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2008年02月29日

メルマガ号外 新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』

 新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』
 02/26-03/09新国立劇場 小劇場
 ≪東京、兵庫、岐阜≫
 ※公演詳細はこちら

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 ⇒産経新聞に劇評掲載(2008/03/02追加)
 ⇒CoRich舞台芸術!『屋上庭園/動員挿話

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 “しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.33  2008.2.29 1,281部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪


★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』
  02/26-03/09新国立劇場 小劇場
  ≪東京、兵庫、岐阜≫
  ☆出演:七瀬なつみ、神野三鈴、太田宏、遠藤好、小林隆、山路和弘
   作:岸田國士 演出:宮田慶子「屋上庭園」 深津篤史「動員挿話」
   全席指定 4,200円 Z席=1,500円/当日学生券=50%割引
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html
   岸田國士戯曲の再発見をもたらした、短編2本立て公演です。

 ◎観劇後のコメント◎

  2005年の初演でメルマガ号外を発行した作品です。
  レビュー:http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110155332.html
  号外:http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110225227.html

  同じキャストとスタッフによる再演で、またもや号外!

  今回は『屋上庭園』と『動員挿話』がより鮮やかに対照をなしていて、
  2つを連続して観ることの効果が増していたように思いました。  
  ストイックな『屋上庭園』で静かに色んな思いをめぐらせた後、
  アグレッシブな『動員挿話』でクスクス笑って、ボッロボロ泣きました。

  役者さんが2役を演じるのも、短編2本立ての醍醐味の1つです。
  1話目で裕福な夫婦を演じていた男優さんと女優さんが、
  2話目では貧しい夫婦を演じます。もう一方のカップルはその逆です。
  2役を演じ分ける4人の俳優さんの演技は、それだけでも必見といえる
  クオリティでした。これがプロの舞台俳優なんだなと思いました。

  日本の国立の劇場でこんな作品が上演されていることを誇らしく思いました。
  私達には演劇という自由があって、それを享受できる幸せがここにある!

  老若男女問わず、どんな方にもお勧めしたい現代演劇作品です。
  お芝居を知らない人も、よく知っている人も、ぜひご覧くださいませ!

  ※上演時間:約1時間45分(途中10分間の休憩を含む)

  ★七瀬なつみさんにインタビューさせていただきました。
    http://stage.corich.jp/interview/index.html
   七瀬さん、初演よりもパワーアップ!!


 【チケット情報】

  全席指定 4,200円 Z席=1,500円 当日学生券=50%割引
  ※日によっては残席少ないようですので、ご予約はお早めに!
  
  新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999
   http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html

  ※取扱いプレイガイドは上記サイトでご確認ください。

 【お問い合わせ】

  新国立劇場ボックスオフィス
   TEL 03‐5352‐9999(10:00~18:00)
   http://www.nntt.jac.go.jp/


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 ◆ 【編集後記】
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 ◎昨年11月23日以来のメルマガ号外です。前回はこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1123003803.html


 ◎3月8日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。
   http://takegaki.k-free.net/
  ※PodCastingが始まっています↓
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
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 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪

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 許可無く転載することを禁じます。

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出演:七瀬なつみ、神野三鈴、太田宏、遠藤好、小林隆、山路和弘
作:岸田國士 演出:宮田慶子「屋上庭園」 深津篤史「動員挿話」 美術 : 池田ともゆき 照明 : 磯野睦 音響 : 上田好生 衣裳 : 半田悦子 演出助手 : 川畑秀樹 舞台監督 : 米倉幸雄
【発売日】2008/01/14 全席指定 4,200円 Z席=1,500円/当日学生券=50%割引(公演当日のみボックスオフィスとチケットぴあ一部 店舗にて販売。1人1枚、電話予約不可。詳しくはボックスオフィスまでお問い合わせください。)
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html
初演メルマガ号外:http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110225227.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 01:22 | TrackBack

2008年02月25日

【つぶやき】「CoRich舞台芸術まつり!2008春」本日応募〆切りです!

 昨年に続いて審査員をさせていただきます「CoRich舞台芸術まつり!2008春」の応募〆切り時刻は、本日2/25(月)23:59です。第一次審査の結果は2/29(金)に発表されます。⇒ただいまの応募状況(55団体)

 さて、fringe blogにも書かせていただいたんですが、「将来のビジョン」「応募公演への意気込み」「次回公演について」はとても重要です。 団体公式サイトも、CoRich舞台芸術!上に登録された団体情報も審査対象ではありますが、まず審査員を含む誰もが最初に目にする“応募内容”こそが、団体の第一印象になります。

 また、チラシ画像はぜひとも登録してもらいたいです。チラシがまだ出来ていないのなら、団体ロゴでももちろんOK。CoRich舞台芸術!のTOPページにランダムに表示されるのですから、上手に利用してアピールしてください。

 公募開始から応募団体をチェックしてきて、しみじみ嬉しく思っています。舞台芸術について、自分達の活動について、真摯な問題意識と希望を持っている方々がこんなにいらっしゃるんだなって。

 応募締め切り時刻まで編集は可能です。どうぞ納得の行く応募文章で、第一次審査に挑んでくださいね!

Posted by shinobu at 13:40 | TrackBack

2008年02月24日

魚灯『着座するコブ』02/21-24東京芸術劇場 小ホール1

 東京国際芸術祭2008(TIF)が開幕しました。リージョナルシアター・シリーズ/創作・育成プログラム部門をまず拝見。
 魚灯(ぎょとう)は山岡徳貴子さんが作・演出される京都の劇団です。登場人物それぞれに厚みが感じられる、とても味わい深い脚本でした。中盤以降の大胆な演出も見ごたえがありました。上演時間は約2時間。
 
 今年の岸田國士戯曲賞最終候補作となった『静物たちの遊泳』のリーディング特別公演もありますので、山岡さんの作品を連続して2つも観られる機会となっています。

 ⇒CoRich舞台芸術!『着座するコブ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 都心から少し外れた、住宅街の中にある小さな商店街。商店街と言えども開けている店は疎らで、ほんの十店舗ほどが営業を続けているだけである。舞台は、その商店街の古本屋。父の代からの商売で、長男の隆司(杉山文雄)が妻(鈴木陽代)と共に経営している。
 母が倒れ、母の希望により、店の二階の窓の近くにベッドが置かれることになった。まるで宙に浮いているような場所に、ベッドは存在し続ける。
 現在、両親は共に他界した後で、長男夫婦が暮らしていただけであったが、そこに妹とその娘(田中夢)が同居することになる。妹が寝たきりの状態になったからである。母が死んでからは片付けていたベッドを再び二階に戻し、隆司は妹をそこに眠らせる・・・。
 ≪ここまで≫ その他の配役:肉屋(三村聡)、洋服屋の旅人(野中隆光)とその妻(武田暁)

 2階部分や奥行きなど、しっかり建てこまれた具象美術が圧巻です。照明がとても大胆!音響(音楽も)狙いがしたたかで、かっこいいです。
 セリフは軽く発せられながらもグサっと心に深くささったり、じんわりと鈍痛を与えたり、重みのあるものが多くて、言葉を追いかけていくだけで充実感がありました。

 しかしながら、演技の方法がそれぞれにとても独特な役者さんが揃っていたせいか、対話の豊かさが削がれているように感じることが多かったです。
 出演者の所属劇団がグリング、THE SHAMPOO HAT、山の手事情社、ク・ナウカ、遊園地再生事業団、そして魚灯という、強烈なラインアップなんですよね(笑)。息(というか、むしろ方向性?)を合わせるのが難しかったのではないかと思いました。

 旅人(野中隆光)の妻を演じられた武田暁さんがとても色っぽくて良かったです。

 ここからネタバレします。

 私だけかもしれませんが、2階のキャットウォークにベッドがあるということが、中盤までわからなかったのが痛かった・・・。ずっと手すりに布がかけられていると思っていました。下手の席だったらヘッドボードが見えていたらしいんですが、私には見えず。

 誰も手に取らない古本の山に埋もれながら、さびれた商店街でどんどん隣の家を買って、建て増ししていく隆司(杉山文雄)。「何もかも自分の世界(灰皿)に取り込んでいく」という妻(鈴木陽代)の話は、隆司のことだったんですね。

 商店街の活性化のために祭りを作ろうと、空騒ぎする肉屋(三村聡)。ポン引きの仕事に疲れて実家に帰ってきたけれど、やはりまた逃げ出す旅人(野中隆光)。娼婦をしながら夫(野中)についてきたが、もうひとところに留まりたいと思っている妻(武田暁)。母親を軽蔑する早熟な女子高生(田中夢)。ひとクセもふたクセもある登場人物ばかりです。もっとべっとり、ずっしりとした係わり合い(闘い)が観たかった気もします。

 隆司の妹(めぐみちゃん)は寝たきりだと言っていましたが、実は好きな男を追いかけて、女子高生の娘(田中夢)を置いて家を出て行っていたことが判ります。台風の中、いないとわかっている妹を隆司と妻がおおはしゃぎで探し回るのが、空しくて良かったです。

 赤や緑の照明がじわじわ、古本屋を侵食していくのがかっこ良かったな~。最後の方は前衛演劇のような大胆さでした。

≪東京、京都≫ "A parastic lump"
東京国際芸術祭2008 リージョナルシアター・シリーズ 創作・育成プログラム部門
出演:杉山文雄、野中隆光、三村聡、鈴木陽代、田中夢、武田暁
作・演出:山岡徳貴子 アドバイザー:高瀬久男 照明:齋藤茂男 美術監修:加藤ちか 音響:狩場直史 演出助手:岩崎きえ 舞台監督:富田稔英 演出部:井川学 浅木靖志 照明部:中西正樹 山口 大道具:王様美術 小道具:高津小道具 仮面制作:土屋武史 衣裳協力:竹内陽子 運搬:新日本輸送 宣伝美術:Flatroom 宣伝写真:piszo オブジェ(ちらし):小松修「道しるべ」 記録映像:舞台芸術撮影研究会 記録写真:谷古宇正彦 制作:蓮池奈緒子(ANJ) 武田知也(ANJ) 樺澤良(劇団制作社) 制作助手:きむきょんな 鳥養友美 田中沙織 田代佑佳 票券:ぷれいす TIC Crew:荻野百合子 金有那 藤代健介 主催:ANJ (財)地域創造 共催:東京都
【発売日】2008/01/18(全席自由・日時指定・税込)一般2,500円/学生2,000円/豊島区民割引2,000円
http://tif.anj.or.jp/kyoto/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:14 | TrackBack

2008年02月23日

【オーディション】ハイバイ2008年6月公演出演者&劇団員募集・2/29(金)応募〆切り

 岩井秀人さんが作・演出・ときに出演もされる劇団ハイバイが、6月公演の出演者&劇団員募集のためのワークショップ・オーディションを開催します。応募〆切りは2月29日24:00(必着)です。

 私はハイバイおよび岩井さんの大ファン。先月の『投げられやす~い石』でもすっかり岩井ワールドに魅せられました。こちらで過去公演の舞台写真がまとめて見られます。
 ご興味のある方は「この記事の続きを読む」をクリック!

■ハイバイより
 次回のハイバイの公演は、6月に下北沢の駅前劇場にて。岩井の祖母を中心とした岩井家の話。
 出演者をワークショップ形式のオーディションで募集しますので、ふるってご参加下さい。 年齢、性別は問いません。まだ台本に着手していないので、面白そうな人に出て貰う感じです。

 詳細はこちらの書類↓をダウンロードしてください。
 ⇒ワークショップオーディションの説明と申し込み書類(WORD)
 WORDのないかたは、こちらの書類↓をダウンロードして必要事項を記入し、ご郵送下さい。
 ⇒ワークショップオーディションの説明と申し込み書類(PDF)

【出演者・劇団員募集概要】
・ハイバイ『手(仮)』2008年06/18-23駅前劇場
 作・演出:岩井秀人
 出演:金子岳憲 町田水城(はえぎわ) 能島瑞穂(青年団) 岩井秀人 ほか

・ワークショップオーディション応募〆切:2008年2月29日(金)24:00(必着)
・募集人数:若干名

■オーディション日程
・一次:書類審査
・二次:ワークショップ審査(会場:都内)
 Aクラス:3月13日18時~、3月14日18時~(2日間)
 Bクラス:3月15日13時~、3月16日18時~(2日間)
 Cクラス:3月15日18時~、3月16日13時~(2日間)
・決定通知:3月末

■応募資格
・16歳以上の心身ともに健康な男女
・ワークショップオーディション、稽古等公演期間の全てに参加できる方
 5月15日から連日18時~22時(予定)、6月9日~15日は13時~22時(予定)

■応募方法
1.ハイバイ公式サイトより申込用紙(word)をダウンロードの上、全身写真、バストアップ写真(3ヶ月以内に撮影したもの)を添えて2MB以下の容量でinfo@hi-bye.net(@を@に変更してください)まで送付してください。または問い合わせ先まで郵送下さい。
2.書類審査合格者に3月1、2日に電話で連絡。
3.二次ワークショップ審査の参加費として3,000円を会場でお支払いください。
※A、B、Cいずれかひとつのクラスを選んでください。
※携帯、またはPCのE-mail アドレスは必須です。

■問い合わせ
〒151-0051東京都渋谷区千駄ヶ谷5-16-4-402 有限会社quinada(キナダ)
TEL 090-9393-0809

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:00 | TrackBack

日本ペンクラブ主催『朗読劇「リトル・ボーイ、ビッグ・タイフーン~少年口伝隊一九四五~」』02/22-25全労済ホール/スペース・ゼロ

 『世界P.E.N.フォーラム「災害と文化」~叫ぶ、生きる、生きなおす~』というイベントの中の企画です。井上ひさしさんの書き下ろし朗読劇を栗山民也さんが演出。新国立劇場演劇研修所の第2期生が朗読します。

 予想通り大泣き(涙)。研修生の皆さんは爽やかで清楚。声もきれいに通るし言葉もはっきり。演技にもわざとらしさがありません。研修所のレパートリーとして上演し続けていって欲しいと思いました。2/24(日)19:00の回で東京公演は終了(当日券あり)。次は川崎公演(3/7と3/8)があります。

 大江健三郎さんの姿をお見かけしました。そういえば数日前の朝日新聞のコラムにこの公演のことを書かれていました。

 ⇒舞台写真(新国立劇場)
 ⇒CoRich舞台芸術!『リトル・ボーイ、ビッグ・タイフーン

 ≪作品紹介≫ 公式サイトより
 広島に原爆が落とされた数週間後、被爆地を猛烈な台風が襲った。人間が現出させたこの世の悲惨を、すさまじい雨が打ち、激しい風が打ちすえた。戦争と災害、この双方の不条理に翻弄される人間の弱さと強さを描く、書き下ろし朗読劇。新国立劇場第2期研修生による初めての集団朗読の試み。演出は栗山民也。
 ≪ここまで≫
 ≪あらすじ≫ 新国立劇場サイトより・(役者名)を追加。
 昭和20年8月6日、リトルボーイと呼ばれた一発の原子爆弾が広島の上空で炸裂した。一瞬にして広島は壊滅。そして多くの孤児が産まれた。かろうじて生き延びた英彦(宇井晴雄)・正夫(遠山悠介)・勝利(阿川雄輔)の3人の少年は、やはり運よく生き延びた花江さん(藤井咲有里)の口利きで中国新聞社に口伝隊として雇われる。新聞社も原爆で印刷も配達も出来ないからだ。人々にニュースを伝えながら、彼らは大人たちの身勝手な論理に振り回される。やがて正夫が原爆症を発症、そこへ台風が広島を襲う。
 ≪ここまで≫

 戦時中の学生服を思わせる衣裳・髪型の若者14名が登場。横一列に並んだ1人掛けの木のイスに腰掛けて朗読をします。舞台中央手前にダンボール等で作られた広島の町の模型が置かれており、出演者の後方、舞台中央奥にギター奏者(宮下祥子)がスタンバイ。少々の映像とギターの生演奏、シンプルだけれども雄弁な照明と演技の演出で、重厚な演劇作品になっていました。

 1945年8月6日の朝から1ヶ月半ぐらい(だったと思います)の広島の出来事を、生き残った小学6年生の少年3人の姿を通じて描きます。
 知っていたことも知らなかったことも、再び知りなおして、今の自分自身として原子爆弾が投下された広島、そこに居た人々に思いを添わせました。序盤は苦しくて悲しくて涙がポロポロ。中盤以降は生き残った人々のひたむきさをまぶしく見つめがら、原子爆弾の残虐さ、戦争の矛盾について静かに考えました。

 主な登場人物はあらすじにある4人と、哲学者のおじいさん(西村壮悟)。皆さんとても良かったです。

 ここからネタバレします。

 広島にアメリカ軍が入ってくることを知って、少年が手榴弾で復讐しようと心に決めるシーン。日本政府が戦中とは全く逆の、手のひらを返したような外交をしていったんですね。人間を「捨てる」ってこういうことだなと思います。

 勝利が台風で行方不明になり、その翌日には闘病の末に正夫が死亡。おじいさんに「お前は死んでいった少年たちになれ、彼らがやりたかったことをしろ、代わりに生きろ」と説得された英彦も、15年後(だったかな)に原爆症で亡くなったという結末でした。

世界P.E.N.フォーラム「災害と文化」~叫ぶ、生きる、生きなおす~
出演=新国立劇場演劇研修所 第2期研修生14名(岩澤乃雅 熊澤さえか 佐々木抄矢香 滝香織 保可南 深谷美歩 藤井咲有里 吉田妙子 阿川雄輔 宇井晴雄 角野哲郎 西原康彰 遠山悠介 西村壮悟) ギター:宮下祥子 
作=井上ひさし 演出=栗山民也 音楽監督:後藤浩明 模型作成:尼川ゆら 照明:服部基 衣裳:中村洋一 音響:秦大介 映像:小林倫和 方言指導:大原穣子 ヘアメイク:林節子 演出助手:田中麻衣子 制作進行:長山泰久 舞台監督:田中伸幸 企画:日本ペンクラブ 制作:新国立劇場 主催: 日本ペンクラブ 後援:国際ペン
参加券:1イベント1000円
http://www.japanpen.or.jp/katsudou/saigai/program22-4.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:14 | TrackBack

2008年02月22日

【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2008春」審査員発表!

 ただいま公募中の「CoRich舞台芸術まつり!2008春」の審査員が発表されました。〆切りは2/25(月)です。関連エントリー→1/292/18

■審査員(敬称略・公式サイト発表順)

・吉田麻子
 株式会社シアター・テレビジョン/執行役員

・高野しのぶ
 「しのぶの演劇レビュー」主宰・現代演劇ウォッチャー/ライター

・小林靖弘
 演劇ライター

・木元太郎
 cinra magazine STAGEコンテンツ代表

・松月虎次郎
 こりっち株式会社 代表取締役

 現時点の応募団体は25団体です。去年より若干早いペースですね(笑)。ギリギリになるとCoRich舞台芸術!へのアクセスが増えて登録しづらくなったりしますので、お早目のご登録をお勧めします。応援コメントももらいやすいですよ!

 fringe blogにも記事をアップしました。既に応募された方も検討されている方も、よかったら覗いてみてください。

Posted by shinobu at 13:30 | TrackBack

世田谷パブリックシアター+コンプリシテ共同制作『春琴(しゅんきん)』02/21-03/05世田谷パブリックシアター

 5年前に村上春樹の『エレファント・バニッシュ』を舞台化したサイモン・マクバーニーさんが、再び日本文学を日本人キャストとともに舞台化。今回は谷崎潤一郎の『春琴抄』です。

 プレビュー初日は開演1時間遅れでした(笑)。開演前の「マタ、ヤッチャイマシタ~ゴメンナサイ!」というサイモンさんのとてもキュートなご挨拶で不満はゼロ!「観客も作品に参加しているんだ」という言葉をすんなり信じて、共犯者になった気持ちで観る事が出来ました。

 上演時間は1時間50分ぐらい、かしら。これからどんどん変わっていくことと思います。初日は2/26(火)です。
 パンフレット(1000円)は読み応えありまくり!

 ⇒サイモン・マクバーニーさんインタビュー(朝日新聞)
 ⇒深津絵里さんインタビュー(産経新聞)
 ⇒CoRich舞台芸術!『春琴

 今作は谷崎潤一郎の『春琴抄』と『陰翳礼賛』をもとに創作されたそうです。あくまでもプレビュー初日の感想ですが、すっご~くわかりやすかったですね。開演までの待ち時間にくりっくチケットセンターで文庫本の『春琴抄』を買って、ファーストフードのお店で読んでいたんですが、予習する必要は特になかったかな~と思いました(もちろん読んでから観るのも面白いと思いますが)。

 しっとりと暗い目の明かりの中、日本を思わせる衣裳、小道具等を使いながら、フィジカル・シアターと呼ばれる所以がよくわかる演出によって、淡々と物語が進みます。
 シーンのひとつひとつを「へーっ、なるほど~、こんな風に表現するのか~っ。」と味わいながら、ただ後を付いて行くような気持ちで舞台を眺めていたんですが、とうとう終わるという時の、佐助役(ヨシ笈田)のセリフでじわっと涙がこぼれました。幕が開いて降りるまでの世界、すなわち舞台で起こることの全体が、谷崎ワールドになっているんだな~と思いました。

 ヨシ笈田さんのセリフが心にしみこんで来ました。関西弁もたおやか。
 立石涼子さんの朗読が素晴らしすぎる!うっとり聞き惚れます。

 三味線の演奏は本條秀太郎さん(←音が鳴ります)。ただの演奏だけじゃなくて、演出面でかなり大きな役割を担っていらっしゃいました。

 ここからネタバレします。

 ラジオ放送用に『春琴抄』を録音しているという設定で、立石さんが原作をずっと朗読し続けました。それに添ってストーリーが忠実に描かれます。ちょうど真ん中あたりで彼女自身のラブ・アフェアー(いわゆる不倫愛)についてのエピソードが挟まれたのも、凄く面白かった。

 細長い棒を何本も使って、部屋、ふすま、樹木などなど、色んな物体を表現。動きと音が刺激的です。役者さんの動作がとてもきびきびしていて、観ていて飽きません。
 舞台奥全面に映像が映されます。ろうそくの炎が度々登場。全体的に暗いイメージです。パラパラと手でゆらす紙に映る顔。それが鳥になって飛んでいくのがかっこ良かった。

 最初、春琴は人形で、深津さんが頭部を持って操りながらセリフを言ってらっしゃいました。人形浄瑠璃みたいに。中盤で女優さんが春琴を演じますが、動きはあくまでも人形。最終的には深津さんが着物を着て春琴として動くようになります。

 春琴と佐助は師弟関係で、いわばSMの関係でもあります、佐助役の男優さん(チョウソンハ&高田惠篤)が上半身裸になり、人形の春琴にいためつけられるシーンは官能的です。裸の背中がグニャッと曲がるのが良かったなー。 
 
 「はっきりしない」という言葉がキーになっていました。何が真実かって、全然はっきりしないですよね。春琴と佐助の関係もそうだし、それを観ている私だってそうです。ぼんやり、浮いたり沈んだり、急に光って燃えたり。それが豊かで色っぽい。

 いわゆる日本らしいものを使っているのは(鼓とか)海外では喜ばれるだろうと思いました。日本人にとってはちょと可笑しいなと感じる部分にもなっていて、それはそれで私は楽しめましたが、もっと進化して欲しいとも思いました。まあプレビュー初日ですから、文句は全くありません!

谷崎潤一郎「春琴抄」「陰翳礼讃」より
[出演]深津絵里、チョウソンハ、ヨシ笈田、立石凉子、宮本裕子、麻生花帆、瑞木健太郎、高田惠篤、本條秀太郎(三味線)
原作:谷崎潤一郎 演出・構成:サイモン・マクバーニー 作曲: 美術:松井るみ+マーラ・ヘンゼル 衣裳:クリスティーナ・カニングハム 照明:ポール・アンダーソン 音響・音響操作:ガレス・フライ 映像・映像操作:フィン・ロス 人形製作:ブラインド・サミット・シアター 演出助手:カースティ・ハウズリー 演出家付助手:ジョー・アラン プロダクション・マネージャー:福田純平 舞台監督:山本園子 キャス・ピンクス 技術舞台監督:ロッド・ウィルソン 舞台監督助手:桐山知也 エマ・キャメロン 照明操作:加藤学 プロデューサー:穂坂知恵子 制作:相場末江 佐野晶子 広報:森直子 和久井彩 票券:金子久美子(ぷれいす) 営業:清水言一 企画制作:世田谷パブリックシアター コンプリシテ 主催:(財)せたがや文化財団
【休演日】2/23、24、3/3 【発売日】2007/12/09 SS席(整理番号付指定席)7,000円/S席7,000円 A席5,000円/B席3,000円 ▼=プレビューSS席(整理番号付指定席)6,000円/S席6,000円 A席4,000円/B席2,000円 友の会会員割引など ※プレビューの割引はございません
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/02/post_103.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:29 | TrackBack

2008年02月21日

楽天エンタープライズ『空白に落ちた男』01/14-02/28ベニサン・ピット

 1月中旬に開幕して間もなく、何人もの舞台関係者から「これは観ないとだめ!」「とにかく観て下さい!」と言われてまして。日経、読売、朝日などの大手の新聞に絶賛の劇評が次々と載って、「わぁ~、行かなきゃっ!」とあせっている内に、2月も中旬になってしまいました(汗)。

 で、昨日とうとう行ってまいりました!長期公演はありがたいです。
 パントマイムだし、ダンスだし、お芝居のようでもあって・・・日常のすぐ隣りの不可思議な空間をじっくり楽しみました♪美術がめちゃくちゃかっこイイ!バレエダンサーの首藤康之さんをこんな小さな空間で観られるだけでもお得だと思います。上演時間は約90分。

 ⇒舞台写真
 ⇒CoRich舞台芸術!『空白に落ちた男
 レビューは途中です。

 首藤さんが「水と油(活動休止中)」の小野寺修二さんと組んだダンス作品です。音楽はcobaさんが手がけています。ロビーで使用楽曲(全11曲)が入ったCDが販売されていました。

 舞台はがっしりとした白い額縁に縁取られた部屋。木の扉が5つぐらいあるかな・・・と思ったら、天井にも四角い穴があります。あれも出入り口?そういえばあのランプは逆さだな・・・あら、壁から本棚が生えている!天井に机とイスが埋まってる!・・・と、天地がいろんな方向に入れ替わった、不思議空間なんですね。

 開幕してダンスが始まったとたん、もーゾクゾク!「うっわーーーーーーーーっ!!!」と声にならない声を挙げながら、完全に心奪われました。息も出来ないぐらいだった・・・!
 そんな状態がずっと続くと疲れちゃいますが(笑)、そんなことはなく。つながっているようないないような短編(っていうのかな)が繰り出されていきます。

 衣裳も良かったな~。フレンチ・シック?男性のダークなスーツ姿には萌えまくりだし(笑)、女性のスカートもきれい。ターコイズ・ブルーやエメラルドグリーンなど、さし色がかっこ良かった。

 ここからネタバレします。レビューは途中です。

【休演日】1/17、21、28、2/4、12、18、25
出演:首藤康之(捜査する男)/梶原暁子(サーモンピンクのワンピ)/藤田桃子(ブルーのシャツ)/丸山和彰(謎の男)/小野寺修二(青いスリッパ)
作・演出:小野寺修二 音楽:coba
全席指定6,500円 *未就学児童の入場はご遠慮ください。
http://ticket.rakuten.co.jp/kuhaku/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:40 | TrackBack

2008年02月18日

tea for two『Wブッキング』02/12-19小劇場 楽園

 tea for two(ティー・フォー・トゥー)は大根健一さんが作・演出される劇団です。「テーブルとイスのあるシチュエーションを舞台にする演劇集団」というのは、とてもわかりやすいキャッチコピーだと思います。私は初見。

 『W(ダブル)ブッキング』は再々演ということで、劇団のいわば代表作なんですね。出演者違いで3バージョンある3人芝居。私が拝見したのはMysteryバージョンです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『Wブッキング

 小劇場 楽園という劇場に初めて伺ったんです。空間の真ん中に柱があるんですね。ジァンジァンを思い出しました。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 とある文学新人賞の応募された作品に持ち上がったある疑惑。真相解明のために 二人の作家(渡邉亜希子・西尾早智子)と待ち合わせた編集者(樋口浩二)は・・・
 ≪ここまで≫

 ある小説の新人賞の最終候補に残った2人の女流作家。2人の作品がとても似通っているので、どちらかが盗作したのではないかと審査員の大半が疑いを持ちます。担当の編集者が1人ずつ会って話をして、どちらが嘘をついているのかを見極めけようとしたのですが、会う約束をダブルブッキングしてしまったため、3人が鉢合わせになります。

 小説の内容が少しずつ明かされて、なぜ赤の他人のはずの2人が似たようなことを書いたのかがわかってきます。どちらが盗作をしたのか、どちらが賞を取るのか、謎が徐々に解けていくのは推理小説のようです。上演時間が一時間というのもすっきりしていて良いですね。

 ただ、役者さんが脚本の説明のために大げさな振る舞いをしているように感じたり、裏(奥)側に何かが隠されているとは思えない表面的な演技が目に付くことがあり、あまり集中はできなかったかも。

 舞台は喫茶コーナーとバー・スペース(のようなテーブルとイス)に分かれており、どちらかに作家を待たせて、編集者が行き来するようになっています(そうでない場合も出てきますが)。最初はゆったりでも問題ないと思いますが、少しずつ変化がほしかったですね。全体的に演出が物足りない感じでした。

 他のバージョンではセリフや演出に変化があるようです(他バージョンをご覧になったお友達から聞きました)。

 ここからネタバレします。

 2人の作品は、両方とも自分の実際の恋愛経験について書いたものでした。2人が1人の男を取り合っていたため、彼の部屋や生活習慣などについての描写に異常なほど共通点があったのです。
 彼のハートを射止めたのはどちらだったのかが、予想外の結末として用意されていました。観客は何度も「え?そうだったの?」と裏切られます。これは心地良いですよね。

 小説の中身を、作家と編集者が登場人物となって演じて見せるのが面白かったです。

tea for two 1h theater「Wブッキング」第18回下北沢演劇祭2008
出演:渡邉亜希子 西尾早智子 樋口浩二(KNOCKS)
作・演出:大根健一 舞台監督:伊藤智史 照明:島田雄峰(LST) 音響効果:島貫聡 記録:西山洋一 宣伝美術:日暮真理絵  制作:守山亜希
【料金】 (日時指定・全席自由)前売¥2000  当日¥2500 ペア割引 ¥3500(前売のみ) 2ステージセット割引  ¥3000(前売のみ、組み合わせ自由) 3ステージセット割引 ¥4000(前売のみ、組み合わせ自由)
http://homepage3.nifty.com/teafortwo/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:12 | TrackBack

【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2008春」公募受付中!(2/25まで)

 昨年に続いて「CoRich舞台芸術まつり!2008春」が開催されます。ただいま公募受付中で〆切りは2/25(月)です。

 このフェスティバルの特徴は、参加費無料日本全国を対象にしていること。応募団体に東京に来てもらうのではなく、審査員が作品を観に全国どこにでも伺います。去年は名古屋に伺いました。
 そしてグランプリに選ばれた団体には次回公演資金として100万円を支援!昨年は風琴工房が受賞) 今年も審査員をつとめさせていただくことになりました。

 ただいまの応募数は14公演です。去年より若干早いペースですね(笑)。
 CoRich舞台芸術まつり!の第一次審査はネット審査で、公募〆切り日から結果発表(2/29)までがたったの4日間なんです。「観たい!」の応援コメントをもらうためには、できるだけ早めの登録がお得なんですよね~。
 団体ページには公演動画舞台写真などを登録できる機能も揃っていますから、こつこつ登録すれば充実の団体アピール材料になりますよ♪

 応募条件になっているCoRich舞台芸術!ならではの作業は、「公演に携わっています」に5人以上のCoRichメンバーが登録すること。一度やってみると簡単ですから、どうぞチャレンジしてくださいね。CoRichメンバー登録携帯からも可能です。

 観客は、いつ、どこで、何が上演されているのかを検索していますし、CoRich舞台芸術!では舞台芸術をこよなく愛する“舞台通”メンバーも見守ってくれています。インターネットでつながって、作り手も観客も一緒に盛り上がりましょう♪

Posted by shinobu at 12:20 | TrackBack

2008年02月17日

親族代表『親族代表THE LIVE「(発電所)」』02/14-24 THEATER/TOPS

 コントユニット親族代表の新作公演。豪華な脚本提供陣の5本立てで、演出はピチチ5(クインテット)の福原充則さんです。

 嶋村太一さんが怪我のため降板され、ゲスト出演者を4人迎えたんですね。いつもの3人だけでないのが新鮮でしたが、最後まで観て嶋村さんが出てないことが少し寂しくなったりも。
 全体的に大人~な、柔らかい感じのコント集でした。上演時間は約1時間30分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『(発電所)

 最近私は、コントとか笑い重視の演劇作品をあまり好んで観ていないんですが、親族代表は笑いよりも呼吸とか計算を観察する気持ちで(笑)観に行きます(←ヘンな客)。
 5本とも違う脚本家の作品なので、それを演じ分ける野間口さんと竹井さんをじーっと観ているのが面白かったですね。

 ここからネタバレします。

■『ゴリラ』脚本:川尻恵太(SUGAR BOY)
 動物園からゴリラが脱走。途方にくれるゴリラ飼育係(野間口徹・犬飼若博)とその上司(竹井亮介)だが・・・。

 上司がゴリラに似てるというネタで最後まで。シンプルだからこそ細やかな演技が気になって、「そのセリフをそう言うか!?」と勝手につっこみを入れる気分で観てました。

■『日本代表の男』 脚本:ブルースカイ
 線路に落ちた女子高生(野間口徹)を救って右足を切断する怪我を負ってしまったレスリング選手(竹井亮介)。女子高生の兄(野間口徹)と刑事(小村裕次郎)が病院に見舞いに来るが・・・。

 自分の命を顧みず女性を救った善人に痴漢の疑いをかける、無慈悲な不謹慎さがブルースカイさんっぽい。小村さんで猫ニャーを思い出したり。

■『コンビニ(または謝罪について)』 脚本:岩井秀人(ハイバイ)
 タバコの銘柄を間違えたコンビニの店員(三浦竜一)に「謝って」とすごむ(懇願する)サラリーマン。お互いに意地の張り合い。

 さすがはハイバイの岩井さんの脚本で、かなり毛色の違う空気になりました。歌うように話す(私にはそんな風に聞こえた)野間口さんがとても可愛らしかったです。
 全体的にもっとじりじりするほどの間を取ったりしても良かったんじゃないかな~とも思いました。

■『ラブ・トライアングル』 脚本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃)
 女1人(植木夏十)を取り合いする男2人(竹井亮介・野間口徹)。

 いろんな種類の笑いの種が、セリフの細かい隙間に所狭しと詰め込まれた脚本でした。客席に向かって「コントでしょ?」と話しかけるなどのメタ演劇的な演出や、紅一点の植木さんがコロコロと瞬間的に変化するのも面白かったです。
 野間口「僕、お湯になる!」 ←これが一番可笑しかった。 

■『虫けらでした』 脚本:福原充則(ピチチ5)
 いじめられッ子の男子学生2人(竹井亮介・野間口徹)の負け犬トーク。いきなりミュージカルになったり。

 体が入れ替わってしまった2人が、元に戻らずに自分じゃない誰かになったことを受け入れてしまう結末が面白かったです。どん底のさらにどん底だから、カラっと前向きにあきらめちゃったような。
 ずっと2人っきりだったので嶋村さんの不在がしみじみと伝わってきて、最後の1本でちょっとしんみり。

出演:野間口徹、竹井亮介、犬飼若博、植木夏十、小村裕次郎、三浦竜一 声の出演:嶋村太一
脚本提供:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃) ブルースカイ 岩井秀人(ハイバイ) 川尻恵太(SUGAR BOY) 脚本・演出:福原充則(ピチチ5) +親族代表 音楽:西山宏幸(ブルドッキングヘッドロック) 映像:保土田浩史 舞台監督:中西隆雄 照明:柳本友紀 音響効果:中村嘉宏 映像オペ:萩原未来 宣伝写真:湯澤幸一郎(天然ロボット) 美術:新族代表 特殊美術:笹野茂之 美術協力:稲田美智子 演出助手:迫田環 木村桐子 徳永眞弓 西尾美鈴 長谷川和恵 制作:森千江子(イマジネイション) 企画製作:親族代表
【発売日】2008/01/05 前売・当日共3000円
http://shinzoku.cool.ne.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:37 | TrackBack

2008年02月16日

【情報】the company『バーム・イン・ギリヤド』ブログ読者限定の先行予約受付中!02/16-17

 ロバート・アラン・アッカーマンさん(通称:ボブさん)が演出を手がけるthe companyバーム・イン・ギリヤド』(⇒関連レポート)の、ブログ読者向け先行予約受付中!

 ボブさん's BLOGはオープン早々からすごいアクセス数の大人気ブログです。新宿シアターモリエールは200席もない小さな劇場なんですよ。良い席は早めにゲットしましょう!

 ブログ読者限定!先行受付:2月16日(土)10:00~ 17日(日)21:00
 一般前売開始:2/23(土)

Posted by shinobu at 14:45 | TrackBack

【写真記事】テレビ東京・Studio Life・銀河劇場プロデュース「『カリフォルニア物語』製作発表記者会見」02/12テレビ東京てれとプラザ7階

 萩尾望都作品、清水玲子作品など、名作少女漫画を舞台化してきたStudio Lifeが、吉田秋生の漫画『カリフォルニア物語』を舞台化します。

 確か私は大学に入った頃にはじめてこの作品と出会ったんですよね。ちょうど『BANANA FISH』も連載中で、吉田秋生さんの作品を読みあさっていたのを覚えています。実は『カリフォルニア物語』(小学館刊・愛蔵版の大きさ)全4巻を持ってるんです♪観に行く前に読み直そうかな~。

 私は残念ながら記者会見には伺えなかったのですが、劇団から記者会見のレポートと写真をいただきましたので掲載させていただきます。

■テレビ東京・Studio Life・銀河劇場プロデュース『カリフォルニア物語』
 原作:吉田秋生 脚本・演出:倉田淳 
 期間:2月27日(水)~3月9日(日) 
 会場:天王洲 銀河劇場
 チケット:S席6500円 A席5500円 劇団ファンクラブ価格あり
 お問合せ Studio Life 03-3319-5645(月~金 13:00~18:00)

 ⇒記者発表の写真がいっぱい!(毎日jp)
 ⇒CoRich舞台芸術!『カリフォルニア物語

■『カリフォルニア物語』は劇団員以外の俳優を迎えた初のプロデュース公演。生バンド演奏を組み入れ、70年代のヒット曲に乗せて登場人物の心情を歌で綴りながら、ニューヨークに集まる若者達の物語を繊細に描きます。キャストを入れ替えた4バージョン公演です。 

■劇団代表&出演役者コメント
 写真左上から:HILUMA/伊礼彼方/曽世海児/藤原習作 左下から:中川真吾/林剛史/岩﨑大/松本慎也
california_story00.JPG

◇ヒース役/林剛史
 すばらしい原作に恵まれ、やりがいを感じています。舞台を初めて観にいらっしゃる方にも、「舞台ってこんなに素晴らしいものなんだ!」と思って頂けるよう、精一杯頑張りたいと思います。

◇ヒース役/岩﨑大(Studio Life)
 ヒースの、少年から大人になっていくさまを、力強く表現できれば、と思っています。とても素敵なカンパニーですので、素敵な作品になると思います。

◇イーヴ役/中川真吾(D-BOYS)
 イーヴという男の子は、一見とても素直で明るい男の子ですが、実は心の奥に深い傷や悲しみをもった、とても繊細な男の子で、演じがいのある役だと思っています。出演者のみなさんと力を合わせ、良い舞台にしていきたいと思っています。

◇イーヴ役/松本慎也(Studio Life)
 決してそんなに幸せなお話ではないのですが、人と人とが求め合って、傷つけあっていく姿が、リアルに切なく描かれていて、人間が愛おしくなる作品です。真摯に役に取り組んでいきたいと思っています。
california_story1_small.JPG

◇テレンス役/HILUMA(LEGOLGE)
 僕自身、音楽をやっているので、その視点から言うと、今回「歌で綴るカリフォルニア物語」ということで、ホントに良い歌がピックアップされています!男性キャストのみですので、全員で歌うシーンはとてもパワフルに仕上がっていますよ。

◇スウェナ役/伊礼彼方
 「カリフォルニア物語」は、僕たち人間が生きていく一生の中で感じる、色々な感情が含まれた作品だと思います。

◇インディアン役/曽世海児(Studio Life)
 数年前、N.Y.に行った時、人種の坩堝と呼ばれる国なんだということを肌で感じ、人が人を求めながら、色々な人たちが集まってるんだな、と思いました。今回、外部の役者さん達がたくさん集まっていて、そんなN.Y.の街にも似た、とても良い環境で稽古ができているな、と思っています。

◇マイケル役/藤原習作(劇団め組)
 稽古場は男ばっかりで、まるで体育会系の部活のようで、非常に楽しく過ごしております。今、この場ではみんな真面目な事を言ってますが、稽古場では全然違いますんで(笑)。でもそれが、芝居を創っていくにあたって、すごく良いパワーになっているように感じます。
california_story2_small.JPG

◇劇団代表/河内喜一郎
 今回は初の試みとして、スタジオライフ外の劇団・プロダクション等のキャストの方に参加していただいています。昨年秋よりオーディションを行ない、200人以上の方とお会いしてきました。今回の出演者達は、その中から選ばれた方々です。明日の演劇界を担う、これからの役者たちと公演を作っていくことができ、劇団として成長するひとつのきっかけでもあると思っております。

◇脚本・演出/倉田淳
 10年以上前にこの作品に出会い、いつか舞台化したいとずっと思い続けておりました。また、この作品を舞台にするなら、音楽の力をたくさんもらい、70年代のヒット曲に乗せて、登場人物たちの思いを歌に乗せていけば、若さのあふれる青春グラフティになるのでは?と、ずっと思い続けてきました。
 今、夢に描いたカリフォルニアが実現しつつあることを、とても嬉しく思っています。
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■原作紹介
 吉田秋生の名前を世に知らしめたと言われる初期傑作青春ロマン。自由を求めて高校をドロップアウトしたヒース。相棒で同居人のイーヴ、悪友ブッチ、その妹で恋人のスウェナ……。灰色の空のもと、大都会の片隅に生きる若者達の心の遍歴…。病めるアメリカで生きる青春。小学館文庫全4巻。

4バージョン公演の各チーム名:Road 227(ロード227)/Road 39(ロード39)/Grade Crossing<GC>(グレイドクロッシイング)/Overhead Crossing<OC>(オーバヘッドクロッシイング)
主催:テレビ東京 Studio Life 銀河劇場 企画・制作:Studio Life

※正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:29 | TrackBack

柏市民劇場CoTiK第1回公演『ロミオとジュリエット』02/15-17柏市民文化会館小ホール

 「柏で創り、柏で観る」、千葉県柏市の市民劇場CoTiK公演に伺いました。演出をされるのは団体代表の谷賢一さん。チラシがいいですよね~。

 舞台にも客席にも地域の人が集っている、和気あいあいの初日でした。上演時間は約2時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ロミオとジュリエット

 受付スタッフも舞台上の役者さんも、みんなまっすぐで一生懸命でした。それを見守る観客も、「普段は見られない友人(家族)の姿」を楽しみながら、優しく見つめていらしたように感じました。同じ町で暮らす仲間と演劇でつながるなんて、いいな~。きっとこの公演が終わっても、分厚くつながった人間関係は続くだろうと思います。CoTiKの活動も続くようですしね!

 シェイクスピアのセリフをとても大切にしていて好感が持てました。谷さんが演出するシェイクスピアについては、『マクベス』の時もそう思ったんですよね。
 ただ、さすがに2時間強はちょっと長く感じましたね。心を鬼にしてもっと大胆に脚本をカットしてもいいんじゃないかと思いました。

 ロミオ(鈴木洋輔)熱演!ジュリエット(吉原真利佳)は初々しくて可愛らしかったです。
 マキューシオを女性(山本真樹子)が演じていたのが面白かったです。ひわいな言葉も女性が言うおかげでいい感じに丸みを帯びていたように思います。山本さんがすごく頑張っていたので、周りの男の子にもっと覇気が欲しいなとも思いました。
 霊廟のシーンの空気が厳かで良かったです。照明の色も暗さも好きでした。
 ロレンス神父(ほか)を演じられた小林正幸さんは、セリフがとても丁寧で意味がしっかり伝わってきました。

 ここからネタバレします。

 ロレンス神父がジュリエットに毒薬(仮死状態になる飲み薬)を渡すシーンが、気持ちよく暗転でカットアウトされていました。その後、ジュリエットがその薬を飲むまでが長くて、スピード感が失われたのが残念。

 ロミオとジュリエットが死んだ後、和解を誓ったはずの両家がやはり牙を剥きあい、舞台には死体の山が築かれて終演。演出で意味が付加されているのも良かったと思います。

出演:オーディションで選ばれた市民のみなさん(鈴木洋輔 吉原真利佳 戸部義明 安田香月 山本真樹子 高橋哲也 廣瀬友彦 村山香菜 増本達義 山崎由美子 大熊三千代 松本隆志 成田菜穂子 田中栄児 藤原未歩 Cozy 小林正幸 村井真也)
作:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:谷賢一 舞台監督:横川奈保子(Y's factory) 照明:松本大介(enjin-light) 音響:長谷川ふな蔵 衣裳:中埜愛子 振付:市川歩 演奏:前田和貴子 宣伝美術・舞台美術:鮫島あゆ&グラマラスキャッツ 演出助手:小沢絵里奈 会計:小沢弘子 制作:川崎彩香 荻原永璃 辻岡朔実 片岡好美 杉谷知美 制作協力:シバイエンジン
前売り・当日1500円 大学生・専門学校生 1000円 高校生以下 500円 高齢者(65歳以上) 1000円※いずれも要証明書提示。
http://www.cotik.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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Posted by shinobu at 00:49 | TrackBack

2008年02月15日

【お知らせ】2月16日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演します

 FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたします。毎月第1土曜日のレギュラーです。今月は都合により第3土曜日の出演になりました。

 新国立劇場演劇研修所1期生修了公演『リハーサルルーム』(⇒福岡公演2/24、神奈川公演2/27-28)についてお話し、2月に観られるお薦めお芝居を3本ご紹介します。

 西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
 2月16日(土)21:30~22:00(の内の約10分間)
 FM 84.2MHz

 ⇒PodCastingあり!放送終了後にアップされます(数日後だったりも)。

Posted by shinobu at 12:29 | TrackBack

プレタポルテ『ちいさき神の、作りし子ら』02/08-16俳優座劇場

 マーク・メドフ作『ちいさき神の、作りし子ら』(Wikipedia)は1980年トニー賞受賞作です。映画『愛は静けさの中に』の原作で、聾唖の女優マーリー・マトリンがアカデミー賞主演女優賞を受賞しています。私は『愛は・・・』を中学生の頃に観たんです。共演したウィリアム・ハートとのロマンスなどもあって(懐かしいっ)、色々考えさせらた覚えがあります。

 舞台の上下には観やすい字幕モニターがありました。耳の不自由な方向けに台本の事前貸出サービスもあります(事前連絡必須)。
 主役の男女は見事に手話で会話しており、手話がわかる人にしか笑えない瞬間もあったりして、暖かい気持ちになりました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ちいさき神の、作りし子ら

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 ろう学校に赴任して来た口話教師のジェームス・リーズは、サラ・ノーマンという若く美しい先天性ろうの女性と出会う。
 校長から依頼され、サラに口話を教えることになったジェームスだが、彼女は口話を全く受け付けない。そんな彼女に興味を抱いたジェームスは、かたくなに心を閉ざす彼女をなんとか救おうとする。やがて彼女を愛し始めるジェームス。そしてジェームスに惹かれ始めるサラ。
 しかし、お互いの愛が強くなるにつれて、二人の間には少しずつろう者の世界と聴者の世界の壁が立ちはだかり始めていく―――
 ≪ここまで≫ 

 ろう学校の生徒や教師を演じるので、役者さんはしっかり手話で会話されます。それが大きな見どころだと思いました。手話って体全体を使ったことばなんですね。役者さんによって同じ手話でも全く違うように見えるのが面白いし、客席の反応もいつもとは違っていて新鮮で、普段は特に気に留めていないようなことに気づいたりもします。手話を学んで芝居を作るということが、まず尊いことだとも思いました。

 障害を持つ人と健常者とが共同創作するワークショップや公演を拝見したりして(関連レビュー⇒)、自分が少しは変わったような気もしているのですが、心の中のバリアフリーがちゃんと達成されているかというと、恥ずかながらまだまだ先が長いなぁと思いました。ゴールなんて決してないのでしょうけど。これからもこういう作品に出会うごとに学んでいけたらと思います。

 登場するのは7人だけですが、大勢の人が暮らす町の中での小さな出来事だと感じられたのが良かったです。なぜかにぎにぎしい町の喧騒がずっと聞こえているような気がしていました。
 役者さんが説明のためにセリフをしゃべっているように感じたり、ストーリーを次に進ませるために時間が過ぎていくように感じた時は、ちょっと残念でした。

 ここからネタバレします。

 サラがろう者の生きる世界のことを「音であふれた静寂」と表現したのにうっとり。想像してとても心地よくなりました。

 最後のセリフはたしか、
 サラ「私はあなたを助ける。あなたが私を助けるなら。むすばれる。」
 だったと思います。「むすばれる」は原作だと「join」だそうです(関係者に質問して聞きました)。

"Children of a Lesser God"
出演:岡田達也(演劇集団キャラメルボックス)、津田絵理奈、樋渡真司、伴美奈子、大橋ひろえ(SAP.AZN)、石曽根有也(らくだ工務店)、長野里美、ほか
作者:マーク・メドフ 翻訳:平田綾子 板垣恭一 演出:板垣恭一 美術:尼川ゆら 照明:正村さなみ(RISE) 音響効果:末谷あずさ(OFFICE my on) 音楽:北村紀子 衣裳:金田実香 映像:谷友彦(Trough film) 字幕操作:牧野みゆき ダンス指導:オクムラ・ダンス・スクール 演出部協力:主侍知恵(HOZO) 舞台監督:野口研一郎 舞台監修:藤崎遊 手話監修:米内山明宏 手話コーディネート:妹尾映美子 イラスト:間瀬英正 宣伝美術:垣内敏秀(コマンドエヌ) 舞台写真:田中亜紀 撮影協力:theatre plateaux 小道具協力:RESTRANTE BOUNO 制作助手:奥井美樹 こばちえ 制作:橋本香苗 プロデューサー:赤沼かがみ 企画・製作:プレタポルテ
【発売日】2008/01/13(全席指定・税込):前売5,000円 当日5,500円 ※オープニングナイトプライス(2/8)のみ前売4,000円 当日4,500円 リピーターズチケット(当日料金より1,500円引き)
http://www.pret-a-porter.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 02:39 | TrackBack

2008年02月14日

HAMMER-FISH『パイドラの愛』02/08-14サイスタジオコモネAスタジオ

 サンプル松井周さんがサラ・ケインを演出。文学座+青年団自主企画交流シリーズの最後を飾る作品です。かっこいいチラシですよね~。千秋楽前日にやっとうかがえました。

 あぁーもぉお~~ーっ!あまりに感動してぼったぼったと涙をこぼしたり、必死で笑いをこらえたり(だって笑う人が少ないんだもん!)、タブーと自由が凝縮された恍惚の約1時間40分でした。ちょー凄いッス!!

 明日2/14(木)14:00の回が千秋楽です。気になってる方はぜひ小竹向原へ!そもそもサラ・ケインが苦手な人もいると思うし、内容はR20かR25だと思う!でもオススメ!!(笑)

 ※サンプルの2008年8月公演の「ワークショップオーディション」(4/5-6、4/12-13)の参加者募集中です。3月30日(日)24:00 〆切り。

 ⇒東京劇場に舞台写真!
 ⇒CoRich舞台芸術!『パイドラの愛
 レビューをアップしました(2008/02/19)。

 プロセニアムでしか観たことが無かったサイスタジオコモネAスタジオが豹変。アーティスティックな白い空間でした。鉄パイプで組まれたキャットウォークと階段が、無機質でちょっと残酷な印象。白い粉で汚された鏡(いわば壁全体)もかっこいい。

 ≪あらすじ≫
 シーシアス王に嫁いだパイドラ(上田桃子)は、先妻の放蕩息子ヒッポリュトス(反田孝幸)を愛してしまった。パイドラの実の娘ストローフィ(添田園子)が、母を静止しようとするが…。
 ≪ここまで≫

 あーもード変態!・・・で、サイコー(笑)。観終わった後、“悪”そのものとも言うべき行動を取り続けるヒッポリュトス像から、ミルトンの『失楽園』(のSatan)、『ファウスト』(能祖将夫さん脚本)、映画『時計じかけのオレンジ』などが頭に浮かびました。

 そして、先日観たばかりの『リハーサルルーム』にも共通する視点があるように思いました。松井さんがパンフレットに書かれている「これは僕にとって一番近いイメージでいうとコスプレだ。真面目に言ってコスプレである。それが僕にとっての「生」のイメージだ。そんな風に僕たちは生きているように思う。」にそのままつながっている気がしたんですよね。私達は衣裳と仮面をかぶって生きていると思います。

 文学座の役者さんがここまでヤル(笑)とは思わなかったです。普段(の文学座公演)なら絶対にやらないようなことをやってらっしゃるから。上田桃子さんと反田孝幸さんの演技に特に惹きつけられました。
 パイドラの方が娘のストローフィよりも若く見える配役が絶妙でした。おかげで親子とか母娘とかのありきたりな設定を軽く超えて、抽象的・観念的な世界に飛ぶことが容易になったと思います。

 ドイツの現代演劇を観ているような気分になる瞬間がありました。30代の演出家はブッ飛んでる!日本演劇界の未来は明るい!「明るい」は「ヤバイ」に置き換え可能!(笑)

 私は勝手に大絶賛ですが、人によっては吐き気をもよおすほどの嫌悪感を呼び起こすシーンがあったかもしれない、ということは書き添えておきますね。
 ただ、こちらのブログにもありますように、原作にはもっと際どい描写があるみたいですよ。私も内容をチラっと聞きましたが、確かにそのまま上演するのは難しいと思います。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 ゴミとスナック菓子の袋で満杯の猫足バスタブに身を沈める、デブのヒッポリュトス。悪徳の化身のような彼に渾身の愛を捧げるパイドラ。

 ヒッポリュトス「(あなたの発言も行動も)全く論理的じゃない。」
 パイドラ「愛とはそういうものよ。」

 パイドラ「どうして私を嫌うの?」
 ヒッポリュトス「あんたが自分を嫌ってるから。」

 純粋に人間らしい恋愛感情(奔放すぎではありますが)でヒッポリュトスを崇めるパイドラを、ヒッポリュトスはけんもほろろに侮辱し続けます。(とてもここには書けない)陵辱行為の後、ヒッポリュトスはパイドラに「僕のこと嫌いになった?」と3回ぐらい尋ねます。
 2回までは「バッカじゃないっ?!エラそうにイキがってても、やっぱり他人の顔色伺ってるんだ!」って思って笑ってたんですが(すみません、残酷な人間で)、3度目は「あ、この男、本気で(パイドラを)試しているんだな。命を張って生きているんだな」とわかりました。

 お互いに正真正銘の真剣勝負で思いを伝えようとしているのに、絶望的に通じ合えない2人。まるで1次元と4次元に住んでいるかのごとく、2人の関係は平行線にすらなれません。その極限のディスコミュニケーションが生み出す、むせ返るような緊張状態に感動して落涙。「私もきっとあの人とこんな関係だったんだ」とプライベートなことも思い出しました。

 パイドラは「ヒッポリュトスにレイプされた」と言い残して首吊り自殺をします。ヒッポリュトスはそれを知って、パイドラの愛を信じることにしました。たった1人でも自分を本当に愛した人に出会えたことで、ヒッポリュトスは自分の存在を肯定するようになります。それはまさに覚醒。ヒッポリュトスは逃亡するように勧めるパイドラの娘(ヒッポリュトスの義姉?)を振り切って、近親相姦とレイプを認めて捕まります。
 漫画『トーマの心臓』(Wikipedia)にも似てますよね。『トーマ・・・』は愛された少年(ユーリ)が前向きに生きることを選ぶので、この作品とは違うタイプのハッピーエンドですが。

 妻パイドラの訃報を受けて帰ってきたシーシアス(神野崇)は、茫然自失の様相でパイドラの遺体を見つめます。静かに思いつめた表情をしていたかと思ったら、自らラジカセでフランク・シナトラの「My Way」を流します。最初のメロディーで爆笑しちゃいました(笑)。
 ナルシスティックにMy Wayに浸って、悦に入った状態で自分で自分の体を痛めつけて(←マゾ)、顔を紅潮させ、無理やり自分を興奮状態へと高めていった末に、妻をレイプしたヒッポリュトスへの復讐を誓う言葉を吐きます。もーアホ過ぎてめちゃくちゃ笑えました。聖書蹴るし(笑)。

 ヒッポリュトスは司祭(斉藤祐一)に悔い改めるように説得されますが、もちろん全く聞く耳を持ちません。それどころか司祭を完全に打ち負かし(誘惑し)てしまいます。「謝れば許されるとわかっていて罪を犯すような人間を、神が許すはずがない」というヒッポリュトスの発言は痛快です。
 司祭とヒッポリュトスの背徳(って言葉がちょっと照れるけどぴったりな)シーンを、死後のパイドラが見つめている構図が面白いです。パイドラの勝利!って気がしました。
 それにしても、ヒッポリュトスが取り付けタイプの男性器を足からはくのを司祭が手伝っちゃうのって、笑っていいのかどうか微妙でムズムズしたな~。まあ私はたぶん笑うタイプの人間ですが(笑)。

 王家のスキャンダルに色めき燃え立つ群集が、ヒッポリュトスに狂喜乱舞しながらリンチを加えます。司祭とパイドラを演じた役者が、呆けて熱狂する市民も演じているのが皮肉で良いですよね。
 シーシアスもそのバカ騒ぎ(祭り)に乗じて、ヒッポリュトスをかばう女をノリノリでレイプしてしまいます。でもそれは、自分の娘ストローフィでした。
 シーシアス「お前だと知っていたら私はこんなこと(レイプ)しなかった」
 よくもまぁぬけぬけと。残酷なシーンなのにあまりに情けなくて、笑えてしまいました。

 四角く広い空間に、ぽつんぽつんと存在する少人数の出演者。手のひらに乗るぐらい小さくて、ちゃちいティアラ。死体のように捨てられたテディ・ベア。舞台中央にわざと転がされた着脱式のニセ男性器。中途半端に肉襦袢を脱いで、異形のバケモノのようになったヒッポリュトス。

 リンチを受けてボロボロになって捨てられたヒッポリュトスが、少しずつ暗転していく中で、死を前にしてつぶやいた最後のセリフはこちら。
 「もっとこんな瞬間と出会えていたら」
 そして早い溶暗。シビれるっ!!

文学座+青年団自主企画交流シリーズ
出演:反田孝幸(文学座)/上田桃子(文学座)/添田園子(文学座)/仲俣雅章(青年団)/斉藤祐一(文学座)/神野崇(文学座)
作:サラ・ケイン 翻訳:添田園子(文学座) 演出:松井周(青年団/サンプル) 美術:杉山至+鴉屋 照明:西本彩 衣裳:小松陽佳留(une chrysantheme) 舞台監督:桜井秀峰 宣伝美術:京 制作:野村政之/Hammer-Fish 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 共催:文学座/青年団 協力:サイスタジオ 六尺堂
2500円(予約・当日共 / 日時指定・全席自由)
http://www.seinendan.org/jpn/bskoryu/phaedres_love.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:09 | TrackBack

2008年02月13日

【情報】日露演劇会議「ロシア演劇とGITIS(仮題)」02/19淑徳大学池袋サテライト・キャンパス

 日露演劇会議からの情報です。2月19日(火)にマリーナ・フリメニツカヤ学長の特別講演会が開かれます。GITIS(ギチス)というと、昨年いらしたナターリヤ・ズヴェーレヴァ教授も教えていらしたロシアの学校ですね。通訳は上世博及さん
 ご興味ある方は「この記事の続きを読む」をクリック!

●文化庁の助成を受けて、新国立劇場演劇研修所が招聘するGITIS(ロシア国立舞台芸術アカデミー)のマリーナ・フリメニツカヤ学長の特別講演会を淑徳大学池袋サテライト・キャンパスの協力を得て以下のように実施することにしました。

 GITISは、モスクワにあるロシア最大の演劇総合大学です。同大学長の日本訪問は初めてのことになります。
 今回の講演は、同大と新国立の機縁を作った当「日露演劇会議」にとっても記念すべきものになると思います。ぜひ奮ってご参加ください。

 参加希望者は、会場準備の都合もありますので、どうかお早めに日露事務局までメールにてご連絡下さるようお願いいたします。

演題:ロシア演劇とGITIS(仮題)
会場:淑徳大学池袋サテライト・キャンパス(下記地図をご参照下さい)
電話:03-5979-7061
日時:2月19日午後4時から6時まで
参加費:1000円

●懇親会
 なお、講演終了後、同会場地下のライオンにて懇親会を行います。懇親会参加希望者は、事前に日露事務局までご連絡下さい。

map_ikebukuro.GIF

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:47 | TrackBack

芸団協「芸団協セミナー2007・制作者のためのテーマ&トークvol.7」02/12芸能花伝舎1-1

20080212_mie_kimoto.JPG
芸団協セミナー2007

 芸団協セミナー『制作者のためのテーマ&トークVol.7「演劇と演劇情報」』に参加しました。ゲストは「ぴあ」編集部 演劇デスクの三重竜太郎さん。インタビュアーはcinra magazine」編集部・ステージコンテンツ チーフエディターの木元太郎さん。

 ⇒前回の「制作者のためのテーマ&トーク
 ⇒「芸団協メールニュース」は登録しておくと便利だと思います。

 私はWeeklyぴあを年間購読しています。毎週(木)に必ず届くので、「あぁ、また届いた・・・!」と嬉しいやら恐ろしいやら(笑)。だってすごい情報量ですから。それが毎週ですから!

 私は演劇雑誌、新聞、チラシ、インターネットなど、色んなメディアから演劇情報を得ていますが、紙に載った情報の確かさを信用していますし、歴史ある雑誌ならではの記事もありがたいと思っています。
 1/31号の“Catch05”「柔軟な若手にオファーが集中!?当世小劇場サバイバル事情」(Text:徳永京子)は、長年演劇界を見つめてきた視点から1974~75年生まれの劇作家・演出家3人(福原充則・前川知大・岩井秀人)を取り上げ、プロデュース公演の増加と小劇場界の新しい才能とのつながりを指摘した充実の特集でした。

 三重さんのお話は「そこまで話していいの?!」と冒頭からびっくりのぶっちゃけ状態(笑)。ありがたい資料も配布してくださいました。参加者の発言もとても活発で、充実のテーマ&トークでした。

■制作者のためのテーマ&トークVol.7「演劇と演劇情報」
 
【内容】制作者のための交流企画シリーズ最後のテーマは、「演劇と演劇情報」。
『ぴあ』編集部のSTAGE欄を担当されている三重竜太郎氏をゲストに迎えて、毎週たくさんの演劇情報に接し、演劇情報を発信している立場から、日ごろ感じていることなどについて話していただきます。

【日時】2月12日(火)19:00-21:00
【会場】芸能花伝舎
【ゲスト】三重竜太郎(「ぴあ」編集部 演劇デスク)
【聞き手】木元太郎(「cinra magazine」編集部 ステージコンテンツ チーフエディター)
【参加費】1,800円(茶菓代を含む)
【対象】経験1年以上の制作者対象。分野は問いません。    
公式サイト:http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:29 | TrackBack

2008年02月12日

【写真レポート】東京ノーヴイ・レパートリーシアター「レオニード・アニシモフの俳優の為のマスタークラスvol.2」2007年10/16、11/06東京ノーヴイ・レパートリーシアター劇場

 昨年秋のことなのですが、東京ノーヴイ・レパートリーシアターの芸術監督レオニード・アニシモフさんのワークショップを見学させていただきました。※東京ノーヴイ・レパートリーシアターに関するレビュー⇒

 2008年4月にも「俳優の為のマスタークラスvol.3」が開催されます。ご興味ある方は公式サイトからお問い合わせ下さい。

 エコー劇場で2/2(土)に上演された『曽根崎心中』はとても好評で、都内のある演劇観賞会での上演が決まったそうです。

■マスタークラス第2クール初日の約3時間は、ほぼ全て座学(講義)でした。スタニスラフスキー・システム(ロシアの演出家スタニスラフスキーが提唱した演技理論の名称)についての怒涛の情報量に圧倒されました(写真はすべて10/16のものです)。
 このレポートでは導入部だけご紹介したいと思います。「(かぎかっこ内)」はすべてアニシモフさんの言葉です。会場風景↓
20071016_novyi3.JPG

★スタニスラフスキー・システムは潜在意識への道を開く方法論

 「全てのクリエイティブ(創造的)な活動は人間の潜在意識から生まれたものです。自分の知性だけで創造ができれば問題ないのですが、創造とは超意識と潜在意識が働いたものだと、既に科学的、学術的に実証されています。」

 「人の意識の範囲を100%とすると、有意識は10%、無意識(超意識)は90%の割合であるという研究結果が出ています。意識的にできる行動は意識全体の10%でしかないのです。たとえば内臓が勝手に動いているのも、夢を見るのも、人間としての安全性(反射など)も、自然治癒力も直感も予感も、潜在意識の範囲です。」

 「舞台の上で意識的に動いても、観客に自分の10%の力しか見せていないのが実情ですから、観客は面白くない。不満で当然ですよね。人間の能力については、もっといろんなものを要求できるのです。芸術の本質である創造活動のために、潜在意識が自然に、意識的に開かれるようにすることが大切です。」

 「潜在意識でもっとも重要なのは感情です。俳優も感情が一番大切です。生きた感情が出てくると、人間にとても大きな影響を及ぼします。唐突に誰かを『愛せ!』と言っても無理なように、意識的に感情を出すのは不可能です。だから舞台の上で感情が出てくる道を知らなければなりません。そのためには舞台の上でリアルに考えることが出来ないとだめです。おわかりのように、それは簡単なことではないのですが(笑)。」

 「スタニスラフスキーは、(創造活動に)重要なのは内面の動き、心の動きであると言いました。人間の感情とはいわばエネルギーの動きです。心が動き出すような道を知らなければならない。それを研究したのがスタニスラフスキー・システムです。発明ではなく45年近く重ねた研究結果です。スタニスラフスキーは自分の感情をうまく導き出す創造活動の法則を見つけたのです。」
20071016_novyi1.JPG

↑通訳の上世博及さんとアニシモフさん。上世さんの通訳はものすごく丁寧でわかりやすいです。

★3つの重要な法則

 「スタニスラフスキー・システムは法則(ルール)ですから、道路交通法のように守らなければならないものです。3つだけ重要なものを挙げますと↓
【1】行動の法則
【2】真実の法則(スタニスラフスキーが言うところの「もしも~だったらの法則」)
【3】交流(コミュニケーション)の法則
 これらは常にトレーニングを重ねることが必要です。」

 そして3つの法則について具体的な講義が始まりました。すごく論理的で納得できることばかり!

 「俳優にとって一番大切なのはイマジネーション(想像力)です。スタニスラフスキー・システムの具体的な目的は、俳優が自分のイマジネーションを使って戯曲の中で生きられるようにすることです。」

 「俳優が実際に考えて、実際に感じ取ることが大切です。人間は考えもせず、感じていなければ、生きていません。考えがなければ感情が生まれません。
 この場合の“感情”にはemotion(感傷的な状態など)は含まれません。emotionとは反射です。つまり考えなくでも体が反応することを指します。俳優的なemotionは危険です。スタニスラフスキーはそれを“体の震え”と呼びました。わざと盛り上げようとして生まれるemotionは、エネルギーが小さいし作用を起こしません。」

 「結局のところスタニスラフスキー・システムは、交流するためのメソッドであり、交流そのものこそ芸術なのです。これらは実践の中で体でわかっていけば良いものです。」

20071016_novyi2small.JPG
即興劇

■写真は参加者(左)とアニシモフさん。「かもめ」のトレープレフとソーリンとして即興劇を披露されました。披露というよりも突然始まった感じでしたね。アニシモフさんはソーリン役で、トレープレフ役の参加者のことを自分の息子だと思って演じていたそうです。「もしも私がソーリンで、トレープレフ(息子)を目の前にしていたら」と考えたんですね(戯曲での関係は父子ではありませんが)。とても生々しくてスリリングな対話を見せていただきました。

■11/6にもう一度お邪魔して、実践の場も見学させていただいたところ、なるほど、百聞は一見にしかず!「やってみるとわかる」というのはこのことだと思いました。私は実践されるのを拝見しただけですが、参加された役者さんは実感を持って理解されたことと思います。

 色んな演出家および演技指導者の方々のワークショップを拝見してきてわかってきたのですが、指導者がどんな有名な演技手法を勉強されてきたかよりも、指導者自身の人柄や、実際に何を教えてくれるのかが重要(決め手)です。

 スタニスラフスキー・システムと言っても、教える人によって内容は変わってきます。何かしらの確立された演技手法を学びたいと思っている俳優の皆さんは、ブランド名に惑わされずに、信用できる方に相談したり、自分で体験してみたりして、自分が信じる道への手助けをしてくれる方を見極めていただきたいです。好みもありますしね♪

 つくづく感じます。こういった演劇ワークショップが学校教育として行われて欲しい!って。アニシモフさんのスタニスラフスキー・システムについての講義には、人間が生きるために必要なこともたくさんあったように思います。

 「人に無理強いをさせるのは一番いけないこと。自分に無理強いすると潜在意識が閉じます。自然に創造的なプロセスに入らなければいけません。だから“やらなきゃいけない”という風に考えるのは不自然です。そこから緊張や恐怖心が出てきます。」

 「俳優は学者ではないのだから(理論の)全てを知る必要はありません。実践的に活動して人々の心を癒すような医者になりましょう。」

 「重要なのは、自分に嘘をつかないこと。自分は何のために何をやっているのかを、常に考えてください。」

 「皆さんは生きている。それだけで貴重です。生きてる人以上に美しいものはないからです。」

『ロシア功労芸術家レオニード・アニシモフの俳優の為のマスタークラス』《才能は限りなく開く! vol.2 》
※メモを取って、ある程度理解できたものを掲載しています。意訳もしています。
講師:レオニード・アニシモフ 通訳:上世博及
期間: 第2クール 2007年 10月16日(火)~ 11月10日(土) 全16回
各クール:毎火水金土 時間:18:30~22:00(3時間30分)
参加費(1クール)68,000円 全クール通し120,000円 見学1日:3,500円(定員5名・要予約)
http://www.tokyo-novyi.com/

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Posted by shinobu at 16:48 | TrackBack

2008年02月11日

エイブル・アート・ジャパン『コラボ・シアター・フェスティバル・みやざき◎まあるい劇場「隣の町」』02/09-10 MY PLAZAホール

 障害のある人と健常者が一緒に創作する演劇公演です。エイブル・アート・ジャパンの活動は「ジェニー・シーレイ ワークショップ」で初めて知りました。私にとっては人生が変わるぐらい衝撃的な出会いでした。

 劇団こふく劇場プロデュース・みやざき◎まあるい劇場の『隣の町』の上演時間は約1時間10分。ポスト・パフォーマンス・トークで創作現場のお話が聞けたのが大きな収穫でした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『コラボ・シアター・フェスティバル

 ジェニー・シーレイさんが演出された『血の婚礼』があまりに素晴らしかったので、かなり期待して観に行きました。でも、そもそもジェニーさんと比べるのが間違いでした。みやざき◎まあるい劇場は昨年始まったばかり。障害のある人との共同創作自体が初めてだったのです。ジェニーさんは1998年からグレイアイ・シアター・カンパニーで芸術監督をされている大ベテランですものね。

 上演された作品自体はあまり私好みではなかったのですが、障害のある方が舞台に居ると、どうしてもその人ばかりに目が行くということを、改めて確認しました。不規則な動き、予想外の声色。そして、これは私の想像に過ぎませんが、生きてこられた人生が圧倒的な厚み、重みとして、その身体から表れているのではないかと思います。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ 言葉はかなり省略しています。
 出演:永山智行(劇団こふく劇場)、山内健司(青年団)、太田好泰(エイブル・アート・ジャパン事務局長)

 山内「稽古場の休憩時間、(自分で)食べられない人に、食べられる人が、おやつを食べさせていた。(そういうことが行われていると)聞いてはいたし、わかっているつもりだったが、その場を目撃してたじろいだ。参加して初めてわかったことです。」
 永山「別に、普通のことなんです。休憩の時に『食べたい』って言われたら食べさせてあげる。トイレに行きたいなら手伝う。目の前で起こったことに対応した。それだけです。」
 永山「手伝うことがえらいわけじゃない。『食べたい』『トイレに行きたい』と言うことの方が、よっぽど勇気がいると思う。」

 ここからネタバレします。

 初めの方の、“隣の町”の住人(死者)がカラフルな衣裳で登場し、舞台を横切って去っていくシーンがとても幻想的で楽しかったです。

エイブルアート・オンステージ
■Aプログラム<ステージ>劇団こふく劇場プロデュース・みやざき◎まあるい劇場『隣の町』を上演
出演:和田祥吾 山室曹俉 上元千春 森菜都子 あべゆう 深井けい子 笠舞子 檜山明子 濱砂崇浩 山内健司 谷修 平野今朝市 上田政子 鬼束雄人 河内哲ニ郎 坂東勝典 中武悟 吉野由夏 佐藤祐香
作・演出:永山智行(劇団こふく劇場) 舞台監督:河内哲ニ郎 音楽:上元千春 照明:工藤真一(ユニークブレーン) 音響:日高充美 美術:濱砂崇浩 吉國浩二 衣裳:仮屋美千子 阿部由 宣伝美術:京 制作:上田政子 都丸俊介 天神林友梨 米内山陽子(トリコ劇場)
■Bプログラム<シンポジウム>パネラー:大谷燠(DANCE BOX エグゼクティブディレクター)/楫屋一之(世田谷パブリックシアター・チーフプロデューサー)/永山智行(劇作家・演出家)/吉野さつき(ワークショップ・コーディネーター) コーディネーター:太田好泰(エイブル・アート・ジャパン事務局長)主催:明治安田生命保険相互会社 エイブル・アート・ジャパン 共催:みやざき◎まあるい劇場 協力:劇団こふく劇場
一般 前売:1500円 当日:1800円 割引 前売:1000円 当日:1200円 ※割り引き対象は、ユース(25歳以下)、シニア(65歳以上)、障害のある方及び介助の方(1名)※料金はAプログラムにのみかかります
http://www.ableart.org/AAonstage/2007fes.top.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:40 | TrackBack

大橋可也&ダンサーズ『明晰の鎖』02/09-11吉祥寺シアター

 大橋可也&ダンサーズの公演を拝見するのは初めてです。“現代社会における身体の問題を追求し、ダンスの必然性を問う”スタイルに興味を持ちました。

 チケット代も話題になっています(⇒fringeTOPIC)。理想論かもしれませんが、私は芸術がインフラであって欲しいと願っていますので、「お金のある人は払うし、お金のない人は払わない」ということがあっても良いと思います(平田オリザ著「芸術立国論」の影響もあって)。チケットAもチケットCも売れた(?)そうですよ。

 ⇒CoRich舞台芸術!『明晰の鎖

 「よくわからなかった」というのが全体の感想です。ただ、最近ワークショップを見学してよく感じることなのですが、客席でじーっと何かを見つめている時間は、豊かな思索の時間だと思います。そんな時間を持つことができました。でも眠くなっちゃうことも多かった・・・。

 演劇だとセリフや意味がストレートに言葉(音声)で伝わってくるので、“思索”といえるほど深い心理に入り込むことって少ないんですよね。ダンス(モダン・ダンスとかコンテンポラリー・ダンスとか)だと自然とその方向に連れて行かれて、気づかないまま自分の心の奥に浸かれる気がします。

 第一部:通行人たち(出演:皆木正純、中川敬文)
 吉祥寺シアターの大きな搬入口が開いたまま。通行人や車がガンガン通るのが見えるままのパフォーマンスです。祭日のお昼間だから人通りも多くて楽しい。
 出演者は男性ダンサー2人。彼らも“通行人”で、生きることに疲れていたたり、困難があるようです。でも劇場の外の通行人は当然のことながら彼らのことなんか全く気にかけていません。それどころか見つけることさえできない。

 第ニ部:ダウンワードスパイラル(出演:江夏令奈、古舘奈津子、宮尾安紀乃、多田汐里)
 薄い灰色の衣裳の女たちのダンス。静かで緩やか。時々激しく。鬱っぽい。テキスト「死ねばいいのに」。繰り返しが多くて、意味が読み取りづらかったです。スノビッシュな感じ。
 第一部の通行人ダンサー2人がずっと下手で客席を見つめていました。見られているような気がして、むずむず。コートにひざ掛け、カイロも持って、花粉避けのマスクもしている状態での鑑賞なので、それも妙な気分。

 第三部:ドッグ(出演:垣内友香里、前田尚子、とまるながこ、いとうみえ)
 踊る(座る)女をビデオカメラで撮影し、それを劇場内のパネルにオンタイムで映写します。かなりエロティックなムード。でも感情はマイナス方向のよう。どうやら娼婦?でも服は普段着っぽい。
 最後は女たちが劇場の外に出て、その姿を劇場内に中継します。劇場の中の出来事と現実とがつながっているのがヴィヴィッドに伝わります。でも、こういう演出は演劇でも最近はよく見るので、それほど衝撃は受けなかったですね。

"Chain of Clarity"
出演:江夏令奈、垣内友香里、皆木正純、古舘奈津子、前田尚子、宮尾安紀乃、とまるながこ、中川敬文、いとうみえ、多田汐里
振付:大橋可也 音楽:舩橋陽 映像:岡崎文生(NEO VISION) 衣装:ROCCA WORKS 照明:遠藤清敏(ライトシップ) 音響:牛川紀政 舞台監督:原口佳子(office モリブデン) 演出助手:山田歩 宣伝写真:野村佐紀子 宣伝美術:佐藤寛之 記録写真:GO 映像版制作:古屋和臣 制作:三五さやか、ビーグル・インク株式会社 協力:村山季美、大橋めぐみ 主催:大橋可也&ダンサーズ
チケットA:20,000円(お金に余裕があるので作品に貢献したい) チケットB:5,000円(とにかく作品を体験したい) チケットC:0円(お金はないが自分には作品を見る必要がある) ※料金の差は席の違いを表すものではありません。※チケットAにはお土産が付きます。※チケットCは枚数に限りがあります。チケットCの当日発売はありません。※詳細は大橋可也&ダンサーズWEBサイトをごらんください。
http://dancehardcore.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:43 | TrackBack

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『キラリ☆ふじみで創る芝居「大恋愛」』02/07-11富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

 キラリ☆ふじみという公共ホールの企画です。現在、芸術監督をつとめるのは生田萬さん。
 オーディションによって選ばれた3人の演出家が、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を演出します(第1幕:菅尾友、第2幕:富永まい、第3、4、5幕:多田淳之介)。出演者も約300人の中からオーディションで選ばれました(合計20人)。

 キョーレツっ!!公共ホールの企画なんて信じられない(笑)。徐々に過激に、抽象化されていく『ロミオとジュリエット』に、泣いたり笑ったりあっけに取られたり・・・大忙しの約2時間15分でした。めっちゃくちゃ面白かったです。

 ⇒東京劇場に舞台写真!
 ⇒CoRich舞台芸術!『キラリ☆ふじみで創る芝居「大恋愛」
  クチコミが熱い!私も5つ星出しちゃいました!

 対面式の客席で舞台は長方形。縦に亀裂が入っていてモンタギュー家(ロミオ)とキャピュレット家(ジュリエット)、および男女の間の溝を示しています。舞台は正方形の赤いクッションが敷き詰められており、青い明かりでギラギラと不気味に光ります。
 客席を囲むようにキャットウォークがあり、白いポールが等間隔に立っています。客席も巻き込んだボクシングのリングみたい。
 入口でくじを引き、ロミオ側とジュリエット側に分かれて着席。私はジュリエット側でした。最前列で堪能しましたデスよ(笑)。

 古典戯曲がそのものらしく上演されても、かしこまって受け入れるばかりになって、あまり身にならない(共感できない)ことも多いんですよね。でも今作については、超アグレッシブな演出のおかげで、『ロミジュリ』って狂気の話だったんだなと思いました。狂気は恐ろしいし醜いけれど、同時にまぶしいほどに美しいです(『マクベス』みたいだな)。

 出演者も魅力的な人がいっぱい。たとえば第2幕の堀井秀子さん&森田匠さんカップルのラブシーンに釘付けでした(笑)。

 ここからネタバレします。

 ■第1幕:菅尾友演出

 ロミオとジュリエットが不在の『ロミオとジュリエット』。現代服をちょっと加工したカラフルな衣裳。プロンプターの男女(田中寿直、中島愛子)がロミオとジュリエットになっていく。語り部(?村上聡一)の注釈が面白い。
 パリス(石橋亜希子)とロザライン(佐藤雪江)が『夏の夜の夢』のディミートリアスとヘレナみたいだったり。


 ■第2幕:富永まい演出

 小学生のロミオとジュリエットが、「ロミオー!」「ジュリエットー!」と愛する人を探し続けます。ここで既に落涙。
 劇場で『ロミオとジュリエット』を上演しようと練習中の大人たち。あまりやる気が無い。でも小さなロミオとジュリエットに取り付かれて、すっかり成りきってしまう。

 白い衣裳で統一した男女が、それぞれペアになってバルコニーのシーンを熱演。抱き合ってキスしてくんずほぐれつ(笑)。
 最初は愛の高まりに感動して涙していたんですが、しつこく愛し合う姿ががだんだんウザく見えてきて、可笑しさまでも感じるようになりました。だってお互いに夢中になってるカップルって、勝手に盛り上がって周りが見えていないんだもの(笑)。あー恋は盲目。
 アホみたいに熱くなるカップルの尻目にを、ちりとりとほうきで散らかった紙を掃除する老人(北澤雅章)、という構図もとても面白いです。


 ■第3、4、5幕:多田淳之介演出

 喪服で死へと突き進む人々。尾崎豊、SPEEDの音楽をバックに「だるまさんがころんだ」。歌手の若さも歌詞も『ロミジュリ』にぴったり(笑)。
 一途で向こう見ずすぎる愛の独白(松田弘子)をミラーボールの輝きが応援。「ナイチンゲール!」「ひばり!」の繰り返し。踊り狂うジュリエットたち。倒れてもまた起き上がり、踊り続けた末に「ロミオーーーーーーー!」とシャウト!(堀井秀子)
 逆流するミラーボールの光が黄泉の国へと誘う。スモークが大量に吹き出してくる天国の入口(?)に消えていく喪服の人々。

キラリ☆ふじみ演劇祭 ~3人の演出家による“ロミオとジュリエット”
出演:田中寿直、村上聡一(中野成樹+フランケンズ)、尾倉ケント(アイサツ)、森田匠(アマネク)、亀田ヨウコ、石橋亜希子(青年団)、村島智之、下平尚輝、コスゲヒロシ、北澤雅章(さいたまゴールド・シアター)、中島愛子、松田弘子(青年団)、竹内萌佳、佐藤雪江、堀井秀子、小橋和之、高田淳、長尾卓磨、夏目慎也(東京デスロック)、小長谷勝彦
[脚本]ウィリアム・シェイクスピア(松岡和子訳による)  [演出]菅尾友、富永まい、多田淳之介(東京デスロック) [総合プロデュース]生田萬 [舞台監督]大澤弘海(キラリ☆ふじみ) [舞台美術・衣裳]中里有 [照明]伊藤泰行(キラリ☆ふじみ) [音響]泉田雄太(キラリ☆ふじみ) [演出助手]大森孝子・三浦まる子  [宣伝美術]京 [制作]中出千尋(キラリ☆ふじみ) 柳田典昭(キラリ☆ふじみ) [企画・製作]富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(財団法人富士見市施設管理公社) [助成]財団法人地域創造
【発売日】2007/12/02[前売・予約・当日]一般2,200円  学生1,200円[グループチケット (3名以上同時購入)] 一般2,000円/1名  学生1,000円/1名 ※前売・予約のみ[団体チケット(10名以上同時購入)] 一般1,800円/1名  学生900円/1名 ※前売・予約のみ
[プレビュー公演(7日)] 一律1,000円 ※2回目以降の観劇は半券をお持ちいただくと1,000円でご覧いただけます。(予約は対象外)
http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/
http://dairenai.blog123.fc2.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:05 | TrackBack

2008年02月09日

Bunkamura『恋する妊婦』02/08-28シアターコクーン

 『恋する妊婦』は岩松了さんが1994年に水戸芸術館専属劇団ACMのために書き下ろした作品です。東京で上演されるのは約14年ぶり。上演時間は2時間25分(途中15分の休憩を含む)。

 前半はなぜか舞台が遠く感じて入り込めなかったんですが、後半のあるシーンですっかり心を奪われ、耳の後ろが熱くなってきて、意味が全くわからないままに、涙がこぼれました。

 昨年(⇒)ぐらいから、やっと岩松さんの世界を少しはわかるようになったかな~と感じています。「わかる」のではなく「感じる」だけでいいと思えるようになったからかも。パンフレットに書かれていますが、「分からないことは色っぽい」(小泉今日子)んですよね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『恋する妊婦

 ≪あらすじ≫ パンフレットより
 寝食を共にしながら全国を旅して回る大衆演劇の坪内竹之丞一座。ある興行先で二枚目俳優の慎之介と女優のあざみが駆け落ちし、失踪してしまう。公演に穴をあけた二人に副座長の橋本は怒り心頭だが、座長は慎之介から謝罪の電話を受け、座員が「ママ」と慕う妻の取りなしもあって、劇団への復帰を許すつもりらしい。橋本はそんな座長にイライラを募らせ妻の波江に普段以上につらく当たる。それを冷ややかに見つめる橋本の妹さつき。また同じころ、「大衆演劇に興味がある」と道後という学生が一座に加わる。そんな状況にも若い座員たち(秀樹、ともあき、マー坊、ちはる)や一座に入り浸る八百屋の福田、近所の絵美子のマイペースぶりは相変わらずだ。しかし、あざみが一人で小屋に戻ってきたのをきっかけに、彼らの不自然に安定した日常に荒波が立ち・・・。
 ≪ここまで≫

 「わかりづらい」が代名詞の岩松作品ですが、この作品については設定(大衆演劇の一座のバックステージもの)や舞台上で起こる出来事に難しさはないと思います。ただ、「なぜ?」という疑問に一向に答えてくれないのはいつもどおり(笑)。説明なんていらないし、私達の人生にも説明なんてないんだと思います。

 登場人物が突然フっと消えたり、現れたりします。ほとんど神隠しか手品みたいに。誰も居ないところで起こったある出来事が、第三者の出現によって違う側面を見せます。プライベートからパブリックに変化する瞬間って、とてもドラマチック。

 音楽が流れ出すタイミングも、音の大きさも、選曲も、なんとも言葉では言い表せない味があります。旋律はメランコリックなのですが、ただ「メランコリック」というだけではないんですよね。それは照明(明かり)についても同様に感じました。美術はリアルな大衆演劇用のステージと桟敷席で、出来事もちゃんとその場所で起こっているのですが、溶暗したり部分的に明るくなると、なぜか「室内」だと思えなくなって、宇宙だとか心の中だとか、抽象的な空間に見えてきたりします。
 そういえば、舞台が過激な抽象絵画のように見えた瞬間が何度もありました。ルネ・マグリットみたいな。

 「ママ」という言葉は「母親」「妻」「バーのママ」など、呼ぶ人・呼ばれる人によって意味が違ってきますよね。色んな人が小泉今日子さんのことを「ママ」を呼ぶ度に、その意味が変わっているような気がして、自分の拠り所がぐらぐらと不安定になるような気持ちがしました。「ママ」ってものすごく重要なのに、便利で(軽くて)曖昧な言葉ですよね。

 ここからネタバレします。

 8ヶ月になるママ(小泉今日子)のお腹の子の父親は、失踪しているイケメン俳優・慎之介(姜暢雄)かもしれない。そんな噂に全く動じないどころか「それでもいいじゃないか。ヤったら出来て、生まれるんだから」と開き直っている座長(風間杜夫)。帰ってきた慎之介に対して「1回しかヤってないんだから、あんたの子じゃない」と言い放つママ。慎之介はそんなママを恋人としてだけでなく、母親としても慕っているようで・・・。

 こっそり一座に戻ってきた慎之介と病院から抜け出してきたママが、部屋の電気を消してじゃれ合うシーン。2人がはけた下手袖から電気の点いた懐中電灯が転がってきて、その明かりが客席と舞台をぐるりと照らしながらステージ上をくるくる回ります。ものすごくエロティック!

 慎之介と駆け落ちした女優あざみ(中込佐知子)が、慎之介をピストルで撃ち殺してしまいます。それを目撃したママの髪が、突然真っ白に!即座に浮かんだのは「マリー・アントワネット」。そしてその直後の長い暗転中に、なぜだかわからないまま、涙がポロポロこぼれました。
 そう、赤いワンピースに白髪のおかっぱ頭の妊婦が畳の上に立ち尽くす姿が、抽象絵画のようだったんです。

 最後のセリフはママの「変だよ」だったと思います(言葉は正確ではありません)。しかもこれで終わる思えないような幕切れで。それがとても良かったです。

出演:小泉今日子、風間杜夫、大森南朋、鈴木砂羽、荒川良々、姜暢雄、平岩紙、森本亮治、佐藤直子、佐藤銀平、中込佐知子、米村亮太朗、大橋智和、安藤サクラ
作・演出:岩松了 美術:島次郎 照明:沢田祐二 衣裳:堀井香苗 音響:藤田赤目 ヘアメイク:宮内宏明 劇中劇指導:姫京之助 舞台監督:二瓶剛雄 美術助手:松村あや 大道具:俳優座劇場 森島靖明 小道具:高津映画装飾 鵜城清 特殊効果:特効 糸山正志 宣伝美術:一八八 東學 宣伝写真:谷敦志 営業:加藤雅広 票券:森田友規子 プロデューサー:加藤真規 制作:大宮夏子 制作助手:稲村宗子 清水光砂 企画・製作:Bunkamura 主催:Bunkamura
【発売日】2007/11/24 S席 9,000円 A席 7,500円 コクーンシート 5,000円
http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cocoon/lineup/shosai_08_nimpu.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:54 | TrackBack

新国立劇場演劇研修所1期生修了公演『リハーサルルーム』02/08-10新国立劇場 小劇場

 新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)の第1期生修了公演です(⇒公演詳細)。1期生は日本初の国立の演劇学校(2005年開講)のはじめての卒業生になります。
 ⇒写真レポート ⇒試演会
 ⇒「リハーサルルーム」演出・栗山民也氏×古河耕史氏インタビュー(2008年2月12日公開)

 あまりの素晴らしさに、中盤から涙がぽろぽろ。なんてことない場面で涙があふれて止まらない・・・。私は、こんな俳優が、こんな舞台が観たかったのかもしれません。

 東京公演は完売ですが、福岡公演神奈川(川崎市)公演があります。1期生全員が揃った公演はたぶん最初で最後でしょう。どうぞお見逃しなく!上演時間は2時間弱(すみません、うろ覚えです)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『リハーサルルーム

 国立の俳優学校の噂を聞いたのは2004年3月末。2005年2月に募集告知を掲載してからは、研修生の姿を観られる機会があれば、何よりも優先して駆けつけてきました。まるで追っかけファンのように(笑)。
 だから1期生の修了公演がとうとう開幕したことを、勝手に感慨深く思っています。しかもこんな、奇跡の集合体のような作品を観せてくれるなんて・・・(嬉涙!)。

 少し前から徐々に感づいていたことですが、自分が心から観たいと思うお芝居の基準が変わる気がします。いや、既に変わっていたのですが、この作品でそれが決定的になったかもしれません。舞台で役を生きている俳優たちが、豊かに影響を与え受け止め合うことで、おのずと立ち上がってくる世界を観たいです。一瞬たりともとどまる事なく進む時間。でも一瞬一瞬がそのままで完成している時間。それは私達が生きている世界そのものです。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 東京近郊のベッドタウンに集まる若者たち。急きょ、市民たちで芝居を立ち上げることになったのだ。芝居の稽古が進むにつれて、一見平和に過ごす若者たちのもう一つの姿が浮かび上がってくる。やがてそれは芝居づくりにも波及し、思わぬ事態が持ち上がってくる。しかし、そのぶつかり合いや葛藤から、彼らはある手応えを見つけ出して行く・・・。
 ≪ここまで≫

 描かれるのは市民演劇ワークショップの稽古場(リハーサルルーム)の、10月から3月までの約5ヶ月間。研修生に宛て書きされた脚本は、15人の登場人物それぞれに見せ場があり、特定の誰かに偏ることなくうまくまとまっている群像劇でした。

 極力シンプル、だけど、上品な空間です。舞台は灰色の壁に囲まれた公民館ですが、真横に細く一直線に光る白い蛍光灯の明かりが効いています。静かに流れるジャズ・ピアノ(かな?)がクール。ダイナミックな演出にも魅せられます。

 演劇を知らない人たちが演劇に関わることで、自分達の実生活の中の演劇に気づいていきます。食卓で家族と顔を見合わせた時、私達は無自覚にその場の空気に合わせて言葉を選び、演技をしているのではないか。「リハーサルルーム」の出来事が、その事実を浮かび上がらせていきます。 

 ここからネタバレします(2008/02/10追加)。セリフは完全に正確なわけではありません。

 発表会の演目選びの会議を経て、市民の実生活や生い立ちのエピソードをもとに脚本を立ち上げることになります。横一列に並んだイスに市民が座り、一人ずつ自分の家族について虚実をまじえて話していく場面で、衝撃を受けました。役者さん1人1人が演じる役そのものとして存在しているので、登場人物の世界(人生)が一列に並んでいるように見えたのです。互いに独立しながら、ふんわり触れ合ったり、重なったり離れたり。一言のセリフが生まれる度に舞台がプリズムの輝きを放射します。人間の多様性と存在そのものの豊かさが、俳優が舞台に居ることだけで遜色なく表されていたと思います。それって奇跡と言えるのではないでしょうか?

 郵便配達夫を演じることになった大(ダイ・古川龍太)の「郵便です」というセリフに、毎回、か細いながらも強い光を感じました。
 「家族で、ハッピーエンドで、ミュージカルなのは、ファンタジーだと思う。」 
 「ちゃんと聞いてしゃべる。会話がしたい。会話が。」

 小野寺(二木咲子)「私、『三人姉妹』には積極的に反対します。」
 織絵(高島令子)「家族って、居心地のいい収容所みたい。」「家だと、演技していて疲れるの。ここ(稽古場)だと、演技していて楽しいの。」
 久留栖(三原秀俊)「道楽ですから、妥協しないですよ」

 最後は市民の実生活をもとに翻案された『わが町』が上演されます。
 「それでも・・・」というセリフが素晴らしかった。

≪東京、福岡、神奈川≫
出演:内田亜希子、野口俊丞、岡野真那美、河合杏奈、小泉真希、高島令子(髙島玲)、二木咲子、眞中幸子、北川響、窪田壮史、古河耕史、古川龍太、前田一世、三原秀俊、山本悠一(山本悠生)
作:篠原久美子 演出:栗山民也 美術:長田佳代子 照明:田中弘子 音響:河原田健児 衣裳:宇野善子 音楽:後藤浩明 演出助手:田中麻衣子 舞台監督:三上司 研修所長:栗山民也
【発売日】2007/12/12 A席3,000円 B席2,000円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000051.html

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Posted by shinobu at 01:51 | TrackBack

2008年02月08日

小指値『霊感少女ヒドミ~Remix~』02/07-09こまばアゴラ劇場

 ハイバイ岩井秀人さんの戯曲を小指値(こゆびち)がリミックス!上演時間は約75分。
 初日マチネの終演後には、ハイバイ版『霊感少女ヒドミ』(約35分)の上映会と岩井さんを招いてのポスト・パフォーマンス・トークがありました。

 両方ともすごかった・・・!ステージ正面と下手の2方向に客席がありますが、正面の方が観やすい気がします。超満員のようですのでこれから観に行かれる方はどうぞお早めに会場へ!

 ⇒CoRich舞台芸術!『霊感少女ヒドミ

 白い壁の無機質な空間をポップな色使いのおしゃれ衣裳を着た若者たちが闊歩。たらたらしゃべったり踊ったり組み体操したり。手を変え品を変え、観客をどんどん楽しいこと・新しいことに巻き込んでいきます。手作り照明が圧巻。

 終演後のトークで岩井さんもおっしゃっていましたが、“作っている作品と、自分との距離感”が独特なのでしょうね。
 客席面(つら)側には白い発泡スチロール製の小さなビルたちがぽつぽつと立ち並んでいます。世界をぎゅっと覗き込む視座が、ミクロにもマクロにも自在にフォーカスして、舞台で起こる出来事を多面的に描きます。
 バイト、カラオケ、コンビニ、セックス。等間隔に並べられた現実をクールに突き放して眺めつつ、人間1人1人が鮮やかに、生々しく存在しているホットな空間。ものすごく面白かったです。

 ここからネタバレします。

 ≪あらすじ≫
 ヒドミ(初音映莉子)は、1Fにコンビニが入っている古いビルの上の階でひとり暮らしをしているフリーター。コンビニに取り憑いている幽霊(三浦俊輔)と話が出来る変わり者だ。ある日ドン・キホーテで若い男(山崎皓司)にナンパされて、付き合うようになり・・・。
 ≪ここまで≫

 複数のヒドミと若い男のキスシーンとか。ヒドミのことが好きだった幽霊の足元を走るチョロQとか。
 ヒドミが「ヒロミ」という名前で更新していたブログを、本名の「ヒドミ」に変えたことで、彼女だけの秘密が突然世界中に開けっぴろげになります。このドラスティックな変化(というか変質)がいかにも現代だな~と思いました。残酷です。

 ≪ハイバイ版『霊感少女ヒドミ』上映会≫ ネタバレします。
 美術とぴったり合った映像を演技と合わせるのって、ナイロン100℃ですごいのを観た気がしてたけど、もっとすごいのをハイバイでやってたんだな~と思って感慨深かったです。
 「私もです」の繰り返しで落涙。私って単純だ。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:岩井秀人(ハイバイ)/篠田千明(小指値)

 岩井「ものすごく褒められてる!っていう気がした。」
 岩井「4回ぐらい泣いちゃったんだよね~。」

こまばアゴラ劇場 冬のサミット2007 参加作品
出演:初音映莉子、三浦俊輔、山崎皓司、大道寺梨乃、中林舞、野上絹代、NAGYOLGA
作:岩井秀人(ハイバイ) 作:北川陽子 演出:篠田千明 舞台監督:佐藤恵 美術:山本ゆい 照明:伊藤啓太 照明オペレーション:佐々木文美 音響:星野大輔 衣装:藤谷香子 振付:野上絹代 宣伝美術:天野史朗 写真:加藤和也 制作:山本ゆい 企画:山北健司/篠田千明  映像:佐々木文美 篠田千明 中林舞 野上絹代 パンフレットデザイン:大道寺梨乃
※2/7、8 14時の回終演後、ハイバイ版上映+日替わりゲストによるトークあり
予約2000円 当日2500円
http://www.koyubichi.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2008年02月07日

彩の国シェイクスピア・シリーズ第19弾『リア王』01/19-02/05彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

 蜷川幸雄さんが演出されるシェイクスピア・シリーズ。タイトル・ロールの『リア王』(Wikipedia)を演じるのは平幹二朗さんです。

 公式ブログの舞台写真を観て「きゃーっ!衣裳がスゴイ!!」と楽しみにしていたんです。東京公演千秋楽前日にやっと伺えました。上演時間は約4時間(途中20分の休憩を含む)。

 新宿から埼京線に乗ったら、お隣りの女性も、そのお隣りの女性も目的地が与野本町でした(笑)。さいたま詣で、定着してますよね~。

 ⇒CoRich舞台芸術!『リア王

 能舞台を思わせる装置に豪華な毛皮の衣裳。登場人物の一人一人の違いがよくわかるデザインで、誰が出てきてもすぐに判別でき、ストーリーがとてもわかりやすかったです。シェイクスピアですから観客に向かって朗々とセリフをしゃべったりもしますし、その上にかなり堂々と見得を切るような演技をされるので、歌舞伎を見ているような気分にもなりました。

 上演時間が4時間だったからか、途中で少々疲れてしまいました。1人ずつが独立して存在していて、舞台が一体となる瞬間があまり感じられなかったからかもしれません。

 『リア王』は何度か拝見してますが、あまり得意じゃないんですよね。でも今作では平さん演じるリアがなんとも可愛らしく見えて、狂うしかなかった憐れな老人をいとおしく思えたことが収穫でした。
 また、照明がとても良かったです。湿度や匂いなど、照明では本来生み出せないはずのものを感じられた時、舞台の奇跡に出会えたなと思います。

 平さんの他には、エドマンド(グロスター伯の息子・エドガーの弟)を演じられた池内博之さんが素敵だな~と思いました。

 ここからネタバレします。

 それにしても、バッタバタと人が死にますよね・・・。わかっているはずなのに、終盤に押し寄せる重要人物の死にはやはり圧倒されます。

≪東京、大阪≫
出演:平幹二朗、内山理名、とよた真帆、銀粉蝶、池内博之、高橋洋、山崎一、吉田鋼太郎、瑳川哲朗、渕野俊太、廣田高志、手塚秀彰、戸井田稔、横田栄司、鈴木豊、妹尾正文、清家栄一、塚本幸男、新川將人、田村真、野辺富三、石田佳央、清水圭吾、川﨑誠司、宮原美文、宇畑稔、森下竜一
脚本:W.シェイクスピア/演出:蜷川幸雄/翻訳: 松岡和子/美術:中越司/照明:勝柴次朗/衣裳:小峰リリー/音響:井上正弘/音楽:阿部海太郎/ヘアメイク:宮内宏明/ファイトコレオグラファー:國井正廣/演出補:井上尊晶/演出助手:石丸さち子/舞台監督:八須賀俊恵 主催:(財)埼玉県芸術文化振興財団 朝日新聞社 テレビ朝日 制作:(財)埼玉県芸術文化振興財団 ホリプロ 企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
【休演日】1/21(月) 28(月)【発売日】2007/10/13 S席 10,000円 A席 7,000円 B席 5,000円 学生席 2,000円
http://shakespeare.eplus2.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:53 | TrackBack

2008年02月06日

青山円形劇場カウンシル#1~RISE!~『ウラノス』02/06-17青山円形劇場

 イキウメの前川知大さんの新作をグリングの青木豪さんが演出するんですから、こりゃ必見。キャストも華やかです。青山円形劇場ネルケプランニングの企画なんですね。

 重いテーマに真正面から取り組まれてさすがだな~と思いつつ、やっぱりプロデュース公演って難しいよね・・・というのが初日を拝見した感想でした。上演時間は約1時間40分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ウラノス

 ≪あらすじ≫
 ある片田舎の古い一軒家。裏庭になにやら大きな穴があり、地質調査が行われることになった。調査を進める男たち(今井朋彦、土屋裕一)に「貴重な地層が見つかったので、裏庭と家の土地を売ってもらいたい」と持ちかけられて、持ち主である姉妹(酒井美紀、川村ゆきえ)は戸惑うが…。
 ≪ここまで≫

 丸いステージの4分の3ほどをぐるりと客席が囲みます。その丸い部分が裏庭。あとの4分の1は家の敷地とつながっており、乱暴に言ってしまうと舞台は前方後円墳のような形状ですね。

 姉妹の父親は数年前に失踪したきりで、東京で暮らしいる姉には何か隠し事があるようです。過疎が進む村の閉塞した空気や老人ホームの存在なども、言葉であまり詳しく説明せずにセリフの端々に匂わせるような脚本で、誰かが何かをしゃべる度に興味がそそられました。
 しかしながら、登場人物の社会的なつながりや生い立ちなど、目に見える人間の姿の裏側や周りに満ちているであろうものが、役者さんからあまり伝わってこなかったのが残念。色んな分野で活躍している役者さんが集まってますし、まだ有機的なつながりにまで至っていないのかもと思いました。

 パンフレットの青木さんと前川さんの対談を読んで、お2人がこのテーマを選んだ理由がわかり、身につまされる思いがしました。

 ここからネタバレします。

 裏庭の穴は放り込んだものが忽然と消えてしまうワームホールの入口でした。民間伝承では「鬼の口」と呼ばれる不吉な穴で、昔から疫病で死んだ動物などの「ない方がよいもの」を穴に落として始末してきました。でもその後にひどい“タタリ”に見舞われたために、穴が封印されてきたことがわかります。人間は忘れる動物ですから、いつも誰かがまた掘り起こして、新たなタタリが起こって・・・の繰り返しなんですね。

 姉が土地を手放してからその穴は、放射性廃棄物を捨てる穴として使われ始めます。しかしワームホールには出口があるわけで、それが50年後の同じ場所であることが判明します。なんと50年前に穴に落とされた男(大河内浩)が、そのままの姿で現れるから・・・。私達の国および世界が今やっていること(やろうとしていること)に重なりました。
 姉「なかったことになんか、できないんだよ」

 姉の昔の恋人(恋人かな?演じるのは中野英樹さん)が弁護士(土屋裕一)に背中をひょいっと押されて穴に落ちてしまいます。落ちる瞬間があまりに静かでサラっとしていたのが、恐ろしくて良かったです。
 声が鮮やかな色彩となって目に見える若者(津村知与支)が、弁護士(土屋裕一)の声を聞いて「黒い緑!」と叫ぶのが耳に残りました。

 これは個人的にツボだっただけなんですが、弁護士の趣味が“にわとりの交配”っていうのに爆笑(笑)。
 「二十日鼠と人間」についても面白い発言がありましたよね、何だったか忘れちゃったな~。

出演:酒井美紀、今井朋彦、大河内浩、土屋裕一、川村ゆきえ、中野英樹、津村知与支、岩本幸子
脚本:前川知大 演出:青木豪 美術:田中敏恵 照明:清水利恭(日高舞台照明) 音響:青木タクヘイ 舞台監督:筒井昭善 衣裳:小原敏博 演出助手:田村友佳 キャスティング協力:河村剛史(ビーオネスト)/野上祥子 照明操作:山田真輔 音響操作:大久保友紀 演出部:藤林美樹 衣裳補助:小林由香 衣裳進行:名村多美子 大道具:伊藤舞台 運搬:帯瀬運送 宣伝美術:阿部剛(Seagall) 宣伝カメラマン:山平敦史 宣伝カメラマン助手:渡部俊介 宣伝ヘアメイク:SHIN/長田進ニ 対談ページ取材:いちこ米 印刷・製本:エーゼット 稽古場協力:スペーステン  プロデューサー:志茂聰明 松田誠 主催:青山円形劇場・ネルケプランニング
【発売日】2007/12/15前売4500円 当日5000円
http://www.nelke.co.jp

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。

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Posted by shinobu at 23:41 | TrackBack

2008年02月04日

クロカミショウネン18『NINPU妊×××婦SANJO』01/30-02/04駅前劇場

 クロカミショウネン18は野坂実さんが作・演出される劇団です。劇団名の“18”は「ジュウハチ」と発音します。タイトルの読み方は「ニンプサンジョー」。

 当日パンフレットによると“レイ・クーニーの『Run for your wife』にオマージュを捧げる”作品ということでした。確かにレイ・クーニー作品のようにとても巧く出来たどたばたコメディでした。上演時間は約2時間弱。

 ⇒CoRich舞台芸術!『NINPU妊×××婦SANJO

 レイ・クーニー作品は『ラン・フォー・ユア・ワイフ』(2001年・出演:村上弘明、細川ふみえ、ルー・大柴ほか)。『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー』(2004年・出演:上川隆也ほか)を観たことがあります。今の日本だと三谷幸喜さんの作品がたぶん近いですよね。

 まず、舞台にドアが10枚も並んでいる時点でちょっとわくわく(笑)。でも『Noises Off』のようにドアを使った笑いばかりが核になるわけではなく、演劇ならではの見ごたえのある演出が用意されていました。

 パンフには「ストーリーらしいストーリーの無い、カラっとしたコメディを上演する」とも書かれていまして、まさにそれに徹した作品だったと思います。私はもっとジメっとしていたりグサっと響いたりする演劇が好きなので(笑)、どっぷりハマって楽しめたわけではありませんが、意図どおりにしっかり組み立てつつ、さまざまな工夫も盛り込んだサービス満点の脚本だったように思いました。

 ここからネタバレします。

 嘘が嘘を呼び、事態がさらに悪化するタイプの王道のコメディです。結婚するかどうかを迷っているカップル(吉川アダム、加藤裕)が互いに浮気をしており、嘘が重なるうちに、最後は浮気相手ともども全員が勢ぞろいして挨拶するハメになります。“あーきた流”のお焼香には笑いました。

 幼稚園の園児のためにかぶりもの人形劇を上演する若者達が面白かったです。「桃太郎」をやるはずが「三匹のこぶた」の衣裳しかなくて・・・というところから、しっちゃかめっちゃかな「桃太郎」が上演されることになります。たしか「ももブタ太郎」。
 桃太郎の誕生を卵子と精子のダンスで表現するとか、園児たちを全員サル役にするとか、「ゴドーを待ちながら」的な展開にするとか、鬼をサッカーの試合で退治するとか、もうめちゃくちゃ。だけど子供たちは盛り上がっちゃっている・・・というのが、ナンセンスでありながらも起こり得そうな気がして楽しかったです。
 「実はここが鬼が島だったんだ~っ!」

出演=吉川アダム、加藤裕、渡辺裕也、久米靖馬、ワダ・タワー、日ヶ久保香、太田鷹史(スターダス・21)、佐藤正和(ブラボーカンパニー)、岡田梨那、松岡努、古賀亜矢子、米田弥央(カムカムミニキーナ)、有馬光貴
作・演出=野坂実 音楽:北原慎治/照明:黒尾芳昭/美術:袴田長武<鴉屋>/音響:平井隆史<末広寿司>/衣裳・メイク:中西瑞美/舞台監督:大友圭一郎/演出助手:岸宗太郎・鳥養友美/宣伝美術:宝田朝(office regina)/舞台撮影:鏡田伸幸/撮影:トリックスターフィルム/制作:大谷美有希/プロデューサー:樺澤良/企画・製作:クロカミショウネン18
【発売日】2007/12/13 前売り3,200円/当日3,500円
http://www.ks-18.com/

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Posted by shinobu at 00:27 | TrackBack

2008年02月02日

華のん企画/(財)としま未来文化財団『チェーホフ短編集』01/26-02/03あうるすぽっと

 あうるすぽっとで山崎清介さんがチェーホフ作品を演出するシリーズの第一弾です。今回はマイケル・フレイン翻案『くしゃみ』の中から6本を上演。

 お友達に誘われたので当日券で伺いました。終演後のトークに出演されていた翻訳の小田島恒志さんが面白かった~。

 ⇒CoRich舞台芸術!『チェーホフ短編集

 上演されたのは「ドラマ」「外国もの」「たばこの害悪について」「白鳥の歌」「熊」「プロポーズ」の6本。ん~、残念ながら全体的に私には退屈でした。チェーホフの作品だと思うと、ついつい会話の奥にあるものを期待しちゃうんですよね。
 「熊」が一番良かったです。ストレートな愛の告白とかに弱い(笑)。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:山崎清介(演出)/小田島恒志(翻訳)

 小田島恒志さんの翻訳作品はよく拝見していましたが、ご本人がお話するのを見るのは初めてでした。相打ちのような突っ込みが鋭くって、とっても面白かった(笑)。“ウィットに飛んだ会話”は、こういうところに生まれるのかもと思いました。

 ここからネタバレします。

 旅芸人の一座の設定はいらなかったんじゃないかしら。家族という枠組みで充分だったように思います。

~マイケル・フレイン翻案『くしゃみ』より~
出演:伊沢磨紀、佐藤誓、山口雅義、戸谷昌弘、三咲順子、山田ひとみ
作:アントン・チェーホフ 英訳:マイケル・フレイン 翻訳:小田島恒志 演出:山崎清介 照明:山口暁 音響:角張正雄 美術:松岡泉 衣裳:三大寺志保美 演出補:小笠原響 舞台監督:堀吉行 制作:峰岸直子  主催:華のん企画/(財)としま未来文化財団
【発売日】2007/11/26 全席指定 一般/5,000円(前売・当日とも) 豊島区民割引/4,700円 としまみらい友の会/4,500円 全て消費税込・区民割引・友の会はとしまみらいチケットセンターのみ取り扱い
http://www.owlspot.jp/performance/080126.html

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Posted by shinobu at 22:49 | TrackBack

NHKシアター・コレクション'08/文学座『AWAKE AND SING!-目覚めて歌え!-』02/02-03 NHKみんなの広場ふれあいホール

 すぐれた舞台芸術作品をその再演と放送を通して広く紹介する「NHKシアター・コレクション'08」のトップバッターです。今月発行のメルマガでもご紹介しました。

 『AWAKE AND SING!』は1935年にニューヨークで初演、2006年トニー賞最優秀リバイバル賞を受賞した作品で、日本では約70年ぶりの上演だったそうです(⇒2006年文学座アトリエの会公演)。上演時間は約2時間弱。

 CoRich舞台芸術!『AWAKE AND SING!-目覚めて歌え!-

 ≪あらすじ≫ 文学座公式サイトより
 1930年代のアメリカ大恐慌。舞台は、ニューヨーク市ブロンクスにあるユダヤ人のバーガー家。一家の家長、父(マイロン)は、若き日の思い出に浸っては今の自分を憂いている気弱な男。母(ベッシー)は、息子(ラルフ)や娘(へニー)に口うるさい。ベッシーは、家庭の品位と威信をかけて、ラルフの恋人の電話を盗聴したり、ヘニーを無垢な外国人(サム)に押しつけたりしている。戦争で片足を奪われた友人(モウ)は、へニーに惚れ込んでいる。祖父(ジェイコブ)は、カルーソーの「夢の国」を説きながら社会主義変革を夢見ている。そして主人公のラルフは、真面目でロマンチストであるがゆえ、自分の現状に苛立っている。そんなバーガー家にも徐々に大恐慌の波は、打ち寄せてくる・・・。不況下のアメリカで意味のある人生を求めて苦闘する家族を描く。
 ≪ここまで≫

 非常にオーソドックスなスタイルの翻訳劇。色んな伏線が最後の事件につながるのですが、厚みが感じられなかったな~。私には退屈でした。

 拝金主義に侵される家庭という視点は現代日本と重なりますし、自分や自分の家族のことを振り返って考える時間が得られたのは良かったです。
 ベッシー(母)とベッシーの弟モーティが、実の父親(祖父ジェイコブ)をなじり、馬鹿にするシーンは観ていて胸が傷みました。そういうシーンがもっとあればなぁと思いました。

 ここからネタバレします。

 しんしんと雪が降り注ぐラストシーンで、わざわざ舞台中央にスポットライトまで当てて、そこに登場人物(息子ラルフ)を歩み進ませるのは、あまりかっこ良くない気がしました。

【出演(初演と同じ)】ベッシー(母):寺田路恵 マイロン(夫):塾一久 ヘニー(娘):松岡依都美 ラルフ(息子):田中宏樹 ジェイコブ(祖父):林秀樹 モーティ(アメリカ商人):田村勝彦 モー(戦争で片足になった男):高橋克明 サム(外国人):中村彰男 管理人:鵜澤秀行
作:クリフォード・オデッツ  翻訳:黒田絵美子 演出:上村聡史 美術:石井強司 照明:金英秀 音響効果:藤田赤目 衣裳:伊藤早苗 舞台監督:加瀬幸恵 制作:伊藤正道 主催:NHK、NHKプロモーション
全席指定¥2.500
http://www.nhk-p.co.jp/event/theater_collection/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:12 | TrackBack

【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所・第1期生修了公演『リハーサルルーム』02/01リハーサルルームD

20080201_RR3flyers.JPG
リハーサルルーム・ちらし

 新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)の第1期生修了公演の稽古場にお邪魔しました。⇒『リハーサルルーム』公演詳細 ⇒試演会
 1期生は日本初の国立の演劇学校(2005年開講)のはじめての卒業生になります。演出は前・新国立劇場(演劇)芸術監督で、研修所所長の栗山民也さんです。

 ⇒個性キラリ 羽ばたく「俳優の卵」 新国立劇場演劇研修所(産経新聞)
 ⇒CoRich舞台芸術!『リハーサルルーム』※東京公演は完売。福岡川崎公演もあります。

 初日は2/8(金)ですが、2/1(金)の時点でもう通し稽古は6度目!お稽古は早いペースでとても順調に進んでいるそうです。↓稽古場写真
RR_keikoba.JPG

 13:00から2時間弱の通し稽古の後、1時間ほどのフィードバック(ダメ出し)をしてから、最後のシーンを3度ほど繰り返してお稽古は終了。短時間でとても充実しているように感じました。空気がキリっと引き締まっていて、皆さんが気持ちを集中させているのが伝わってきます。でも、ムードはあくまでも柔らか。研修生の皆さんはとても仲良しで、お互いを尊重しながらもきちんと自立されているように感じます。若者らしいきらきらした輝きも保ちつつ、内側に熱さを秘めた静けさも身に付けられたように思いました。

 『リハーサルルーム』の舞台は東京近郊にある公共施設の稽古場。ゼロからお芝居を作り上げていくワークショップに集まった、15人の一般市民を描きます。“芝居”という嘘を演じていく中から、登場人物それぞれの背景が浮かび上がってくる現代群像劇です。

 通し稽古が始まってすぐに、奇妙な心持ちになりました。目の前でセリフをしゃべっている若者(研修生)の演技が、いわゆる“演技”には見えなかったからです。まるでその人物そのものがしゃべっているみたい。でもセリフを話しているのは明らかですから、“演技”には違いないはず・・・。
 私は瞬間的に「舞台上に居るのは一体誰なんだろう?」「私は何を(誰を)観てるんだろう?」と、今の自分が何をしているのかがわからなくなりました。でも、そんな不安と同時に体に押し寄せてきたのは、わくわくドキドキの得も言われぬ興奮(笑)でした。おそらく、今までに観たことのないタイプの“演技”が、生まれてぶつかり合うのを観たのだと思います。

RRflyer.JPG
リーハーサル・ルームDの入り口

 演出は「実は、まさに“今”を描いている現代劇を演出するのは初めてかも」とおっしゃる栗山さん。『CLEANSKINS/きれいな肌』『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』などでも拝見してきましたが、稽古場での俳優への演出はとてもきめ細やかで、簡潔で的確なダメ出しにはいつもユーモアが溢れています。
 今作は現代の若者が同じ年頃の現代人を演じる、比較的シンプルな会話劇です。でもいわゆる「静かな演劇」ではなく、栗山さんならではのダイナミックな演劇的演出も観られそうです。

 どこまでが本当で、どこまでが嘘(芝居)なのかがわからない。それが演劇の醍醐味の1つですよね。『リハーサルルーム』は芝居作りの裏側を見せる作品なので、舞台上で起こる出来事が事実なのか演技なのかがわからなくなる面白さがあります。研修生の演技がその多重構造をさらに豊かなものにしており、一筋縄ではいかない作品になっていると思いました。

 稽古終了後は栗山さんをはじめ照明、音響などのスタッフの方々が打ち合わせをされていました。耳に飛び込んできた言葉をご紹介します。
 栗山「彼ら(研修生)だから見事にやるよ。いつもバッチリだもの。」

出演:演劇研修所第1期生(内田亜希子 岡野真那美 河合杏奈 小泉真希 高島令子 二木咲子 眞中幸子 北川響 窪田壮史 野口俊丞 古河耕史 古川龍太 前田一世 三原秀俊 山本悠一)
作:篠原久美子 演出:栗山民也 美術:長田佳代子 照明:田中弘子 音響:河原田健児 衣装:宇野善子 音楽:後藤浩明 演出助手:田中麻衣子 舞台監督:三上司 研修所長:栗山民也 主催:文化庁 新進芸術家育成公演等事業 新国立劇場 演劇研修所の成果 制作:新国立劇場
A席3,000円 B席2,000円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000051.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 16:46 | TrackBack

2008年02月01日

朝日新聞社「第7回朝日舞台芸術賞贈呈式」01/30ホテル・ニューオータニ

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朝日舞台芸術賞

 「第7回朝日舞台芸術賞贈呈式」にお邪魔してまいりました(⇒第5回第6回)。とても華やかな式典でした~♪

 グランプリはNODA・MAP『THE BEE』(日本バージョンロンドンバージョン)。この2ヴァージョン公演が実現しただけでも、とても価値のあることだったと思っておりましたので、受賞は喜ばしいことだな~と思いました。
 
 公式稽古場レポート作家インタビューをさせていただいた『CLEANSKINS/きれいな肌』で、出演者の北村有起哉さんが寺山修司賞を受賞されました。自分が関わった作品で受賞されたのも、とても嬉しかったです。

【第7回 朝日舞台芸術賞】公式サイトより。選考委員の講評も公開されています。

The_Asahi_PAA_7th.JPG

受賞者記念写真

■グランプリ
 「THE BEE」(日本バージョン・ロンドンバージョン)
 (NODA・MAP製作、筒井康隆原作、野田秀樹&コリン・ティーバン脚本、野田秀樹演出・出演、秋山菜津子 近藤良平 浅野和之/キャサリン・ハンター トニー・ベル グリン・プリチャード出演) 

■舞台芸術賞(50音順)
 坂田藤十郎
 (「摂州合邦辻」玉手御前などの演技)
 平山素子
 (「Life Casting -型取られる生命-」の構成・振付・主演)
 堀尾幸男
 (「朧の森に棲む鬼」「コンフィダント・絆」「THE BEE」(日本バージョン)の舞台美術)
 牧阿佐美
 (「牧阿佐美の椿姫」の演出・振付) 
 松たか子
 (「ひばり」「ロマンス」の演技)

■寺山修司賞
 北村有起哉
 (「CLEANSKINS/きれいな肌」の演技)

■秋元松代賞
 三谷幸喜
 (「コンフィダント・絆」「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の作・演出)

■特別賞
 中村梅之助
 (長年にわたる前進座を率いての演劇活動)

■キリンダンスサポート
 平山素子


 ※松たか子さんは映画の撮影、北村有起哉さんは『新・雨月物語』出演中のためご欠席でしたが、ご本人からのビデオメッセージが公開されました。

※注意を払って記事を掲載していますが、正確な情報は公式サイトでご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:12 | TrackBack

メルマガ 2008年02月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2008年2月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 45     2008.2.1  1,263部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎1月の東京はすっごく寒い日が続きました~っ!
  分厚いコートにマフラー、手袋も手放せない状態でした。
  2月も面白そうなお芝居がてんこ盛り♪
  風邪に気をつけて、充実の観劇ライフを送りましょう!

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
     http://blog.mag2.com/m/log/0000134861


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』
      02/26-03/09新国立劇場 小劇場
      ≪東京、兵庫、岐阜≫
       http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→ジェットラグ・プロデュース『投げられやす~い石』
      01/24-27新宿ゴールデン街劇場
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0125010028.html

 ◆3【NHKシアター・コレクション’08】

   ◎話題作の再演とテレビ放送がセットになった嬉しい企画です。
    http://www.nhk-p.co.jp/event/theater_collection/

 ◆4【東京国際芸術祭2008・リージョナルシアター・シリーズ】

   ◎今年も東京国際芸術祭(TIF)が開催されます!
    http://tif.anj.or.jp/

 ◆5【新国立劇場演劇研修所の研修生出演作がぞくぞく!】

   ◎いよいよ研修所1期生の修了公演が上演されます。
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000051.html

 ◆6【お薦め芝居の前売情報 赤坂レッド・レボリューション『東京』】

   ◎全キャストを完全公募のオーディションで選ぶ、劇場発信の新企画!
    http://www.tokyo-red.net/

 ◆7【「CoRich舞台芸術まつり!2008春」公募開始! 】

   ◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバルです。
    http://stage.corich.jp/festival2008/index.html

 ◆8【編集後記】

   ◎「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」結果発表!
   ◎「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」チケット申込み受付中!

 ◆9【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL・コメント
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


1.劇団昴ザ・サードステージ『親の顔が見たい』
  02/01-11 THEATER/TOPS
  ☆作・畑澤聖悟(渡辺源四郎商店) 演出・黒岩亮(劇団青年座)
   前売・当日4000円 学生(大学生以下)3000円(要学生証提示)
    http://www.theatercompany-subaru.com/3rd.html
    http://ameblo.jp/oyanokao/
   畑澤聖悟さんの昴ザ・サードステージへの書き下ろし第2弾。
   『猫の恋、昴は天ににのぼりつめ』↓が素晴らしかったので期待大!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0801172507.html


2.パルコ・プロデュース『二人の約束』
  02/03-24パルコ劇場
  ≪東京、名古屋、大阪≫
  ☆出演:中井貴一 段田安則 りょう
   作・演出:福島三郎
   7,000円 ※ 未就学児の入場は不可。
    http://www.parco-play.com/web/page/information/promise/
   福島三郎さん作・演出の『二人の噺』(2001年↓、2003年)コンビの
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0817040313.html
   中井貴一さんと段田安則さんが出演。りょうさんの初舞台も楽しみ。


3.青山円形劇場カウンシル#1~RISE!~『ウラノス』
02/06-17青山円形劇場
  ☆出演:酒井美紀、今井朋彦、大河内浩、土屋裕一、川村ゆきえ、
      中野英樹、津村知与支、岩本幸子
   脚本:前川知大 演出:青木豪
   前売4500円 当日5000円
    http://www.nelke.co.jp/stage/uranos/
   イキウメの前川知大さんの脚本をグリングの青木豪さんが演出。
   それだけでも必見な上に、かなり豪華キャストです。


4.Bunkamura『恋する妊婦』
  02/08-28シアターコクーン
  ☆出演:小泉今日子、風間杜夫、大森南朋、鈴木砂羽、荒川良々、
      姜暢雄、平岩紙、森本亮治、ほか
   作・演出:岩松了
   S席 9,000円 A席 7,500円 コクーンシート 5,000円
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_08_nimpu.html
   岩松了さんの新作です。豪華キャストで大衆演劇の一座のお話。
   ※新作ではありませんでした。失礼いたしました(2008/02/01加筆)。


5.こまつ座『人間合格』
  02/10-03/16紀伊國屋サザンシアター
  ≪東京、川西町≫
  ☆出演:岡本健一/山西惇/甲本雅裕/辻萬長/田根楽子/馬渕英俚可
   作:井上ひさし 演出:鵜山仁
    http://www.komatsuza.co.jp/
   太宰治の青春の日々を描いた井上ひさしさんの戯曲。
   フレッシュなキャストが揃っています。


6.まつもと市民芸術館 芸術監督串田和美プロデュース2008
  『ジャックとその主人』02/19-03/02吉祥寺シアター
  ≪東京、長野≫
  ☆出演:白井晃 内田有紀 宮島千栄 古川悦史 佐藤卓 近藤隼 
      細川貴司 内田紳一郎 田岡美也子 串田和美 他
   作:ミラン・クンデラ 翻訳:近藤真理 演出:串田和美
    一般5,000円 学生4,000円 その他割引あり。※未就学児の入場不可
    http://www.jacquesandhismaster.com/
   串田和美さんと白井晃さんの企画第2弾。第1弾↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0221225132.html
   また不思議な世界へ連れて行ってくれますように♪


7.TPT『薔薇の花束の秘密』
  02/20-22千葉市民会館 大ホール(約1000人収容)
  ☆出演:安奈淳/毬谷友子
   作:マヌエル・プイグ 演出:木内宏昌
    http://www.tpt.co.jp/
   感動の女優2人芝居。2007年の心に残った10本の内のひとつです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0107141148.html
   2007年のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0218212303.html
   CoRich舞台芸術!に昨年の感想が集まっています♪
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=735
   お問い合せ:TPT 03-3635-6355(平日12:00-18:00)


★8.世田谷パブリックシアター『春琴(しゅんきん)』
  02/21-03/05世田谷パブリックシアター
  ☆出演:深津絵里、チョウソンハ、ヨシ笈田、立石凉子、宮本裕子、
      麻生花帆、瑞木健太郎、高田惠篤、本條秀太郎
   原作:谷崎潤一郎 演出:サイモン・マクバーニー
   SS席(整理番号付指定席)7,000円/S席7,000円/A席5,000円/B席3,000円 
   プレビュー:SS席(整理番号付指定席)6,000円/S席6,000円/ 
         A席4,000円/B席2,000円 友の会会員割引などあり。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/02/post_103.html
   『エレファント・バニッシュ』が好評だったマクバーニーさんが、
   再び世田谷パブリックシアターと共同制作。豪華キャストです。


★9.新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』
  02/26-03/09新国立劇場 小劇場
  ≪東京、兵庫県、岐阜≫
  ☆出演:七瀬なつみ、神野三鈴、太田宏、遠藤好、小林隆、山路和弘
   作:岸田國士 演出:宮田慶子「屋上庭園」 深津篤史「動員挿話」
   全席指定 4,200円 Z席=1,500円/当日学生券=50%割引
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html
   岸田國士戯曲の再発見をもたらした、短編2本立て公演です。

   ●お薦めポイント●
   2005年の初演でメルマガ号外を出しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110225227.html
   メルマガ2008年1月号でお薦め前売公演情報に掲載しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0101003228.html
   七瀬なつみさんにインタビューさせていただきました。
    http://stage.corich.jp/interview/index.html
   老若男女問わず観られる作品です。どうぞ親しい方を誘ってくださいね。


★10.ニ兎社『歌わせたい男たち』
  02/29-03/23紀伊國屋ホール
  ≪東京・新宿、埼玉、富山、滋賀、大阪、東京・亀有、愛知、静岡、
   神奈川、鹿児島、福岡、山口、北海道≫
  ☆出演:戸田恵子、大谷亮介、小山萌子、中上雅巳、近藤芳正
   作・演出:永井愛
   一般5,000円 学割3,000円
    http://www.nitosha.net/
   朝日舞台芸術賞グランプリ・読売演劇大賞最優秀作品賞・
   秋元松代賞(戸田恵子)受賞作の再演です。キャストもそのまま!
   メルマガ2008年1月号でお薦め前売公演情報に掲載しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0101003228.html
   初演レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1010220803.html


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売2000円台以下のお薦め作品を3本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 

【1】小指値『霊感少女ヒドミ』Remix
  02/07-09こまばアゴラ劇場
  こまばアゴラ劇場 冬のサミット2007 参加作品
  ☆作:岩井秀人(ハイバイ) 作:北川陽子 演出:篠田千明
   ※2/7、8 14時の回終演後、ハイバイ版上映と、
    日替わりゲストによるトークあり
   予約2000円 当日2500円
    http://www.koyubichi.com/
   ハイバイの岩井秀人さんの戯曲を小指値(こゆびち)がリミックス!


【2】富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『キラリ☆ふじみで創る芝居「大恋愛」』
  02/07-11富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
  ☆出演:オーディションで選ばれた役者たち
   脚本:W.シェイクスピア(松岡和子訳による)  
   演出:菅尾友、富永まい、多田淳之介(東京デスロック) 
   前売・予約・当日:一般2,200円 学生1,200円 その他様々な割引あり
    http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/
   3人の演出家による「ロミオとジュリエット」です。


【3】HAMMER-FISH『パイドラの愛』
  02/08-14サイスタジオコモネAスタジオ
  文学座+青年団自主企画交流シリーズ
  ☆作:サラ・ケイン
   翻訳:添田園子(文学座) 演出:松井周(青年団/サンプル)
   2500円(予約・当日共/日時指定・全席自由)
    http://www.seinendan.org/jpn/bskoryu/phaedres_love.html
   松井周さんがサラ・ケインを演出。
   文学座+青年団自主企画交流シリーズの最後を飾る作品です。

  
 ☆☆☆―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売3000円台のお薦め作品を3本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――☆☆☆ 

《1》親族代表『親族代表THE LIVE「(発電所)」』
  02/14-24 THEATER/TOPS
  ☆出演:野間口徹、竹井亮介、犬飼若博、植木夏十、小村裕次郎、三浦竜一
   脚本提供:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃)/ 
   ブルースカイ/岩井秀人(ハイバイ)/川尻恵太(SUGAR BOY)
   脚本・演出:福原充則(ピチチ5)
   前売・当日共3000円
    http://shinzoku.cool.ne.jp/
   親族代表メンバーの嶋村太一さんが怪我のため降板し、
   代役に4人の客演役者さんが集結。脚本提供メンバーも豪華!


《2》ハイリンド『もやしの唄』
  02/27-03/02 THEATER/TOPS
  ☆出演:枝元萌、多根周作、はざまみゆき、辻親八、石原竜也、
      仁田原早苗、伊原農
   作:小川未玲 演出:春芳(劇工房 月ともぐら)
   前売・当日共3500円 平日マチネ割引(28日14時、29日14時)3000円
    http://www.hylind.net/
   ハイリンドは丁寧で確かな作品づくりに定評がある、役者4人の劇団。
   岸田國士戯曲賞ノミネート歴のある小川未玲さんの戯曲を上演します。


《3》イキウメ『眠りのともだち』
  02/27-03/09赤坂RED/THEATER
  ☆出演:浜田信也、盛隆二、森下創、緒方健児、宇井タカシ、
      岩本幸子、日下部そう、奥瀬繁、小島聖
   作・演出:前川知大 
   前売3,200円 当日3,500円 *未就学児童入場不可
    http://www.ikiume.jp/
   『ウラノス』に続いて、またもや前川知大さんの新作です。
   小説「散歩する侵略者」(メディアファクトリー刊)も発売中!


≪聴覚に障害のある方へのサービスがある演劇公演≫

 ●プレタポルテ『ちいさき神の、作りし子ら』
  02/08-16俳優座劇場
  ☆出演:岡田達也、津田絵理奈、樋渡真司、伴美奈子、長野里美、他
   作者:マーク・メドフ 翻訳:平田綾子/板垣恭一 演出:板垣恭一
   前売5,000円 当日5,500円 ※2/8のみ前売4,000円 当日4,500円
   リピーターズチケット(当日料金より1,500円引き)
    http://www.pret-a-porter.jp/
   台本の事前貸出サービスあり(事前連絡必須。耳の不自由な方向け)。
   字幕モニターあり(耳の不自由な方向け)。
   米アカデミー賞受賞映画『愛は静けさの中に』の原作戯曲ですね。
    http://info.movies.yahoo.co.jp/detail?ty=mv&id=286


 ●エイブル・アート・ジャパン『コラボ・シアター・フェスティバル』
  02/09-10 MY PLAZAホール
  ☆劇団こふく劇場プロデュース・みやざき◎まあるい劇場『隣の町』
   作・演出:永山智行
   一般 前売:1500円 当日:1800円 
   割引 前売:1000円 当日:1200円
   ※割り引き対象はユース(25歳以下)、シニア(65歳以上)、
    障害のある方及び介助の方(1名)
   ※2/10はシンポジウムあり
    http://www.ableart.org/AAonstage/2007fes.top.html
   台本の事前貸出サービスあり(事前連絡必須。耳の不自由な方向け)


 ◎しのぶの今月の全予定(28本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
   http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.ジェットラグ・プロデュース『投げられやす~い石』
  01/24-27新宿ゴールデン街劇場
  ☆肌にひりひりと刺すように伝わってくる、いのちの輝きについての
   深い思索。ハイバイの岩井秀人さんに魅せられました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0125010028.html


2.ギンギラ太陽's『翼をくださいっ! さらばYS-11』
  01/09-14天王洲 銀河劇場
  ☆福岡から再び東京へ飛んできてくれました。
   街にやどる気持ちは世界共通なのだと信じさせてくれました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0110002842.html


3.三条会『メディア モノガタリ』
  01/17-20ザ・スズナリ
  ☆演劇は、人間と世界そのものを表す芸術であることを、またもや
   作品をもって実感させてくださいました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0118010432.html


  『火宅か修羅か』『隣にいても一人』『革命日記』と、1月は
  青年団の作品を3本連続で観られました。“劇団”の在り方の、
  あるひとつの成功のかたちかもしれないと思いました。
   
 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2008年1月(観劇数21作品)は残念ながら発行しませんでした。

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 ◆3 【NHKシアター・コレクション’08】
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 ◎「NHKシアター・コレクション'08」は、すぐれた舞台芸術作品を
  その再演と放送を通して広く紹介する企画です。
   http://www.nhk-p.co.jp/event/theater_collection/

  文学座、五反田団、コンドルズの昨年の作品をNHK内のホールで再演し、
  その舞台中継が3月から4月にかけてNHKで放送されます。
  話題作ばかりをお値打ち価格で観られるオトクな機会ですし、
  その舞台がテレビで放送されるのも嬉しいことですよね♪
  
   会場:NHKみんなの広場 ふれあいホール(東京都渋谷区)
   チケット:全席指定 2,500円(発売中)

 ●文学座『AWAKE AND SING!-目覚めて歌え!-』
  脚本:クリフォード・オデッツ 演出:上村聡史
  上演:2月2日(土)~3日(日)
  放送:3月14日(金)午後10時25分~ 
     「芸術劇場」<教育テレビ>

 ●五反田団『さようなら僕の小さな名声』
  作・演出:前田司郎
  上演:2月9日(土)~10日(日)
  放送:4月19日(土)午前0時5分~
     「ミッドナイトステージ館」

  ※前田司郎さんが『生きてるものはいないのか』で
   第52回(2008年)岸田國士戯曲賞を受賞されました!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1105001443.html
    http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/
   『さようなら僕の小さな名声』は岸田賞の話でもあるので(笑)、
   いったいどうなるのやら、楽しみですね~!

 ●コンドルズ『ELDORADO』
  構成・映像・振付:近藤良平
  上演:2月16日(土)~17日(日)※前売完売・当日券もありません。
  放送:4月26日(土)午前0時5分 
     「ミッドナイトステージ館」

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 ◆4 【東京国際芸術祭2008・リージョナルシアター・シリーズ】
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 ◎今年も東京国際芸術祭(TIF)が開催されます!
  東京国際芸術祭2008:http://tif.anj.or.jp/
  2月のリージョナルシアター・シリーズから開幕です。

 ●創作・育成プログラム部門
 ・魚灯(京都)『着座するコブ』
  02/21-24東京芸術劇場 小ホール1
  ☆出演:杉山文雄、野中隆光、三村聡、鈴木陽代、田中夢、武田暁
   作・演出:山岡徳貴子 アドバイザー:高瀬久男
   全席自由・日時指定 一般2,500円/学生2,000円/豊島区民割引2,000円
    http://tif.anj.or.jp/kyoto/index.html
   京都で活動する山岡徳貴子さん(魚灯)の新作です。
   前作『静物たちの遊泳』は第52回岸田國士戯曲賞の最終候補に
   ノミネートされました。グリング、THE SHAMPOO HAT、山の手事情社、
   ク・ナウカ等に所属する役者さんがキャストに名を連ねています。
   
 ●リーディング公演部門
 ・WATER33-39(札幌)『ためいきをつくかいのはなし』
  02/29-03/01東京芸術劇場 小ホール1
  ☆作・演出:清水友陽 アドバイザー:深津篤史
   一演目500円(全席自由・日時指定)
    http://tif.anj.or.jp/sapporo/index.html

 ・劇団0相(熊本)『アクワリウム』
  03/01-02東京芸術劇場 小ホール1
  ☆作・演出:河野みちゆき アドバイザー:宮沢章夫
   一演目500円(全席自由・日時指定)
    http://tif.anj.or.jp/kumamoto/index.html

 ●リーディング公演部門・特別公演
 ・魚灯(京都)『静物たちの遊泳』
  02/29-03/01東京芸術劇場 小ホール1
  ☆作:山岡徳貴子 ※詳細は公式サイトでご確認ください。
   一演目500円(全席自由・日時指定)
    http://tif.anj.or.jp/

  ※水の会(伊丹)のリーディング公演が劇団の都合により公演中止となり、
   魚灯『静物たちの遊泳』が特別上演されることになりました。
   岸田賞ノミネート作品に触れられる絶好の機会かも!

  ☆チケット情報はこちら↓ 色んな種類が揃っています。
   http://tif.anj.or.jp/ticket/index.html

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 ◆5 【新国立劇場演劇研修所の研修生出演作がぞくぞく! 】
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 ◎日本初の国立の演劇学校が開講して3年が経とうとしています。
  新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)
   http://www.nntt.jac.go.jp/training/drama/

  第1期生の修了公演や2期生の朗読公演など、研修生の姿を見られる
  公演が増えてきました。日本の演劇界に新しい何かを届けてくれるであろう
  彼らを見守りつつ、自分も一緒に成長していけたらと思っています。

 ●新国立劇場演劇研修所1期生修了公演『リハーサルルーム』
  02/08-09新国立劇場 小劇場
  ≪東京、福岡、神奈川≫
  ☆出演:新国立劇場演劇研修所 第1期研修生15名
   作:篠原久美子 演出:栗山民也
   A席3,000円 B席2,000円 Z席1,500円 ※完売間近のようです!
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000051.html

 ●日本ペンクラブ『朗読劇「リトル・ボーイ、ビッグ・タイフーン」』
  02/22-25全労済ホール/スペース・ゼロ
  世界P.E.N.フォーラム「災害と文化」~叫ぶ、生きる、生きなおす~
  ☆出演=新国立劇場演劇研修所 第2期研修生14名
   作=井上ひさし 演出=栗山民也
   参加券:1000円
    http://www.japanpen.or.jp/katsudou/saigai/program22-4.html


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 ◆6 【お薦め芝居の前売情報 赤坂レッド・レボリューション『東京』 】
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 ◎赤坂RED/THEATER『赤坂RED/REVOLUTION第一弾「東京」』
  03/13-23赤坂RED/THEATER
  ☆出演:613名から選ばれた15名
   いせゆみこ 井筒大介 井端珠里 海老原礼子 粕谷吉洋 木村悟 
   小林愛 佐藤幾優 佐藤晴彦 清水優 新田めぐみ 野本光一郎 
   松永裕子 ゆかわたかし 吉牟田眞奈(五十音順)
   作・演出:赤堀雅秋(THE SHAMPOO HAT)
    http://www.tokyo-red.net/

  赤坂RED/REVOLUTION(レッド・レボリューション)は、全キャストを
  完全公募のオーディションで選出する劇場発信の新企画です。
  「赤坂RED/THEATERが起こす“赤い革命”」
   http://fringe.jp/blog/archives/2007/12/14003611.html

  『オーソドックスでも、地味でも、とにかく「いい芝居」を創りあげること』
  を目的にスタートした、役者さんにとっても観客にとっても嬉しい企画♪
  ぜひその第一弾を目撃しましょう!
   http://www.tokyo-red.net/about.html
  
  『東京』最終オーディションの写真レポート
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0115014255.html

 【チケット情報】

  ・一般発売日:2008年2月16日(土)10:00AM~
  ・全席指定 前売4,200円 当日4,500円
  ・チケット取扱
   電子チケットぴあ:http://t.pia.jp/
   イープラス:http://eplus.jp/

  ・お問い合わせ
   ゴーチ・ブラザーズ:http://www.gorch-brothers.jp/
   TEL:03-3372-6848(平日11:00~19:00)

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 ◆7 【「CoRich舞台芸術まつり!2008春」公募開始! 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎昨年に続いて「CoRich舞台芸術まつり!2008春」が開催されます!
   http://stage.corich.jp/festival2008/index.html

  グランプリ受賞団体に次回公演費用として100万円が支援される、
  日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバルです。
  ※昨年の結果↓
   http://stage.corich.jp/html/grand_prix_sponsored.html

   公募期間:2008年2月1日(金)~2008年2月25日(月)
   開催期間:2008年3月1日(土)~2008年5月31日(土)

  第一次審査(ネット審査)で10団体が選ばれ(2/29発表)、
  最終審査では審査員が日本全国どこでも作品を観に行きます。
  開催期間中に公演がある団体の方はぜひご応募ください!
  ※応募条件、方法については公式サイトをご参照下さい。

  投稿されるクチコミ情報も審査を左右しますので、
  ぜひ観客の皆さんも応援クチコミをしてくださいね♪
   CoRich舞台芸術!:http://stage.corich.jp/
   メンバー登録:http://www.corich.jp/stage/user_register.php
   携帯サイト:http://corich.jp/m/s

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 ◆8 【編集後記】
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 ◎「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」の
  結果が発表されました!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0130104421.html
  ご参加くださった劇団の皆様、ありがとうございました。


 ◎「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」チケット申込み受付中!
   http://stage.corich.jp/goto_theater/
  参加劇団のDMがあれば、割引価格でチケット予約できますよ!


 ◎2月のFM西東京『たけがき2』出演は日程未定となりました。
   http://takegaki.k-free.net/
  ※PodCastingブログに↓アップされます(放送終了数日後)。
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2008年1月は下記の4作品を拝見しました。先月はみんな面白かった♪
  ・「サッドヴァケイション」
   http://www.sadvacation.jp/
  ・「キサラギ」
   http://www.kisaragi-movie.com/
  ・「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」
   http://www.funuke.com/
  ・「包帯クラブ」
   http://www.ho-tai.jp/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
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Posted by shinobu at 00:05 | TrackBack