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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2011年08月23日

【ワークショップ】時間堂「演技:オープンクラス 2011年9月」09/04、11、18都内※メー ルのみ・先着順

 演出家で俳優指導者の黒澤世莉さん率いる時間堂が俳優向けワークショップを開催します。9月中に合計3回、1回からでも参加できます。ご興味がわいた役者さんはぜひ。下記は公式サイトからの情報です。

 ●時間堂ワークショップ「演技:オープンクラス 2011年9月」
  9月04日(日)18:00~21:00
  9月11日(日)18:00~21:00
  9月18日(日)18:00~21:00
  定員:12名、先着順にて〆切
  参加費:3,000円/1回
  備考:1回からご参加いただけます。

■演技:オープンクラス 2011年9月 ※公式サイトより

7,8月と多数のご応募を頂いていた黒澤世莉の演技WS。
9月のオープンクラスは日曜日×3回開催します!
「時間堂や黒澤演出のWSを一度体験してみたい」という方はもちろん、俳優として迷いや疲れが生じた方は、凝り固まった[からだ]と[こころ]を調律しに来ませんか?

******
演技:オープンクラス 2011年9月

●日時
2011年9月
4日(日)18:00~21:00
11日(日)18:00~21:00
18日(日)18:00~21:00

定員 12名、先着順にて〆切
参加費 3,000円/1回
備考 1回からご参加いただけます。

●概要
俳優に必要な能力ってなんでしょう。「大きな声ではっきり喋る」「台詞を歌うように伝える」「切れ味のいい身体で舞台を駆け巡る」そういうことが必要な場合は、お勧めしません。

時間堂では「そこに居て、目の前の相手ときちんと関わる」ことが俳優の基本だと考えています。頭で考えることや、どう台詞を言うか、なんてことはその次の事。そんなの当たり前のことでしょうか。当たり前のことをしっかりやるというのは、なかなか難しいことです。

このクラスでは、まず身体を使います。自分の身体を意識して、深い呼吸をします。相手の呼吸を感じて、相手の身体を意識します。言葉にすると簡単そうでも、やってみると難しい。演劇はそんなことの連続です。

一度体験してみてください。一度で俳優として上達する約束はできません。全然合わないと思われるかもしれません。

しかし、私たちが大切にしているものを身体で感じていただいて、少しでも役立つものを手に入れてもらえれば嬉しいです。時間堂では、このWSの内容を、出演者一同とひたすら繰り返してきているのです。

怖くないですよ。楽しい演劇の時間がモットーです。

●講師 黒澤世莉
演出家。佐藤佐吉賞優秀作品賞、演出賞受賞。スタニスラフスキーとサンフォードマイズナーを学ぶ。新国立劇場演劇研修所や円演劇研究所などで、指導者としても活動。

●参加要項
・職業俳優としての意識のある方
・年齢・性別・国籍不問ただし日本語での会話に不自由のない方

● 会場 豊島区施設(参加される方にお知らせいたします)

● 応募方法
下記をご記入の上、件名を「オープンWS応募」とし、[E-mail]にてお申し込み下さい。

【1】参加希望日時【2】お名前(ふりがな) 【3】年齢【4】性別【5】電話番号【6】メールアドレス【7】住所【8】備考 *所属劇団、事務所等、最近の舞台出演等、があればお書きください
*2009年以降に時間堂WSにご参加の方は【1】【2】と変更箇所のみで結構です。

[E-mail] info(アットマーク)jikando.com
[Tel] 070-6659-3841
◆お申し込み後、4日以上経過しても返信がない場合、通信事故が考えられますので、お手数ですがお電話にてお問合せください。

●企画/運営 時間堂

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Posted by shinobu at 00:29 | TrackBack

2011年08月22日

DULL-COLORED POP『Caesiumberry Jam』8/20-28シアターグリーン BOX in BOX THEATER

 DULL-COLORED POP(ダル・カラード・ポップ)は谷賢一さんが作・演出・主宰される劇団です。しばし休団していましたが、劇団員を増員して迎えた今回の第10回公演より活動再開。

 『Caesiumberry Jam』は2007年初演(⇒レビュー)。今、この時に上演する意味がありすぎて、観終わったらしばし無言にならざるを得ない、かもしれません。

 公演パンフレット(有料)には、驚くほど詳細にわたる登場人物紹介や物語の後日譚などが掲載されており、とても読み応えがあります。お薦めです。今作も含め、谷さんの過去の台本もロビーで販売されています。

 ⇒稽古場写真()  ⇒舞台写真(
 ⇒DCPOP10・キャスト全員インタビュー映像公開
 ⇒CoRich舞台芸術!『Caesiumberry Jam』※CoRichでカンタン予約!

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舞台写真:mao

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 四谷にある雑々たる仕事部屋で、カメラマンは思い出していた。十年前、あの渇いた大地、打ち捨てられた寒村、そこに住む人々との思い出。「さっぱりしたよ。ありがとう」。飛行機を乗り継ぎ彼を訪ねてきた男、かつては家畜を撃ち殺して回る仕事をしていたあの独善的で高圧的なエストラゴン・ヨシフォビッチ・ベルジコフスキー。今は保健省の小役人として庭のある家に住んでいる。二人は古いネガ・フィルムとボロボロのノートを取り出し、一つ一つ、噛み含めるように、あの土地での記憶を掘り起こしていく。1991年、1993年、1994年、1995年、そして1986年。あの土地で何が起こったのか? ジャムを食ってたあの糞坊主、あいつは今、何をしているのだろうか? いや、いや、問題の核心はそこではない。俺たちは確かにあの土地にいた。しかし、一体何が起きたのか、覚えているだろうか、俺たちは?
 人類史に深く刻まれたあの大事故を、綿密な取材に基づきオリジナル・ストーリーとして著した初演版から約4年。劇団躍進の契機となった野心作を新アレンジで再録した待望の再演。劇団活動再開記念&第10回記念公演として、2011年の今、上演します。
 ≪ここまで≫

 実在した事故を扱ったルポルタージュ風のお芝居ですが、物語の設定をぶち壊すギャグが多発します(笑)。劇団名の“にび色ポップ”にふさわしい態度なのかもしれません。谷さんの前作の作風を期待しすぎない方がいいですね。でも初演とは比べ物にならないクオリティーの高さでした。
 深刻になりすぎるとかえってリアリティに欠けることもありますから、のっけからフィクション性を前面に出すのは効果的だと思います。あと、少しでも笑っていないと、観ていてつらい・・・。

 1991年にある村で出会った日本人カメラマンと外国人男性が、約10年ぶりに日本で再会。カメラマンが数年置きに撮影した村の写真のネガを見ながら、2人で当時を振り返る構成です。カメラマンからインタビューを受けた村人の独白も挟みつつ、回想シーンがほぼ時系列で上演されていきます。村の暮らしは、ほんの数年ごとに激変し、「ここはどこで、何が起こっているのか」が徐々にわかってきます。
 ある歴史的大事件の現場に居合わせた人々のことを伝えるドキュメンタリーのような劇ではなく、「これは愛の話」なのだと思いました(この作品はフィクションです)。それがこの作品に普遍性を与えているとも思います。

dcp10_2.jpg

 個性的な手をした子供を演じた中村梨那さんが素晴らしかったです。躍動感あふれる動きに輝く表情。まっすぐ前(未来)を向いた子供の健気さが、絶望感を高めます。
 肝っ玉母さんを演じた石丸さち子さんが、村の生活のリアルを支えていたように思います。喜怒哀楽の感情をよどみなく、力強く発して、そこで料理していること、食べていること、ともに暮らす人々と心を交い合わせていることを生き生きと見せてくださいました。
 初日の日替わりゲストは荒井志郎さん。イイ男の控えめな微笑みがセクシー。相手役との体型のバランスがとても良くて、名場面だっと思います。

 ※作品鑑賞前に特に必要というわけではない情報ですが、この公演の直前に谷さんは同劇場で結婚式を挙げられました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 照明が明るく舞台を照らしてからやっと、ステージに土が敷き詰められていることがわかりました。家具や小道具はありますが空間を仕切る壁はありません。舞台奥の壁に室内や家の外観などの風景写真が、大きく映写されます。カメラマンの作品ですね。選曲に個性がある谷さんには珍しく、音楽はなし。違う場所・部屋にいるはずの人々が同じ空間に同時に存在して、それぞれの会話を同時多発させるカオスが良かったです。初日はアンサンブルにぎこちなさもありましたが、これから良くなっていくことと思います。

 『Caesiumberry Jam』の読みは“セシウムベリージャム”。もちろん造語ですが、今の日本で暮らす私たちにとっては、意味がよくわかる単語となってしまいました。“チェルノブイリ”という地名は1回ぐらいしか出てこないんじゃないかしら。「死ぬ」「汚染」などの具体的意味を示す言葉もあまり出てきませんでした。「いなくなった」などの婉曲表現がより当事者の実感を強めます。

 査察官はもう来ないと思いつつも、その場を去りづらい兄弟(井上裕朗&東谷英人)の場面は、『ゴドーを待ちながら』をもとにしており、6本指のクリニカ(中村梨那)とカメラマン(大原研二)が最後に出会った場面とも重なります。自分が暮らしていた土地には、そこがどんな場所であれ人生の残り香があります。「人は場所に染み付いている。その場所がなくなったら、みんな浮き草」とは井上ひさしさんの言葉です(⇒レビュー)。でも、その愛は報われない。放射能に汚染されたせいで、すべてが奪われました。

 「査察官は今日は来ません。でも近いうちにきっと」と伝えに来る使者を演じたのは、オス猫も演じていた吉永輪太郎さんでした。吉永さんは他にも、リューダ(堀奈津美)に「ご主人の身体は強い放射線を発する放射性物質になっています。今すぐ病院に来てください」と告げる人物も演じており、“神の声”“国家権力”“大衆”など、人間にコントロールできない存在を代表していたのではないかと思います。

 リューダはどんな男でも誘いこんで妊娠しようとしている孤独な未亡人。彼女の夫は1986年のチェルノブイリ原発事故の最前線に向かった消防士でした。この悲劇の発端となった出来事を回想する場面は、ゲスト出演者の荒井志郎さんの好演もあり、リューダとその夫がいかに強く愛し合っていたのかが伝わる、説得力のある名場面でした。朽ちていく夫の体を最後までいたわり続けた妻の献身。部屋に残った愛の記憶たち。

 出演者が登場するカーテンコールがありませんでした。とうとう無人となった村、棄てられた土地を見せる効果があったと思います。

dcp10_3.jpg

【出演 】教師と結婚する男:東谷英人、カメラマン:大原研二、ナジロチの村長:塚越健一、6本指の子供クリニカ:中村梨那、村はずれの孤独な未亡人リューダ:堀奈津美、女生徒:若林えり(以上、DULL-COLORED POP) 村長の妻:石丸さち子(Theatre Polyphonic)、語り手・保健省職員:井上裕朗(箱庭円舞曲)、編み物をする老婆ジーナ:加藤素子(さいたまゴールド・シアター)、メス猫:佐賀モトキ、養母ジーナに育てられた青年:芝原弘(黒色綺譚カナリア派)、医師:田中のり子、男子生徒:細谷貴宏、結婚・妊娠・出産する教師:百花亜希、大学進学を夢見る村長の娘:守美樹(世田谷シルク)、オス猫:吉永輪太郎
豪華・日替わり出演ゲスト(全ステージ、ある重要な役どころで日替わりゲストが出演致します。)
・瀧川英次(七里ヶ浜オールスターズ): 21(日)14:00・19:00 ・窪田道聡(イキウメ): 22(月)19:30、25(木)19:30、27(土)19:00 ・荒井志郎(青☆組): 20(土)19:00、23(火)14:00、24(水)19:30、28(日)12:00 ・堀越涼(花組芝居): 23(火)19:30、25(木)14:00、28(日)17:00 ・藤尾姦太郎(犬と串): 26(金)19:30、27(土)14:00
脚本・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP) 舞台監督:棚瀬巧+至福団 照明:松本大介 美術:土岐研一 制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP)、会沢ナオト(劇団競泳水着/mono.TONE) 演出助手:元田暁子(DULL-COLORED POP)、南慎介(Minami Produce)、海野広雄(オフィス櫻華)、竹田悠一郎 宣伝美術:鮫島あゆ(DULL-COLORED POP)×堀奈津美(DULL-COLORED POP/*rism)
【発売日】2011/07/04 前売:3000円 当日:3500円 学生:2000円(前売のみ)
http://www.dcpop.org
http://www.playnote.net/archives/002377.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 18:11 | TrackBack

シルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』2008年10/01-2011年12/31シルク・ドゥ・ソレイユ・シアター東京

 震災の影響もあり今年末で閉幕することになったシルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』。常設劇場で観たいと思い、私はやっとこさシルク・ドゥ・ソレイユ初体験です。上演時間は約1時間30分。

 贅沢でした~~~♪解説するまでもないですが“シルク=サーカス”なんですよね。「うわ!」「ヤバ!」「マジか!」と何度もつぶやいてしまいました(笑)。90分の短時間版とはいえお腹一杯。

 『ZED』は日本でしか観られない作品ですので、少しでもご興味のある方は思い切って観に行かれてはいかがでしょうか。高い席はかなり空席があり、もったいないです…。閉幕まで「一律半額とかにしちゃえばいいのに!」とかわがままなことを思ったり(笑)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ZED

 舞浜駅からイクスピアリを通り抜けて劇場へと向かいます。駅そのものがディズニーランド(とシー?)への窓口なので、どこもかしこも贅沢に装飾がほどこされており、徒歩10分の道のりも楽しいです。デートにとってもいいですね。ディズニーランドに入らなくてもテーマパークで遊んでいる気分(笑)。

 ここからネタバレします。⇒各アクトについての紹介 ⇒メインキャスト

 幕開けはクラウンがいざなってくれます。さすがはプロの俳優!演技が素晴らしくて惚れぼれしますね。そしてオープニングにわくわく!やっぱり巨大な布が動く演出はイイ!他の場面でも布に惹かれました。

 一番好きだったのは「バンジー」。人間ではない生物(魚系)のようで美しいです。ずっと歌っている女神の化身“Nouit(ニュイ)”の衣装は、背中に羽が何枚もついていて、胴体にはLEDライトが無数に散りばめられています。鳥のようだし虫のようだし、この世に存在しない、神聖で畏怖されるべきもののイメージ。

 のぼり棒(ポール&トランポリン)、綱渡り、ジャグリング、空中ブランコなど、「落ちたら死ぬ!(涙)」とはらはらさせられるパフォーマンスは全体的に苦手。もともとサーカスが好きじゃないので・・・。布にぶら下がる空中パフォーマンス(エアリアル)は、床まで落ちそうになる演技以外は集中して観られました。
 赤い衣装と青い衣装の2人の女性による「ストラップ」は好き♪官能的な悪の香りがあり、「星の王子様」に登場するバラとヘビを思い浮かべました。

 クライマックスの「シャリバリ(祭典)」でこれまでのアクトがすべて同時に上演され、鳥肌が立ちました。爆発力のあるカオス状態から「夢は続く、永遠に」というメッセージを受け取りました。震災以降、気持ちが暗いままですので(その方がいいと思っています)、舞台上の生身のアーティストが未来への希望を見せてくれると、それだけでちょっと感動します。


プレミア:¥14,500 センター:¥12,500 レギュラー:¥9,500 バリュー:¥5,900
http://www.zed.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:50 | TrackBack

2011年08月20日

マームとジプシー『塩ふる世界。』08/17-22 STスポット

 マームとジプシーは藤田貴大さんが作・演出される個人ユニットです。藤田さんはいま最も注目される最若手の日本の演劇人と言って過言ではないと思います。出演者は毎回変わりますが、固定メンバーも多いです。チケットは毎回早々に完売。

 『芸劇eyes番外編「20年安泰。」』で上演された『かえりの合図、』、7月に北海道で上演された『待ってた食卓、』、そしてただいま上演中の『塩ふる世界。』で3部作となります。『待ってた食卓、』は横浜でも2ステージ上演されますが、残念ながら私は伺えそうにありません(涙)。

 『塩ふる世界。』はお馴染みの繰り返し(リフレイン)の技法を踏襲しつつ、さらに先へと進んでおり、いたく感動しました。毎度生まれ変わる記憶と、鎮魂の劇だと私は思います。
 上演時間は約1時間20分。体感時間は2時間半~3時間ぐらいかしら…密度の高い観劇体験でした。

 ⇒東京デスロックの多田淳之介さんのツイート
 ⇒多田淳之介さんと藤田貴大さんのポスト・パフォーマンス・トーク
 ⇒2回ご覧になっためっこさんの詳しい感想⇒
 ⇒CoRich舞台芸術!『塩ふる世界。

≪あらすじ≫ 公式サイトより
 夏の真ん中、暑いけど、どこか寒々しい頃、八月。
 街を去る人、残る人。高校生から大人までの時間と身体。
 友達たちの後悔と、何かを口にしなければいけない日常。
 ≪ここまで≫

 役者さんは走り、踊り、跳ね、転がります。激しい息切れと衣装を染めていく汗。まるでアスリートのよう。でも語られる言葉は非常に繊細で、演技も緻密です。俳優にとってこれほどまでに高いハードルって、なかなかないんじゃないでしょうか。
 少年少女のある日常の出来事が繰り返し語られますが、全く同じ繰り返しではありません。あえて変化が加えられたり、組み合わせが違ったり、無数のバリエーションで“あの日のあの時間”が再現されていきます。

 日本で多くの観客が楽しんでいる商業演劇では、「俳優が役になりきる」技術を駆使して、「俳優=役」と観客に思い込ませることを前提にした作品が主流です。観客はそれを疑問なく受け入れ、提示された物語を本当に起こった出来事のように、さらには自分のことのように感情移入して楽しみ、学ぶことができます。私はそういう演劇が大好きです。
 でもそもそも演劇は、生身の人間が本人ではない人を演じる時点で、虚構です。そして物語そのものも創作なので、虚構です。つまり演劇は、常に2つ(以上)の虚構が層をなして存在する、高度な芸術だと思います。

 最初の「俳優が他人を演じる虚構」は無視されがちですが、『塩ふる世界。』では、顔を赤らめ疲れていく俳優をさらすことで、舞台上の俳優が俳優本人である事実を提示します。激しく変化するステージングやダンス、ラップなどの身体表現を次々と繰り出し、物語には直接関係ない(と思われる)演出で魅せてくれます。

 毎度違う方法で新しく再現される登場人物の記憶(=物語)と、目が離せない多重な表現、そして目の前に居る俳優自身の生々しい実体。7人の“あの日のあの時間”を何度も一緒に疑似体験するうちに、濃く深く、彼らに起こった悲劇を味わいました。これは別役実さんがおっしゃっていた「嘆き悲しむ時間」だったと思います。

 過去の記憶は生きている。思い出す度に新しく生まれ、すぐに消える。再び思い出した時には、また新しく、変化している。それでも忘れないために、自分と向き合うために、これからも生きていくために、記憶を再生産していく。そんな営みに思えました。当日パンフレットに書かれた藤田さんの言葉に至極納得でした。

 ここからネタバレします。

 塩はエン。地球を構成する元素たち。肉体はやがて朽ちて循環し、命は再現される記憶とともに、何度も新しく蘇る。
 セリフが聴こえないほど大音量の音楽に、すばやく変化する照明のもと、走る役者さんたち。2月公演と同様、一緒に鑑賞した観客とともに、自分もこのステージを構成する不可欠な要素だったと感じました。演劇もまた、何度も繰り返され、新しく生まれます。

 物語の舞台は海の近くの田舎町。2学年が1クラスにまとまる小さな学校で、ずっと一緒だった少女たちにも変化の時が訪れます。ひなぎく(青柳いづみ)のお母さんが崖から飛び降り自殺をしてしまい、引越しすることになったから。ひなぎくの家にはお風呂がありません。父親の描写がないことから、おそらく母子家庭ではないかと。

 最後は、ひなぎくが母が沈んだ海辺へと掛け寄る動作が繰り返されます。「母はどんな気持ちで崖から飛び降りたのか」「母は日々どれほど追いつめられていたのか」「なぜ私を棄てたのか」。ひなぎくは生きている限り、決して解が与えられない問いと向き合い続けるのでしょう。人間は変化しますし忘却しますから、思い出す度に記憶は塗り替えられ、新しい事実となっていきます。それでも思い出し続ける、問い続けるという決意と実行。それが死者および残された者への鎮魂だと思います。

 倉迫康史さんが書かれている「人間は忘却という不可抗力に再発見で抗いながら世界を学んでいく」ことと重なりました。

出演:青柳いづみ 伊野香織 荻原綾 尾野島慎太朗 高山玲子 緑川史絵(青年団) 吉田聡子
作・演出:藤田貴大 舞台監督:森山香緒梨 加藤唯 照明:古城陽子 山岡菜友子(青年団) 音響:角田里枝 宣伝美術:本橋若子 美術協力:細川浩伸(急な坂アトリエ) 写真撮影:飯田浩一 制作:林香菜 主催:マームとジソシー 共催:STスポット
【発売日】2011/05/13 前売2500円/当日2700円
http://mum-gypsy.com/next/post-30.php

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:07 | TrackBack

マームとジプシー『コドモもももも、森んなか』02/01-07 STスポット

 マームとジプシーは藤田貴大さんが作・演出される劇団です(過去レビュー⇒)。今回も初日前にチケットは完売。追加公演も完売したそうです。当日券あり。上演時間は約1時間50分。

 開幕した途端、キました・・・!俳優が自分自身から離れて少年少女役に徹することで、日常の出来事が異化されて普遍に。幼児の叫びは全人類を代弁しているようでした。

 ⇒舞台写真
 ⇒『しゃぼんのころ』劇評(徳永京子)
 ⇒『ハロースクール、バイバイ』劇評(荻野達也)
 ⇒インタビュー『ここだけのはなし ~柴幸男×藤田貴大の場合
 ⇒CoRich舞台芸術!『コドモもももも、森んなか
 ※ずいぶん前に書いたレビューですが、アップするのが遅れました(2011/08/20)。

 あらすじから書き始めることが、この作品を語るには手落ちな気がしますので、ネタバレ以降で。

 これまでの2作品では“中高生の学校生活への郷愁”という側面が私には大きすぎて、観察する視座から離れられなかった(のめり込めなかった)のですが、今回は始まるなりいきなりドカ!っと、ブス!っと、ガクガク!っと揺さぶられ、早くも落涙。3分ぐらいしか経ってなかったんじゃないかな(苦笑)。

 セリフがとても早口で聴きとれません。でも別方向から、別の視点から同じシーンが何度も繰り返されるので、何が語られ何が起こっているのかが徐々にわかってきます。「早口で聞き取れなかったことが知りたい」という興味をエンジンにして集中できました。ただの繰り返しではなく演じるごとに音量も語気も変化しますから、それこそ早口でしゃべり続けること自体の面白さもあって、全く退屈しませんでした。

 多数の視点から描くことで物語が立体的に味わえる感覚です。実は世界は無数の視線にさらされて存在していますし、1人の人間を形作るのは本人だけでなく、その人を見つめる視線、記憶もその構成要素ですよね。劇場で一緒にこの舞台を観た他の観客の方々のことも、この作品とともに私の記憶に残ると思います。

 役者さんへの負荷が大変高いです。「これはハードです」と観客のくせに断言しちゃいます。役者さんたち、凄いです。特にモモ役を演じた召田実子さんは、ピカソの絵に描かれるライオンのような、猛獣に見えました。極めて純粋素朴で、欲望に忠実で、目的のためなら野蛮な行為も辞さない、生命力のかたまり。でも心がある。
 泣き叫んだり、怒りをぶちまけたり、甲高い声で早口で主張をまくしたてたり、そういう強いベクトルが見える行為が、野蛮であればあるほど純度の高さにほれぼれし、美しくて見入ってしまいます。

 ここからネタバレします。

 ≪あらすじ≫
 小学生の長女、次女、そしてまだ保育園に通う三女の生活風景。姉2人が末っ子を交互に送り迎えをしている。母親はなかなか家に帰ってこない。父親も不在のようだ。
 ≪ここまで≫

 母はおそらくスナック経営者で趣味はパチンコ。深夜になっても家には帰らず、三人姉妹をほぼほったらかし。でも末っ子が1人で出かけることが多かったり、突然いなくなる(死んでしまう)ことから、もしかすると末っ子は不治の病に冒されており、母親はその世話と治療費を稼ぐことで精いっぱいのシングルマザーだったのかも、と想像。
 やがて父のいる東京へ旅立つ長女。次女は(母親がいない間の)留守番は私がいるから、と長女に告げる。

 終盤に「キャロル・キングの『つづれおり』が流れていたから母の店だとわかった」という次女のセリフがあります。幼いころに何度も聴かされたから覚えていたんですね。実はこのアルバム、開演前の開場時間に流れていました。私はこのアルバムが大好きで、昔は全曲歌えるほど聴き込んでいました(今はもう無理だけど)。だから開演前はちょっと変な感じがしていたんです。白い床に寝転がったり、無言で遊んだりしている少女たちとはアンマッチだったから。でも腑に落ちました。

 最初と最後に母の影を感じさせたのは、「このお芝居全体が母の思い出だった」という演出だと受け取れると思います。そういえばタニノクロウさん演出のイプセン作『野鴨』も、最初と最後に口数少ない父親が一人で座っている場面があったんです。少年少女の生をギラギラと鮮やかに描き、同時にそれを親の視線でパッケージングしたのは見事だと思います。

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コドモたちのちぐはぐなカラダとココロ、それとすこしだけ、ミライ。
坂あがりスカラシップ2010対象公演
出演:青柳いづみ(役:次女) 伊野香織 荻原綾 北川裕子 斎藤章子 高山玲子 とみやまあゆみ 召田実子(役:三女モモ) 吉田聡子 大石将弘(ままごと) 大島怜也(PLUSTIC PLASTICS) 尾野島慎太朗 波佐谷聡
脚本・演出:藤田貴大 舞台監督:森山香緒梨/加藤唯 照明:吉成陽子 照明オペ:明石伶子 音響:角田里枝 宣伝美術:本橋若子 制作:林香菜 共催:坂あがりスカラシップ(急な坂スタジオ・のげシャーレ・STスポット)
【発売日】2010/12/26 ご予約2000円/当日券2200円
http://mum-gypsy.com/archive/post-19.php

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2011年08月19日

【情報】Cube produce『劇作解体新書』10/17-11/08 CBGKシブゲキ!!

 劇作家本人が自身の戯曲を語る公開講座が開講します。各回のナビゲーターは土田英生さん(土田さんの回は横山拓也さん)。

 ゲストは土田さんをはじめ小林賢太郎さん、倉持裕さん、長塚圭史さん、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんという豪華な面々で、1回の受講料は4500円+テキスト代500円。

 10/17(月)、10/21(金)、10/23(日)、11/7(月)、11/8(火)の計5回です。全5回通し券¥15,000(テキスト代込み)もあります。ご興味ある方はぜひ。

 ●Cube produce『劇作解体新書』公式サイト
  ナビゲーター:土田英生
  一般発売開始:9月9日(金)
  ※Cubic Clubのプレオーダーの予定あり。

■Cube produce『劇作解体新書』 ※公式サイトより
ナビゲーター:土田英生

劇作家本人が、自身の戯曲を徹底的に語り尽くす!
最前線クリエイターの劇作のヒミツに迫る公開講座です。

「あの劇作家のこの戯曲は、どんな経緯を経て書かれたのだろう」
「このセリフはどうやって編み出されたのだろう」
「なぜこの場面の次はあの場面なのだろう」
「あの脇役はどんな背景を背負っているのだろう」

お芝居を見ていてそんな興味が湧き上がったことはありませんか? また劇作を試みたことのある方なら、他の劇作家がどんな方法で書いているのか知りたくなることはありませんか?
この講座では人気劇作家の戯曲を毎回1本取り上げ、土田英生をナビゲーターに、ゲスト本人に徹底的に解説していただきます。 1本の戯曲の生まれる過程を通し、その劇作術を解剖していきます。

■ゲスト
10月17日(月)土田英生「なるべく派手な服を着る」(ナビゲーター:横山拓也)
10月21日(金)小林賢太郎「TEXT」
10月23日(日)倉持裕「鎌塚氏、放り投げる」
11月7日(月)長塚圭史「(未定)」
11月8日(火)ケラリーノ・サンドロヴィッチ「すべての犬は天国へ行く」
※各日18時30分開場 19時開始  
※10/17(月)以外のナビゲーターは土田英生。
※本講座は上記各戯曲について作家自身が解説していくものです。
 事前にお読みになってご参加下さいますようお願い申し上げます。

劇場:CBGKシブゲキ!!  http://cbgk.jp/

・1回¥4,500(テキスト代別途¥500)
・全5回通し券¥15,000(テキスト代込み)
※全席自由 整理券番号付き

★通し券には全5回テキスト代が含まれます。
★整理番号は通し券が優先となります。1回券は通し券の後の入場になります。
★1回券は限定数のみの受付とさせていただきます。限定数が完売した場合、通し券の空席があれば、各講座3日前から1回券の受付をさせていただきます。
★1回券の方で題材となる戯曲をお手元にお持ちの方は、当日ご持参下さい。
 お持ちでない場合はコピー台本を¥500にてご購入いただき、あらかじめお読みいただいた上で参加なさることをお勧めします。

■イープラス
9月9日(金)発売開始
http://eplus.jp(PC・携帯共通)
※通し券のみ取扱い。事前に台本をお送りするため、購入時にお名前とご住所、ご連絡先をお伺いします。

■メールにてお申し込み
9月9日(金)12時よりメール受付を開始します。
①ご氏名 ②ご住所 ③ご連絡先 ④通し券または1回券ご希望日 ⑤台本のお手持ちの有無(1回券の場合)をご記入の上、下記メールアドレスまでお送り下さい。
お申し込み後お客様のアドレスへ合計代金、振込方法などが明記されたメールをお送り致します。
メールに従って代金をお振込頂き、入金確認ができ次第台本の発送予定や当日の入場方法などの詳細をメールにてお知らせ致します。
(メールは自動返信ではございませんので、基本的に平日11~17時の間でのご返信になります)
お申し込みメールアドレス  gekisaku(アットマーク)cubeinc.co.jp
お席の数には限りがあります、満席になり次第受付終了となります。

■キューブ TEL 03-5485-8886(平日12時~18時)

■チケット一般発売開始:2011年9月9日(金)予定


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Posted by shinobu at 09:51 | TrackBack

2011年08月18日

DULL-COLORED POP「谷賢一・田中沙織 結婚式」08/16-17シアターグリーン BOX in BOX THEATER

 劇作家・演出家で劇団DULL-COLORED POP主宰の谷賢一さんの結婚式に伺いました。お相手は小劇場界で制作・役者として活動経験のある田中沙織さん。劇場で3ステージ(?)もある、個性的な式と披露宴です。
 私は谷さんとは10年来の友人で沙織さんとも面識があり、観客としてではなく一友人として参加(参列?出席?)させていただきました。

 初日はご親族も客席にいらっしゃいました。演劇人による数々の余興で大いに盛り上がった後の、新郎新婦のしっかりとしたご挨拶に感心しきり。お2人ともお若いのにとても頼もしい!
 個人的には、あの日のことを伊藤達哉さんがお話しくださって嬉しかったです♪ありがとうございました。

 お2人らしい、素晴らしい式でした。ご結婚おめでとうございます!お2人の末永い幸せを心からお祈りしております。

 ⇒CoRich舞台芸術!「谷賢一・田中沙織 結婚式
 以下は記録のみ。

出演(3ステージのべ):谷賢一(DULL-COLORED POP)、田中沙織、コロ(柿喰う客)、日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)、本郷剛史、玉置玲央(柿喰う客)、中田顕史郎、葛木英(ehon)、堀越涼(花組芝居)、東谷英人、深谷由梨香(柿喰う客)、新良エツ子(てらりすと)、小林顕作、伊藤靖浩、新戸崇史、千葉淳、兼松衆、竹中めぐみ、渡邊安理(演劇集団キャラメルボックス)、村上誠基(柿喰う客)、佐賀モトキ、野田裕貴ダンサーズ(バナナ学園純情乙女組)
■演目と出演者 ◎新郎新婦:谷賢一(DULL-COLORED POP)、田中沙織 ◎司会:コロ(柿喰う客) ◎神父:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ) ◎乾杯の音頭:本郷剛史 ◎友人代表挨拶:玉置玲央(柿喰う客)、中田顕史郎 ◎上司的な人の挨拶:16日夜…伊藤達哉(ゴーチ・ブラザーズ) 17日昼…松本大介 17日夜…永井愛(二兎社) ◎ひみつのゲスト:16日夜…新郎新婦親族 17日昼…葛木英(ehon) 17日夜…堀越涼(花組芝居)
◎結婚式特別公演・二人の馴れ初め妄想再現演劇 インタビュー・取材一切なし!二人の幼少期から出会い、そして結婚までを、妄想だけで執筆・演劇化!
演出:広田淳一(ひょっとこ乱舞) 脚本:『谷賢一幼少期編』…小栗剛(qui-co)『田中沙織幼少期編』…山本卓卓(範宙遊泳)『出会い、そして…編』…小松美睦瑠(コマツ企画) 出演: 東谷英人、深谷由梨香(柿喰う客)、ほか
◎ゲスト歌い手: 8/16夜…新良エツ子(てらりすと) 8/17昼…小林顕作 with Tiny Alice Boogiee Band 8/17夜…伊藤靖浩 with Tiny Alice Boogiee Band ※Tiny Alice Boogiee Band are: 新戸崇史(Bass)、千葉淳(Drums)、兼松衆(Keyboard)
◎余興:竹中めぐみ+深谷由梨香(柿喰う客)+渡邊安理(演劇集団キャラメルボックス)
◎お笑い:村上誠基(柿喰う客)
◎ショー:佐賀モトキ&野田裕貴ダンサーズ(バナナ学園純情乙女組)
…その他いろいろ!
■スタッフ 舞台監督: 高木エルム 舞台監督助手: 大石憲 照明: 松本大介(enjin-light) 音響: 上野雅 衣裳(花嫁ドレス): 中埜愛子 衣裳(お色直し): chie*(*rism) メイク・ヘアメイク: mame*(*rism) メイク・ヘアメイク・アシスタント:林奈緒美 美術: 土岐研一 宣伝美術: 山下浩介 フライヤーイラスト: あやもと美葉(漫画家) フライヤー写真: mao フライヤーコピーライト協力:東谷英人 料理長: 塚越健一 パティシエ: 三嶋義信 ブーケ: 立木洋江(ファッション小物デザイナー) 嫁入り道具: 盛山朋彦(家具職人見習い) ウェルカムボード: 松本美穂 スチール撮影: 堀奈津美(DULL-COLORED POP/*rism) 記録映像: 飯田裕幸 馬車馬:吉永輪太郎 協力: DULL-COLORED POP、シアターグリーン 制作: 北澤芙未子(DULL-COLORED POP)、藤岡美咲、吉澤和泉
【発売日】2011/07/01(※日時指定・全席自由)8,000円 ※特に二人の知り合いでなくてもご観劇・ご臨席頂けます。※料金には、観劇料・飲食費・お気持ち、すべて含まれています。ご祝儀は必要ありません。※お席やお食事のご用意がありますので、極力ご予約の上ご来場ください。
http://www.playnote.net/love/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:34 | TrackBack

新国立劇場演劇研修所『朗読劇「少年口伝隊一九四五」』08/16-17新国立劇場小劇場

20110817_shonenkudentai1945.JPG
少年口伝隊一九四五

 2008年の初演以来欠かさず拝見している、井上ひさしさんが新国立劇場演劇研修所のために書き下ろした朗読劇です(⇒昨年のレビュー)。昨年は井上さんの追悼公演としてこまつ座でも上演され(⇒レビュー、⇒稽古場レポート)、ドイツの劇場でも上演されました(関連エントリー⇒)。

 原爆が落ちた瞬間の広島の様子を、若い俳優が明晰な言葉で伝えてくれます。今年は地震と津波、そして原発事故があったこともあり(今も続いていますが)、また新しい意味を受け取りました。これだけ観ていても観る度に学ぶ、凄い戯曲です。上演時間は約1時間5分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『朗読劇「少年口伝隊一九四五」

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 昭和20年8月6日、一発の原子爆弾が広島の上空で炸裂した。
 一瞬にして広島は壊滅。このときから、漢字の広島はカタカナのヒロシマになった。
 かろうじて生き延びた英彦・正夫・勝利の三人の少年は、やはり運よく助かった花江の口利きで中國新聞社に口伝隊として雇われる。新聞社も原爆で何もかも失ったため、ニュースは口頭で伝えるほかなかったからだ。
 三人の少年は、人々にニュースを伝えながら、大人たちの身勝手な論理とこの世界の矛盾に気がついていく。
 やがて敗戦。
 しばらくすると正夫に原爆症が発症、手榴弾を隠しもっていた勝利はある決意をする。
 そこへ戦後最大級の台風がヒロシマを襲う。
 ≪ここまで≫

 俳優学校で2年以上の研修を積んだ若い俳優が、広島がカタカナのヒロシマになった時のことを語ります。太陽2つ分の熱さの爆弾の直下で何が起こったのか。何度耳にしても壮絶です。今年も痛み、苦しみ、悲しみ、怒りをストレートに受け取り、ハンカチが手放せない観劇になりました。毎年おなじ劇場で、新しい3年生が挑戦していることの積み重ねもありがたく思います。

 本を持たない演技と朗読のメリハリがあり、昨年よりも、より朗読で聞かせてくれたのは私好み。台風の場面の迫力が増していた気がしました。早さもアップしていたかもしれません。セリフからおのずと情景が浮かぶ演劇体験が、朗読劇ならではの魅力だなと思います。

 口伝隊になる3人の少年(林田航平、藤本強、大里秀一郎)、新聞社の花江さん(井上沙耶香)、哲学じーたん(梶原航)に負傷兵(片桐レイメイ)というメインキャストは、それぞれに個性のある演技で、役に対する解釈がはっきりしていて素晴らしかったですね。メインキャスト以外では山﨑薫さんの言葉に惹きつけられました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 新聞が印刷できないので、口頭でニュースを伝える口伝隊となった少年たち。彼らが伝える広島県からのアナウンスはとんちんかんで、怒りがこみ上げてくるものばかりです。

 「新型爆弾の被害は甚大だが想定内だった。なるべく早く仕事に復帰しよう」
  ⇒会社が焼けてしまったのにどうやって?
 「日本銀行広島支店が預金の払い出しをします。その際は証人を2人連れてきてください」
  ⇒証人が死んでしまっている場合はどうするの?
 「広島人はこれから洞窟生活をしよう。花を生けて小さな声で合唱をして、豊かに暮らそう」
  ⇒穴を掘るにも掘る道具がないのに?どこに花が咲いてるの?

 原発事故による放射能汚染への、現在の政府や地方自治体の対応とぴったり重なりました。
 今年3月21日に「放射能被曝は100mSv/hまで安全」と発言していた福島県放射線リスク管理アドバイザーの山下俊一教授が、「100mSv/hは言い間違えで、本当は10mSv/hでした」と訂正したようです(8月17日ごろに判明)。こんなことがまかり通っていることを、もう、どう感じていいのやら。毎日入ってくるニュースに鬱々となります。

 出演者が15名から11名に減っていて驚きました。4人辞められたということかしら。今年は震災もありましたし、勝手ながらきっとやむを得ない事情もあったことと想像します。

出演(演劇研修所第5期生):井上沙耶香(新聞社の花江さん) 岩田結 菊池夏野 北澤小枝子 山﨑薫 大里秀一郎(正夫:原爆症で亡くなる少年)  梶原航(哲学じーたん) 片桐レイメイ(手榴弾を持っていた日本兵) 川口高志 林田航平(勝利:手榴弾を握りしめたまま台風で亡くなってしまう少年) 藤本強(英彦:20代まで生存する少年) ギター:宮下祥子
【作】井上ひさし【演出】栗山民也【ギター】宮下祥子【演出補】田中麻衣子【音楽監督】後藤浩明【模型作製】尼川ゆら【照明】服部基【衣裳】中村洋一【音響】秦大介【映像】井形伸一【方言指導】大原穣子【ヘアメイク】前田節子 【履物】神田屋(霞弘明)【舞台監督】米倉幸雄【研修所長】栗山民也 舞台監督助手/沖田愛・落合千恵・安藤ゆかり・寺内厚志 稽古進行/横山友香 舞台・照明・音響操作/新国立劇場技術部 シアターコミュニケーションシステムズ レンズ 塩見なぎさ(舞台) 沖山陽介(操作) 塩澤しのぶ(照明) 黒野尚(音響) 鈴木大介(映像) /照沼隆広(大道具) 磯野隆(調整) 制作助手/粟津佐智・長川原秀美・岡本はるか 制作/新国立劇場 宣伝画/徳永明美 デザイン/岩島美幸
A席2,000円 B席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000519_play.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:19 | TrackBack

2011年08月16日

公益財団法人小田原文化財団『杉本文楽 曾根崎心中』08/14-16神奈川芸術劇場ホール

 現代美術作家の杉本博司さんが構成・演出・美術・映像を手がける、斬新な文楽公演。東日本大震災の影響で中止になった3月公演が8月に復活しました。3月公演はまたたく間に完売だったのですが、お盆ということもあってか、ぎりぎりまで空席はあったようです。

 文楽は全くの門外漢ですが、詳しい方からお勧めいただいたので初日に拝見しました。上演時間は約2時間半だったかと(途中休憩20分を含む)。

 セレブな客層!ロビーでお客様のお洋服を眺めるだけでも楽しかったです。杉本さんについて知ることができたのも良かった。写真が億単位の価格で売れるアーティストなんですね。

 かっこいいチラシ↓
20110814_sugimoto_bunraku_sonezakisinjyu.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『杉本文楽 曾根崎心中

 真っ暗闇に人形が浮かび上がるスタイリッシュな演出。人形浄瑠璃「曾根崎心中」をすでにご存知の方向けな気がしました。まず字幕がないです。終始「死」に焦点が当たり続けるのはどうなのかな~。
 義太夫の声がとても良かったです。特に「天満屋の段」が素晴らしかった!

 私は1階席後方だったのもあり、人形の表情や衣装の詳細が見えなかったのは残念。見えた人と見えなかった人とでは感想に大きな差が出ると思います。

 劇場内が真っ暗なので、遅れ客の方々はなかなか客席まで誘導してもらえなかったようです。そういった点でもチャレンジングな公演ですね。古典芸能に新しい風が吹き込むことは大切なことだとも思います。

 ここからネタバレします。

 映像もCGも使ってて驚きました。やっぱり文楽の人形は美しいですね。

 「最後の道行が普段なら20分ぐらいのところ、40分ぐらいになっていた」と詳しい方がおっしゃっていました。たしかに長過ぎの感あり。
 心中ものなので、最初から主役が死ぬことはわかっていますよね。だから「死にそうにない2人が死ぬ」という展開の方が引き込まれたんじゃないかと。素人考えですが、一演劇ファンの感想ということで。

人形浄瑠璃文楽『杉本文楽 木偶坊 入情(でくのぼういりなさけ)曾根崎心中付り(つけたり)観音廻り』 略称:『杉本文楽 曾根崎心中』 
【出演】※「丈」は右上に「、」あり。
プロローグ:鶴澤清治 鶴沢清志郎(胡弓) 
観音廻り(山村若振付):豊竹咲甫大夫 鶴澤藤蔵 鶴澤清馗 鶴澤清丈 【人形役割】天満屋お初:桐竹勘十郎
生玉社の段:竹本津駒大夫 鶴沢清志郎 【人形役割】平野屋徳兵衛:吉田蓑助 長蔵:桐竹紋臣 天満屋お初:桐竹勘十郎 油屋九平次:吉田幸助 
天満屋の段:切 豊竹嶋大夫 鶴澤清治 【人形役割】田舎の客:吉田蓑紫郎 遊女:吉田清五郎 遊女:吉田勘一 亭主:吉田蓑一郎 下女:吉田蓑二郎 町の衆:大ぜい 見物人:大ぜい
徳兵衛おはつ道行:竹本文字久大夫 豊竹呂勢大夫 豊竹咲甫大夫 豊竹靖大夫 鶴澤清介 鶴澤藤蔵 鶴澤清志郎 鶴澤清馗 鶴澤清丈
望月太明蔵社中
原作:近松門左衛門『曾根崎心中付り観音廻り』(岩波書店『新日本古典文學大系』より改訂) 構成・演出・美術・映像:杉本博司 作曲・演出:鶴澤清治 振付:山村若 映像:岸本康 宣伝美術:下田理恵 宣伝美術画:山口晃 サウンドクリエイト:尾形真一郎 上演台本監修:神津武男 特別協力:福本潮子
SS席 12,000円 S席 9,000円 A席 6,000円 B席 3,000円 イス付立見席 2,000円
http://www.kaat.jp/pf/sonezaki2.html
http://sugimoto-bunraku.com


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:25 | TrackBack

アミューズ『バッド・アフタヌーン~独立弁護士のやむを得ぬ嘘~』08/13-21赤坂RED/THEATER

 アミューズが企画・製作する演劇公演です。脚本は小峯裕之さん、演出はMONO土田英生さん、出演はヒロシさんはじめアミューズ所属のタレントの方々など。ヒロシさんと土田さんというと『錦鯉』を思い出します。

 上演時間は約1時間30分。“演劇”というより“長い目のコント”と思って観る方がしっくり来るかも。私が観た回は終演後にトークがあり、出演者のファンの方々はかなり楽しんでいたようです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『バッド・アフタヌーン
 レビューはほぼ記録のみ。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 都心から少し離れた法律相談所。
 若き弁護士が独立開業するも、今日も依頼客は訪れず。
 閑古鳥の鳴く日々を送っていた。
 そんな事務所が、地上げのターゲットとなったことから、
 急きょ廃業の危機に陥る。
 回避する条件はただ一つ。
 今日中に、裁判の依頼を取りつけること――。
 静かだった事務所の慌しい一日が、始まろうとしていた!
 ≪ここまで≫

 全体の印象は、テレビのバラエティー番組の寸劇のような。大いに笑いが起こっていました。
 菅原永二さんは本当にいい役者さんだなぁと思いました。

 ≪夏休み特別企画アフタートーク≫
 出演:ヒロシ、土屋裕一、菅原永二、松田沙紀、大村学

 「夏の失敗談」というテーマでフリートーク。ヒロシさんがいきなり「失敗といえば今日の芝居です」と謝罪されました。セリフが出てこないなど色んなミスをされたそうですが、観客はそんなに気づかないし、気づいたとしてもお詫びをして欲しいとは思ってないんですよね。

 というより、お芝居を披露した後に、観客に向かって「今日の芝居は失敗でした」と言うのは失礼です(失敗ではなかったと思いますし)。ミスが多かった舞台を終えてフリートークの時間になり、急にリラックスして本音を吐露されたのでしょうね。主演とはいえ演劇には慣れていない芸人さんなので仕方ないことと思います。でも次に舞台に立つことがあるならば、気をつけていただきたいですね。

 大村学さんの怪談(?)は可笑しかったな~。シャワーを浴びる時、なぜ肩に50円玉が…(笑)。

出演:ヒロシ、土屋裕一(*pnish*)、平田敦子、菅原永二、松田沙紀、今井隆文、大村学
脚本:小峯裕之 演出:土田英生(MONO) 美術 : 福田暢秀(F.A.T STUDIO) 照明 : 梅森栄治(Platform) 音響 : 橋本絢加 衣装 : 小野真実 音楽 : 奥村健介 舞台監督 : 藤田有紀彦 喜久田吉蔵 宣伝デザイン : 飯塚美江 制作 : 半田桃子 プロデューサー : 西山由紀子 主催/企画製作 : アミューズ
【発売日】2011/07/02 前売4,800円、当日5,000円 ※ 未就学児はご入場いただけません。
http://www.amuse.co.jp/stages/bad/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:15 | TrackBack

2011年08月15日

東京デスロック『再/生 タダフラ版』07/17-23 STスポット

 デスロック版に続いてタダフラ版『再/生』を拝見。上演時間は約1時間15分。

 タダフラは「多田淳之介+フランケンズ」の略です(⇒前回記録)。中野成樹+フランケンズ(通称ナカフラ)の役者さんは2008年にも多田淳之介さんの演出で作品創作されています。

 ナカフラの役者さんは男性も女性もとても可愛らしいんですよね~。演出は東京デスロックらしい激しさなのですが、伝わってくる印象は全然違いました。イライラするし疲れるし(笑)、でも面白かった!

 ⇒CoRich舞台芸術!『再/生

 壁が全面黒幕で覆われてた畳の部屋。中央にはビールの缶が散在する中に鍋が鎮座しています(ここまで書けばわかる人はわかると思います)。

 ここからネタバレします。

 2006年初演の『再生』を今回のために演出したものでした。構造はほぼ同じ(3回繰り返す)ですが、ナカフラの役者さんの演技は彼ららしいもので、その意味では新作でしたね。
 装置を見た瞬間に「あ、初演と同じだ」と気づいたので、最初に役者さんが踊り初めた瞬間から泣けてきました(←早すぎ)。「今からこれを3回繰り返すんだ、はずむ息、飛び散る汗、今躍動する命…」と想像してしまって。

 サザンオールスターズ「TSUNAMI」はやっぱり流れるとドキっとします。小学生のころからサザン好きだったので自分も歌いそうになったり(笑)。浜田真理子「ラストダンスは私に」が流れたのと電気グルーヴ「Shangli la」で激しく踊るのは初演と同様。

 ナカフラの役者さんは演技が上手いうえに可愛らしいんです。そしておしゃれ。斎藤淳子さんダンス上手い!!野島真理さんバレエできるんですね?!小泉真希さんのりらっくまの衣装は可愛すぎて反則!洪雄大さんの疲れっぷり、はじけっぷりが面白い!福田さんのBGD(Back Ground Dance)がのどかで癒される!竹田英司さんのよれた感じが今どきの若者っぽい(笑)!村上聡一さんと石橋志保さんは結構セリフが多くて、繰り返す度に上手いなぁと思いました。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:多田淳之介 藤田貴大(マームとジプシー主宰)

 藤田さんはすごく面白かったらしく興奮気味(笑)。

 藤田「多田さんは役者さんにあんなことまでさせる演出家なのに、しゃべり方はこんな(マイルドで優しい)なんですね。変態ですね。」
 多田「本当にそう思ってるからなんだけどね。『申し訳ないんですが、どうかもう1回やってください!』(深々とお願いするポーズで)ってね。」
 藤田「僕、怒鳴っちゃうんですよね(稽古場で)。でも明日からはそうします。お願い!って。」


≪タダフラ版は神奈川公演のみ≫
出演:中野成樹+フランケンズ…石橋志保 小泉真希 斎藤淳子 野島真理 洪雄大 竹田英司 福田毅 村上聡一
演出:多田淳之介 照明:岩城保 舞台監督:中西隆雄 演出助手:橋本清 宣伝美術:宇野モンド 制作:服部悦子 助成:文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業) 財団法人アサヒビール芸術文化財団 特別協力:急な坂スタジオ 中野成樹+フランケンズ 主催:東京デスロック NPO法人STスポット横浜 共催:横浜市
【休演日】7月20日(水)【発売日】2011/06/04 料金:(日時指定・全席自由・整理番号付) 〈東京デスロック ver./多田淳之介+フランケンズver.共〉 一般/前売(事前入金)…2,500円 予約(当日精算)…2,800円 当日…3,000円 学生・シニア(65歳以上)/前売(事前入金)…2,000円 予約(当日精算)…2,300円 当日…2,500円 お得な前売チケットをご用意いたしました。公演中止の場合に限り、チケット料金を払い戻しいたします。
http://deathlock.specters.net

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:45 | TrackBack

キリンバズウカ『マッチ・アップ・ポンプ』08/06-14川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場

 キリンバズウカは登米裕一さんが作・演出・主宰されるプロデュース・ユニットです。年に1回の演劇公演を行っています。東京での第1回公演から、小劇場界で注目の役者さんが多数出演することにも注目が集まっていましたが、今では“小劇場”の枠に収まらなくなったようです。

 第1回第2回は私は苦手なタイプの作風だったのですが、演劇ジャーナリストの徳永京子さんのツイート(⇒)も後押しになり、急遽伺いました。スタッフワークも含め質の高い群像劇で、とても面白かったです。

 アルテリオ小劇場は奥行きも高さもあっていい劇場ですね~。観に行く度に快適で嬉しくなります。

 ⇒CoRich舞台芸術!『マッチ・アップ・ポンプ

 ≪あらすじ≫ 少しネタバレあり。
 田舎の夏。父(深貝大輔)と2人暮らしのミズキ(田中こなつ)は2浪中でさえない毎日。母は10年前に男を作って出て行った。兄(平田裕一郎)は父と大げんかして数年前に消えた。あの日に山火事があって以来、町では毎年、避難訓練が行われている。
 ≪ここまで≫

 悪意満面なのにのどかなムード。際どいストーリーだけどちゃんとエンタメになっていて、質の高い群像劇だと思いました。語り過ぎないセリフがとても良いですね。演技と演出でしっかりその間(ま)を埋めてくれるので、会話の根拠となる感情がちゃんと伝わってきます。でも説明しすぎないから余白が多く、引き込まれるし想像を広げられます。

 劇場の高さを生かしたどっしりとした美術は、具象と抽象のバランスが演劇的で、色んな効果がありました。身体表現でも見せるすばやい転換も良かったですね。照明は派手すぎず地味すぎず。上手に抑える感覚(センス)で、広く一般に受け入れられそうな品質を達成してるんじゃないかしら。登米さんの作品はもっと大きな劇場でも上演できるのかも。

 商工会(だっけ?)につとめる2人(日栄洋祐と渡邉とかげ)が面白かったな~。

 ここからネタバレします。

 父親と仲が良すぎる家庭教師(根岸絵美)に対して、ミズキが返す言葉と態度が意地悪すぎ!(笑) 始まってすぐに入り込めました。登米さんは悪意をよくわかっている作家さんだと思いました。

 『マッチ・アップ・ポンプ』ダイジェスト映像↓ 多少のネタバレあり。

キリンバズウカ vol.8
出演:日栄洋祐 渡邉とかげ(クロムモリブデン) 根岸絵美(ひょっとこ乱舞) 平田裕一郎 田中こなつ 金丸慎太郎(贅沢な妥協策) 小笠原結(劇団兄貴の子供) 内田周作 深貝大輔 牧野エミ(愛情出演) 
脚本・演出:登米裕一 舞台監督:佐藤恵 舞台美術:青木拓也 照明:吉村愛子 (Fantasista?ish) 音響:星野大輔 音楽製作:碇英記 宣伝美術:OnP 宣伝写真撮影:石澤知絵子 宣伝用メイク:earch 西村裕司 安藤徹哉 衣装:飯田裕幸 演出助手:小林義典(クロムモリブデン)、山口千晴 制作:安井和恵(クロムモリブデン) プロデューサー:福岡佑美子 主催:キリンバズウカ、川崎市アートセンター 後援:「しんゆり・芸術のまちづくり」フォーラム
【休演日】8月8日(月)【発売日】2011/07/01 
[前売]一般3,200円、シニア(60歳以上)2,700円、高校生以下 2,000円 [当日]一般3,500円、シニア(60歳以上)3,000円、高校生以下 2,300円
※シルバー・高校生以下チケットは川崎市アートセンターのみで取り扱い。ご来場の際、学生証、年齢確認のできるものをご提示ください。
※未就学のお子様のご入場はご遠慮ください。
http://kirinba.seesaa.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:30 | TrackBack

2011年08月13日

NPO法人アートネットワーク・ジャパン『子どもに見せたい舞台「青い鳥」』08/12-22にしすがも創造舎

 にしすがも創造舎の毎夏恒例「子どもに見せたい舞台」も今年で5回目。私は毎回欠かさず通っています(⇒前回レビュー)。小学生以下は無料!中高生(中学生~18歳未満)500円、おとな(18歳以上)1,500円も破格です!夜公演は残席あるとのこと(初日時点)。上演時間は約1時間20分。

 今年はモーリス・メーテルリンクの「青い鳥」。今までで一番ストーリーが唐突で、恐ろしくて、哲学的です。でも子供たちは集中してチルチルとミチルの旅に同行していました。大きくなった子供(私)も、この絶望の中で生きるためのメッセージをもらいました。

 ⇒脚本・演出の倉迫康史さんのブログ「原作の青い鳥が描いているもの」「メーテルリンクと宮沢賢治」「弱者の冒険」「『青い鳥』を終えて思うこと
 ⇒CoRich舞台芸術!『子どもに見せたい舞台vol.5「青い鳥」

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 兄妹のチルチルとミチルのもとにある夜、魔法使いのおばあさんが現れて二人に告げます。
「幸せになりたがっている娘のために青い鳥を探してきておくれ」。チルチルがおばあさんからもらった帽子についたダイヤモンドの飾りを回すと現れたのは…!
見えないものが見えるようになり、〈思い出の国〉〈幸福の花園〉〈未来の王国〉とさまざまな国を旅するチルチルとミチル、二人ははたして青い鳥を見つけることができるのでしょうか。そして青い鳥の正体とは。少年少女の幸せをめぐる幻想的な旅が始まります!
 ≪ここまで≫

 いつもと違って横幅が広い美術でした。元体育館を縦に長く使っています。役者さんはパーカッションの生演奏もしますので、衣裳を何度も着替えてフル回転。実在しない(とされる)生き物の凝った衣裳が楽しい!人間ではない生き物(妖精など)の演技に迫力があってイイ!猫(井上貴子)が無言で踊る場面が怖くてかっこ良かったな~。そう、恐怖が大事ですよね。

 初日ということもあり、転換に手間取ったり役者さんの演技が硬かったところもありましたが、親子向けの破格の舞台として不満なしです。登場人物が子供たちに話しかけることが多かったですが、それも今後こなれていくことと思います。

 3月11日以降、作り手も観客も、誰もが変化せざるを得なかったと思います(今も続いていますが)。その変化をそのまま引きうけて、今伝えたいことを丸ごと『青い鳥』に載せた作品だと思います。

 チラシがすっごく可愛いい~~~~!正面↓
aoitori_flyer1.JPG

 開いた内側↓
aoitori_flyer3.JPG

 開いた外側↓
aoitori_flyer2.JPG

 ここからネタバレします。

 幼い兄妹がなぜか魔女の娘のために青い鳥を獲りに行く決心したり、いきなり「思い出の国」に到着していたり。物語の流れに自然な脈絡は見つけられません。いきなり旅の終わりが告げられて「与えられた時間は1年間だったのね」なんて、唐突だし、ひどい!(笑) でもそれが私たちの現実なんですよね。

 過去(思い出)に現在の幸せはないし、食欲・物欲を追求した果てにも幸せは来ない。誰か(ナイチンゲール)を犠牲にした上の幸せは成り立たない。暗闇の森は悪だけど、太陽の光が射せば善になるのにも納得です(人間視点ですが)。

 「未来の王国」はこれから生まれる赤ん坊が待機する場所。すなわち青い光が当てられた客席の観客が、未来への明るい希望を託された赤ん坊であり、青い鳥でした。赤ん坊はいっせいに地球へと生まれに行き、影絵の地球は青く染まります。でも徐々に真っ赤に塗りかえられていきました。赤ん坊(=私たち)は生まれた瞬間に「未来の王国」での記憶を失い、地上で罪を犯し続けるからでしょう。現に地球は私たちのせいで汚染されていますよね。

 でもチルチルの頭には青い帽子がありました。この帽子がつまり青い鳥であり、未来への希望、すなわち誰か(何か)の為に役に立ちたい気持ちなのだと私は思います。最初に魔女から青い帽子をもらった時点、つまりチルチルが魔女の娘のために青い鳥を探すと言った時に、彼は青い鳥を手に入れていたのです。

 私事ですが、いま東京で暮らしていて、インターネットから飛び込んでくるニュースに毎日ひどくがっかりさせられ、情けなさ過ぎて泣くパワーもなく、常に恐怖とともにあるので落ち込むことをやめる踏ん切りもつきません。「それでも未来への希望を持って生きる」と決めて、少しでも明るい気持ちを自分から発信し、行動に移し続けること。それしかないのだと、言っていただけたように思います。

 魔女の娘のために危険に飛び込んだチルチルの気持ちこそが、私たちの希望です。旅(夢)から帰ってきた時には、チルチルの頭から帽子は消えていましたが、チルチルとミチルが近所の老婆(=最初に登場した魔女)の娘とともに鳥を探しに出発した最後の場面で、彼ら自身が青い鳥になっていました。

子どもに見せたい舞台vol.5
【出演】魔女・かしわの裁判官:村上哲也 夜の女王:三橋麻子 光:平佐喜子 ミチル(妹):渡辺麻依 演奏:金子由菜 演奏:名倉歩美(以上 Ort-d.d) 猫のチレット:井上貴子(双数姉妹) 犬のチロー:加藤幸夫 チルチル(兄):佐藤円
原作:モーリス・メーテルリンク 脚本・演出:倉迫康史 音楽監督:棚川寛子 美術:伊藤雅子 衣装:竹内陽子 照明:佐々木真喜子(ファクター) 音響:相川晶(サウンドウィーズ) メイク:レサンクサンス 影絵指導:川村亘平斎 舞台監督:弘光哲也 制作:坂田厚子 制作アシスタント:飯塚なな子 プロデューサー:蓮池奈緒子 宣伝美術:FLATROOM イラスト:末延素 助成:文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業) 共催:シアターカンパニーOrt-d.d 制作:NPO法人アートネットワーク・ジャパン 
【休演日】8/16【発売日】2011/07/09 子ども(小学生以下):無料 中高生(中学生~18歳未満):500円 おとな(18歳以上):1,500円
http://sozosha.anj.or.jp/natsumatsuri/2011top/program/thebluebird

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:40 | TrackBack

パルコ・プロデュース『クレイジーハニー』08/05-28 PARCO劇場

 長澤まさみさんの初舞台は本谷有希子さん作・演出の新作です。共演はリリー・フランキーさん他、実力のある個性派キャスト。オーディションで選ばれたアンサンブルは10名で、なんと約1000人の応募があったそうです。

 本谷さんは正直な方だな~と今回も思いました。私が受け取ったのは“ド直球の怒り”ですね。ストレートにさらけ出していることが潔いと思います。とはいえ登場人物の心理の変化は複雑で難解。自称“めんどくさい女”な本谷さん、今回はめんどくささ倍増ではないかしら(笑)。上演時間は約2時間10分休憩なし。

 パンフレットがとても充実していました。写真もかっこいいですし、インタビューが多くて作品理解の助けになりました。本谷さんの新作は次回もぜひ観たいです(←求めるばかりの観客でごめんなさい。あ、謝るのもウザイのか・笑)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『クレイジーハニー

 ≪あらすじ≫
 若くして落ち目の女流作家ひろみ結城(長澤まさみ)と、その親友であるゲイの甘田(リリー・フランキー)とのトークショー。ぐだぐだな内容についてくるファンはごく少数。現場にいた編集者の二見(成河)は、この場から新たな企画を立ち上げようとしていた。
 ≪ここまで≫

 本谷さんは小説家でもありますから、長澤さん演じる主人公にご自身を反映したのだろうと考えるのは自然だと思います。それが本当かどうかはわかりませんが(パンフレットのよると違うみたい)、クリエイターの悩み、エゴが赤裸々に、乱暴に明かされていきます。ドギマギするし居心地が悪いし、でも「一体ここからどうするんだ!?」と興味を引かれどおし。

 震災以降(今も続いていますが)、クリエイターや批評家、ジャーナリストなどの独自の意見を発信する人に対して、自分の立場を棚に上げて説教したり罵倒したりする人を、インターネット上でよく目にしてきました。この作品ではマスコミや作家などの情報発信・作品発表する側だけでなく、受け手である視聴者・読者ら(=ファン)の野放図な暴力が描かれ、追い詰められてじりじり焼かれるような気持ちと、念願かなって胸のすくような思いとが、自分の中で交ざりました。

 長澤まさみさんのスタイルの良さ、可愛らしさはさすがの折り紙つき。美脚!!!でも演技には迫力不足の感あり。人間のマイナス面を爆発させ続けるような役なので、仕方ないと思います。ここまでやっちゃえるのなら、またぜひ舞台で拝見したい女優さんでした。

 ここからネタバレします。

 祭りは祭りでも祝祭ではない方の祭りでした。直接ぶつかりあって傷つけあう人間の狂乱。醜いんだけど、わくわくしちゃう。ただ、そこに至る方法(ファンと甘田のやりとり)は段取りに見えてしまったな~。

 ひろみがの甘田ことを頼ってずっと一緒にいようとするのは自然なことだと思いましたが、甘田がなぜひろみをそこまで支えるのかがわかりませんでした。私には彼の愛情が見つけづらかったです。
 最後に両目、両耳、口が不自由になった(自分でそうした)甘田のことを、ひろみが笑い飛ばしたのは衝撃的。他の誰にもわかってもらえない(と本人が思う)つながりってありますよね。

≪東京、石川、福岡、大阪、名古屋≫
出演:長澤まさみ 成河(ソンハ ※チョウソンハ改め) 安藤玉恵 吉本菜穂子 リリー・フランキー 中野麻衣 坂口辰平 太田信吾 札内幸太 池田大 中泰雅 北川麗 鉢嶺杏奈 加藤諒 清水葉月
脚本・演出:本谷有希子 美術:松井るみ 照明:佐藤啓 音楽:渡邊琢磨 音響:藤森直樹 衣裳:澤田知寛 ヘアメイク:二宮ミハル 演出助手:石内詠子 舞台監督:林和宏 宣伝美術:加藤秀幸 宣伝:吉田プロモーション 制作協力:寺本真美 プロデューサー:佐藤玄 田中希世子 製作:山崎浩一 企画・製作:パルコ
¥7,350 U-25チケット¥5,000 ※未就学児の入場不可
http://www.parco-play.com/web/page/information/crazyhoney/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:54 | TrackBack

2011年08月11日

ニッポンの河川『大きなものを破壊命令』08/10-14こまばアゴラ劇場

 矢内原美邦さんがフェスティバルディレクターをつとめるこまばアゴラ劇場の「サマーフェスティバル〈汎-PAN-〉」参加作品です。

 ニッポンの河川は福原充則さんが脚本・演出を手がけ、出演者は女性のみ。照明と音響のオペレーションをしながら演技をします。女性4人がみっちり、がっぷり四つに組んで闘う約1時間。熱いし密度も高いので、短時間でちょうど気持ちよかったですね(笑)。あー馬鹿馬鹿しい!あー面白い!

 ⇒CoRich舞台芸術!『大きなものを破壊命令

 ≪あらすじ≫
 “首しめジャック”なる連続殺人犯が毎晩徘徊し、恐怖につつまれる町。少年(佐藤真弓)はジャックを倒そうと決心する。
 ≪ここまで≫

 客席が四方を囲む小さな演技スペースで、4人の女優さんが動き回ります。密着感があって臨場感ももちろん高いです。床に設置された丸い形状のスイッチを踏んで、照明を点灯・消灯します。色んな色の照明がつり下がっていますので、何人かで連携して、あわてて(笑)瞬時に照明を変化させるアナログさが魅力。音響は…観てのお楽しみということで。

 一体なぜあんなストーリーだったのかな~(笑)。次から次に出てくるキャラが濃いし変だし。でもパキっと演じ分けてやりきる女優さんが素敵です。男前!

 ここからネタバレします。

 全員が左手に携帯カセットプレイヤーを持っており、演技をしながらスイッチを押して音を出します。音を変える時は、中に入っているカセットテープもケースを投げ捨てて、服のポケットから新たなテープを取り出して入れ替えます。その時に新たに出したケースも捨てるんです。だから床にはテープとケースがどんどん増えていきます。それを足で踏んで演技します。ワイルド(笑)。

 首しめジャックと平行して全く関係なさそうなお話が進行します。ラバウルの森で軍隊から脱走した兵士四姉妹。ちょっとした罪悪感を糧に生きている長女(光瀬指絵)は、敵軍に抱かれようと(罪悪感を得るため)突進していきます。しかしそこに現れたのは鳥(ハト?)だった。敵がハトだったって…わけがわかりません(笑)。でも面白いからイイ!

 劇場の隅に吊り下げられた自転車は、福原さんらしいなぁと思いました(福原さんの舞台にはよく自転車が使われます)。でも照明器具が取り付けられたタイヤを回転させて、動く明かりになるとは!手動へのこだわりが凄い(笑)。最後の見せ場としても華やかでした。アングラ演劇へのリスペクトかしら。

第四回公演
サマーフェスティバル〈汎-PAN-〉フェスティバルディレクター:矢内原美邦
出演・音響・照明:森谷ふみ 光瀬指絵 寺西麻利子(セキララ) 佐藤真弓(猫のホテル)
脚本・演出:福原充則 当日運営:三村里奈 岩崎有起恵 長谷川和恵 改造:碓井清喜 宣伝美術:光瀬善治 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 企画制作:ニッポンの河川・(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 技術協力:鈴木健介(アゴラ企画) 制作協力:木元太郎(アゴラ企画)
☆終演後、アフタートークあり
11日(木)19:30の回 喜安浩平 ( ナイロン100℃ / ブルドッキングヘッドロック )
12日(金)19:30の回 汎フェスティバルディレクター・矢内原美邦 ( ニブロール / ミクニヤナイハラプロジェクト )
をお迎えして、劇団員とのアフタートークを行います(その回のお客様のみ/無料)
【チケット料金】前売 2200円 当日 2300円
http://jriver.exblog.jp/i3/
http://www.komaba-agora.com/sf_pan/2011/nipponnokasen/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:52 | TrackBack

2011年08月10日

パラドックス定数『トロンプ・ルイユ』08/09-14劇場HOPE

 新作をこれほど楽しみにしている小劇場劇団って、ストレート・プレイ好きな私にとってはパラドックス定数がNo.1かも。劇団員の俳優(男性のみ)がどんな役に返身するのか、いつも開演前の客席でわくわく待っています。

 作・演出の野木萌葱さんは新しいことに挑戦されました。まさに「人馬一体」(笑)。上演時間は約1時間45分。終演後にロビーで上演台本(1,000円)を購入しました。

 テアトル・プラトーで過去の舞台映像がダウンロードできます(有料)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『トロンプ・ルイユ

 ≪あらすじ≫
 競馬。そこには馬がいて、馬を育てる調教師がいて、馬を所有するオーナーがいて、馬に賭ける男たちがいる。
 ≪ここまで≫

 古い木製のイスが並ぶだけの何もない舞台に、登場するのは男性6人。役者さんの演技以外の効果はピアノ曲と照明のみ。音楽が流れるのはパラドックス定数の作品では非常に珍しいのではないでしょうか。

 演じる役が変わると瞬時に場面転換する自由さと軽快さは、役者さんたちのよく練られた演技のおかげで成立していると思います。ただ私としては、もっと“誰が見てもかっこ悪い奴”“救いようのないダメな奴”にも登場して欲しかったかも。全員が気取っていて、芯の部分で俺様キャラであり続けるのは単調な気がしました。無言の間(ま)を長い目に持ちすぎの感もあり、初日だったからまだ硬さがあったのかもしれません。劇団ファンの1人としては、衣装も含め、新しいキャラクターをかなり楽しめました。例えば植村宏司さんのヘアスタイルとか(笑)。

 競馬の実況中継が一番スリリングで興奮しましたね。こんな実況(レース)ありえないとしても(笑)、乗せられてしまうリズムと熱さでした。虚構の中に無心になって入り込みたいです。いっぱいいっぱいで必死の役者さんが観たいですね。
 衣装がそれぞれに違っていて(スーツにメガネじゃない!)、『HIDE AND SEEK』(⇒レビュー)を思い出しました。

 ここからネタバレします。

 1人の役者さんが、人間と馬を1役ずつ(計2役)演じます。馬といっても四つんばいになって「ヒヒーン」といなないたりはしません。サラっと普通の男性として立っているだけ。手綱をつけたら馬、なければ人間というシンプルな方法で区別します。人間と一緒に居るときの馬役は、ささやかに動物らしい表情・所作をするのが可愛らしいです。

 舞台にいる役者さんが、馬なのか人なのかが曖昧になる場面がとても面白かったです。怪我をして瀕死になったドンカバージョを心配する調教助手(井内勇希)に、ロンミアダイム(小野ゆたか)が話しかける場面は特に。井内さんがゆっくり床に横たわると、ドンカバージョに見えるのです。人と馬のキャラクターが被るように脚本が書かれているのもミソでしょう。

 役者さんが1列になってぐるぐると円を描いて舞台を駆けまわるだけで、色んなことをあらわせるものですね。パドックとか人生(馬の一生)とか。
 レースが始まる瞬間は、馬が低く構えて足を一歩出します。そして袖へと走ってはけて(去って)しまいます。後は実況と、レースを見守る調教師や聴衆(予想屋ら)の演技で勝敗まで描きます。パラドックス定数の代表作といえば、息をつかせぬ丁々発止の会話劇です。でも今回は言葉と語りで見せるだけでなく、身体表現によるところも大きいんですよね。ファンなのでついつい高い要求をしてしまうのですが、できればそこのところの迫力やスリルがもっと欲しかったです。

出演:植村宏司 西原誠吾 井内勇希 加藤敦 生津徹 小野ゆたか
脚本・演出:野木萌葱
全席自由 前売3000円、当日3200円
http://pdx-c.com/


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:47 | TrackBack

2011年08月09日

【オーディション・人材募集】バナナ学園純情乙女組「夏の超超超超超オーディション」※〆切は特になし(メールのみ)

 バナナ学園純情乙女組が今年10月の京都&東京公演の出演者と演出助手を募集しています。7月末にオーディションがありましたが、募集が継続されているようです。

 大いに話題になっている若い集団です。ぜひ上演作品の動画を見てみてください。ご興味ある方は団体に直接メールを!

 ●バナナ学園純情乙女組『バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!』
  本番日程
  京都(KYOTO EXPERIMENT 2011 GroundP★参加)
   10月15日(土) 16日(日)全4ステージ
  東京(FESTIVAL/TOKYO11 公募プログラム ⇒記者会見
   10月26日(水) 11月1日(火)全13ステージ
  稽古開始:8月20日からを予定

■京都&東京公演出演者急募!!!!!
 バナナ学園純情乙女組夏の超超超超超オーディション ※公式サイトより

バナナ学園純情乙女組がこの秋、
初の2都市公演を敢行!!!!!
京都EXPERIMENT 2011→FESTIVAL/TOKYO
と大暴れ!!!!!
この秋の超大決戦の出演者を
大大大大大募集いたします!!!!!
========================================
《公演概要》
バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!

本番日程
京都:10月15日(土) 16日(日)全4ステージ
東京:10月26日(水) 11月1日(火)全13ステージ

ステージ形式:おはぎライブ (※おはぎライブとは?
稽古開始:8月20日からを予定
衣装:バナナ学園オリジナル制服(スカート)他

========================================
《募集内容》
1.京都&東京公演の出演者募集!!!!!
2.京都&東京公演の演出助手の募集!!!!!
========================================
1.京都&東京公演の出演者募集!!!!!

希望者は下記の項目に最上級自撮り写メを添付の上、メールにてお送りくださいませ。
(1)お名前/(2)生年月日/(3)電話番号/
(4)メールアドレス/(5)芸歴/(6)バナナ学園の観劇歴はありますか/(7)好きな果物/(8)思いの丈又はフリートーク
送信先E-mail banagaku(アットマーク)gmail.com
※携帯電話から送信する際はご返信用にbanagaku(アットマーク)gmail.comを受信可能に設定してください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.京都&東京公演の演出助手募集!!!!!


希望者は下記の項目をメールにてお送りくださいませ。演出助手の方へは稽古開始当初は複数名で関わってきただくサポート体制を用意しております。
(1)お名前/(2)生年月日/(3)電話番号/
(4)メールアドレス/(5)バナナ学園の観劇歴はありますか/(6)思いの丈又はフリートーク
送信先E-mail banagaku(アットマーク)gmail.com
※携帯電話から送信する際はご返信用にbanagaku(アットマーク)gmail.comを受信可能に設定してください。

========================================

バナナ学園ではありとあらゆる人材を永遠に募集中です!!あなたもバナナ学園の一員に!!!
なにかしら関わりたいとかの雑な応募も大歓迎!!

《補足情報》
・参加費あり/チケットバックあり
 →別途小道具代などを各自負担して頂く場合があります。
 →ダンス・歌・絶叫等で心身ともにハードです。万が一怪我などが発生した場合のため、保険に加入いたします。
・基本的に週1稽古休みの予定(頂いたNGに合わせて組ませていただきます)
・8月20日 9月10日まで平日18時-22時/休日祝日13時-22時の予定
・9月11日 本番まで毎日13時-22時(稽古進行を観ながらの多少の変動あり)
参加費:あり、チケットバックあり
ご質問、その他ご不明な点はお問合せください。
お問合せ banagaku(アットマーク)gmail.com

ご連絡から3日以上返信がない場合メール機能の不備の可能性がございます。
お手数ですが、08034214999(制作)までご連絡ください。

お申込みをいただいた方へはこちらからご連絡が届きますので少々お待ち下さい。
たくさんのご応募お待ちしております。

バナナ学園純情乙女組


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2011年08月08日

日本劇作家協会「劇作家協会公開講座 2011年夏『大震災と演劇』」08/07座・高円寺2

 野田秀樹さんと別役実さんの対談と、劇作家リレートークを拝聴しました(⇒告知エントリー)。3月11日の地震発生から約5ヶ月経った今、劇作家が考えていることを肉声で聴くことができました。

 福島県いわき市の高校で演劇を教えていらっしゃる、いしいみちこ先生は、地震と原発事故の被災者で、今もいわき市で生徒たちと演劇創作を続けられています。なぜいしい先生は避難せずに残ったのか。今、生徒たちと演劇で何をしているのか。ありのままをにこやかに、率直に話してくださいました。

 実際に会って、語って、聞いて。インターネット上の文字やテレビの映像で入手した“情報”とは全く違い、意味と気持ちを一緒に味わって共有することができたように思います。13時から18時までの5時間はあっという間でした。
 野田さんと別役さんの対談は後日シアターアーツに掲載されるそうです。必読と思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!「劇作家協会公開講座 2011年夏

【1】13:00~15:00『対談:野田秀樹×別役実』 司会:山口宏子

 別役「演劇は地域のもっとも内密なコミュニケーションを成立させる。肉声で語り合える場。方言の芝居は地域で通用する肉声の物語を語り、地域の重要な役割を果たす。よりどころとしての演劇と劇場。」

 別役「阪神・淡路大震災の時、私は神戸のピッコロ劇場で新作舞台を作っていた。あの時も、避難者は『助けてください』と言う。反避難者は『助けてあげましょう』と言う。対面型になってしまう。それが気持ち悪い。嘆き悲しむ期間が短すぎる。被害者が長く嘆き悲しむことができれば、そこに傍観者が入り込んで、その悲しみを共有していく。だがマスコミが発達し、公用語の言葉で立ち直らせようとする。公用語で説明してしまうと、肉声で何もいえない状況を作ってしまう。嘆き悲しむ時間を摘み取る構造。被害者とそれ以外で対立が生まれるため、共有できない。」
 野田「テレビで公用語の物語をつくっていく。例えばすぐに『がんばれ日本』と言い出した。」
 別役「『がんばれ日本』では生きていけない人に渡す言葉を、表現者は生み出せる。それが表現者にできること。」

 別役「私は長らく“中景の喪失”を言ってきた。近景(目の前のこと、感じること)、遠景(占いや信仰)はあるけど、中景がない。番狂わせな世の中になっている。」
 野田「僕の言葉で言うと、感じる(近景)、考える(中景)、信じる(遠景)です。今は、感じたら(考えずに)信じちゃう。かつて学生運動という政治の時代があった。その時日本人は考えた、フリをした。それが行き詰まり、嫌悪感となった。日本でこれが長い間傷になった。」

 野田「考えるためには素材が必要。何を信じればいいか、参考にすればいいか、今は非常に難しい。よりどころがない。原発の事故も含め、今は体験したことがない事態。本当に初めての体験。だから材料を失っている。大衆の考えることが正しいという表向きの正論が邪魔している。大衆の考えが必ず正しいという前提で話して、責任の所在がなくなっている。耳ざわりのいい言葉ばかりが横行する。それが何十年と続いている。それを選んだのは大衆だったはずなのに、言葉がすりかわっていく。問題が解決しない。」

 野田「3月15日に公演を再開した。(完売のステージだったが)空席があり、その空席に存在感があった。空席に存在感がある劇場が演劇の源。存在することが大事だから、存在しないことも大事だった。」
 別役「芝居は“表現”とは違う。舞台上に存在する人(役者)は、神にささげる供物という形の存在感がある。供物を客が見る。そうすると、居ない客席への関心も持ちやすい。芝居は神にささげるものであり、客席に見せるものではないという感覚を持った方が、その感覚が成立する。」


 NODA・MAP『南へ』は地震のため数ステージが休演になりました。地震だけでなく計画停電のこともあり自粛ムードが広まる中で、上演再開を決めた際に野田さんは「劇場の灯を消してはいけない」というメッセージを発信されました。この言葉に励まされた演劇人は(観客も)非常に多かったと思います。地震当日の休演はやむを得なかったとして、その後数日間休演した時には、野田さんとカンパニー、そして劇場とのやりとりがあったと思います。できればそのことについても詳しく聞きたかったですね。


【2】15:30~18:00『劇作家リレートーク -起こったこと、思ったこと、伝えたいこと-』
 進行 : 鈴木聡 横内謙介
 出演 : いしいみちこ ケラリーノ・サンドロヴィッチ 篠原久美子 鈴木聡 佃典彦 土田英生 長塚圭史 渡辺えり 

 一人ずつお話をされました。特に印象に残り、メモできたことは下記です。話された順番どおりではありません。

 ケラ「笑いは時間が距離感を作ってくれる(時間が経てば笑えるようになる)。世の中をデララメ(な演劇)で精算したい。」
 ケラ「笑いに変えていくしかない。ケンカになると全てがだいなしになっちゃう。真っ向から自分の思いをぶつけ合ってもしょうがない。」

 渡辺「演劇は、今、助けることができない。遠い未来に、演劇は必要。」
 長塚「今、被災地にすぐ持って行けるレパートリーがないことが苦しい。やることはいっぱいある。」
 マキノ「少なくとも、憶えておくことが必要。そして考えること。考え始めること。『考えられないよ!』ってことを考えること。」
 長塚「芝居は“考える時間”になる。想像力のアベレージを上げられるのではないか。」

 篠原「自分は(被災された方々の)“御用聞きにはなれる”と思った。」
 篠原「えずこホールで二兎社が無料公演を行った時のアンケートには、『涙が突然流れることがある。そんな時、無性に音楽が聴きたくなる。お芝居が観たくなる』『お芝居を観に行くのだから思いっきりおしゃれをしたいと思った。髪も洗えてないのに』といったものがあった。感動も、涙も、笑いも、ライフラインだと思った。」

 いしい「私は結局(いわき市から)避難できなかった。生き方というか人間性の問題。今逃げたら、一生背負って生きていかなきゃならない。だったら戻ろうと。」
 いしい「先ほどの別役さんのお話にもあったが、ホールが避難場所になっていて、自分が助ける側にいることが変だと感じた。」
 いしい「先ほど野田さんが10日ほど経つと、もとの客席に戻って行ったと話されていた。被災地も同じ。2週間も経てば子供たちはマスクをしないようになり、運動場で部活動もしている。子供は若いから、生きるために忘れる。同じ被災者なのに何ひとつ共有できないジレンマがある。みんなで想像力を働かせたい。共有したい。」

 いしい「4月11日、12日に大きな余震があり、今は校舎の半分が使えなくなった。逃げられない子だけが戻ってきた。そのような状況で、教師として何が言えるのか。考えた末にこう言った『苦しい状況が人を育てる。甘んじて受け入れよう。それで強くなれば、未来がある。生きるために笑おう』と。」
 いしい「私は、怒っている。どうにかして消化しないと。」
 いしい「津波で亡くなった方と別れ直しをする芝居を作った。波にさらわれても原発事故のせいで探しに行けない人もいた。一番つらい思いをした人とつながれる作品を作ろうとしている。一番悲しい人に寄りそいたい。それが次の作品の目的です。」

 いしい「子供たちは一度自分を嫌いになっている。自分は何の役にも立たなかった、と。」
 篠原「いしいさんがおっしゃった『子供たちが一度自分を嫌いになった』というお話について。平田オリザさんが『悪人しか劇作家にならない』とおっしゃっていた。ものを書く人間は自分が悪人だと知っている。負のエネルギーを貯めるから。美しいことを書くときも、心にひねくれたものがあるから書ける。」

 渡辺「私は東北人。東北は昔から非常にひどい目に遭わされている。東条英機が『農家の息子は死んでもいい』と言ったから東北の若者は前線にやられ、特攻隊になった。GHQの指導で農業をやらされ、全く儲からなくて自殺した人たちがいた。戊辰戦争の時も、会津藩の人たちは無理やり北海道に行かされた。そういう東北に対する差別が今もある気がしてしまう。まさに棄民。」
 いしい「あの時、いわきには本当に物資が入ってこなかった。欲しいなら郡山市まで取りに来いと言われて。まさに棄民だったと思う。」

 篠原「被災地の中でも飯舘村は全く違う。飯舘村は美しいんです。農業をいとなむおばあさんが『今年は作物の出来がとても良かったのに出荷してはいけないという。私にはわからない』とおっしゃっていて。この“変わらなさ”が放射能の残酷さ。」
 篠原「原発には必ず被曝労働がともなう。これまでに50万人の被曝者を生み出してきた。知識を得て、考えて、自分で判断するしかない。『誰かの犠牲の上に幸せになりたいの?』と。」

次代を担う劇作家のための戯曲創作指導講座 公開講座 (戯曲セミナー集中講座)
8月7日(日) 「大震災と演劇」
【1】13:00~15:00『対談 : 野田秀樹×別役実』司会 : 山口宏子(朝日新聞 記者)
定員:150名 入場料:¥1,000 (杉並区民¥900)
【2】15:30~18:00『劇作家リレートーク -起こったこと、思ったこと、伝えたいこと-』
進行 : 鈴木聡 横内謙介 出演 : いしいみちこ ケラリーノ・サンドロヴィッチ 篠原久美子 鈴木聡 佃典彦 土田英生 長塚圭史 渡辺えり 
定員:150名 入場料:¥1,000 (杉並区民¥900)
【1】【2】セット券1800円
文化庁委託事業「平成23年度 次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
制作:一般社団法人 日本劇作家協会 協力:座・高円寺 / NPO法人 劇場創造ネットワーク 後援:杉並区
http://www.jpwa.org/main/content/view/127/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2011年08月06日

【オーディション】ペンギンプルペイルパイルズ「2012年2月劇団本公演の出演者募集」※9/9〆切(郵送のみ)

 倉持裕さんが作・演出される劇団ペンギンプルペイルパイルズが、2012年2月に行われる約2年振りの劇団本公演の出演者を募集しています。プロアマ、経験問わず。ご興味のある役者さんはぜひともご応募ください。

 ●ペンギンプルペイルパイルズ「2012年2月劇団本公演」出演者募集
  作・演出:倉持裕
  上演期間:2012年2月16日(木)~2月22日(水)
  場所:本多劇場
  応募資格:
   2012年1月中旬からの稽古及び上記公演に参加可能な方
   18歳以上の男女。プロアマ問いません。
  応募締切:2011年9月9日(金)必着※郵送のみ

■PPPP、約2年振りの劇団本公演出演者募集! ※公式サイトより。

「ペンギンプルペイルパイルズ」では、2010年3月の公演『謝罪の罪』以来、約2年振りに上演する劇団本公演の出演者を募集します。

●公演概要
作・演出:倉持 裕
上演期間:2012年2月16日(木)~2月22日(水)
場所:下北沢 本多劇場

●応募資格
2012年1月中旬からの稽古及び上記公演に参加可能な方
18歳以上の男女。プロアマ問いません。

●募集人数
男女合わせて5名~10名程度

●応募方法
1. 下記より、オーディション用紙をダウンロードする。
2種類あります。
どちらもA4用紙におさまるようにプリントアウトしてください。
オーディション用紙をダウンロードする

2. 必要事項を記入する。
1ページ目の写真は、はがれないようにしっかり貼付けてください。

3. 返信用の封筒に、合否郵送先の住所を書く。
80円切手を貼付するのを忘れないでください。
封筒のサイズに指定はありませんが、80円切手で届く定型のサイズにしてください。極端に小さいものや、奇抜な形は避けてください。

4. オーディション用紙2枚と返信用封筒を郵送する。
下記住所にお送りください。2011年9月9日(金)必着です。
オーディション用紙・返信用封筒に記入モレはありませんか? 確認をお願いします。
返信用封筒に80円切手は貼付されていますか? しっかり糊付けされていますか? 確認をお願いします。

<郵送先>
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町12-13 秀和第二南平台レジデンス601
(株)Little giants内 ペンギンプルペイルパイルズ オーディション係

●応募締切
2011年9月9日(金)必着

●選考過程
一次選考:書類審査
結果は、同封していただいた封筒で、合否に関わらずお知らせします。

二次選考:実技審査(一次選考を通過した方のみ)
2011年10月1日(土)~10月3日(月)のいずれか
オーディション料:3,000円(当日お支払いいただきます)

●注意事項
二次選考にいらしていただく日時は、こちらから指定させていただきます。やむを得ない事情がある場合のみ、希望日時を応募書類に書き添えてください。なお、ご希望に添えかねる場合もありますので、ご了承ください。
このオーディションは、劇団員募集ではありません。
オーディション内容・合否に関するお問い合わせには応じかねます。
応募書類は返却いたしません。

お問い合わせ:090-8045-2079(Little giants)

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Posted by shinobu at 21:47 | TrackBack

【エキストラ出演者募集】F/T11「ロメオ・カステルッチ『わたくしという現象』エキストラ大募集!」※8/15〆切(WEBの専用フォームのみ)

 F/T11(⇒公式サイト、⇒記者会見)にて、ロメオ・カステルッチさんが作・演出される野外劇『わたくしという現象』に出演するエキストラ100名を募集しています。カステルッチさんは以前にも日本人エキストラとともに作品創作をされました。

 ご興味のある方は公式サイトからお申し込みください。刺激的な体験になることと思います。

 ●ロメオ・カステルッチ『わたくしという現象』エキストラ大募集!
  公演期間:2011年9月16~17日
  作品上演時間30分~40分 
  対象:20歳~65歳までの健康な男女
  ※8/15〆切(WEBの専用フォームのみ)

■ロメオ・カステルッチ『わたくしという現象』エキストラ大募集! ※公式サイトより

世界を震撼させ続ける演出家の世界初演の新作・野外公演!!
ロメオ・カステルッチ『わたくしという現象』
エキストラ100名大募集!

F/Tの常連アーティストである飴屋法水とロメオ・カステルッチが、宮澤賢治のテキストから自由に発想しつくられる、野外会場に1000人もの観客が集う新作上演に挑む
フェスティバル/トーキョー11 オープニング委嘱作品―宮澤賢治/夢の島から―。


この作品の上演にあたりロメオ・カステルッチ演出作品『わたくしという現象』では、幅広い年齢層から総勢100名のエキストラを募集いたします。

舞台経験は不問、世界を代表する演出家ロメオ・カステルッチの新作に出演できるまたとないこのチャンス!!
ぜひふるってご応募ください!!

//////記//////

フェスティバル/トーキョー11  オープニング委嘱作品
-宮澤賢治/夢の島から-
『わたくしという現象』 構成・演出:ロメオ・カステルッチ

作品上演時間30分~40分 

【リハーサル・公演スケジュール(予定)】
2011年9月

12日(月)~13日(火)リハーサル にしすがも創造舎 体育館 (一日4時間程度)
14日(水)~15日(木)リハーサル 都立夢の島公園内 多目的コロシアム (一日4時間程度)
16日(金)公演(19:30開演)
17日(土)公演(19:30開演)
18日(日)~19日(月・祝)公演予備日

※スケジュール詳細は合格者の方に追ってご連絡いたします。
※野外公演のため雨天決行、荒天の場合は上記予備日に順延若しくは中止となります。


・都立夢の島公園内 多目的コロシアム(野外)
〒136-0081  東京都江東区夢の島2-1
地下鉄有楽町線、JR京葉線、りんかい線「新木場」駅より徒歩1 2分

・にしすがも創造舎 体育館 (9月12日、13日リハーサル)
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1
都営三田線「西巣鴨」駅 A4(エレベーター出口)すぐ
都電荒川線「新庚申塚」駅より徒歩3分

【応募方法】
以下の必要事項をWEBからエントリーフォームにて応募、又は郵送にてお送りください。

1. 氏名(よみがな)
2. 生年月日
3. 年齢
4. 性別
5. ご住所(郵便番号)
6. 日中連絡のつく電話番号
7. メールアドレス
8. 最寄り駅
9. ご職業、又はご所属
10. 国籍
11. 舞台経験(経験のあるかたはなるべく詳しくご記入ください)
12. 志望動機
13. 顔写真(正面からのもの、携帯で撮影したものでも可)

【応募条件】
○ 20歳~65歳までの健康な男女
○ 9月12日(月)~9月19日(月・祝)のリハーサル及び公演の全日程に参加できること。
○ 演出家に指示される内容を理解・記憶し実践する身体能力を有すること。
○ 野外での公演となるため、環境に適応でき、体力に自信のあるかた。

※特別な舞台経験・身体能力は不問ですが、舞台経験のある方にはリハーサルの間リーダー的な役割をお願いする場合があります。

【待遇】
○ エキストラ出演に際して謝礼・食事支給等はありません。
○ 交通費支給(1日1000円上限)
○ フェスティバル/トーキョー11 のラインナップより主催公演の招待券1 枚を進呈。

【募集人数】
100名程度

【募集期間】
2011年8月1日(月)~8月15日(月)

※郵送は当日消印有効、WEBのオンラインフォームからの応募は8月15日24:00まで。
※応募者多数の場合は早期に締め切らせていただく場合がございます。

【応募先】
○WEB: https://qooker.jp/Q/ja/romeo/extra/ にアクセスし、必要事項を入力してください。

○郵送の場合
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1
フェスティバル/トーキョー事務局
『わたくしという現象』エキストラ募集 係

【選考結果の通知】
演出家と相談の上主催者側で選考させていただき、一週間程度でご連絡いたします。

【お問い合わせ先】
フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局
『わたくしという現象』エキストラ募集係 (担当 小森、三五)
メール:romeoextra(アットマーク)anj.or.jp
Tel: 03-5961 -5202 / Fax:03-5961 -5207

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Posted by shinobu at 21:36 | TrackBack

TACT/PRODUCT『わたしにさよなら 青春編』08/06-07あうるすぽっと

 大阪を拠点にさまざまな地域で行われているTACT/FEATIVALで上演されている新作で、日本+韓国+スイス共同製作作品です。上演時間は約1時間10分。

 原案は韓国人のナム・イヌさん、舞台美術・映像はスイス人のヤン・ベッカーさん、作・演出なとトータルに手掛けるのは日本人の中立公平さん。出演は日本人のまいくまこさんと、韓国人の全リンダさんと、中立さんの3人でした。中立さんはTACT/FEATIVALのプログラムディレクターです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『わたしにさよなら 青春編

 ≪あらすじ≫ 劇場サイトより
 日本人と韓国人の両親の間に生まれた少女。
 2つの異なる文化を持つ家族の問題や、居場所のない周囲の環境から逃げるように
 バーチャルなネットの世界にもう一人の自分をつくり、新しい人間関係を築いていく…。
 ここは、どこなのだろう? そこはおそらく、私の部屋。
 そこはわたしは浮いている。
 わたしを取り巻くすべてから、私は浮いている。
 世界から、教室から、リビングから。
 朝が来るとわたしは学校に行き、日が落ちるころはここへ戻ってくる。
 そこには、二つの違う国の言葉を話す私の両親がいて、いつも言い争いをし、時々、母親が殴られている。
 私の他には、二匹のハムスターがいて、三羽のひよこが啼いている。
 人形に取り囲まれた私の部屋は 私が捨てられないものたちで溢れかえっている。
 わたしは泣いている。すべてのいらだちのために。
 ≪ここまで≫ 

 身体表現や映像などのヴィジュアルで見せていきます。セリフはほぼ無言と言っていいでしょう。映像と照明、演技とダンス、そして生演奏が組み合わさり、じめっとした家族の関係を描きつつもサイバーな空間になっていました。

 主人公は日本人の父と韓国人の母との間に生まれたハーフの女子中学生。彼女は学校でいじめられていて、家の中でも安心できる居場所がありません。家族間のコミュニケーションが少なく、語彙が貧弱であることが、強く伝わってきました。無言であるせいもあり、色々考えながら観ることになる作品です。

 今の10代をリアルに描こうとすると、インターネットや携帯は欠かせないですよね。親はネットごと、秘密ごと、子供と積極的に関わった方がいいんじゃないかと思いました。

 ここからネタバレします。

 父はスーツで母はワンピース、娘は制服。全身に漢字やハングルが大きく描かれていて、雄弁で面白い衣裳です。娘だけでなく両親が抱える精神的、社会的問題も説明ゼリフなしに見えるようになっていました。

 娘がネット上に自分の居場所を作ろうとし始めるまでが、少々長すぎたように感じました。最初からネット動画に顔を出してしまう時点で、彼女は自分を守る能力が非常に低いことがわかります。その後でアバターに逃げますが、そこで流れていたオリジナル曲が面白かったです。アバター同士が出会って友達になる(「友達になる」ボタンをクリックする)のが痛々しい。

 父と母のケンカに割って入った娘は、ただただ、大きな声で叫びます。言葉がないんですよね。自分の気持ちを他人にわかる言葉で説明できない。でも叫ぶことができたのは良かったと思いました。それで両親が今の状況を変える選択ができたから。

≪鳥取、東京、大阪、東京≫TACT/PRODUCT 日本+韓国+スイス共同製作作品
出演 まいくまこ 全リンダ 中立公平
原案:ナム・イヌ 戯作・演出・音楽・演奏:中立公平 舞台美術・映像:ヤン・ベッカー(Yann Becker) 照明:伏屋知加 衣裳:太田雅公 制作協力:華のん企画 主催:あうるすぽっと(公益財団法人としま未来文化財団)、特定非営利活動法人DAEN
【発売日】2011/06/20全席自由○一般:前売:おとな2,000円/こども1,000円○当日:おとな2,500円/こども1,500円○としま未来友の会:おとな1,800円/こども900円
※こどもは4~18歳・高校生まで。(要身分証提示)※としま未来友の会はあうるすぽっとチケットコール&としまみらいチケットセンターのみ前売取扱)
http://www.owlspot.jp/performance/110806.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:04 | TrackBack

2011年08月05日

ホリプロ『太陽に灼かれて』07/24-08/09天王洲銀河劇場

 映画『太陽に灼かれて』の台本をもとにイギリスで舞台化された、2009年初演の作品です。演出は栗山民也さん。成宮寛貴さん、鹿賀丈史さんら有名スターが出演する前売り9,000円のお芝居なので、ゴージャスなものを見せてもらう気分満々で出掛けました。上演時間は約2時間30分(途中20分の休憩を含む)。

 キャストだけでなく装置、衣装なども豪華でどっしり、ずっしりのドラマでした。成宮さんが美しかった~。パンフレットの用語集を開演前に読んでおいてよかったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『太陽に灼かれて
 レビューは現時点では記録のみです。

太陽に灼かれて [DVD]
太陽に灼かれて [DVD]
posted with amazlet at 11.08.05
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2011-04-28)
売り上げランキング: 1677

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 モスクワ郊外の美しい村。ロシア革命の英雄コトフ大佐(鹿賀丈史)は、若く美しい妻マルーシャ(水野美紀)、娘ナージャ(美山加恋)と共に平和な日々を送っていた。
 ある夏の日、彼らの前に一人の男が現れる。男の名はミーチャ(成宮寛貴)。
 彼はマルーシャの幼馴染であり、将来を約束した恋人だった。
 彼の突然の生還を歓迎するムードのなか、コトフとマルーシャは彼の存在を不気味に感じている。
 そんななか、ミーチャは自分が姿を消した真相を、まだ幼いナージャに語り始めた・・・。
 ≪ここまで≫

出演:成宮寛貴 鹿賀丈史 水野美紀 美山加恋 大鷹明良 竹内都子 春海四方 那須佐代子 檀臣幸 今陽子 鷲尾真知子
脚色:ピーター・フラナリー(二キータ・ミハルコフ、ルスタム・イブラギムベコフの映画台本より) 翻訳:常田景子 演出:栗山民也 音楽:落合崇史 美術:伊藤雅子 照明:服部基 音響:高橋巖 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 映像:井形伸一 振付:岸田有子 演出助手:坂本聖子 舞台監督:増田裕幸 主催:テレビ朝日/ホリプロ/銀河劇場 企画制作:ホリプロ
【休演日】7/26,8/2【発売日】2011/04/16 全席指定 9,000円(税込)
http://www.gingeki.jp/performance/index.php?date=201107
http://www.horipro.co.jp/usr/ticket/kouen.cgi?Detail=162
http://hpot.jp/taiyou/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:23 | TrackBack

サスペンデッズ『g』08/04-07ザ・スズナリ

 早船聡さんが作・演出される劇団サスペンデッズの新作です。初日はぎっしり満席。他の日はまだ残席あるそうです。

 架空の世界のSFかしら・・・と思ったら、とんでもなく現代の、現在進行形のお話。大量のブラックユーモアをベースに、滑稽な人間を笑いながら悲しむ群像劇で、静かな怒りと煩悶が充満しているように感じました。素っ頓狂な出来事に驚いてプっと吹き出しつつ、ぐっと深く考える約1時間30分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『g』※CoRichでカンタン予約!

 ≪あらすじ≫
 田舎から都会に出てきた若い女性(田口朋子)は美容師(伊藤総)と仲良くなるが、彼には副業があり…。
 ≪ここまで≫

 特定の場所であることを想像させない、雑然と物が置かれた舞台。電信柱やお店の看板、室内の家具に干草など、同じ空間にあるはずのないものが混在します。赤いパイプの枠がついたカウンターが面白いですね。

 意外な設定で一体どういう結末にするのかしらと思ったら、終盤からじわじわと核心へ。最後はぎゅるりと推進力が加速して、驚きの展開に。
 何も変わっていない、これからも変わらないかもしれない私たち人間のことを、人間以外の存在と対比しながら見つめることになりました。

 ちょっと深刻な感じの書き方になってしまいましたが、舞台には間抜けで愛嬌のある人間(とそれ以外)が登場し、笑いもいっぱい起こっていました。私は笑うことより、その奥を見たくて、受け取りたくて、集中していたんだと思います。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 人型ロボットが一般家庭で利用されるようになった未来の日本。原発事故が何度もあったようで、既に魚は死滅しています。労働はロボットが肩代わり。でも人間は現代と全く変わっていません。アイドルに不毛な恋をするし、大事なものを棄てて金の亡者になるし、簡単に嘘をついて大切な人(ロボットも)を裏切ります。夢を追っているつもりが、手段が目的になり本末転倒。
 滑稽を通り過ぎてあわれで情けなくて、怒りがこみ上げます。でも全部私のこと。「何なんだコレ、人間って何で地球で生きてるの?そんな資格あるの?」って思っちゃう。

 最後は牛の出産場面でした。牛の姿に切り取られた黒い板に穴があいており、そこから牛(佐野陽一)が生まれます。
 「悪いけどこんな世界に生まれてきたことを祝福できないよ。ファッキンヒューマン!いのちって何なんだ!」
 徐々に4本足で立ち上がり、とうとう後ろ足だけで立ったのは、彼(=子牛)が人間だということでしょう。

 「ツジ君(佐野陽一)は意外にレアメタルの宝庫だから」に一番笑ったかな(笑)。佐野陽一さんは前々回はこちらの公演では虫や死者も演じてらっしゃいました。今度はロボットだし牛だし、子牛まで(笑)。

第11回公演
出演:伊藤総 佐藤銀平 佐野陽一 田口朋子 尾浜義男 白州本樹
[作・演出]早船聡 [美術]長田佳代子 [照明]工藤雅弘(fantasista?ish) [音響]平井隆史(末広寿司) [衣裳]大野典子 [舞台監督]大友圭一郎  [舞台写真]渡辺大祐 [ビデオ撮影]滝沢浩司 [イラストレーション]木村タカヒロ [宣伝美術]野島敏光 [制作]上田郁子(オフィス・ムベ)+ 石川はるか(ハイリンド)[企画製作・主催]サスペンデッズ
【休演日】なし【発売日】2011/07/04 前売・予約3,000円 当日3,500円 高校生以下 前売・予約2,500円 当日3,000円(高校生以下は、サスペンデッズ+オフィス・ムベのみ取扱い)
http://suspendeds.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 13:09 | TrackBack

演劇集団キャラメルボックス・アナザーフェイス『ナツヤスミ語辞典』08/03-11新国立劇場小劇場

 演劇集団キャラメルボックス柿喰う客の合同公演です。キャラメルボックスの「アナザーフェイス」公演は14年ぶりとのこと。上演時間は約2時間弱(2度のカーテンコール込み)。

 新国立劇場小劇場で完全抽象の雛壇舞台。照明と音楽で見せきる中屋敷法仁さんの演出に改めて感心しました。過去に「ナツヤスミ…」を観たことがある人は「こんな演出もできるのか!」と驚き、発見するんじゃないかしら。

 中高生はなんと1000円!!これは破格です!新国立劇場に行ったことのない学生さんもこの機会にぜひ!

 ※8/7(日)19:00の回は全配役をシャッフルして上演する“乱痴気”ステージです。前売り完売ですが当日券はあるんじゃないかと。かなり気になります。⇒全キャスト表

 ⇒ぴあ「キャラメルボックスが若手注目株“柿喰う客”とのタッグで贈る注目の舞台が開幕」←舞台写真あり!
 ⇒キャラメルボックス×柿喰う客『ナツヤスミ語辞典』※CoRichでカンタン予約!

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 クサナギの元に一通の手紙が届いた。それは三年前に担任した生徒から。そこに書いてあったのは、ちょっと不思議な夏休みの出来事だった。
 カブト・ヤンマ・アゲハの3人は中学2年生。ヤンマがプールの水を抜いてしまったことがバレて、先生からプール掃除を命じられる。そこへ、白い服を着た男・ウラシマが現れて、カブトが母から借りてきたカメラでみんなの写真を撮りはじめる。翌日現像してみると、そこに写っていたのは、なんと15年前の景色だった……。
 ≪ここまで≫

 階段だけの舞台という潔さ。重なった無数の本のようでもあるし、私にはバームクーヘンにも見えて、シンプルながら重層的なファンタジーの要素もあり。階段が互い違いに斜めになっているのが、天国に続く道にも見えました。

 いわゆる青春時代の夏の思い出を描いたみずみずしい魅力のある物語で、人物の相関関係が徐々にわかってくるのがよくできているな~と思います。さすが何度も再演を重ねている演目ですね。最後の最後で少々、説明的なセリフに頼りすぎな印象もありましたが、私は初日に拝見しましたのでこれから変わっていくことと思います。

 新国立劇場小劇場の舞台で生き生き伸び伸びと走りまわる、柿喰う客メンバーはじめ、森下亮さんら小劇場でも活躍する役者さんたち。大好きな劇場なので感慨深いものがありました。

 ここからネタバレします。

 アオタ先生(村上誠基)に笑わせてもらったな~。私にとって村上さんは鉄板。
 アゲハ(原田樹里)の母(右手愛美)が可笑しかったです。エロ派手ゴージャスな衣装とミスマッチな動きがツボ(笑)。

キャラメルボックス×柿喰う客
出演:多田直人(キャラメルボックス)、渡邊安理(キャラメルボックス)、井上麻美子(キャラメルボックス)、鍛治本大樹(キャラメルボックス)、林貴子(キャラメルボックス)、原田樹里(キャラメルボックス)、七味まゆ味(柿喰う客)、コロ(柿喰う客)、深谷由梨香(柿喰う客)、村上誠基(柿喰う客)、永島敬三(柿喰う客)、大村わたる(柿喰う客)、右手愛美(柿喰う客)、熊川ふみ(範宙遊泳)、川田希、森下亮(クロムモリブデン)
脚本:成井豊 演出:中屋敷法仁 美術:原田愛 照明:松本大介 音楽:佐藤こうじ 音響:大久保友紀 舞台監督:矢島健 スタイリスト:花谷律子 ヘアメイク:山本成栄 演出助手:棚瀬巧  舞台監督助手:鳥養友美 小道具協力:高津映画装飾 大道具製作:C-COM 拓人 宣伝デザイン:柳沼博雅(GOAT) 宣伝イラスト:GEN'S WORKSHOP+加藤タカ 舞台写真:伊東和則 制作総指揮:加藤昌史 プロデューサー:仲村和生 協力:ソネットエンタテインメント 制作協力:ゴーチ・ブラザーズ 主催・企画・製作:ネビュラプロジェクト
【発売日】2011/06/26 指定席 4,800円 バルコニー席 3,800円(キャラメルボックスのみ) 中高生シート 1,000円(キャラメルボックスのみ)
http://www.caramelbox.com/s/ntg/
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/natsuyasumigojiten.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:29 | TrackBack

2011年08月04日

【情報】児玉龍彦教授の「放射線の健康への影響」についてのご発言をご覧ください

 衆議院厚生労働委員会(2011年7月27日)での児玉龍彦さん(東京大学先端科学技術研究センター教授・東京大学アイソトープ総合センター長)による、「放射線の健康への影響」の解説動画をぜひご覧ください。2011年8月のメルマガの編集後記にも情報掲載しました。当サイトの震災・原発事故関連エントリー⇒

 英語、ドイツ語、フランス語(テキストのみ)の翻訳版もあります。日本語を解さない方にぜひご紹介ください。※もんじゅ君 (@monjukun)に教えてもらいました

 ⇒YouTube「2011.07.27 国の原発対応に満身の怒り - 児玉龍彦」(日本語字幕付き)
 ⇒日本語テキスト版と国会発表時のレジュメ(ダウンロード可)
 ⇒英語字幕版、ドイツ語字幕版、英語とフランス語のテキスト

 ※YouTubeは削除されることがあります。その際は衆議院TVのビデオライブラリをご覧ください。選択:衆議院インターネット審議中継>2011年7月27日>厚生労働委員会>児玉龍彦

 ⇒現代ビジネス「8月5日午後3時より児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)をUSt生中継」※アーカイブ化予定あり
 ⇒東京新聞【コラム】筆洗

Posted by shinobu at 13:44 | TrackBack

2011年08月01日

メルマガ 2011年08月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2011年8月のお薦め舞台11本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 86     2011.08.01  1,756部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎昨日の早朝に割と大きな地震がありました。まだまだ安心はできませんね。
  原発に対する自分の無関心が招いたこの事態。劇場で人と、作品と会うごとに、
  危機は続いていること、今自分が生きていることを再確認します。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html


○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め11本+α】
   
   ◎No.1→世田谷パブリックシアター『現代能楽集6「奇ッ怪 其ノ弐」』
       08/19-09/01世田谷パブリックシアター
       ≪東京、新潟、福岡、兵庫≫
       http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/08/post_242.html
   
 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→SPAC『ヒロシマ・モナムール』
       07/02-03舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0703011640.html

 ◆4【お薦め前売り情報 フェスティバル/トーキョー11】

   ◎2009年から東京で継続開催されている舞台芸術の国際フェスティバル!
    http://festival-tokyo.jp/ ↓記者会見
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0712010939.html

 ◆5【編集後記】

   ◎お墓参りから始める8月。

 ◆6【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め11本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※紹介本数を10本から11本に増やしました。


1.演劇集団キャラメルボックス・アナザーフェイス『ナツヤスミ語辞典』
  08/03-11新国立劇場小劇場
  キャラメルボックス×柿喰う客
  ☆出演:多田直人 渡邊安理 井上麻美子 鍛治本大樹 林貴子 原田樹里
    七味まゆ味 コロ 深谷由梨香 村上誠基 永島敬三 大村わたる 右手愛美
    熊川ふみ 川田希 森下亮
   作:成井豊(演劇集団キャラメルボックス) 演出:中屋敷法仁(柿喰う客)
   指定席4,800円 バルコニー席3,800円 中高生シート1,000円
    http://www.caramelbox.com/s/ntg/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=27016
   キャラメルボックスと柿喰う客の合同公演なんて、実現したことにわくわく!
   成井豊さんが27歳の頃に書いた戯曲を、今27歳の中屋敷法仁さんが演出。


2.ブルドッキングヘッドロック『毒と微笑み』
  08/04-10ザ・ポケット
  ☆出演:西山宏幸 篠原トオル 永井幸子 寺井義貴 馬場泰範 藤原よしこ
    深澤千有紀 岡山誠 津留崎夏子 林生弥 喜安浩平 甘粕阿紗子 石原美幸
    遠藤留奈 佐瀬恭代 関寛之 戸泉真衣 栩原楽人 凪沢渋次 松下幸史
    加瀬澤拓未 竹井亮介 長田奈麻
   脚本・演出:喜安浩平(ナイロン100℃)
   前売3,800円 当日4,300円 
   初日割引(4日19時の回)3,300円 学生割引3,500円
   グループ割引(3名以上でのご予約でお一人様)3,500円
    http://www.bull-japan.com/
   劇団として力強い魅力があるブルドッキングヘッドロックの新作。
   座付き劇作・演出家はナイロン100℃の俳優でもある喜安浩平さん。


★3.パルコ・プロデュース『クレイジーハニー』
  08/05-28 PARCO劇場
  ≪東京、石川、福岡、大阪、名古屋≫
  ☆出演:長澤まさみ 成河(ソンハ) 安藤玉恵 吉本菜穂子 リリー・フランキー
    中野麻衣 坂口辰平 太田信吾 札内幸太 池田大 中泰雅 北川麗 
    鉢嶺杏奈 加藤諒 清水葉月
   脚本・演出:本谷有希子
   ¥7,350 U-25チケット¥5,000 ※未就学児の入場不可
    http://www.parco-play.com/web/page/information/crazyhoney/
   本谷有希子さんの新作の主演は長澤まさみさん。他は実力派の有名キャスト。
   本谷さんは人気作家でもありますが、やはり舞台が観たい!↓前回レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0512215742.html


4.ブラジル『さよなら また逢う日まで』
  08/14-16紀伊國屋ホール
  ☆出演:中川智明 西山聡 櫻井智也 諌山幸治 信國輝彦 服部ひろとし
      加藤慎吾 高山奈央子 奥田ワレタ
   脚本・演出:ブラジリィー・アン・山田
   前売・当日ともに4,200円
    http://www.bra-brazil.com/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=28676
   人気劇団ブラジルが紀伊國屋ホールに進出。
   ハードボイルド苦笑系“犯罪”劇の再演です。初演レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0511234105.html


5.こまつ座『父と暮せば』
  08/17-24紀伊國屋サザンシアター
  ≪山形、東京、宮城、北海道5か所≫
  ☆出演:辻萬長 栗田桃子
   作:井上ひさし 演出:鵜山仁
   入場料4,200円 学生割引3,150円 
    http://www.komatsuza.co.jp/contents/performance/index.html
   毎夏観ておきたい広島の父と娘のお話。井上ひさしさんの傑作2人芝居です。
   栗田桃子さんは同作で朝日舞台芸術賞寺山修司賞を受賞。↓2005年レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0618214803.html


6.ArtistCompany響人×nanoline『お月様へようこそ』
  08/17-22ザムザ阿佐谷
  ☆出演:A班、B班、出演者未定の3バージョン
   脚本:ジョン・パトリック・シャンリィ 演出:吉原光夫
   (全席自由)前売り3,800円 当日4,000円
    http://hibikibito.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/underground-026.html
   シャンリィ作『お月様~』を生演奏と歌を交えて上演。
   響人は元劇団四季の役者さんらが立ちあげた劇団で、これまでにも
   上質の海外戯曲を上演しています。↓シャンリィ戯曲のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0423004948.html


★7.世田谷パブリックシアター『現代能楽集6「奇ッ怪 其ノ弐」』
  08/19-09/01世田谷パブリックシアター
  ≪東京、兵庫、福岡、新潟≫
  ☆出演:仲村トオル/池田成志/小松和重/山内圭哉/内田慈/
      浜田信也/岩本幸子/金子岳憲
   脚本・演出:前川知大(イキウメ)
   一般 S席6,500円/A席4,500円 高校生以下:一般料金の半額
   U24:一般料金の半額  劇場会員、区民割引などあり
   ※未就学児童の入場不可。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/08/post_242.html
   2009年に大好評だった『奇ッ怪』の第2弾です。↓メルマガ号外
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0712105218.html

   ●お薦めポイント●
   能・狂言をもとにした前川知大さんの新作で、仲村トオルさん、池田成志さん、
   小松和重さんが前回に続いて出演されるのも手堅くて嬉しいですね。
   前川さんの世田谷パブリックシアター初進出公演となります。
   メルマガ先月号↓のお薦め前売り情報に掲載しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0701000123.html
   前作『奇ッ怪』の詳しいあらすじ↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0713142132.html


8.アトリエ・ダンカン『ピグマリオン』
  08/19-09/04あうるすぽっと
  ☆出演:市川知宏 高野志穂 みのすけ 尾藤イサオ 浦嶋りんこ 加治将樹
   作:ジョージ・バーナード・ショー 潤色・演出:赤堀雅秋
   前売り:一般6,000円・学生4,000円
   当日券:一般6,300円・学生4,300円
   ※未就学児童の入場不可。
    http://www.duncan.co.jp/web/stage/pygmalion/
   『ピグマリオン』は有名なミュージカル『マイフェアレディ』の原作。
   オードリー・ヘップバーン主演の映画も有名ですね。
   THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋さんが海外古典戯曲をどう演出するのか。
   潤色もされるので、赤堀ワールドに濃く染めてくれることにも期待。


9.劇団青年座『ほととぎす・ほととぎす』
  08/25-31青年座劇場
  ☆出演:山野史人 魏涼子 高松潤 髙橋幸子 片岡富枝
      黒崎照 野々村のん
   作:宮本研 演出:須藤黄英
   全席自由 一般4,000円 学生券2,500円※当日受付清算のみ
    http://www.seinenza.com/performance/selection/3.html
   創立55年の青年座に書き下ろされた、1980年初演戯曲を再演。
   150席以下の密な空間で骨太の歴史劇が観られるかと。


10.彩の国さいたま芸術劇場『身毒丸』
  08/26-09/06天王洲 銀河劇場
  ☆出演:大竹しのぶ 矢野聖人 蘭妖子 石井愃一 六平直政 他
   脚本:寺山修司 演出:蜷川幸雄
   一般/S席:9,500円、A席:8,500円 劇場会員割引あり
    http://www.saf.or.jp/info_archive/info_1104_05.html
   藤原竜也さんのデビュー作としても有名な『身毒丸』。2008年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0316205756.html
   今回のオーディションでグランプリを受賞したのは矢野聖人さん↓
    http://www.horipro.co.jp/talent/PM054/


11.個人企画集団*ガマ発動期『ランディおじさん』
  サンモールスタジオ特別公演
  08/31-09/05サンモールスタジオ
  ☆出演:寺十吾 伊東由美子 中原和宏 加地竜也 岡崎博徳 釈八子
      宇鉄菊三 佐藤華子 蒲公仁
   脚本:佃典彦(劇団B級遊撃隊)
   演出:はせひろいち(劇団ジャブジャブサーキット)
   前売・当日共通 3800円
    http://www.j-stage-i.jp/gama/
   2010年初演の作品をサンモールスタジオとの共同制作により再演。
   チラシに「これを観ずに芝居を語るな」(劇場代表より)との売り文句が!


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売3000円以上、3500円以下の気になる作品を7本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》サスペンデッズ『g』
  08/04-07ザ・スズナリ
  ☆出演:伊藤総 佐藤銀平 佐野陽一 田口朋子 尾浜義男 白州本樹
   脚本・演出:早船聡
   前売・予約3,000円 当日3,500円
   高校生以下 前売・予約2,500円 当日3,000円
    http://suspendeds.net/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=28932
   早船聡さんが作・演出されるサスペンデッズの新作です。
   ザ・スズナリに初進出ですね。6ステージのみなのでご予約はお早めに!


《2》パラドックス定数『トロンプ・ルイユ』
  08/09-14劇場HOPE
  ☆出演:植村宏司 西原誠吾 井内勇希 加藤敦 生津徹 小野ゆたか
   脚本・演出:野木萌葱
   全席自由 前売3000円、当日3200円
    http://pdx-c.com/
   野木萌葱さんが作・演出されるパラドックス定数の新作は“競走馬”の話?
   出演者は男性ばかり。今回はどんなスマートな舌戦を見せてくれるかしら。


《3》燐光群『だるまさんがころんだ』
  08/19-21江東区文化センター 
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:燐光群劇団員、酒向芳 南谷朝子 さとうこうじ 小山萌子 小林あや
      BENJAMIN BEARDSLEY
   作・演出:坂手洋二
   一般前売3,300円 ペア前売6,000円 当日3,600円
   大学・専門学校生2,500円 高校生以下1,500円 
   劇場会員:3,000円(当日300円増)
    http://rinkogun.com/Next.html
   鶴屋南北戯曲賞、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞など数多くの賞を受賞した
   坂手洋二さん率いる燐光群の代表作の1つ。初演レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0322234107.html


《4》東京乾電池『そして誰もいなくなった ゴドーを待つ十人のインディアン』
  08/19-21駅前劇場
  ☆出演:柄本明 綾田俊樹 江口のりこ 谷川昭一朗 戸辺俊介 伊東潤 麻生絵里子
      松元夢子 柄本時生 加藤一浩※ 山根博※ ※=Wキャスト
   脚本:別役実 演出:血野滉修
   全席自由 前売り3500円、当日4000円 高校生以下2000円
    http://www.tokyo-kandenchi.com/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=27892
   東京乾電池の人気俳優が別役実戯曲を上演。駅前劇場でこのキャストは贅沢!


《5》うさぎと猫の芝居小屋『真夜中の太陽~カメリアバージョン』
  08/20-21カメリアホール
  ☆出演:ジェイソン・ハンコック 山藤貴子 江幡朋子 小川ひかる
      恩田あい 加藤充華 神岡磨奈 澤山佳小里 中村まい 中村真沙海
   原案・音楽:谷山浩子、作・演出:工藤千夏
   一般3,500円 6歳以上から入場可。
    http://www.kcf.or.jp/kameido/concert_detail_010500300137.html
   傑作『真夜中の太陽』が4度目の上演へ。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0524005023.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0804140856.html


《6》DULL-COLORED POP『Caesiumberry Jam セシウムベリージャム』
  08/20-28シアターグリーン BOX in BOX THEATER
  ☆出演:東谷英人 大原研二 塚越健一 中村梨那 堀奈津美 若林えり
    石丸さち子 井上裕朗 加藤素子 佐賀モトキ、芝原弘 田中のり子
    細谷貴宏 百花亜希 守美樹 吉永輪太郎
   脚本・演出:谷賢一
   前売:3000円 当日:3500円 学生:2000円(前売のみ)
    http://www.dcpop.org ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=29092
   谷賢一さん率いる劇団の2007年初演作品を再演。↓初演レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1012174725.html
   タイムリーにチェルノブイリのお話。脚本は改訂され出演者も増えています。


《7》少年王者舘『超コンデンス』
  08/25-30ザ・スズナリ
  ≪愛知、京都、東京≫
  ☆出演:夕沈 白鴎文子 中村榮美子 黒宮万理 雪港 ひのみもく ☆之 水元汽色
      小林夢二 宮璃アリ 水柊 池田遼 PECO 街乃珠衣 井村昂 織田圭祐
   脚本・演出:天野天街
   一般前売3500円 当日4000円 学生前売3000円 当日3500円
    http://www.oujakan.jp/super_condense.html
    http://amanomangekyo.seesaa.net/article/199953188.html
   名古屋の劇団少年王者舘が、2001年に上演した『コンデンス』を改訂上演。
   タイトル通りの濃縮舞台になるかしら。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる公演を5本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】新国立劇場演劇研修所『朗読劇「少年口伝隊一九四五」』
  08/16-17新国立劇場小劇場
  ☆出演:演劇研修所第5期生
   脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
   A席2,000円 B席1,500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000519_play.html
   毎夏上演される井上ひさしさんの朗読劇です。こまつ座公演のレビュー等↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1117221825.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1108130608.html
   原爆が落ちた瞬間の広島の様子を、若い俳優が明晰な言葉で伝えてくれます。
   昨年は広島の友好都市であるドイツ・ハノーファーでも上演されました。
   ドイツ公演を企画・出演された原サチコさんの講演↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0710234004.html


★【2】マームとジプシー『「待ってた食卓、」「塩ふる世界。」』
  08/17-22 STスポット
  ☆出演:青柳いづみ 伊野香織 荻原綾 尾野島慎太朗 高山玲子
      緑川史絵 吉田聡子
   脚本・演出:藤田貴大
   前売2500円/当日2700円
    http://mum-gypsy.com/next/post-30.php
   藤田貴大さんの1人ユニットであるマームとジプシーの新作。
   1つの場面を違う角度から繰り返すリフレインの手法などで、
   大いに注目を集めています。前売り完売。当日券は販売されます。


【3】非戦を選ぶ演劇人の会ピースリーディング『核・ヒバク・人間』
  08/27-28全労済ホール/スペース・ゼロ
  第一部:朗読劇 第二部:インタビュー
  ☆出演:最新情報はホームページでご確認下さい。
   インタビュー出演:<27日> 加藤丈典(日本チェルノブイリ連帯基金)
   <28日> 長谷川健一(飯舘村の酪農家)
   構成台本:相馬杜宇・石原燃・篠原久美子・清水弥生・野中友博・丸尾聡
   演出:鵜山仁 演出補:永井愛 丸尾聡
   一般1500円、中高生1000円、小学生以下500円(前売当日共に)
    http://hisen-engeki.com/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=29589
   今、私たちが直面し続けている危機についての劇になるのでしょう。
   6月の作品↓が素晴らしかったので、今回もホッテストな内容に期待。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0603223105.html


【4】ロロ『夏も』
  08/31-09/04 SNAC
  ≪東京、京都≫
  ☆出演:板橋駿谷 亀島一徳 篠崎大悟 望月綾乃 呉城久美 小橋れな 島田桃子
   脚本・演出:三浦直之
   予約:2000円、当日2500円
    http://llo88oll.com ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=29425
   フレッシュな若手劇団ロロが、新作を東京と京都で上演。


【5】地点『上演実験Vol.4「トラディシオン/トライゾン」』
  08/31-09/04シアタートラム
  ☆出演:安部聡子 山田せつ子
   テクスト:ジャン・ジュネ 翻訳・構成:宇野邦一 監修:三浦基
   ※パフォーマンス(約60分)とトーク(約60分)の二部構成
   前売1,800円、当日2,000円 3枚綴り5,000円
    http://www.chiten.org/
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/08/post_243.html
   地点の俳優・安部聡子さんとダンサー・山田せつ子さんの共同作業を軸にした作品。
   毎公演後に三浦基さんが出演するトークがあり、ゲストがとても豪華です。


≪夏休みの子供向けの作品≫

 ○TACT/FESTIVAL『ひつじ』『飛行隊』『ビモ・ボトッ~ビモのおにたいじ』
  08/03-04水天宮ピット
  ☆出演:コープス、他
    http://www.tact-japan.net/
   入場無料の『ひつじ』(上演時間は約30分)は特にお薦め!
   日程:8月3日(水) 15:15 / 4日(木) 14:15  ↓昨年のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0811163603.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0814180505.html


 ○NPO法人アートネットワーク・ジャパン
  『子どもに見せたい舞台vol.5「青い鳥」』
  08/12-22にしすがも創造舎
  ☆出演:村上哲也 三橋麻子 平佐喜子 渡辺麻依 金子由菜
      名倉歩美 井上貴子 加藤幸夫 佐藤円
   原作:メーテルリンク 脚本・演出:倉迫康史
   子ども(小学生以下):無料 中高生(中学生~18歳未満):500円
   おとな(18歳以上):1,500円
    http://sozosha.anj.or.jp/natsumatsuri/2011top/program/thebluebird
   毎夏恒例の「子どもに見せたい舞台」も今年で5回目。
   私は毎回欠かさず通っています。小学生以下は無料!↓昨年レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0818000340.html


≪ダンス・パフォーマンス≫

 ○吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会『吾妻橋ダンスクロッシング2011』
  08/19-21アサヒ・アートスクエア
  ☆出演:地点 遠藤一郎 悪魔のしるし(危口統之)
       大谷能生×吉田アミ+ucnv coreofbells ボクデス
      三浦康嗣(□□□) 康本雅子 Line京急 毛利悠子
   一般:3500円 学生:3000円 当日:4000円
    http://azumabashi-dx.net/


≪首都圏以外≫

 ○2011サイトウ・キネン・フェスティバル松本
  『ストラヴィンスキー「兵士の物語」』
  08/20-26まつもと市民芸術館 実験劇場
  ☆出演:石丸幹二 麻生花帆 福井貴一 串田和美
   作曲:ストラヴィンスキー 演出:ロラン・レヴィ 
   美術:F・エヴラール 音楽監督:小澤征爾 芸術監督:串田和美
   ¥4,000(大学生以下 ¥2,000)
    http://www.saito-kinen.com/j/program/play/


 ○2011サイトウ・キネン・フェスティバル松本
  『バレエ「中国の不思議な役人」/オペラ「青ひげ公の城」』
  08/21-27まつもと市民芸術館・主ホール
  ☆出演:マティアス・ゲルネ、エレーナ・ツィトコーワ、Noism1、Noism2、他
   指揮:沼尻竜典(中国の不思議な役人)、小澤征爾(青ひげ公の城)
   演出・振付:金森穣
   SS:¥30,000 S:¥26,000 A:¥22,000 B:¥18,000 C:¥10,000
    http://www.saito-kinen.com/j/program/opera/


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.SPAC『ヒロシマ・モナムール』
  07/02-03舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
  ☆フランス人女性と広島の日本人男性とのたった1日の燃える愛。
   デュラスの魂がこもった言葉を、心と体で伝える俳優の素晴らしさ。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0703011640.html

2.ホリプロ『ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」』
  07/20-31東京国際フォーラム ホールC
  ≪東京、愛知、兵庫≫
  ☆桑原裕子さんによる潤色・演出でワイルドかつスリリングに変身!
   ジャングルのように危険で神秘的なネバーランドでした。幕ごとの
   盛り上がりも手堅く、親子向けの舞台として太鼓判を押したい気持ち。
   愛知、兵庫公演あり!
   http://www.horipro.co.jp/peter/

3.阿佐ヶ谷スパイダース『荒野に立つ』
  07/14-31シアタートラム
  ≪東京、大阪、福岡≫
  ☆長塚圭史さんが人気俳優を使って抽象表現に徹した舞台。
   何も語られないガランとしたステージが、無から有へと反転。
   大阪、福岡公演あり!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0717113422.html

  その他はサンプル『ゲヘナにて』、ハイリンド『牡丹燈籠』
  はえぎわ『○○トアル風景』、アル☆カンパニー『ゆすり』、
  『再/生』デスロック版(多地域ツアーあり!)&タダフラ版、
  劇団うりんこ『ぼくってヒーロー?』など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2011年7月(観劇数26作品)は残念ながら発行しませんでした。


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 ◆3 【お薦め前売り情報 「フェスティバル/トーキョー11」】
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 ◎2009年から毎年開催され4度目を迎える「フェスティバル/トーキョー」。
   http://festival-tokyo.jp/
  公募プログラムの「F/Tアワード」が始まったり、劇場を飛び出した
  野外公演が増えるなど、野心的な試みに期待が高まります。

  「私たちは何を語ることができるのか?」↓というコンセプトで
   http://www.festival-tokyo.jp/concept/
  震災後の日常と向き合う姿勢を前面に打ち出しました。
  アーティストと他の観客とともに今を確認することで、
  自分の言葉を取り戻せるかも、いや、新たに獲得できるかもしれません。

 ●「フェスティバル/トーキョー11(F/T11)」
   http://festival-tokyo.jp/ ⇒記者会見
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0712010939.html
  会期:2011年9月16日(金)~11月13日(日)
  会場:にしすがも創造舎、シアターグリーン、自由学園明日館、
   あうるすぽっと、彩の国さいたま芸術劇場、都内野外特設会場など

  私が注目しているのはこちらの3作品です!(上演日順)

 ○F/T11新製作『宮澤賢治/夢の島から』
  9月16日(金)~ 9月17日(土)@都立夢の島公園内 多目的コロシアム
  「わたくしという現象」構成・演出:ロメオ・カステルッチ
  「じ め ん」構成・演出:飴屋法水
   http://www.festival-tokyo.jp/program/Yumenoshima/

 ○フォルクスビューネ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』
  9月21日(水)~9月25日(日)@豊洲公園西側横 野外特設会場
  作・演出:ルネ・ポレシュ
   http://www.festival-tokyo.jp/program/CinecittaAperta/

 ○バナナ学園純情乙女組『バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!』
  10月26日(水)~11月1日 (火)@シアターグリーンBIG TREE THEATER
  構成・演出・振付:二階堂瞳子
   http://www.festival-tokyo.jp/program/BANAGAKU/

 ●チケット一般発売日:2011年8月28日(日)10:00~
   http://festival-tokyo.jp/ticket/
  券種はいっぱい!公式ページ↑でじっくり吟味してください。
  F/Tオンラインチケットサービスへの登録が必要です。登録はお早めに!
  ただいま特別先行予約↓実施中!
   http://twitter.com/festivaltokyo/status/96902109705928704
  1作品観たら他も観たくなるのが「F/T」。全部観る:24,000円、
  野外3演目:12,000円などのセット券(販売期限あり)がオススメ!
  ※公募プログラムの一般発売日:9月10日(日)12:00~


 ・シンポジウムや映像上映など、前回に続き充実の企画もたくさん!
  1回きりのイベントがほとんどですので、今すぐスケジュールをチェック!!
   http://festival-tokyo.jp/program/index03.html

 ・公式ツイッターをフォローしてお得な情報をGET!
  フェスティバル/トーキョー:http://twitter.com/festivaltokyo
 公募プログラム:http://twitter.com/FTram ←ゆるキャラ炸裂♪


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 ◆4 【編集後記】
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 ◎いつもお盆に行ってたのですが、8/1から大阪にお墓参りに行ってきます。
  ご先祖様と向き合って、気持ちを前向きに解放できたらな~と思っています。


 ◎東電福島第一原発事故により、首都圏にも放射能汚染が広がりました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0518215108.html
  児玉龍彦教授による「放射線の健康への影響」の解説をぜひご覧ください。
   http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
  選択:衆議院インターネット審議中継>7月27日>厚生労働委員会>児玉龍彦
  テキスト版と国会発表時のレジュメはこちら↓
   http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65754131.html
  ※29万ビューを越えたYouTube動画↓は7/30か7/31に削除されました。
   http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo


 ◎劇作家・演出家の谷賢一さんが結婚されます。10年来のお友達なのです。
  劇場で結婚式、しかも3ステージって・・・(笑)。

  DULL-COLORED POP「谷賢一・田中沙織 結婚式」
  08/16-17シアターグリーン BOX in BOX THEATER
  ☆出し物いろいろ。たとえば東京の人気劇団の役者さんらが多数出演。
   http://www.playnote.net/love/ ↓CoRichでカンタン予約!
   http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=28635


 ◎青森の渡辺源四郎商店は、毎年夏休みに中学生向けワークショップを開催。
  ずっと通っていたんですが、今年はどうしても行けません(涙)。

  渡辺源四郎商店『「最終試験場の9人」発表公演』
  中学生演劇体験ワークショップ2011・ココロとカラダで考える夢と団結
  08/20-21アトリエ・グリーンパーク(青森)
  ☆作・演出:畑澤聖悟
   http://www.nabegen.com/


 ◎【意見】NHK「芸術劇場」「ミッドナイトステージ館」
  「プレミアムシアター」での演劇舞台中継の継続を嘆願します
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0202151800.html


 ◎【厳選シアター情報誌Choice!】TOPページ右下の“ちょいナビ”にて、
   http://www.next-choice.com/
  “しのぶの演劇レビュー”をご紹介いただいています!


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2011年7月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「相棒 劇場版2 警視庁占拠!特命係の一番長い夜」
    http://www.aibou-movie.jp/ ↑小澤征悦さんが好き。
  ・「白夜行」←説明過多でなくて面白かった~。
    http://byakuyako.gaga.ne.jp/
  ・「ジーン・ワルツ」←残念。
    http://gene-waltz.com/
  ・「冷たい熱帯魚」←R18に納得。最後も甘えがなくて好き。
    http://www.coldfish.jp/
  ・「祝(ほうり)の島 原発はいらない!命の海に生きる人々」
    http://www.hourinoshima.com/ ↑自然との共生。それが答えかも。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー2700人超えに感謝♪
  ⇒ shinorev : http://twitter.com/shinorev
  情報収集はもっぱらツイッター頼りです。
  実名アカウント同士の身のあるやりとりから仕事に直結!
  最近は震災・原発事故関連の公式リツイートが多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
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  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
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 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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Posted by shinobu at 00:01 | TrackBack