台に登場する役者のように大きな存在感があります。恋の高まりとともに盛り上がったり、物語の展開にはずみをつけたり、効果はいろいろ。村人たち全員が太鼓(のような楽器)を演奏するのは、軍隊の行進のようにも聞こえました。  ただ、全体的に音が鳴る頻度は高すぎる気もしました。いつも鳴っていると、いざという時のインパクトが薄くなるし、同じようなリズムが続くと単調な印象にもなると思います。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:宮城聰
 観客との質疑応答の形式で行われました。

※舞台写真は関係者より頂戴しました(2008/05/29静岡新聞朝刊より)。
出演:萩原晃(鐘楼守) 永井健二/百合(娘) 布施安寿香 /山沢学円(文学士) 奥野晃士 /白雪姫(夜叉ヶ池の主) 瀧井美紀 /湯尾峠の万年姥(眷属) 舘野百代 /白男の鯉七 池田真紀子 /大蟹五郎 金崎敬江 /黒和尚鯰入(剣ヶ峰の使者) 本多麻紀 /与十(鹿見村百姓) 藤本康宏 /鹿見宅膳(神官) 三島景太 /権藤管八(村会議員) 平垣温人 /斎田初雄(小学教師) 仲谷智邦 /畑上嘉伝次(村長) 植田大介 /伝吉(博徒) 大内米治 /穴隈鉱蔵(県の代議士) 高橋等
演出:宮城聰 作:泉鏡花 音楽:棚川寛子 
4000円 同伴チケット(2枚)7000円 大学生・専門学校生2000円 高校生以下1000円
http://www.spac.or.jp/08_spring/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 12:47 | TrackBack

2008年05月26日

文学座『風のつめたき櫻かな~久保田万太郎作品集より~』05/22-06/01紀伊國屋サザンシアター

 青年団の平田オリザさんが文学座に新作を書き下ろされました。演出は戌井市郎さん。第15回読売演劇大賞芸術栄誉賞、第29回松尾芸能賞特別賞を受賞されたばかりです。90歳を超えられているなんて、本当に驚かされます。

 創立71年目を迎える文学座ならではの、ベテランから若手までが豪華に揃ったキャスティング。のんびりゆったり、そしてしんみりと楽しませていただきました。上演時間は約1時間55分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『風のつめたき櫻かな

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 201X年早春、東京を直下型地震が襲った。
 なんとか全壊は免れた喫茶店「ライン」には、避難所暮らしの人、家族を亡くした人、ボランティアの学生に得体の知れない人物まで、様々な人たちが出入りする。この店に来て何が解決するわけではないが、皆ほんの少しだけ元気を取り戻しては帰っていく。
 目下「ライン」で最大の話題は、毎年恒例の商店街の花見を行うかどうか。他愛なく盛り上がる商店街の人たちだが、それぞれに心に傷を負い、不安を抱えている。
 久保田万太郎の世界が、人々の心安らぐ大切な「居場所」として、平田オリザの手によって甦ります。
 ≪ここまで≫

 歴史のある劇団の役者さんたちが、震災に遭った商店街の人々を演じているということに感慨深い心持がします。実際に会って話し合って、長い時間を共有しているからこそ生まれる人間関係。演劇創作の現場はそれが大前提だと思います。

 転換時の音楽はスタンダード・ジャズでしっとり。額縁舞台でいわゆる“お芝居”が行われている。観客はそれを見守っている。ちょっと懐かしい気持ちにもなりました。こういう観劇も人間の幸せなのかも。年配の役者さんを見つめるだけでもなぜかホっとします。

 どんなセリフも説明のように聞こえて、それはそれで意味を理解するには親切でわかりやすいですが、空間としての密度はあまり高くなくて、あっさりしすぎている気もしました。好みの問題だと思いますが。

 ここからネタバレします。

 阪神淡路大震災で亡くなった男性の霊(坂口芳貞)が現れます。仮設住宅で自殺した妻のことを語り、これから仮設住宅での生活が始まる商店街の人々を元気付けます。「神戸では~~だった」という言葉の重みがあります。

 “剰余所得”と“四畳半”の言い間違いは、意味が完全に反対なこともあり、頭にしっかり残りました。喫茶店「ライン」で紙コップの水を飲んでいるおじさんたちは、幸せそうだった。

 たしか「(古いものが壊れてなくなった後で)新しく何かを生み出せるのは人間だけだ」という意味のセリフがあったと思います。人間だからできることとは何なのか。大切に考えていきたいものです。

≪東京、岐阜≫
出演:清水幹生、田村勝彦、外山誠二、高瀬哲朗、大滝寛、岸槌隆至、細貝弘二、本山可久子、八木昌子、新橋耐子、富沢亜古、山谷典子、佐藤麻衣子、川辺久造、加藤武、坂口芳貞、坂部文昭
脚本:平田オリザ 演出:戌井市郎 装置・石井強司 照明・山内晴雄 音響効果・秦和夫 衣裳・中村洋一 振付・若柳禄寿 舞台監督・北則昭 演出補・黒木仁 制作・日下忠男、友谷達之 票券・松田みず穂 イラスト・横尾智子 宣伝美術・太田克己 
【発売日】2008/04/21 一般5500円 ユースチケット(25歳以下)3800円 中・高校生2500円
http://www.bungakuza.com/kazesakura08/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 22:29 | TrackBack

2008年05月24日

4x1h project『4x1h project Reading #0(group B)』05/23-25ギャラリーLE DECO

 約30分の新作戯曲6本をリーディング上演し、全作品を鑑賞した観客の人気投票で、9月に上演する2本を決定する「4x1h project(フォーバイワンエイチ・プロジェクト)」。

 group Aに続いてgroup Bを拝見。全部観られる方はぜひご投票を!発表は6/1(日)です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『4x1h project Reading #0

 9月公演はギャラリーLE DECOで、黒澤さんの演出で、今回の出演者の中から選出されたキャストで上演されます。今さっき観ていて面白かった作品を選ぶのではなく、そういった状況を踏まえて、私が観たいと思う作品を選ぶことにしました。う~ん発表が楽しみだ!

 ここからネタバレします。

■「喫茶店」
 脚本:マキタカズオミ (elePHANTMoon)
 出演:足立由夏(InnocentSphere) / 長瀬良嗣 / 星見陽介 / 大竹悠子(ユニークポイント)

 【あらすじ】常連がつどう喫茶店。奥で男のうめき声が聞こえる。それもいつものことのようだ。

 タクシーの運転手も徹夜マージャン明けの女も、うっぷんを晴らすために喫茶店の奥(?)である男を殴っていました。どうやらその男は女の息子を殺してしまったらしく、つぐないのために殴られているようです。この儀式を取り仕切っているのが男の兄で、兄も彼に暴力を振るっています。
 ある作品の予告編みたいでした。喫茶店のママのとぼけた感じが良かった。


■「ひとさまにみせるもんじゃない」
 脚本:中屋敷法仁 (柿喰う客)
 出演:山本真由美 / 太田幸絵 / 三嶋義信/ 菊地奈緒(elePHANTMoon) / 酒巻誉洋(elePHANTMoon) / 長瀬良嗣

 【あらすじ】痴漢が横行する地下鉄・極楽メトロで、女子高生の理名は人目を気にせず女性のおっぱいを触りまくっている男に遭遇。しかし自分のおっぱいは思いっきりスルーされてしまった。理名がその男を追う内に、極楽メトロに巣くう変態たちの生態が明らかになる。

 相変わらず下ネタばっかりで(笑)、柿喰う客らしい爆発力もあって、言葉遊びも面白いし、しかも爆笑できました。本公演ではあまり笑えなかったりするのに(笑)。
 「おっぱいをタッチング」と冷静に連呼するおっぱい触り魔役の三嶋義信さん、テンションの上がり方が的確な(笑)お尻専門の痴漢役の酒巻誉洋さんが面白かったです。
 中屋敷さん以外の演出による中屋敷戯曲の上演を観られて良かったです。ぜひ黒澤さんの演出で観てみたいと思いました。


■「ソバージュばあさん」
 脚本:谷賢一 (DULL-COLORED POP)
 出演:上野友之(劇団競泳水着) / 菊池美里(トリコ劇場) / 坂口辰平(ハイバイ) / 酒巻誉洋(elePHANTMoon)

 【あらすじ】ドイツ軍に占拠されたフランスの町。若いドイツ兵3人がフランス人のソヴァージュばあさんの家で暮らした日々。

 モーパッサンの短編『ソヴァージュばあさん』を元に書かれた戯曲です。とても文学的で、6本の中で最も、物語の世界に浸って味わうことができた1本でした。キャスティングが良かったことも大きいと思います。

 ソヴァージュばあさんは息子ビクトールがドイツ軍の銃弾によって即死したことを知ると、自宅に火をつけてドイツ兵を殺してしまいます。生き残った1人のドイツ兵が語り手になるという構造。
 本格的に上演する際は、役柄の年齢に近い、技術のあるキャストで観てみたいです。

演出:黒澤世莉 (時間堂) 衣装協力:juno-rii 映像撮影:マキタカズオミ スチール撮影:堀奈津美(DULL-COLORED POP/*rism) 制作:塩田友克(クロムモリブデン) プロデューサー:菊地奈緒
脚本:マキタカズオミ(elePHANTMoon)/谷賢一(DULL-COLORED POP)/上野友之(劇団競泳水着)/冨士原直也/中屋敷法仁(柿喰う客)/篠田千明(快快)
【発売日】2008/05/12 1,000(1drink付き)
http://blog.livedoor.jp/project4x1h/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 01:08 | TrackBack

2008年05月23日

4x1h project『4x1h project Reading #0(group A)』05/23-25ギャラリーLE DECO

 4x1h project(フォーバイワンエイチ・プロジェクト)とは“出演者が4人くらいで、場所を選ばず上演可能な、質の高い1時間くらいの短編を上演するプロジェクト”(公式サイトより)。主催者は菊地奈緒さん(elePHANTMoon)と黒澤世莉さん(時間堂)のお2人です。

 約30分の新作戯曲6本をリーディング上演し、全作品を鑑賞した観客の人気投票で、9月に上演する2本を決定するという、思いっきり観客参加型の企画。さっそく全作品鑑賞して投票してきちゃいました。まずはgroup Aから。

 ⇒CoRich舞台芸術!『4x1h project Reading #0

 ギャラリーLE DECOの6階は白い壁のスペース。ステージは5人ぐらい掛けられるベンチと極小ピアノが置いてあるだけ。客席は足を伸ばしてゆったり座れるじゅうたん敷きのスペースもあって、空間全体がサロンのようです。チケットが1ドリンク付きなので、ビール片手にごろんとリラックスして観ることも可能。

 衣裳はモノトーンのカジュアル・ルックに、juno-riiのアクセサリーが効いていてとてもおしゃれ。全出演者が同じテイストの衣裳なので統一感があります。でも演目はそれぞれにカラーが全く違うので、頭の切り替えにパワーが必要かも。それもまた楽しいですけど。

 劇作家は全員が20代という、関東演劇界の最若手の面々です。私は6人全員の作品をそれぞれ1回以上は観劇したことがありますので、事前の知識は少しはありました。充実のラインアップだと思います。こうして全部を通して観る(聴く)ことで、作風の違いを味わえるのは楽しいですね。
 ただ、リーディング公演だと思うとちょっと物足りなかったかな・・・。役者さんの技量の差もありましたし。あくまでも9月の本公演の準備段階の企画だと考えた方が良いと思います。

 ここからネタバレします。

■「消えたおんなの話」
 脚本:上野友之 (劇団競泳水着)
 出演:石黒淳士 / 大野洋範 / 小川友子 / 武井翔子(Seiren Musical Project)

 【あらすじ】バーで語らう大人の男女。男がある男友達の話をする。彼が愛していたある女が突然消えたんだって。女は興味津々で男の話に聞き入る。友達の話だっていうけど、本当は話している男自身の体験談なんじゃないの?
 
 実は話を聞いていた女が“消えた女”だったとわかります。話をしていた男は探偵で、友達の依頼で“消えた女”を探していたのでした。
 もっとわざとらしいラブラブムードとか、むずがゆくなるような青春のトキメキとかを感じたかったですね。男と女の互いの正体が明らかになる瞬間のめりはりが欲しかった。これからの演出次第でもっと面白くなる気配あり。


■「いそうろう」
 脚本:篠田千明 (快快)
 出演:大川翔子 / 百花亜希

 【あらすじ】ルームシェアをしている2人の女。モモカはOL。イチコは働かず家にいるだけ。ある日、イチコのわがままに切れたモモカは、イチコに「出て行け!」と言ったものの、彼女が本当に出て行ってしまってショックを受ける。
 ※役名はひらがなですが、ここでは読みやすくするためにカタカナにしました。

 モモカが帰宅したらイチコがいなかった。そこでモモカが2人の大ゲンカについて回想する、ほんの数分間を20分ぐらいの会話で表現していました。詩的で楽しかったです。
 でも、若い女の子のふてぶてしさとか、思考が遠くに飛翔するような感覚が味わえず残念。


■「群盲と象」
 脚本:冨士原直也
 出演:沓名紀孔代(劇団朋友) / 猿田モンキー / 迫律聖 / 星野奈穂子

 【あらすじ】近未来の日本のどこか。核廃棄物の再処理施設。耐震補強の工事を行うため、新人技術者が送り込まれてきた。町全体が放射能で汚染されていることを知らずに・・・。

 設定は社会派ど真ん中で、突き放すような知的な現代口語の会話がクール。でも感情の揺れも丁寧に織り込まれています。
 んー、もっと踏み込んだ先が観たいなと思いました。30分ぐらいじゃ描けないテーマでしょうし、しょうがないかもしれません。

 耐震構造を強化したって217万年は持たないんですよね。象、っていいですね。

演出:黒澤世莉 (時間堂) 衣装協力:juno-rii 映像撮影:マキタカズオミ スチール撮影:堀奈津美(DULL-COLORED POP/*rism) 制作:塩田友克(クロムモリブデン) プロデューサー:菊地奈緒
脚本:マキタカズオミ(elePHANTMoon)/谷賢一(DULL-COLORED POP)/上野友之(劇団競泳水着)/冨士原直也/中屋敷法仁(柿喰う客)/篠田千明(快快)
【発売日】2008/05/12 1,000(1drink付き)
http://blog.livedoor.jp/project4x1h/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:00 | TrackBack

劇団サーカス劇場第15回 天幕公演『幽霊船』05/16-26夢の島公園 特設テント劇場

 劇団サーカス劇場は清末浩平さんが作・演出される劇団です。劇団といってもプロデューサー・俳優の森澤友一朗さんと清末さんのお2人だけのプロデュース集団なんですね。
 「CoRich舞台芸術まつり!2008春」審査員として観に行きました(⇒応募内容)。

 新木場の夢の島公園の中に、テントの劇場が設営されています。上演時間は2時間30分(途中休憩1回含む)。夜は冷えてきますので、厚手の上着を持参された方がいいでしょう。

 開演時刻の15分前まで、ほぼ隣接している第五福竜丸展示館が開館しています。開演前にご覧になっておくことをお勧めします。第五福竜丸を観られて、すごく良かったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『幽霊船
 ※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます

出演:町野啓介、薬師寺尚子(サルとピストル)、森澤友一朗、佐取こずえ、佐丸徹、ワダタワー(クロカミショウネン18)、八重柏泰士、mikkiy A.K.A.(夢一族)、宍倉暁子、カトウシンスケ(、、ぼっち)、伊藤敬市、村上俊哉、熾田リカ、八木光太郎、
脚本・演出・選曲:清末浩平 舞台監督/宮田公一(Y's factory) 美術/大泉七奈子 照明/須賀谷沙木子(colore) 音響/眞鍋光弘 劇中歌作曲/深山覚 振付/金崎敬江(bird's eye view) 演出助手/鈴木陽介 宣伝美術/竹川尚之 WEB/相澤知里 制作助手/南裕子 渡辺梨沙 プロデューサー/森澤友一朗
【発売日】2008/04/01 一般前売3000円 一般当日3200円 学生前売2000円 学生当日2200円
http://circus.main.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:18 | TrackBack

渡辺源四郎商店『ショウジさんの息子』05/22-25アトリエ春風舎

 渡辺源四郎商店は畑澤聖悟さんが作・演出を手がける、青森を拠点に活動している劇団です。
 「CoRich舞台芸術まつり!2008春」審査員として観に行きました(⇒応募内容)。

 2005年初演の『ケンちゃんの贈りもの』を改訂した新作です。私は中盤から泣きすぎて大変でした・・・(苦笑)。上演時間を失念。たぶん1時間30分ぐらいだったような。

 初日のアトリエ春風舎は超満員。公演期間が短いので、ご興味のある方はどうぞお早めにご予約を。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ショウジさんの息子
 ※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。

 ≪あらすじ≫ CoRich公演ページより。(役者名)を追加。
 青森市郊外。80歳になるショウジ(宮越昭司)は、娘を亡くした後、娘の連れ合い(ささきまこと)と世間から取り残されたような二人暮らしを続けていた。ひそやかに過ぎていく毎日。しかし、今日は特別な日なのだ。お互い、相手のための贈りものを胸に秘め、いつものように、いつもよりちょっと贅沢な卓につく・・・。
 ≪ここまで≫

≪青森、東京≫ アトリエ・グリーンパークこけら落とし公演
出演:工藤由佳子 葛西大志(劇団夢遊病社) 宮越昭司(劇団雪の会) 工藤静香 三上晴佳 山上由美子 ささきまこと 工藤良平 畑澤聖悟
脚本・演出:畑澤聖悟 音響:藤平美保子 照明:浅沼昌弘 舞台美術:山下昇平 装置:萱森由介 プロデュース:佐藤誠 ドラマターグ・演出助手:工藤千夏 宣伝美術:木村正幸 制作補:木村幸、西後知春、柿崎彩香、工藤貴樹、おりゅう 
【発売日】2008/04/10 前売券 一般 3,000円/学生 2,000円/高校生以下 1,000円 当日券 一般 3,300円/学生 2,300円/高校生以下 1,300円
http://www.xbb.jp/wgs

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:05 | TrackBack

2008年05月22日

【情報】“CoRichチケット!”無償提供キャンペーン期間延長(2008年12月の公演まで・申込みは10月まで)

 今年4月にリリースされたCoRich舞台芸術!のチケット管理システム“CoRichチケット!”の、無償提供キャンペーンの期間が延長されました。
 ※無償提供は総客席数3000席未満の小規模公演が対象です。対象外の公演については有料でも申し込み受付中。

 ・キャンペーン申込期間:~2008年10月31日まで
 ・対象公演:~2008年12月31日までに上演される舞台公演。

 私のお友達の演劇関係者の方々にも好評で、実績が50作品を超えました。芸術団体の皆様、利用条件をよく読んでぜひご検討ください。

 ただいまCoRich連携機能(連携費5,000円)を利用中のこちらの公演は、TOPページ左側にバナーが出ており(初日10前から千秋楽まで)、公演情報ページにはタイムテーブルが表示されています。終了の回は黒い●、完売の回は×印になっていて予約状況が一目瞭然。

 「写真」タブに初演時の舞台写真が投稿されているのは観客にとって嬉しい情報です。こちらの公演では、写真だけではなく動画もアップされていますね。わ~スズナリのロビーだ~♪

 舞台大好きな観客のクチコミも充実してきて、CoRich舞台芸術!をウォッチしていれば面白い公演、注目の作品などがわかるようになってきました。見落としてたレアな公演を見つけられるので、私もすごく重宝しています。そして何より豊かだと思うのは、「観てきた!」クチコミが千差万別であること。同じ作品を観ても人間はそれぞれに独特の感想を持つものなんですよね。この公演の感想なんて、ホントに真っ二つ(笑)。

 作り手にとっても観客にとっても便利なポータルサイトとして継続していってもらうために、舞台芸術を愛するみんなで支えていけたらいいなと思っています。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:15 | TrackBack

2008年05月21日

【情報】新国立劇場演劇研修所2期生 試演会1『岸田國士の世界~四つの短編集~』06/04-05国立オリンピック記念青少年総合センター 小ホール

 2005年に開講した新国立劇場演劇研修所の2期生の第1回目の試演会が開かれます(過去レビュー⇒1期生の試演会1試演会2卒業公演1回目卒業公演2回目)。

 岸田國士の4つの短編を宮田慶子さんが演出されます。今回の会場は国立オリンピック記念青少年総合センター小ホール(小田急線 参宮橋駅下車 徒歩約7分)。入場料:無料(予約申込制)

 ★観覧希望の方は申込用紙を公式サイトよりダウンロードして、必要事項を記入の上、ファックスにて下記までお申し込みください。
  申込み先:新国立劇場 演劇研修所 試演会①『岸田國士の世界』HP係
  FAX 03-5352-5776
 ※(1回の申し込みにつき3名様まで、5月27日必着)
 ※申し込み多数の場合は先着順

2期生試演会①「岸田國士の世界~四つの短編集~」
出演:演劇研修所2期生(岩澤乃雅/熊澤さえか/佐々木抄矢香/滝香織/保可南/深谷美歩/藤井咲有里/吉田妙子/阿川雄輔/宇井晴雄/角野哲郎/西原康彰/遠山悠介/西村壮悟)
作:岸田國士 演出:宮田慶子 照明:立田雄士 衣裳:半田悦子 床山:葭葉透子 アクション:渥美博 美術補:尾中孝次 音響:渡邉邦男・吉澤真・青木央 演出助手:川畑秀樹 舞台監督:矢野森一 研修所長:栗山民也
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000385.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 12:03 | TrackBack

2008年05月20日

快快『ジンジャーに乗って』05/15-25王子小劇場

 小指値(こゆびち)から快快(ファイファイ)に改名して初めての本公演です。
 上演時間は約60分。めちゃくちゃ面白かったです。興奮。チェルフィッチュとか五反田団とかも要素に入ってる。でも快快でしかない、この鮮やかな存在。でもいつも死の匂いがしているように感じるのは、この世代の特長なのかな・・・。

 終演後のトークによると、3ステージ目から登場人物がそれまでの2.5倍になったとか(笑)。
 そろそろリピーターが出始めたそうな。興味のある方はお早めにご予約を!

 劇中に使われる2輪車“セグウェイ”に試乗できます。
 ※開場45分前までに集合、開場30分前で試乗会受付締め切り、先着30名様。

 ★「4x1h project Reading #0」で上演される、篠田千明(快快)脚本の「いそうろう」が、「ジンジャーに乗って」5月21日(水)20:00公演の終演後に上演されます(「ジンジャー・・・」ご観劇のお客様は無料)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ジンジャーに乗って
 レビューは途中。すみません、息切れしてきました・・・。

 ジャングルジム、タイヤのつり橋などアスレチックのような舞台装置。スポーツウェアに身を包んだ若者が踊るんだかしゃべるんだかセグウェイに乗ってるんだか。※ジンジャーはセグウェイ開発時のコードネームだそうです。

 メルマガ6月号に書いたコメント↓(2008/06/02加筆)
  ☆今ここに生きていることの証明と肯定。常に死が隣にある覚悟も。
   20代の若手が新しい演劇を作り出していることを実感できました。 

 ここからネタバレします。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ 私が覚えている限りのメモ程度です。
 出演:杉浦太一(CINRA)/篠田千明(快快)

 杉浦さんがいかにも「篠田がなんで演劇なんていうつまんねー分野で作品作りをしているのか、俺には全然わっかんねーよっ!?」という態度で(私にはそう見えました)、心の中で爆笑。
 杉浦さんの「演劇をやってる人って、デートよりも自分の公演の方がずっと重要だ(デートに行くぐらいなら公演を観に来い!)と思ってる人が多い気がする」という指摘に納得。

 篠田「(自分達にとっては)演劇というジャンルがやりやすい。音楽はまず“技術ありき”の場合が多い気がする(技術があってもそれが良い音楽とは限らないのに)。私たちは実際のところ歌も踊りもヘタだし、そもそもプロとか職人とかに(なることに)興味が無い。」
 篠田「どんどんネット社会が発達して、演劇なのにパソコンで観られるようになっちゃったらさー、どうするの?それよりさ、こっちおいでよっ、面白いことやってるよーっ!って言って、みんなで集まりたい。」

 篠田さんが「物語は永遠だけど、それは今回はやりたくなかった。カタルシスもいらない。ノスタルジーもいらない」とおっしゃっていて、めちゃくちゃカッコイイと思いました。

佐藤佐吉賞受賞記念ロングラン ※小指値から快快(ファイファイ)に改名。
出演:天野史朗、篠田千明、大道寺梨乃、中林舞、野上絹代、山崎皓司、池野拓哉
脚本:シノダ+北川 演出:篠田千明 監修:北川陽子 舞台監督:佐藤恵 美術:佐々木文美 照明プランナー:森友樹 照明オペレーター:山峰潤也 音響設計:星野大輔 映像編集:中林舞 衣装:藤谷香子 振付:野上絹代 映像撮影:上田剛 宣伝美術:天野史朗 写真:加藤和也 制作:山本ゆい 企画:こーじa.k.a山崎皓司。ファイファイメインアクターであり、元プロボクサー。現在は料理人としても活動中。得意分野はイタリアン。
【休演日】5月20日【発売日】2008/04/01 料金:早割2000円 前売2300円 当日2800円(いずれも全席自由) 早割は、4/30までは、前売チケットが2000円でご購入・ご予約頂けます。
http://www.faifai.tv
http://www.koyubichi.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 21:30 | TrackBack

百景社『百景社の「授業」』05/14-18アトリエ・センティオ

 百景社は茨城県つくば市を拠点に活動する劇団です。座付き演出家は志賀亮史さん。

 イヨネスコの『授業』を省略したりせず体当たりで上演。上演時間は約1時間20分。2本立て公演でA.C.O.A.『A+』も上演中でした。観られなくて残念。

 atelier SENTIOで開催中の演劇フェスティバル“SENTIVAL!”トップバッターの公演でした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『百景社の「授業」

 『授業』は昨年末に観た公演がとても刺激的だったため、今作のようないわばオーソドックスな解釈には少々物足りなさを感じました。百景社は室内劇場ではなく田んぼなどの野外公演に力を注いでいる団体なので、今回はいわばアウェイの公演なのかもしれません。

 そして、残念ながらどうしても私には受け入れられないポイントがありまして・・・。個人的に、女優さんがわざとブサイクな顔を作ることが非常に苦手なんです。この作品での2人の女優さんは、むやみにブサイクに静止する顔をなさっていました。お2人とももともとのお顔は普通より可愛らしいぐらいではないでしょうか。

 変な顔をして静止する演技の裏には「役者が羞恥心という殻を破って頑張っているのが評価される」とか「とりあえず可笑しい顔になるから笑いが起こる」とか、そういう思惑があるような気がします。でもそんなことは簡単には起こらないんですよね、実際は。“変な顔”ってバリエーションが極端に少なくなるのが常です。キュっと力を入れてその変な顔をすると、人間はだいたい同じ表情ばかりを作ることになります。それもカチカチに固まったような。

 教授役の村上厚二さんの、熱演と評するだけに終わらない堂々とした超絶長台詞は凄かったですね。役者には限界なんてないのかも!観客の欲望にも限界はないですが(笑)。

 ここからネタバレします。

 教授がパンツ一丁になってから、女に対して窓際のイスを示し、「こっちへ来いっ!!!!」と叫びます。体力的にも精神的にも完全に振り切れた感じで、このセリフの瞬間はリアリティがありました。
 また、こちらのレビューにも書かれていますが、女が空気イスの体勢になり、その膝の上に教授が座っていた時は女優さんも魅力的でした。

atelier SENTIO特別企画 SENTIVAL!参加作品
≪栃木/東京≫
出演:村上厚二(教授)/山本晃子(若い女)/鬼頭愛(女中)
作:ウージェーヌ・イヨネスコ 演出:志賀亮史 舞台美術:森岡美希 制作:中尾栄治
【発売日】2008/04/25 全席自由席 一般:前売り2,000円/当日2,500円 学生:前売り1,500円/当日2,000円 A+セット:前売り3,000円/当日3,500円 A+のみ:前売り1,200円/当日1,500円
http://www17.plala.or.jp/hyakkeisya/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 20:45 | TrackBack

劇団四季『赤毛のアン』02/22-06/11自由劇場

 劇団四季のミュージカル『赤毛のアン』を拝見しました。1980年初演なんですね。演出も何もかも変更が加えられていないのでしょうね・・・。
 上演時間を失念。おそらく2時間半から3時間の間(途中20分の休憩を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『赤毛のアン

 残念ながら私にとっては、お子様にもあまりお薦めしたくないタイプの作品でした。場面転換の度に幕が下りてきて、幕の前でいいわけがましいシーンがはさまれます。振付も演技も「う~ん・・・」と困ってしまうぐらい押し付けがましいステレオタイプ。感情が起こったり揺れたりする理由に納得できないんです。すぐ後ろの席の少年にイスをどこどこと蹴られ続けたのですが、「彼も退屈なんだからしょうがないよね・・・」とあきらめがつきました。

 ここからネタバレします。

 さすがにアイスクリームは食べたくなりましたけどね(笑)。

メイン出演者=アン・シャーリー:吉沢梨絵 マシュー・カスバート:日下武史 マリラ・カスバート:木村不時子 ステイシー先生/スローン夫人:江寿多知恵 ギルバート・ブライス:田邊真也 ダイアナ・バリー:五十嵐可絵
その他出演者:斉藤昭子 倉斗絢子 高島田薫 岡本和子 長谷川ゆうり 久居史子 小澤真琴 杏奈 成松藍 鈴木周 有賀光一 塩地仁 田中廣臣 二見隆介 玉井春章 西村侑剛 北村毅※出演者は都合により、急遽変更になる場合がございます。
L・M・モンゴメリーの小説より 音楽:ノーマン・キャンベル 台本:ドナルド・ハーロン 歌詞:ドナルド・ハーロン/ノーマン・キャンベル 補作詞:イレイン・キャンベル/メイヴァー・ムーア 翻訳:吉田美枝/梶賀千鶴子 訳詞:岩谷時子 訳詞協力:劇団四季文芸部 演出:浅利慶太 振付:山田卓 装置・衣裳:三宅景子 照明:赤崎浩二
会員料金=S8,400円 A6,300円(A席学生料金 3,150円) 一般通常料金=S9,450円 A6,300円(A席学生料金 3,150円) ウィークデイマチネ料金(会員・一般) S席8,400円 A席5,250円(A席学生料金 3,150円)
http://www.shiki.gr.jp/applause/anne/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 18:13 | TrackBack

シス・カンパニー『瞼の母(まぶたのはは)』05/10-06/08世田谷パブリックシアター

 草彅剛さんが主演するシス・カンパニー公演。演出は渡辺えりさん(渡辺えり子改め)。目をひんむくほどの豪華キャストです。 

 サラサラと超あっさりとした時代劇。世田谷パブリックシアターっぽくないムードでした。上演時間が1時間半弱で良かった。

 ⇒CoRich舞台芸術!『瞼の母

 ≪あらすじ≫公式サイトより
 ものがたり~二幕六場
 江州番場の生まれで天涯孤独の渡世人・忠太郎は、5歳で生き別れた母親恋しさの一念から、その面影を捜し求め、彷徨う流転の月日を送っていた。その恋焦がれた母親が生きている・・・・・そんな風の便りに、会いたさ一念で、江戸へと流れ着く。
 だが、探し当てた母・おはまは、今では江戸でも名のある料理屋「水熊」の女将に納まり、忠太郎にとっては異父妹にあたる娘・お登世をもうけていた。そして、お登世の祝言も近いある日、遂におはまの目の前に現われる忠太郎・・・・。
 しかし母は、どうせ金目当てで名乗り出たヤクザな渡世人、としか取り合わず、あくまでも息子は死んだと突き放す。必死にすがりつく忠太郎だったが、30年近く思い描いた母の面影を、無情にも母親本人に打ち砕かれ、怨みの捨て台詞を残し、よろめくように去って行く。
そして、母への思いを断ち切るように、白刃を光らせ、股旅の路へと身を躍らせる忠太郎。
 その耳に忠太郎の名を叫ぶ必死の声が届くが・・・・。
 ≪ここまで≫

 具象美術が場面転換ごとに変化し、悲しい時は悲しげな音楽が鳴り、役者さんはセリフに忠実な演技をされます。オーソドックスな演出のお芝居だと思いました。
 ただ、『瞼の母』は1930年(昭和5年)初演の作品で、「歌舞伎、新国劇、新派、剣劇、映画、テレビドラマ、講談に浪曲、歌謡曲と、その表現や見え方は実に様々」(公式サイトより)だそうですので、サラっとし過ぎなのかもしれないなと思いました。

 ここからネタバレします。

 前半は忠太郎(草彅剛)に助けられる長男(高橋一生)の母役の三田和代さんにほれぼれし、中盤では30歳ぐらいの悪い若者を生き生きと演じる高橋長英さんにうっとりして、夜鷹役の神野三鈴さんが下手袖にはけるのを悲しくなるほど見つめました。普段の舞台では主役級の方々がカメオ出演みたいにどんどこ登場します。ここまでくると、豪華キャストの無駄遣いのような気持ちにも・・・。

出演:春海四方、草彅剛(草なぎ剛)、大竹しのぶ、三田和代、篠井英介、高橋長英、高橋克実、高橋一生、市川ぼたん、梅沢昌代、冨岡弘、神野三鈴、西尾まり、福井博章、野間口徹、塚本幸男、ひがし由貴、岸昌代、遠山俊也
作:長谷川伸 演出:渡辺えり 美術:金井勇一郎 照明:小川幾雄 音響:井上正弘 衣装:前田文子 ヘアメイク:河村陽子 演出助手:坂本聖子 舞台監督:瀧原寿子 プロデューサー:北村明子 提携:世田谷パブリックシアター/企画・製作:シス・カンパニー
【休演日】水曜休演【発売日】2008/03/29 一般 S席8,500円/A席6,500円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/05/post_110.html
http://www.siscompany.com/03produce/19mabuta/index.htm

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 17:53 | TrackBack

2008年05月16日

演劇集団円『田中さんの青空』05/15-25ステージ円

 土屋理敬さんの脚本を森新太郎さんが演出する、演劇集団円の大注目の若手が組んだ作品です。※土屋さんは現在は会員ではないです。

 一人芝居が徐々につながっていく非常にトリッキーな脚本でした。初日の客席には有名劇評家や演劇記者の方がいっぱい。上演時間は約2時間。
 全国の田中さん特別割引3500円(当日、氏名の確認できるものを持参。田中さんに限り割引)あり!(笑)

 ⇒CoRich舞台芸術!『田中さんの青空
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です。

 女優さんが1人ずつ1人芝居を演じていく間は少々忍耐が必要です。でもそれがつながり始めたら、難しいめのパズルのピースを埋めていく頭脳体操の愉しみがあります。凄い脚本だな~。

 山乃廣美さんの舞台上での存在の仕方がやわらかで、ぐんぐん引き込まれました。

 ここからネタバレします。

 猛然と痴漢に立ち向かう女1:乙倉遥 (女3の娘)
 のんきに万引きの取調べを受ける女2:山乃廣美 (女4の約20年後)
 いつまでも世間話の尽きない女3:林真里花 (女4の夫と不倫。シングルマザー。)
 初めての出産に頭がこんがらがってる女4:馬渡亜樹 (夫と女3の浮気を知って逆上)
 カラオケマイクを握って話さない女5:片岡静香 (女3と女4の親友・田中さん。女2と同年齢) 

 浮気をしている男1:大竹周作 (女4の夫。女3と浮気。後にガンで入院。)
 会社をクビになった男2:上杉陽一 (女1に痴漢と間違われて逆恨み)

 最後は女1が女3の娘(当時3歳)が成長した姿だとわかります。痴漢男(男2)に自殺した母(女3)のことを話すのが説明っぽく聞こえたのは残念。男が「親に合わせろ」と言うのも唐突な気もします。

 首を吊って死んだ女3を見上げて女4がつぶやく「ぶどうみたい」というセリフが聞こえませんでした。他にもキー(鍵)になる言葉が聞こえづらいこともありましたが、これから改善されることと思います。

出演:乙倉遥 山乃廣美 林真里花 馬渡亜樹 片岡静香 上杉陽一 大竹周作 ※秦由香里は怪我のため降板。代役は馬渡亜樹。
脚本:土屋理敬 演出:森新太郎 美術:奥村泰彦 照明:沢田祐二 音響:穴沢淳 衣裳:koco 舞台監督:田中伸幸 演出助手:林紗由香 宣伝美術:坂本志保 イラストレーション:木村タカヒロ 撮影:宮内勝 制作:桃井よし子 宮本良太
3/24[月]前売り開始 全席指定4500円 ペアチケット8000円 全国の田中さん特別割引3500円(当日、氏名の確認できるものをご持参ください。田中さんに限り割引です)。
http://www.en21.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:04 | TrackBack

世田谷パブリックシアター『日本語を読む「太郎の屋根に雪降りつむ」』05/14、17シアタートラム

 メルマガ5月号でもご紹介しました、近現代の日本の名作戯曲を若手新鋭演出家9人が演出する、世田谷パブリックシアターの大胆な企画です。1演目2ステージずつで計9演目、そしてキャストがとても豪華なんですよね。

 先週は伺えず、やっと2週目の1本を鑑賞。reset-Nの夏井孝裕さんがチャレンジした『太郎の屋根に雪降りつむ』は、1982年に文学座アトリエで初演された別役実作品です。

 上演時間は約1時間45分。終演後のトークのある回に伺うと楽しいですね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『太郎の屋根に雪降りつむ
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です。 

 別役さんならではの穏やかで不条理な会話も紡がれますが、二・二六事件にリアルに迫る激しいシーンもあります。あまり上演されない演目を選んでくださっているのはありがたいですね。この作品は初演以来上演されていないみたいです。

 夏井さんらしい照明、音響(音楽)でクール&スタイリッシュ。「叫ぶ」こともあって新鮮。ただ、リーディング公演で約1時間45分というのはちょっと長いかな~と思いました。

 おままごとをする内田淳子さんと中村彰男さんの淡々とした会話がおもしろ怖い。
 立石凉子さんの言葉、声はやっぱりうっとりするほどに優しくて美しいですね。 

 ここからネタバレします。

 トークで夏井さんがおっしゃっていたことの覚書↓
 ・客席を正面から見て読むのがリーディング上演には適していると思う。
 ・ト書きを読む人が非常に大切。ト書きは作者自身のことを伝える役。言ってみれば作者と同じぐらいか、それ以上に賢い人が読むのが相応しい。今回は鶴牧万里さんにお願いしました。

 お年を召した男性が質問ではなく意見をされていました。
 「“日本語を読む”という企画なんだから、私は美しい日本語が聴きたかった(だから音響は邪魔だった)。」などなど。
 “美しい日本語”って、今の時代だと何に当たるのかなと考えました。ちょうど先日のこの公演で「100年前の言葉が面白い(可笑しい)」という話も聞いたところなので、良いタイミングでした。 

「日本語を読む」~リーディング形式による上演~
D 『太郎の屋根に雪降りつむ』[作]別役実 [演出]夏井孝裕(reset-N)
[出演] 内田淳子/久保田芳之(reset-N)/佐藤拓之(双数姉妹)/杉山文雄(グリング)/高田恵篤/立石凉子(演劇集団円)/鶴牧万里(reset-N)/中村彰男(文学座)/日高勝郎(InnocentSphere)
【休演日】月火休演 【発売日】2008/04/06 一般2,000円 TSSS1,000円 高校生以下1,000円(劇場チケットセンター店頭&TELのみ取扱い、要証明書提示)3公演セット券4,500円(異なる3公演を同時購入、劇場チケットセンターのみ取扱い) 友の会会員割引 1,500円 世田谷区民割引 1,800円 ※水・木・金曜日は演出家によるポストトークあり
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/05/post_120.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 10:22 | TrackBack

2008年05月14日

モダンスイマーズ『夜光ホテル』05/03-06/01 OFF OFFシアター

 大きな舞台や映画の脚本執筆などでも活躍中の蓬莱竜太さんが作・演出を手がけるモダンスイマーズ

 客演の萩原聖人さん以外は劇団員のみが出演する男5人芝居は、客席数70席以下のOFF OFFシアターでの1ヶ月ロングラン公演です。小さな劇場だからマイナーだとか、大きな劇場だからメジャーだとか、そんな尺度は通用しないことの表れですよね。

 上演時間は約1時間30分。私が観た回は満席でしたが当日券は10枚ぐらい出ていたようです。6/1まで上演中とはいえ客席は非常に少ないです。ご興味のある方はお早めにご予約を。

 ⇒CoRich舞台芸術!『夜光ホテル
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です。 

 ≪あらすじ≫
 函館のさびれたビジネスホテルのシングルルーム。東京からやってきた若い男3人は、10数年前に別れた親友と待ち合わせをしているのだ。
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 5人芝居なのでついつい5人組の仲間の話かと思っちゃってたんですが、1人はホテルの従業員(西條義将)だったのが面白かった。

 青森でりんご農園の社長になってすっかり更生していたツッキー(小椋毅)が、ケンちゃん(萩原聖人)の妹(当時中学2年生)を妊娠させ、その息子が15歳になっていたという事実が発覚します。それまでに積み上げられた空気が一変するのがスリリング。

 「たい焼き屋になりたい」ナー役の津村知与支さんのほぼ坊主頭にびっくり。目が殺気だったチンピラ役もこんなに自然にできるんなんて、柔軟な役者さんだと思います。

出演:萩原聖人、古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将
脚本・演出:蓬莱竜太 美術:伊達一成 照明:森脇清治(東京舞台照明) 音響:今西工 小道具: 高津映画装飾 宣伝写真:引地信彦 宣伝ヘアメイク:二宮ミハル 宣伝美術&衣裳協力:小原敏博 記録写真:Yoshizo Okamoto 制作:神野和美
【休演日】5/12(月) 19(月) 26(月) 【発売日】2008/04/01 前売 3,500円 当日 4,000円
http://www.modernswimmers.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 09:47 | TrackBack

2008年05月13日

風琴工房『hg』05/09-18ザ・スズナリ

 風琴工房は詩森ろばさんが作・演出される劇団です。昨年のCoRich舞台芸術まつり!2007でグランプリを受賞しました。

 今回のテーマは「水俣」。1959年当時のチッソと2008年現在の水俣を描く2部構成です。特設ページも充実しています。

 ロビーでは関連書籍や戯曲本が販売されており、写真展も開催されています。「演劇ができること」の尊さを体感できる公演です。上演時間は約2時間。

 ⇒映画芸術DIARYに詩森ろばさんのインタビューあり!
 ⇒CoRich舞台芸術!『hg
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です

 「自分が感じたことを、ありのまま、そのままに伝えたい」という気持ち。人と人とがつながり、結ばれるには、そこから始まるしかないんじゃないかと思います。詩森さんにとってはその方法は“演劇”で、私は目の前で生きているそれを観た。終演後はしばらく座席から動けませんでした。

 豪華客演陣が豪華なだけじゃない素晴らしい仕事をされています。俳優の仕事ってこんなに凄いんだって思います。

 ここからネタバレします。

 第一話「猫の庭」
 1959年当時のチッソ付属病院内の研究会。
 なんという豪華キャスト。あれから9年も実験結果が隠蔽されて排水が垂れ流されていたとは。

 第二話「温もりの家」
 現在の水俣。水俣病患者や障害を持つ人が暮らす施設「みかんのいえ」。
 「ほっとはうす」をモデルにしています。

出演:篠塚祥司、佐藤誓、金替康博、西山水木、栗原茂、松岡洋子、山ノ井史、宮嶋美子、笹野鈴々音、浅倉洋介、海原美帆、北川義彦、津田湘子
脚本・演出・衣裳・宣伝美術:詩森ろば 美術:杉山至+鴉屋 照明:榊美香 音響プラン:青木タクヘイ 音響オペ:鈴木三枝子 舞台監督:小野八着(jet stream) スチール:鏡田伸幸 演出助手:渡邉真二 方言指導:田上豊(田上パル) 制作:田中真実 企画・製作:ウィンディー・ハープ・オフィス
【発売日】2008/03/28 一般前売3200円 当日3500円 大学生2200円 高校生・障碍者1500円 ペア券5800円 トリプル券8400円
http://windyharp.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:43 | TrackBack

2008年05月11日

ブラジル『さよなら また逢う日まで』05/09-20こまばアゴラ劇場

 テレビドラマの脚本も手がけられるようになったブラジリィー・アン・山田さんが作・演出されるブラジル。こまばアゴラ劇場でブラジルが観られるなんて、なんだか普段とは違った興奮があります。

 役者さんの個性・技術を生かした確かな笑いが散りばめられた、ある完全犯罪の顛末。とても面白かったです。上演時間は約1時間45分。日曜夜は満席でした。14日(水)休演で20日(火)まで。

 ⇒CoRich舞台芸術!『さよなら また逢う日まで

 おそらく廃工場の一室。なにやら悪そうな奴らが集まって秘密の相談。灰色の壁に割れた窓、窓からはみ出す緑、木製のテーブルとイス。

 前作でも感じましたが、スタンダードな会話劇としてどんどん上質になってきている気がします。計算された破綻はその分少なくなってきてはいますが、より幅広い世代、観客層に受け入れられるエンターテイメントで、“苦笑系悲劇”というオリジナリティーもぎゅっと凝縮されて品良く表現されているのではないでしょうか。

 アメリカンポップス(おそらくフィフティーズ)が心地よいです。ワンシチュエーションの会話劇ですが、照明も大胆に使っていて楽しい。

 川島潤哉さんの怪演は強烈だったな~(笑)。

 ここからネタバレします。

 6億円を積んだ現金輸送車を狙う強盗一味のお話。現金輸送車の運転手(川島潤哉)もグルだから成功間違いなし、のはずだったが・・・。

 結局一番のワルは宮下(谷村実紀)という女だったわけですが、彼女って出所したばかりの伊藤(西山聡)に積極的に想われてて、佐々木(櫻井智也)と昔付き合ってて、森(加藤慎吾)ともおそらく浮気してて、千葉(中川智明)も密かにゾッコンだったし、実は長谷川(辰巳智秋)とも仲良さそうでしたよね。昔の仲間の男たち全員に好かれてた小悪魔なわけですから、もっと色気ムンムンで、妖艶でさえある女でも良かったんじゃないかしら。谷村さんはそのままでも充分魅力的な方ですけど。足が細い!

出演:中川智明、西山聡、櫻井智也(MCR)、辰巳智秋、諌山幸治、谷村実紀、川島潤哉(コマツ企画)、加藤慎吾(劇団印象)、こいけけいこ(リュカ.)
作・演出:ブラジリィー・アン・山田 舞台監督:主侍知恵(HOZO) 舞台美術:仁平祐也(HOZO) 照明:シバタユキエ 音響:島貫聡 衣装:中西瑞美 宣伝美術:川本裕之 チラシ写真:名鹿祥史 演出助手:異儀田夏葉 票券管理:スギヤマヨウ(QuarterNote) 制作:恒川稔英・池田智哉(feblabo)・ブラジル事務局 企画制作:ブラジル事務局/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
【休演日】5月14日(水)【発売日】2008/04/05 【前売】2500円 【当日】2800円(整理番号付自由席)【ペアチケット】4000円(要予約/劇団扱いのみ)(5/9~13までの回のみ適用)
http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:41 | TrackBack

阿佐ヶ谷スパイダース『失われた時間を求めて』05/08-27ベニサン・ピット

 長塚圭史さんが作・演出(出演も)される阿佐ヶ谷スパイダース。もともと役者の中山祐一朗さん、伊達暁さんを加えた3人だけのユニットです。紅一点の奥菜恵さんを迎えた小劇場公演に伺いました。

 上演時間は約1時間45分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『失われた時間を求めて
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です。

 四角いステージにランプとベンチ、3つの扉。ステージを囲む溝は落ち葉で埋め尽くされています。美しい美術です。

 今まで阿佐ヶ谷スパイダースが作ってきた作品とは全く違うタイプ。いわば不条理劇の部類に入ると思います。私は長塚さん(および阿佐ヶ谷スパイダースの方々)のこういう挑戦がすごく好き。『悪魔の唄』の時も漢(オトコ)だな~!って思ったし。

 奥菜恵さんが素晴らしい。『胎内』でも良かったですし、やっぱり舞台で生きてくれる女優さんだと思います。 

 ここからネタバレします。

 女(奥菜恵)、猫を探す男(長塚圭史)、本を読む男(伊達暁)、何かに気づいた男(中山祐一朗)。

 オールビーの2人芝居『動物園物語』のことが語られるのが意外でした。「セントラルパークに行けば~~」と語る時点で「あぁ、動物園物語だな」とはわかりますが、モチーフになるどころか灰色のコートの男(中山祐一朗)が具体的に話すんです。中山さんがちょっとつらそうだったかな。

出演:中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史、奥菜恵
脚本・演出:長塚圭史 美術:加藤ちか 照明:佐藤啓 音響:加藤温 衣装:伊賀大介 舞台監督:福澤諭志 演出部:秦真祐子 津江健太(至福団) 白野健 演出助手:下村はるか 美術助手:片平圭衣子 照明操作:溝口由利子 衣裳進行:高木阿友子 ヘアメイク協力:栗原由佳 稽古場代役:佐藤皓 小道具:高津映画装飾 大道具:C-COM舞台装置 テルミック 特殊効果:特効 稽古場:ベニサンスタジオ 宣伝美術:Coa Graphics+中山佑一朗 票券:西川悦代 web製作:新藤健 制作助手:山岡まゆみ 大野志穂子 稽古場進行:辻未央 制作:伊藤達哉 企画・製作:阿佐ヶ谷スパイダース 主催:ゴーチ・ブラザーズ
【休演日】5/12(月) 20(火) 【発売日】2008/04/12 前売 : 5,500円 当日 : 6,000円
http://asagayaspiders.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 15:13 | TrackBack

東京デスロック『WALTS MACBETH~ワルツ マクベス~』05/08-10吉祥寺シアター

 プロセス公開を経ての公演に伺いました。あいかわらず俳優が舞台上で大変なことになる(笑)多田作品。上演時間は約1時間45分、かな。

 ⇒CoRich舞台芸術!『WALTS MACBETH~ワルツ マクベス~
 ※2008/05/08より体調不良で休息中。レビューは覚え書き程度です。

 ここからネタバレします。

 着物、袴姿の8人。無言で座る、立つ、歩く20分間。緊張も空気の密度も心地よいし面白い。
 『マクベス』というとイス取りゲームという発想は野田秀樹演出オペラ『マクベス』もそうだったような。
 順を追ってちゃんと『マクベス』を通していたのが意外。そういえば『ロミオとジュリエット』(@韓国)もそうでした。

 マクベス役の永井秀樹さんがどんどんかっこ良く見えてくる。
 羽場睦子さんの「きれいはきたない。きたないはきれい」が絶品。
 ぐるぐる回るマクベス夫人(佐山和泉)の「洗っても手の汚れが取れない」シーンに爆笑。最初はミラーボールの中で1人回転してたので、繰り返し(輪廻転生・再生・永遠)を感じてかっこ良かったんですが(笑)。
 最後の戦闘でみんながぐるぐる走り回るシーンは「疲れている俳優を見せるためにわざと走っている」ように見えて残念だった。 

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:堤広志(演劇・舞踊ジャーナリスト)・多田淳之介
 めちゃくちゃ充実のトークでした。さいこー。

(4/29:プレビュー&プロセス公開)第15回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル
≪東京、神戸≫ 神戸公演の演目は『3人いる!』
出演:夏目慎也、佐山和泉、石橋亜希子、永井秀樹、山本雅幸、佐藤誠、寺内亜矢子、羽場睦子
作:シェークスピヤ 訳:坪内逍遙 構成・演出:多田淳之介
プレビュー&プロセス公開:1,000円 (劇団予約のみ) 公開ゲネプロ:2,000円 (劇団予約のみ) 日時指定・指定席 前売り・予約3,000円 当日 3,500円  ※こまばアゴラ劇場支援会員特典でも観劇可能。3団体共通チケット(ガーディアン・ガーデン)、吉祥寺シアターセットチケット(武蔵野文化事業団)あり
http://deathlock.specters.net/
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/ticket.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 14:32 | TrackBack

2008年05月08日

【写真レポート】東京ギンガ堂『音楽劇「ねこになった漱石」』制作発表05/08東京都健康プラザハイジア

 東京ギンガ堂(←音が鳴ります)は劇作家、演出家の品川能正さんの作品を上演するカンパニーです。アメリカはロサンジェルス、ニューヨーク、韓国はソウル、プサン、中国は上海、北京、南京と、日本国外でも広く活動されています。

 今年6月に開幕する『音楽劇「ねこになった漱石」』は、新宿区の協力を得て新宿歌舞伎町の大久保公園で行われるテント公演です。昨年は『デージーが咲く街~新宿物語~』が上演されました。良い評判は聞いていたのですが、私は観にいけなかったんですよね。今回はぜひ伺いたいと思い、記者発表にお邪魔いたしました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ねこになった漱石

 新宿に生まれ育ち、新宿で亡くなった夏目漱石。今作品の舞台となる漱石山房は新宿区早稲田にあり、今は区立漱石公園となっています(今年2月にリニューアル工事終了)。

 登壇者写真(上段左から出演者:黒田瑚蘭/米倉紀之子/山本悠介/大谷朗/野口真緒/西本裕行/夏目ひみか/串間保 下段左から実行委員会、スタッフ:(片桐基次/小泉一明/井上一/中山弘子/品川能正)
nekoninatta_soseki_all.JPG

 新宿区長の中山弘子さん↓をはじめ、実行委員会の方々がご挨拶されました。
nakayama.JPG

 中山「歌舞伎町ルネッサンス運動の一環として、東京ギンガ堂公演に協力してまいりました。今回で3度目、テント公演は2度目になります。前作『デイジーの咲く頃』は大久保公園に異空間を生み出し、大成功を納めました。歌舞伎町で上演される『音楽劇「ねこになった漱石」』を多くの方にごらん頂き、感動を持ち帰っていただきたいと思っております。」

 作・演出は東京ギンガ堂代表の品川能正さん↓です。
shinagawa.JPG

 品川「これまでの2作品では史劇・評伝劇をやってきましたが、今作はいわばミュージカルに近い音楽劇です。登場するのは夏目漱石の妻・鏡子以外の全員が猫(か亡霊)。歌ありダンスありの東京ギンガ堂版『キャッツ』をお見せしたいと思っております。ポスター(チラシ)のイメージがそのまま作品のイメージだと思っていただいて結構です。」
 品川「猫たちとともに文豪・漱石の人生をダイナミックにたどっていく音楽劇。“漱石ってこんなに楽しくて面白かったの!?”と、今までとは違ったイメージを持って帰っていただける作品です。」

 出演者の中に夏目漱石の直系の子孫!がいらっしゃいました。歌手の夏目ひみかさん↓です。玄孫(やしゃご)にあたるんですね。
natsume_himika.JPG

 気になるテントは、仮設住宅のようなしっかりした建物だそうです。装置模型(美術:加藤ちか)↓
mokei.JPG

 品川「美術はテント劇場を横に使って、三方から客席に囲まれるワイドな装置になります。オモチャ箱をひっくり返したような、ポップでキッチュとも言える派手なデザインです。役者と客席との距離が近いことに加え、役者が客席に入り込んで演技もします。テントならではの特長を生かした演出も準備しております。」

 記者発表後に会場となる大久保公園↓に行ってみました。
okubo_koen.JPG

 アスファルトの地面の広場で、ビルの谷間にあるとは思えない開放感♪若い男性がバスケットボールを楽しんでらっしゃいました。なるべく大勢で観に行って、熱気を楽しめたらいいなと思います。

記者発表登壇者:中山弘子(新宿区長)/井上一(歌舞伎町二丁目町会長)/小泉一明(歌舞伎町二丁目商興会長)/片桐基次(歌舞伎町商店街振興組合副理事長)/品川能正(東京ギンガ堂代表) 司会:串間保/三好佐智子(制作)
記者発表登壇出演者:西本裕行/野口真緒/串間保/大谷朗/山本悠介/米倉紀之子/黒田瑚蘭/夏目ひみか
出演:西本裕行、大谷朗、米倉紀之子、溝口舜亮、沙羅にしき、串間保、江口信、品川恵子、山本悠介、黒田瑚蘭、勝野洋輔、千月啓子、西原信行、吉田倫貴、森下庸之、岡田茜、あべなぎさ、大谷瑠奈、野口真緒、橋本志乃、町屋美由紀、安藤沙織
作・演出:品川能正/脚本協力:谷賢一/音楽:上田亨/舞台美術:加藤ちか/振付:千月啓子・神崎由布子/照明:関嘉明/音響:今西工/衣裳:西原梨恵/写真:宮内勝/舞台監督:森下紀彦/演出助手:河田園子・秋葉由美子/画:伊藤桂司/宣伝美術:武田昌也/制作統括:樺澤良/制作:木村優子・佐藤理・三好佐智子/企画・制作:東京ギンガ堂/共催:「ねこになった漱石」上演実行委員会(実行委員長:新村雅彦、顧問:中山弘子<新宿区長>)/後援:新宿区
【発売日】2008/04/16 A席(椅子席)前売5,000円/当日5,500円 B席(桟敷席)前売3,000円/当日3,500円
東京ギンガ堂:http://www.tokyo-gingado.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 16:40 | TrackBack

2008年05月07日

【オーディション】ポかリン記憶舎2008年11月公演・出演者募集 (6/30〆切)

 明神慈さんが作・演出されるポかリン記憶舎のワークショップ・オーディションが開催されます。詳細はCoRich舞台芸術!の掲示板でどうぞ。
 明神さんの最新作は世田谷パブリックシアター主催「日本語を読む」シリーズ『白夜』。楽しみです。

 応募時に提出する書類の必須記入項目に「ポかリン記憶舎について思うこと(10字以内で)」とありました。10字以内っていいですね!

 ■ワークショップ開催日時:
  A日程 7/3(木)18:30~21:30/7/5(土)13:00~17:00
  B日程 7/4(金)18:30~21:30/7/6(日)13:00~17:00
 ■公演日時:2008/11/27(木)~30(日) @シアタートラム
 ■応募〆切り:6/30(月)消印有効 ※書類選考有

Posted by shinobu at 12:01 | TrackBack

2008年05月05日

タカハ劇団『プール』05/02-06王子小劇場

 タカハ劇団は高羽彩さんが作・演出(出演も)される劇団です。早稲田大学の学生劇団で(⇒過去レビュー)、今作が初めて一般の劇場での劇団公演になります。

 怖いお話ですが、軽い目に狙ったハードボイルドが笑いにも昇華されており、充実の観劇になりました。上演時間は2時間より短かったです(すみません、うろ覚えです)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『プール

 ≪あらすじ≫
 「高額時給」という呼び込みに惹かれてうっかり死体洗浄のアルバイトをすることになった大学生・望月(西尾友樹)。地下の部屋には、仕事と割り切るだけではやり過ごせない、想像を超えた世界があった。
 ≪ここまで≫

 『モロトフカクテル』でも感じましたが、演劇のスタイルとしてはスタンダードで、王道を行く会話劇だと思います。
 2階まできちんと建て込まれた具象セットで、古い大学の建物の地下室の空気をうまく作っていました。天井の壁のかけらが照明のすきまに吊られているのも凝ってていいですね。

 軽~い気持ちで足を踏み入れて、自覚のないままずるずると目の前の暗い道を降りていく人々。ブラックホールのように吸い込まれているのに無自覚なんですよね。バカだな~と思って見つめながら、「吸い込まれたい、奥に(底に)何があるのかを確かめたい」という好奇心(欲望)に共感している自分もいました。すぐ隣にある狂気ってスリリングでわくわくしちゃうものですよね。そんな不謹慎とも言える気持ちの高揚をうまく盛り上げてくれる脚本・演出だと思います。

 いかにも「これから怖いことが起こるかも!」な音楽をかけたり、照明でわざとらしく派手にする、したたかな笑いのセンスがツボ。
 人間の死体にまつわる狂気の沙汰を描いていますが、あくまでもエンターテインメントで人間ドラマであることがとても面白いです。

 ここからネタバレします。セリフは完全に正確ではありません。

 地下のプールでは、既にそこにある死体を洗って保存するだけでなく、死体販売も行っており、さらには新たに死体を仕入てもいました。つまり殺人&臓器売買業です。

 金に目がくらんで死体洗浄という危ない仕事を「やります」と言ってしまう望月。思慮のないほうけた顔が良いですね。そこから赤や青、ピンクなどの派手な照明をパカパカさせて、ノリのいい音楽で登場人物全員が闊歩するオープニングが可笑しかったです。深い闇へと自分から堕ちて行く奴らの“悪乗り”が軽快に表現されていました。

 初めの方で、現場を取り仕切るオヤジ・中村(岡本篤)に事務員(高羽彩)が言った「600万円先払いしてもらってる」というセリフは、臓器売買の取引だったんですね。「人手が足りない」のは生きた内臓が足りないって意味で。あー中村さん、怖い人だわ(笑)。

 先輩の神田(永山智啓)に撃たれた主人公・望月が最後につぶやいた、「さびしいですわ」というセリフで終幕するのは真っ当でいいなと思いました。一瞬、望月が「風の谷のナウシカ」を見てなかったから神田が怒ったのかと思ったけど(笑)。
 撃ったのは普通のピストルじゃなくて、催眠銃だと思えば良かったかもしれません。だって臓器売るんですものね。

出演:西尾友樹、久我真希人(ヒンドゥー五千回)、永山智啓(elePHANTMoon)、浦井大輔(コマツ企画)、鈴木ハルニ(劇団コーヒー牛乳)、井手豊(安心くり太郎)、岡本篤(劇団チョコレートケーキ)、猪瀬早紀子、石澤彩美、兼桝綾、高羽彩、
作・演出:高羽彩 舞台監督:藤田有紀彦/舞台美術:稲田美智子/照明:吉村愛子(Fantasista?ish.)/音響:角張正雄(SoundCube)/小道具:木下早紀/衣装:佐藤愛/演出助手:目崎剛(+1)/フライヤーデザイン:サノアヤコ/制作助手:小林由梨亜(the Square of y)/制作:安田裕美(the Square of y)/製作:タカハ劇団
【発売日】2008/03/20 前売:2,000円/ペアチケット2,800円 当日:2,300円 未就学児のご入場はお断りすることがございます
http://takaha4th-poor.seesaa.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 18:37 | TrackBack

2008年05月04日

Bunkamura『わが魂は輝く水なり-源平北越流誌-』05/04-27シアターコクーン

 蜷川幸雄さんが清水邦夫さんの戯曲(1980年発表)を演出。主演はなんと野村萬斎さんと尾上菊之助さんです!豪華すぎるっ!!

 もしかすると・・・今までに観た蜷川さん演出作品の中で一番感動したかもしれません。舞台装置と照明のコンビネーションも素晴らしかったです。上演時間は約2時間45分(途中15分の休憩を含む)。

 ⇒稽古場レポート
 ⇒CoRich舞台芸術!『わが魂は輝く水なり
 レビューをアップしました(2008/04/07)。

 あらすじはこちらでどうぞ。「清水邦夫著作リスト」は清水さんの作品について知りたい時によく拝見しています。

 平安時代の源平の合戦の時のお話なのですが、現代劇のように鑑賞しました。「現代にも通じる」という感覚ではなく、今生きている人間(舞台上の俳優たち)のドラマに見えたのです。作り手の方々の意図はわかりませんが、これって凄いことなんじゃないかと思いました。

 野村萬斎さんは実盛役なんだけど、舞台上で萬斎さんご自身でもあるように見えました。他の役者さんについても同様です。あまりの美しさに吸い込まれそうになる尾上菊之助さんも、くるくると演技が激しく変わる秋山菜津子さんも、鎧や着物を着て平安時代の人々を演じられているのに、ご自身がそこに同時に存在しているように感じました。
 
 言葉の美しさはもとよりストーリーも面白い戯曲です。そして笑いもふんだんに盛り込まれています。それもかなりわかり易い、ほとんどコントじゃないかと思うぐらい親しみやすいタイプの笑いなのです。こんな言い方は失礼になるかもしれないんですが、役者さんが時代もののコスプレをしているような錯覚に陥った瞬間もありました(笑)。

 パンフレットに載っている蜷川さんのインタビュー(「『わが魂は輝く水なり』について想うこと」取材・文:伊達なつめ)で、蜷川さんが1960年代後半から今までのご自身の演劇人生について語られています。この作品が1970年当時の政治的状況を描いたものであることを前提として、その時代を知らない若い世代の俳優と創作するにあたっての蜷川さんのお考えを読んで、すっかり納得。そして自分自身に新しい挑戦を課す演出家に感動しました。

 蜷川さんと清水さんが築いてきた歴史がこの作品によって今とはっきりとつながって、私は蜷川さんや清水さんと、そして舞台上の役者さんたちと一緒の時代に生きてるのだということを、自分のこととして実感しました。そしてこの約40年の時間の流れがぎゅっと凝縮されて、私の中に届いた気がしました。こんな幸せがあるから演劇は素晴らしいのだと思います。

 ここからネタバレします。

 まずオープニングで魅せられました。木々が描かれた幕に薄ぼんやりと暗い照明が当たり、一瞬で深い森へと連れて行かれました。かと思ったら、その幕に障子のような格子の影が映ります。幕ではなく照明の当て方で見え方が変わる、引き戸のような巨大なパネルだったんですね。一気に和(日本)の印象が広がりました。

 そのパネルの向こうに低木がまばらに生えているのが見えます。人間はあまり足を踏み入れないのであろう山奥の冷ややかな空気が感じられました。スモークと照明で豊潤な湿気を表現し、静かに登場した五郎(尾上菊之助)の人間らしからぬ(亡霊らしい)浮遊したような歩みが、得体の知れない不気味さと神々しさをかもし出します。五郎の着物のすそにそよ風が当たるのも良かった。

 美術と照明は本当に美しかったですね。実盛のふるさとのしだれ桜も凄かった!!雲が描かれた舞台奥の幕が夕焼けになったり朝焼けになったり、時間の経過も表現していて見事でした。

 後半でちょいとおバカさんな殿(長谷川博己)の行動に客席で爆笑が起こった後から、しばらく涙がぽろぽろ流れて止まらない時間がありました。おそらく物語に感動したのではなかったので良い鑑賞状態だったのかどうかはわからないですが、私は1970年代から今に至るおよそ40年の時間の流れを受け取ったのだと思います。そしてこの作品というご縁を通じて、目の前の役者さん、スタッフさんと、今一緒に生きていることを身体で感じられたのだと思います。

出演:野村萬斎、尾上菊之助、秋山菜津子、神保共子、津嘉山正種、大石継太、長谷川博己、坂東亀三郎、廣田高志、邑野みあ、二反田雅澄、大富士、川岡大次郎、清家栄一、岡田正、高橋広司、関戸将志、高橋行、中村大輔、安齋芳明、加藤亮佑、窪田壮史
脚本:清水邦夫 演出:蜷川幸雄 美術:中越司 照明:大島祐夫 衣裳:小峰リリー 音響:友部秋一 ヘアメイク:鎌田直樹 ファイトコレトグラファー:國井正廣、演出補:井上尊晶 演出助手:石丸さち子 舞台監督:白石英輔 宣伝美術:トリプル・オー 宣伝写真:永石勝 宣伝ヘア:河村陽子 宣伝メイク:西岡達也 宣伝衣裳:小峰リリー 宣伝小道具:布田栄 制作協力:松竹株式会社 主催・企画・製作:Bunkamura
【発売日】2008/03/02 S席10,000円 A席8,000円 コクーンシート5,000円(税込)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_08_wagatamashii.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 22:44 | TrackBack

2008年05月03日

Oi-SCALE『茶毒蛾無呼吸引金』04/25-05/06こまばアゴラ劇場

 Oi-SCALE(オイスケール)は林灰ニさんが作・演出・出演される劇団です。今回は林さんお一人の企画公演で、いつもの公演よりも役者さんの年齢が高いんですね。

 冷ややかな闇の中で林さんらしいナイーブで優しい言葉と、男同士のあうんの呼吸で生まれる笑いを満喫。約2時間という上演時間は少々長かったですが、Oi-SCALE独特の世界が味わえて良かったです。タイトルの読み方は「ちゃどくがむこきゅうひきがね」。

 ⇒CoRich舞台芸術!『茶毒蛾無呼吸引金
 レビューはアップできるかどうか不明。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより部分引用。
 北海道の観光都市を舞台に綴る三人兄弟の「絆」短編歌!!
 兄は勤続二十年の、真面目な警察官だった。欲もなく、今の生活すべてに満足している平凡な男だった。
 三日月のその晩、兄は道に落ちていた財布を拾い、中身を自分のポケットに入れた。※引用ここまで

 次男が数年ぶりに東京から帰ってきた時、町外れで死体が発見された。
 ≪ここまで≫

Oi-SCALE + Hi-Spec(s)公演
出演:永堀剛敏(長男)、林灰二(次男)、高橋周平(三男)、川崎賢一、中泉裕矢、大河内健太郎、かあきじいんず、志賀聖子、杉本佳奈子、奥瀬繁、吉田テツタ、中野博文
作・演出:林灰二 舞台監督:NYチーズケーキ 美術:仁平祐也 照明:原宏昌((株)ライトスタッフ) 音響:田島誠治、飯田彰子(Sound Gimmick) 映像制作:八木雄一朗 宣伝美術(web):清水慎太郎 演出協力:かあきじいんず 企画制作:Oi-SCALE/Hi-spec(s)/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 制作:菅澤智美 + Hi-spec(s) 制作補助:清水慧 製作/Oi-crew Harts
【発売日】2008/04/01 前売3000円/当日3200円
http://www.oi-scale.com/index2_if.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:55 | TrackBack

JMS『ブロードウェイミュージカル「Little Women~若草物語」』05/01-06アイピット目白

 JMSは2007年に結成された、公演ごとに演出家を呼び、オーディションでキャストを決定するミュージカル製作団体。既存のミュージカルの版権を買って創作されています。立派ですよね。

 2005年にブロードウェイで発表された『Little Women~若草物語』は本邦初演だそうです。『若草物語』は幼い頃に読んで好きだったんですよ。はちみつ組、ダージリン組の2バージョン公演で、私が拝見したのはダージリン組。上演時間は約2時間45分(途中休憩1回を含む)

 ⇒CoRich舞台芸術!『Little Women~若草物語

 DULL-COLORED POPの谷賢一さんが演出・翻訳されるので観に行きました。谷さんは20代の劇作家・演出家で、今回が初めてのミュージカル演出です。英語の翻訳もされるので、これからも活動の幅が広がるのではないでしょうか。今月末の4×1h projectで新作短編戯曲を発表されます。

 『若草物語』のあらすじはWikipedia(ネタバレしています)でどうぞ。

 前売3000円で無名の役者・スタッフが作るミュージカルですから、歌や演技の技術については期待しないようにしました。ミュージカルというと倍以上の値段の豪華キャストの作品しか観たことがないし、それと比べても仕方がないですので。

 作家になる次女ジョーを中心に、幼い四姉妹が成長して大人の女性になっていく数年間を描きます。さすがはブロードウェイ・ミュージカル。メロディーが聞きやすいし美しいです。

 決して大きくはない劇場ですが、幼い姉妹が遊ぶ(いずれはジョーの執筆部屋となる)屋根裏部屋が、2階ステージにきちんと作られていたことに好感。舞台面側と後方の屋根裏部屋を同時に使って、立体的な演出が成されていました。白いカーテン2枚で奥を隠すのもバラエティに富んでて良かったです。ただ、屋根裏を隠す窓が両袖の出はけの邪魔になるなど、舞台美術のスタッフワークは改善の余地ありでした。

 感情を際限なく高めて張り切って歌い上げることはあまりなく、比較的小さな声で歌ったり演技したり、たまにアドリブ的な口語劇がはさまれることもありました。でももともとの物語とセリフの意味を大切にしている、誠実な演出だったと思います。
 また翻訳がとても良く、歌詞が音楽と無理なく合っていました。セリフもわざとらしさの少ない易しい日本語になっており、作品の意図をまっすぐに伝えることができていたと思います。そう、素直さがありました。
 ベス(中澤小波)の声がとてもきれいで、彼女が歌う度に落涙。

 ただ、またJMSのミュージカルを観に行きたいかというと、Yesとは言えないです。ミュージカルに何を求めるかは人によって違うでしょうが、私にとっては歌唱力が必須条件なので。いつかオリジナル・ミュージカルを作られる時に伺えたらいいなと思います。その時は大手のミュージカルとは違う作風であって欲しいですね。

 ここからネタバレします。

 ニューヨークで執筆生活を送っているジョーが書いたファンタジーを、最初と休憩後の冒頭で劇中劇形式で面白おかしく演じます。2幕は演技面でも演出的にも成功していて良かったですね。でもそこで起こった拍手が一番大きかったのはちょっと残念。

 姉妹同士で「あなたは私の欲しいものを全部持ってる!(だから憎らしい)」などとケンカするのが、ミュージカル『ウィキッド』に似てるように感じました。ジョーがソロで歌うシーンなどは演技も楽曲も『ウィキッド』っぽかったですね。ヒット作を生み出すのための計算があるような気がして個人的には残念。これは今回の演出とは無関係かもしれませんが。

 私が観た回はスモーク焚きすぎでモクモクでしたが(笑)、後から聞いたところスモーク・マシンのリモコン故障が原因だったそうです。

出演=ジョー:諸星美砂 メグ:福島翔子 ベス:中澤小波 エイミー:高小野絵美  全日共通=齋藤豊(ベア教授) 影山慎二 由佐憲靖 小林つづれ 佐野まゆ香 瀬戸宏一
作曲:Jason Howland 脚本:Allan Knee 演出:谷賢一(DULL-COLORED POP) 舞台監督 酒井健太(Route ∞) 照明:保坂真矢(Fantasista?ish.) 美術:木下早紀 装置製作:早稲田大学舞台美術研究会 音響:上野雅(SoundCube) 衣装:中埜愛子 宣伝美術:狸 歌唱指導:伊藤靖浩 翻訳:谷賢一 朝倉イレネ 歌詞:朝倉イレネ 音楽:渡辺なつみ・野上貴久 当日運営:佐々木将之、日野謙一、福田宏美、池田じゅん 製作:JMS
全席自由前売り3000円 当日3500円 リピーター 2500円
http://www.jms-musical.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 21:51 | TrackBack

2008年05月02日

楽塾『ぜ~んぶ書きかえたロール・プレイン・ザ・バグ』04/29-05/06 Space早稲田

 楽塾は「毎週日曜稽古、半年前から土日稽古、本番2週間前から夜稽古」というスケジュールで11年間も続いている、平均年齢56歳のアマチュア女優さんの劇団です。演出は流山児祥さん。※毎日新聞では平均年齢57歳と掲載。

 去年に続いて毎年ゴールデンウィークに行われる演劇公演を拝見しました。脚本は北村想さんの楽塾への書き下ろし新作です。上演時間は約1時間20分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ぜ~んぶ書きかえたロール・プレイン・ザ・バグ
 レビューをアップしました(2008/05/04)。

 ≪あらすじ≫
 東京から北海道へ飛んでいた飛行機が何らかのトラブルで不時着した。11人の生存者は協力し合って救助が来るまで生き延びようとするが、どうやらここは日本のどこかではないらしい。
 ≪ここまで≫

 時事ネタや問題提起も含んだファンタジー歌劇。内輪ネタもほどほどにあり、楽塾のために書き下ろされたのがよくわかる脚本でした。
 おそらく50代より年上の方々にはわかるのであろうナツメロが歌われます。知らない歌ばかりで私は置いていかれてしまいましたが、客席は大いに沸いていました。

 お年を召したアマチュア俳優による演劇というと、山の手事情社『ひかりごけ』が傑作でした。何が“アマチュア”で何が“プロ”なのかって、今の日本の演劇界では決め手がないんですけどね。もちろんこの楽塾についても同様です。私は「自分はプロだ」という自覚がない人はアマチュアだと考えることにしています。

 ごく普通の市民が11年間、毎年演劇を発表し続けているということが、お友達やご家族以外のファン獲得にもなっているのでしょう。作品全体としては私は楽しめませんでしたが、前作に続いて「素敵だな~」と思う女優さんもいらっしゃって、舞台で自分をさらすことが人間を輝かせるのだと、改めて実感できる機会にもなりました。

 ここからネタバレします。セリフはうろ覚えです。

 老人による暴力が増えているとの話題。新しいカタカナの言葉が氾濫して、お年を召した方が若い人と会話をしづらくなっているということには、私もとても共感します
 「世間と自分がちょん切れちゃってるのさ」
 たしかに、他人に暴力を振るうと直接的に社会とつながりますよね。もっと言葉に対して謙虚にならなきゃと思いました。流行(言葉)に馴れ合っちゃいけないですね。

出演:めぐろあや、菊池磨菜、内藤美津枝、小森雅子、二階堂まり、高野あっこ、西川みち子、杉山智子、いそちゆき、桐原三枝、川本かず子、流山児祥、肝付兼太(声の出演)
脚本:北村想(新作書き下ろし) 演出:流山児祥 美術:小林岳郎 照明:ROMI 振付:竹村絵美 音楽:諏訪創  舞台監督:武田智弘 映像:工藤真路 宣伝美術:山中桃子 Flyer-ya 協力:伊藤しずよ 宮沢智子 制作:楽塾 米山恭子 主催:流山児★事務所
【発売日】2008/03/03 日時指定・自由席(定員制) 前売り:2,800円 当日:3,000円 学生割引:2,500円
http://www.ryuzanji.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:49 | TrackBack

2008年05月01日

ユニット美人『髪結いの女たち』05/01吉祥寺シアター

 第15回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル(⇒公開第二次審査会)参加作品です。ユニット美人は京都の劇団。劇団衛星にも所属している女優・黒木陽子さんが作・演出(そして出演も)されます。

 上演時間は約1時間50分。客席が2方向から挟む舞台上舞台での上演でした。増設された客席も超満員。東京公演は1ステージのみなんです。とても面白かったのでもっとやって欲しかったな~。私は早い目に予約していたので、舞台間近の席でした。

 神戸公演あり!会場:神戸アートビレッジセンター シアター
 5月24日(土)15:00~
 5月25日(日)18:00~

 ⇒CoRich舞台芸術!『髪結いの女たち

 ≪あらすじ≫
 大人になってもブルマを脱げない女たちの国・ブルマ王国は、隣接するモテモテ帝国と敵対関係にある。昼ドラのように30分の短編を3つ連続上演。
 ≪ここまで≫

 大人の女が緑のブルマに生足でここまで振り切れてバカをやってくれると、思う存分笑えます(笑)。悶々と葛藤するブルマ人間の女の子たちが、ふんわり可愛く生きているモテモテ帝国の少女も演じるので、嫌みがなくって良いですね。私も三十路の女ですのでね、共感することもありましたよっ(笑)。

 着ている服が変わるだけで人間がどんなに変身するかがよくわかります。それもモテと非モテという区別なのでさらに歴然。
 トトとハンサム君の演じ分けは見どころでしたね。役者さんがもともとハンサムだからできることなんでしょうけどっ。

 ここからネタバレします。

 ブル子ちゃんのワンピ姿は超~キュート♪ ブルマは誰が着ても・・・ブルマ(笑)。
 「自信がなくてもある振りしなきゃ!」って、改めて思うけど、名言だわ~。外見は服装やヘアスタイルだけでなく、歩き方、話し方、立ち方も含まれますものね。演技することで人間は変身できるってことをよく示してくださいました。私も演技しよっ!(笑)

 タイトルの『髪結いの女たち』っていったいどういう意味なんだろう・・・と思ってたら、最後の最後に妖精っぽい格好で4人登場。うさん臭さプンプンの中から本物の美容師さんが出てきて、2人がかりでブル子(紙本明子)をかっこいいヘアスタイルにしちゃいます。緑ブルマに黒キャミソールに白パンプスのブル子が素敵に見えるから、あら不思議。美容師スゴッ!あ、もちろん紙本さんの演技の賜物だとも思います。

 結局ブル子はブルマ人間でありながらモテを目指すという欲張りな結論に達したようだけど、それってどうよ!まあ、ラストは素敵に見えたんだから良いのかな(笑)。

 化粧品を「イブサンローレン」って言ってた気がするんですが・・「イブサンローラン」だよね。それも狙いかな~(笑)。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:黒木陽子/ウニタモミイチ

 トトとハンサムくんの2役を演じた首藤慎二さんが衣裳の早替え(?)を披露。ウニタさんのご要望に応えて、ちゃんと演技もしてくれたので(トトからハンサムくんに変身)拍手喝さい。

“春の一本!”ユニット美人連続ドラマシリーズ第二弾
≪東京、神戸≫ 第15回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル
出演:紙本明子/朝平陽子/大熊ねこ(遊劇体)/吉村奈知/小林真弓/中村奈穂/首藤慎二(ベビー・ピー)/黒木陽子 髪結い:長田浩典(iroNic ediHt ORCHESTRA)/金相たんび
作・演出:黒木陽子 制作:福原加奈・植村純子 ヘアメイク監修:長田浩典(iroNic ediHt ORCHESTRA) 音楽:高橋岳信(Sirenspher) 振付:北村成美(なにわのコリオグラファー・しげやん) 舞台監督:小島聡太 照明:池辺茜(GEKKEN staff room)音響:小早川保隆 舞台美術:丸山ともき プロデューサー:蓮行 宣伝写真:石原和子 宣伝美術:紙本明子 Web制作:黒木陽子 主催:ユニット美人 ガーディアン・ガーデン (財)武蔵野文化事業団
全席自由 前売:一般2,500円 学生1,500円 当日:一般3,000円 学生2,000円 3団体共通チケット(ガーディアン・ガーデン)、吉祥寺シアターセットチケット(武蔵野文化事業団)あり
http://www.eisei.info/unitB/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:38 | TrackBack

メルマガ 2008年5月のお薦め舞台

mail magazin visual.bmp
お薦めお芝居をご紹介しています

 2008年5月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
 ★メルマガへのご登録はこちら
 ★バックナンバーはこちらです。

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 48     2008.5.1  1,301部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎新緑薫るゴールデンウィークに突入!
  今年は“何もしない休日”を1日作っちゃおうと企んでいます。
  もちろん劇場にも通いますけど~♪

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
     http://blog.mag2.com/m/log/0000134861


○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→演劇集団円『田中さんの青空』
       05/15-25ステージ円
       http://www.en21.co.jp/

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→韓国演出家協会・アジア演出家展『ロミオとジュリエット』
       04/07-09アルコ芸術劇場小劇場(韓国・大学路)
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=5138

 ◆3【お薦め芝居の前売情報 新国立劇場演劇“シリーズ・同時代” 】

   ◎若手脚本家と有名演出家のタッグを3作品連続で!
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/play/index.html

 ◆4【静岡県舞台芸術センター「Shizuoka春の芸術祭2008」が開幕! 】

   ◎静岡で世界10カ国の15作品が上演されます。
    http://www.spac.or.jp/

 ◆5【『日本語を読む~リーディング形式による上演~』9本!】

   ◎九つの近・現代日本語戯曲を九人の若手演出家で“読む”
   http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/05/post_120.html

 ◆6【“CoRich舞台芸術まつり!2008春”開催中!】

   ◎5月の2作品で審査終了!グランプリ発表は6月17日(火)です。
    http://stage.corich.jp/festival2008/result.php

 ◆7【編集後記】

   ◎映画監督・作家の大宮エリーさんにインタビューしました!
   ◎5月9日(土)夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。

 ◆8【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL・コメント
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


★1.Bunkamura『わが魂は輝く水なり』
  05/04-27シアターコクーン
  ☆出演:野村萬斎、尾上菊之助、秋山菜津子、津嘉山正種、ほか
   脚本:清水邦夫 演出:蜷川幸雄
   S席10,000円 A席8,000円 コクーンシート5,000円
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_08_wagatamashii.html
   蜷川幸雄さん演出作品で野村萬斎さんと尾上菊之助さんが共演。


2.阿佐ヶ谷スパイダース『失われた時間を求めて』
  05/08-27ベニサン・ピット
  ☆出演 中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史、奥菜恵
   脚本・演出:長塚圭史
   前売 : 5,500円 当日 : 6,000円
    http://asagayaspiders.net/
   長塚圭史さんの劇団新作公演。奥菜恵さんの舞台出演も嬉しい。


3.シス・カンパニー『瞼の母(まぶたのはは)』
  05/10-06/08世田谷パブリックシアター
  ☆出演:春海四方、草彅剛、大竹しのぶ、三田和代、ほか
   作:長谷川伸 演出:渡辺えり
   一般 S席8,500円/A席6,500円
    http://www.siscompany.com/03produce/19mabuta/index.htm
   草彅剛さん主演舞台を渡辺えりさんが演出。
   気が遠くなるほどの豪華キャスト(笑)。


4.青山円形劇場プロデュース『HYMNS -ヒムス-』
  05/10-25青山円形劇場
  ☆出演:佐藤アツヒロ、小松和重、みのすけ、永島克
   脚本・演出:鈴木勝秀
   前売¥5,500/当日¥5,800
    http://www.aoyama.org/
   『LYNX』『MYTH』に続く鈴木勝秀さんの青山円形劇場での公演。
    男優ばかりのキャストもクセモノ揃いで魅力。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0417144752.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0517162640.html


★5.演劇集団円『田中さんの青空』
  05/15-25ステージ円
  ☆出演:山乃廣美 片岡静香 秦由香里 林真里花 乙倉遥 上杉陽一 大竹周作 
   脚本:土屋理敬 演出:森新太郎
   一般4500円 ペアチケット8000円 全国の田中さん特別割引3500円
   ※当日、氏名の確認できるもの要持参。田中さんに限り割引。
    http://www.en21.co.jp/

  ●お薦めポイント●
  注目の若手作家・若手演出家による新作です。
  森新太郎さん演出作品のレビュー(2006年)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1008183831.html
  土屋理敬さん脚本作品のレビュー(2005年) 
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0523233851.html
  メルマガ4月号でお薦め前売情報として紹介しました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0401030048.html


6.森崎事務所M&O playsプロデュース『まどろみ』
  05/15-25あうるすぽっと
  ≪東京、石川、神奈川≫
  ☆出演:ともさかりえ、近藤公園、村岡希美、玉置孝匡、六角精児
   脚本・演出:倉持裕
   前売 5,500円 当日5,800円
    http://www.morisk.com/
   ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕さんの新作。
   密度の高い不思議な“まどろみ”が期待できそう。


7.フジテレビジョン『第17捕虜収容所』
  05/19-06/08東京グローブ座
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:三宅健、田中幸太朗、おかやまはじめ、松村武、小林十市、他
   脚本:Donald Bevan & Edmund Trzcinski“STALAG17”
   訳:鴇澤麻由子 台本:飯島早苗 演出:鈴木裕美
   S席8,500円 A席7,500円 B席5,500円 ※未就学児童の入場不可
    http://www.tglobe.net/lineup/stalag17.html
   V6の三宅健さん主演の舞台ですが、ただのアイドル芝居ではありません。
   『第17捕虜収容所』は自転車キンクリートSTOREの代表作のひとつ。
    http://www.jitekin.com/ ※2001年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/1126131811.html


8.文学座『風のつめたき櫻かな~久保田万太郎作品集より~』
  05/22-06/01紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演:文学座のベテラン、若手が揃った豪華キャスト
   脚本:平田オリザ 演出:戌井市郎
   一般5500円 ユースチケット(25歳以下)3800円 中・高校生2500円
    http://www.bungakuza.com/kazesakura08/index.html
   平田オリザさんが文学座に書き下ろし。
   久保田万太郎作品をもとにしているのも大きな魅力。


9.パルコ『恐竜と隣人のポルカ~K/T BOUNDARY~』
  05/24-06/15パルコ劇場
  ≪東京、愛知、新潟、福岡、広島、宮城、大阪≫
  ☆出演:寺脇康文、後藤ひろひと、手塚とおる、水野真紀、森本亮治、
      大和田美帆、竹内都子、兵動大樹、石野真子
   脚本・演出:後藤ひろひと
   7,500円
    http://www.parco-play.com/web/play/polka/
   “大王”こと後藤ひろひとさんのパルコ劇場での新作第三弾。
   有名人豪華キャストが沢山笑わせてくれそう。


★10.新国立劇場『オットーと呼ばれる日本人』
  05/27-06/08新国立劇場 中劇場
  ☆出演:吉田栄作、紺野美沙子、グレッグ・デール、ジュリー・ドレフュス、
      石田圭祐、松田洋治、那須佐代子、鈴木瑞穂、永島敏行、ほか
   脚本:木下順二 演出:鵜山仁
   S席6,300円 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円 当日学生券50%割引
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000037_play.html
   20世紀最大のスパイ事件といわれる「ゾルゲ事件」を描いた作品。
   作者の故・木下順二さんは戦後日本を代表する劇作家です。
   演出は新国立劇場・演劇芸術監督の鵜山仁さん。


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売3000円台のお薦め作品を5本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 

【1】モダンスイマーズ『夜光ホテル』
  05/03-06/01 OFF OFFシアター
  ☆出演:萩原聖人、古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将
   脚本・演出:蓬莱竜太
   前売 3,500円 当日 4,000円
    http://www.modernswimmers.com/
   蓬莱竜太さんは注目の若手劇作家・演出家です。
   下北沢のオフオフシアターで1ヶ月のロングラン!
   萩原聖人さんの出演にも注目。


【2】東京デスロック『WALTS MACBETH~ワルツ マクベス~』
  05/08-10吉祥寺シアター
  第15回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル
  ≪東京、神戸≫ ※神戸公演の演目は『3人いる!』
  ☆作:シェークスピヤ 訳:坪内逍遙 構成・演出:多田淳之介
   日時指定・指定席 前売り・予約3,000円 当日3,500円
   ※こまばアゴラ劇場支援会員特典でも観劇可能。その他割引などあり。
    http://deathlock.specters.net/
   フェスティバル予選レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0503031705.html
   多田淳之介さんが『マクベス』を演出。またもや事件となるか!?


【3】風琴工房『hg』
  05/09-18ザ・スズナリ
  ☆出演:篠塚祥司、佐藤誓、金替康博、西山水木、栗原茂、松岡洋子、他
   脚本・演出:詩森ろば 
   一般前売3200円 当日3500円 大学生2200円 高校生・障碍者1500円
   ペア券5800円 トリプル券8400円
    http://windyharp.org/
   1959年と2008年の熊本県水俣市を描く、詩森ろばさんの新作。


【4】ハイリンド『proof』
  05/27-06/01小劇場 楽園
  ☆出演:伊原農、枝元萌、多根周作、はざまみゆき
   脚本:デイヴィッド・オーバーン 訳:小田島恒志 演出:松本永実子
   前売・当日共3500円 平日マチネ割引:前売・当日共3000円
   その他劇団会員割引などあり
    http://www.hylind.net
   俳優4人の劇団ハイリンドがピューリッツァー賞・トニー賞受賞戯曲に挑む。
   『proof(プルーフ)』関連作品のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0814235802.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0608160448.html


【5】THE SHAMPOO HAT『立川ドライブ』
  05/29-06/08シアタートラム
  ☆出演:児玉貴志、坂井真紀、藤原利映、長尾長幸、ほか劇団員
   脚本・演出:赤堀雅秋
   一般3,800円/当日4,000円
    http://www.shampoohat.com/
   華やかな客演俳優を迎えた赤堀雅秋さんの劇団新作公演。
   シャンプーハットがシアタートラムで公演をするのも初めてのこと。


 ☆☆☆―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売2500円以下のお薦め作品を3本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――☆☆☆ 

《1》快快『ジンジャーに乗って』
  05/15-25王子小劇場
  ☆脚本:シノダ+北川 演出:篠田千明
   前売2300円 当日2800円(いずれも全席自由) 
    http://www.faifai.tv/
   小指値が快快(ファイファイ)に改名し、11日間のロングラン。
   色んなイベントが準備されているので、どの回に行くか迷っちゃう。


《2》急な坂プロデュース公演『Zoo Zoo Scene <ずうずうしい>』
  04/17-18横浜市立野毛山動物園 ひだまり広場
  ☆出演:佐久間文利(A.C.O.A)/村上聡一(中野成樹+フランケンズ)
   誤意訳・演出:中野成樹 原作:エドワード・オールビー「動物園物語」より
   料金2,000円(事前予約制・当日清算・各回限定50名)
   15:30集合(急な坂スタジオ)16:45 開演(動物園閉園後) 
   ※雨天決行(会場の変更の可能性あり)※未就学児の観劇不可。
    http://kyunasaka.jp/topics/nakano/zoo_zoo_scene_517_18.html
   名作「動物園物語」を動物園で鑑賞。
   中野成樹さんの誤意訳・演出はクールかつ大胆で、おしゃれ♪


《3》三条会アトリエ公演『「卒塔婆小町」「葵上」』
  05/24-30三条会アトリエ
  『近代能楽集』全作品連続上演・1
  ☆出演=Aプロ:榊原毅、立崎真紀子、橋口久男
      Bプロ:関美能留、大川潤子、中村岳人
   脚本:三島由紀夫 演出:関美能留
   ※日時指定・自由席 1回券:1,500円 
   1日券:2,800円(「卒塔婆小町」「葵上」を同一日に両演目)
   4回券:5,000円(「卒塔婆小町」「葵上」をA・Bプロ各1回ずつ)
    http://homepage2.nifty.com/sanjokai/02.html
   千葉県の劇団アトリエで、三条会と至近距離の濃ゆ~い出会い。


 ◎しのぶの今月の全予定(30本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
   http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆2 【先月のベスト3】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.韓国演出家協会・アジア演出家展『ロミオとジュリエット』
  04/07-09アルコ芸術劇場小劇場(韓国)
  ☆演出は多田淳之介さん(東京デスロック/青年団演出部)。
   燃えて震える汗だくの身体に、生死を繰り返し、つながる命がありました。
   韓国人の役者さんが立っている姿を見ているだけで落涙。 
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=5138


2.わらび座『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』
  04/25-05/04新宿文化センター
  ≪東京(多摩)、千葉、東京(新宿)、秋田、埼玉、岐阜、静岡≫
  ☆手塚治虫の傑作漫画「火の鳥」が2時間のミュージカルに。
   澄んだ声と真っ直ぐな言葉に体の底から感動。
   東京・新宿公演は5/4(日)まで!
   5/2(金)、5/3(土)はCD発売記念・出演者サイン会あり。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0426135143.html


3.新国立劇場日韓合同公演『焼肉ドラゴン』
  04/17-27新国立劇場 小劇場
  ☆在日コリアン家族の極上悲喜劇。韓国人俳優の素晴らしさをここでも実感。
   大人気で当日券に長蛇の列ができたとか。6月にテレビ放送決定!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0418003345.html
   ソウル芸術の殿堂にて韓国公演あり(2008年5/20~25)。
    http://www.sac.or.kr/bannerPage.jsp?htmlURL=/lab2008/yakinikudragon/index.html

  the company『バーム・イン・ギリヤド』は2度観劇して細部を楽しみ、
  『アマツカゼ』ではきだつよしさんの見事なエンタメ演出に感服。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2008年4月(観劇数27作品)は残念ながら発行しませんでした。
   ※観劇本数は28作品でした(2008/05/01訂正)。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆3 【お薦め芝居の前売情報 新国立劇場演劇“シリーズ・同時代” 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎新国立劇場2007/2008シーズン演劇の“シリーズ・同時代”は、
  新進作家と有名演出家による、3本の書き下ろし新作連続公演です。
  キャストも豪華!今までにはなかったコラボレーションだと思います。
  大好きな作家さん、演出家さんが勢ぞろいで3作品ともすごく楽しみ!  


 ▼vol.1『鳥瞰図-ちょうかんず-』
  06/11-22新国立劇場 小劇場
  ☆出演:渡辺美佐子、浅野和之、野村佑香、八十田勇一、弘中麻紀、
      浅野雅博、佐藤銀平、品川徹
   作:早船聡(サスペンデッズ) 演出:松本祐子
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000039_play.html

 ▼vol.2『混じりあうこと、消えること』
  06/27-07/06新国立劇場 小劇場  
  ☆出演:國村隼、橋爪遼、初音映莉子、南果歩
   作:前田司郎(五反田団) 演出:白井晃
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000040_play.html

 ▼vol.3『まほろば』
  07/14-21新国立劇場 小劇場  
  ☆出演:秋山菜津子、中村たつ、魏涼子、前田亜季、黒沢ともよ、三田和代
   作:蓬莱竜太(モダンスイマーズ) 演出:栗山民也
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000041_play.html

  ⇒チケットは発売中です!
   A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円 当日学生券50%割引

  ※お得な特別割引通し券あり!
   A席セット:14,250円(正価15,750円)
   取扱いは新国立劇場ボックスオフィスのみ
    電話:03-5352-9999


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆4 【静岡舞台芸術センター「Shizuoka春の芸術祭2008」が開幕! 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎宮城聰さんが芸術総監督をつとめる静岡舞台芸術センターで
  「Shizuoka春の芸術祭2008」が開幕します!
   http://www.spac.or.jp/08_spring/index.html
    期間:2008年5/10(土)~6/29(日)

  「いまの世界にアーティストができること」というサブテーマのもと、
  宮城さんが選んだ10カ国15作品が上演されます。
  演目やスケジュール、アクセス方法などは公式サイトでご確認下さい。
  作品紹介映像(YouTube)も充実していて、全部観たくなっちゃいますよ♪

  中でもSPACの新作『夜叉ヶ池』は全席完売を受けて追加公演が決定!

  ●SPAC『夜叉ヶ池』
   05/24-25静岡芸術劇場
   ☆演出:宮城聰 作:泉鏡花 音楽:棚川寛子 出演:SPAC
    一般4000円 同伴チケット(2枚)7000円
    大学生・専門学生2000円 高校生以下1000円
     http://www.spac.or.jp/08_spring/yasya.html
    5/24(土)15:30、5/25(日)15:30は完売。
    ※追加公演⇒ 5/25(日)19:00

  宮城さんのSPACでの演出は、昨年11月の『巨匠』に続いて第2作目です。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1111095007.html
  『巨匠』は昨年の私の鑑賞作品の中で、ダントツのナンバーワンでした。
   http://stage.corich.jp/my_award.php?member_id=57

 ★東京方面の観客のために、なんと【新宿―静岡】無料バスが運行!
  日程、お申込方法はこちら↓でご確認ください。
   http://www.otsukimi.net/spac/news/?p=43

  来月は、フランス国立劇場オデオン座・芸術総監督の
  オリヴィエ・ピィさん演出作品の2本立てを観たいと思っています。
   http://www.spac.or.jp/08_spring/illusion.html
   http://www.spac.or.jp/08_spring/letter.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆5 【『日本語を読む~リーディング形式による上演~』9本! 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎九つの近・現代日本語戯曲を九人の若手演出家で“読む”企画です。
  世田谷パブリックシアター企画・制作
  『日本語を読む~リーディング形式による上演~』
  http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/05/post_120.html
   期間:2008年5/7(水)~5/25(日)
   会場:シアタートラム

  近現代の日本の名作戯曲を若手新鋭演出家がどう読むか。
  1演目2ステージずつ、計9演目という怒涛の豪華ラインアップ!

 ▼上演作品・作・演出
 A『星の王子さま』 作:寺山修司 演出:今井朋彦(文学座)
 B『白夜』作:寺山修司 演出:明神慈(ポかリン記憶舎)
 C 彦六大いに笑ふ』 作:三好十郎 演出:桑原裕子(KAKUTA)
 D『太郎の屋根に雪降りつむ』 作:別役実 演出:夏井孝裕(reset-N)
 E『不思議の国のアリス』 作:別役実 演出:広田淳一(ひょっとこ乱舞)
 F『朝に死す』 作:清水邦夫 演出:扇田拓也(ヒンドゥー五千回)
 G『棒になった男』 作:安部公房 演出:上村聡史(文学座)
 H『城塞』作:安部公房 演出:森新太郎(演劇集団円)
 I『ぼくらが非情の大河をくだる時』 作:清水邦夫 演出:桐山知也

  キャストもとっても豪華なんです。ぜひ公式サイトでチェックを!
  戯曲目当てでも、演出家目当てでも、出演者目当てでも、
  きっとあなたの好みにビビッとくる演目があるはず♪
  
  ⇒チケットは発売中です! 
   前売・当日ともに一般:2,000円 TSSS:1,000円
   高校生以下割引:前売1,000円
   三公演セット券:前売4,500円(異なる三公演同時購入)
   その他劇場会員、世田谷区民割引などあり。

   ※未就学児童の入場不可。
   ※水・木・金曜日は演出家によるトークあり

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆6 【“CoRich舞台芸術まつり!2008春”開催中!】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎グランプリ受賞団体に次回公演費用として100万円が支援される
  “CoRich舞台芸術まつり!2008春”の審査員をつとめております。
   http://stage.corich.jp/festival2008/result.php
  ネット審査で選ばれた10作品を3月から5月にかけて鑑賞します。
  5月の2作品で審査終了!グランプリ発表は年6月17日(火)です。

 ≪既に鑑賞した公演≫

□劇団衛星『ブレヒトだよ!』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=4031

□MCR『シナトラと猫(改訂版)』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=5219

□ポかリン記憶舎 cafe公演『humming2』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=5874

□黒色綺譚カナリア派『葦ノ籠~アシノカゴ~』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=3339

□劇団競泳水着『スケッチ・オブ・ザ・ピザ・ナイト/香ばしい、春の一夜』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=6445

□柿喰う客『恋人としては無理』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=6547

□JAM SESSION『億万長者婦人故郷ニ帰ル。』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=6434

□パラドックス定数『HIDE AND SEEK』
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=5678

 ≪5月に鑑賞する公演≫

■劇団サーカス劇場『幽霊船』
 05/16-26夢の島公園 特設テント劇場
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=6228

■渡辺源四郎商店『ショウジさんの息子』
 05/22-25アトリエ春風舎
 ≪青森、東京≫
 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=6329

 観に行かれた方は、ぜひ感想をクチコミしてくださいね!
  CoRich舞台芸術! ⇒ http://stage.corich.jp/
  メンバー登録 ⇒ http://www.corich.jp/stage/user_register.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆7 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎映画監督・作家の大宮エリーさんにインタビューしました!
   http://stage.corich.jp/interview/index.html
  演劇大宮エリー 第一回公演『GOD DOCTOR』
  05/04-18新国立劇場 小劇場 ≪東京、兵庫≫
   http://sp.eplus.jp/god/
  稽古場レポート
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0420154105.html


 ◎5月9日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。
  毎週第1土曜日から第2土曜日のレギュラーになりました。
   http://takegaki.k-free.net/
  ※PodCastingが始まっています↓
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2008年4月は下記の4作品を拝見しました。
  ・「クローズZERO」
   http://www.crows-zero.jp/
  ・「オリヲン座からの招待状」
   http://www.orionza-movie.jp/
  ・「転々」
   http://tokyosanpo.jp/
  ・「殯(もがり)の森」
   http://www.mogarinomori.com/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆8 【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
 沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪

 ☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
  【面白い演劇を紹介してるメルマガはコレ!】
   ⇒ http://www.mag2.com/m/0000134861.htm

 ☆もしこのメルマガを観てお芝居に行かれたら、劇場でのアンケート用紙に
  「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
 ◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
  間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
 ◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。

 ◎私の好みはこちらです。
  → http://stage.corich.jp/my_troupe.php?member_id=57
  簡単なプロフィールはこちらです。
  → http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0111000000.html

 ◎購読・解除はこちらから簡単にできます。
  まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000134861.htm

////////////////////////////////////////////////////////////////

 メルマガ 『今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台』
 発行人:高野しのぶ
 しのぶの演劇レビュー:http://www.shinobu-review.jp/
 お問い合わせ:http://www.shinobu-review.jp/contact/

 このメールマガジンは、まぐまぐから配信されています。
 まぐまぐ:http://www.mag2.com/

 Copyright(C)2004-2008 MTR standard corporation. All rights reserved.
 許可無く転載することを禁じます。

////////////////////////////////////////////////////////////////

Posted by shinobu at 00:10 | TrackBack