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2008年01月30日

青年団若手公演『革命日記』01/30-02/12アトリエ春風舎

 2年に1度という青年団若手公演。『革命日記』は、平田オリザさんさんが1997年に書き下ろした『Fairy Tale』(演出:安田雅弘)を、平田さんご自身が大幅改定して題名も改められたそうです。

 上演時間は約1時間30分。アトリエ春風舎なのに、こまばアゴラ劇場での青年団本公演を観ているような重厚感でした。青年団の新人さんって入団して1年足らずの人もいらっしゃるんですよね。すごいな~。一体“青年団”ってどういう環境なのかしらっ!?

 ⇒CoRich舞台芸術!『革命日記

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 都市近郊のマンションの一室。空港突入と大使館襲撃。
 2つのテロを企てる過激派集団の人々の、日常と非日常が交錯する瞬間を
 平田オリザと新人・若手の俳優たちが春風舎に立てこもって蜂起!
 ≪ここまで≫

 ある左翼グループのアジトは、本棚と簡単な上着かけ、そしてオレンジ色のソファ・セットがある居間。若い夫婦が住んでそうなちょっとおしゃれな内装です。食事はイタリアンと白ワイン、そして運動員もイマドキなファッションの若者。でもしゃべる内容は過激です。そのアンマッチ具合が面白いです。

 高尚な理論をかかげていても色恋沙汰はやっぱり存在するし、感情を切り離せない人間の行動には矛盾が含まれます。
 運動家たちと一般市民が一緒に居たり、かつて運動家だった人も現れたり、立場の違う人が混在する状態がスリリングで、論理も感情もぐるぐるとダイナミックに変化するのが面白いです。そして、誰もがちょっとずつカッコ悪いのが良いんですよね~。

 この舞台の登場人物たちのコミュニケーション方法では、理想は実現できない(革命は起こらない)と思いました。だったら、私達はどうやって革命を起こす(世界を変える)のか?舞台上で語る人たちの裏側に見える世界や、言葉と言葉の交差から生まれる世界を観察して、味わって、思索すること。それがひとつの手段になり得る気がしました。

 『地下室』までとは言いませんが(笑)、できればもっと笑いたかったな~。たぶんこれからもっと面白くなっていくのだろうと思います。追加公演も2ステージ決まって、千秋楽は2/12(火)ですね。

 ここからネタバレします。

 本棚には“夏目漱石全集”的な立派な本と一緒に、ガチャガチャで取ってきたようなオモチャや、子供の写真も並んでいます。紫色の布に包まれた刀(おそらく日本刀?)が入っていて、その内側の壁だけが赤く塗られているのがめちゃくちゃかっこ良かったです。みんな心の中にナイフを持っているよねって思いました。“傷がある”という意味にもなるでしょうし、“日本のどこかに彼らは居るんだ”とも受け取れますよね。

 いろんな意味が込められているように感じて、とても印象に残ったセリフはこちら↓(完全に正確ではありません)。
 増田典子「理解してもらえる可能性があるなら、また来てもらっていいと思います。」

出演=福士史麻、小林亮子、長野海、宇田川千珠子、大久保亜美、海津忠、木引優子、近藤強、齋藤晴香、酒井和哉、桜町元、佐山和泉、鄭亜美、中村真生、畑中友仁
作・演出=平田オリザ 舞台美術=杉山至 照明=岩城保 宣伝美術=京  制作=木元太郎 宮永琢生  企画制作=青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場  主催=(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 平成19年度文化庁芸術拠点形成事業 
【休演日】2/5 【発売日】2007/12/21 前売・予約・当日共=1,500円(日時指定・全席自由・整理番号付)
http://www.seinendan.org/jpn/info/info071213.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 23:46 | TrackBack

【お知らせ】「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」グランプリ発表!

 昨年夏から始まった「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ」の結果が、1/29(火)発売の「TOKYO★1週間」誌面と公式サイトにて発表されました!

 昨年7月の公募開始からグランプリ発表まで、審査員としての緊張感を持ちつつ、わくわく楽しく参加させていただきました。
 最終審査会議では、携わる業種の違う者同士で、熱い本音トークが交わされました。大きな刺激をいただきましたし、個人的には演劇ならではの表現、演劇ファンという客層の存在をアピールできたことも嬉しく思っています。

 参加してくださった劇団の皆様のご尽力に感謝いたします。演劇が持つ力を存分に発揮してくださって、本当にありがとうございました。

 ⇒「お台場SHOW-GEKI城」公式ブログ
 ⇒鑑賞記録
 ⇒開幕直前レポート

Posted by shinobu at 10:44 | TrackBack

2008年01月29日

【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2008春」の概要が発表されました!公募は2/1(金)開始!

 昨年に続いて今年も「CoRich舞台芸術まつり!2008春」が開催されます(⇒昨年の紹介記事、⇒昨年の結果)。
 このフェスティバルの特徴は、審査員が全国どこにでも審査対象公演を観に行くこと。グランプリ受賞団体には次回公演資金として100万円が支援されます!

 CoRich舞台芸術!はたくさんの舞台ファンが集う舞台芸術専門のポータルサイトです。作り手も観客も、舞台好き皆んなで一緒に楽しみましょう!

 「CoRich舞台芸術まつり!2008春
 公募期間:2008年2月1日(金)~2008年2月25日(月)
 開催期間:2008年3月1日(土)~2008年5月31日(土)

Posted by shinobu at 11:01 | TrackBack

2008年01月25日

演劇企画集団THE・ガジラ『新・雨月物語』01/25-02/03世田谷パブリックシアター

 演劇企画集団THE・ガジラは鐘下辰男さんの作品を上演するプロデュース団体です。公式ブログには稽古場写真や舞台写真がいっぱいですよ。

 『雨月物語』は江戸時代後期に上田秋成によって書かれた怪異小説短編集で、今作は1953年の映画『雨月物語』(原作:川口松太郎)をもとに、鐘下さんが新たに書き下ろされたそうです。上演時間は約2時間15分(休憩なし)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『新・雨月物語

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 天正15年(1587年)の冬、大和吉野山中にも太閤検地の棹が入り始めた。
 陶工・熊野源十郎(山本亨)は山中に妻・宮木(月影瞳)、妹夫婦(石村みか&北村有起哉)と住んでいる。彼らの生活は、陰惨なまでの飢えと闘う日々だった。
 野心家の義理の弟・藤兵衛(北村有起哉)は里におりて自分は侍に、源十郎は器を売って稼ごうと無謀な提案をする。
 そうして、病弱な宮木ひとりを残し3人は里を目指し、大蛇山に足を踏み入れるのだった。しかしその晩、大雪になり行者堂に身を寄せていると、冬なのに耳をつんざくような蝉時雨が聞こえてくる。
 その後彼らを待ち受けている運命とは・・・。
 ≪ここまで≫

 全体的に暗い目の舞台。たいまつやろうそくの炎がよく使われます。役者さんの熱演はよく伝わってきましたが、できればもっと小さな劇場で観たかったな~というのが第一の感想でした。
 鐘下さんならではの音と光の演出は、もうちょっと回数を少なめにする方が良いのではないかと思いました。特にエコーは役者さんの演技に説明を加えすぎな気がしました。

 ここからネタバレします。

 おろち山に入った源十郎(山本亨)と藤兵衛(北村有起哉)は、化生(けしょう)の住処に迷い込みいます。「月雲ではなく土蜘蛛」、そして「土」が「陶器」につながるのはイメージ的に好みでした。

 カツラギとは源十郎の妻・宮木(月影瞳)の遊女時代の源氏名で、「よく空蝉を集めている不思議な女だった」と、妖怪たち(若松武史)に捕らえられていたカツラギ(月影瞳)と重なるのが幻想的でした。

出演=山本亨、月影瞳、北村有起哉、森山栄治(*pnish*)、若松武史、石村みか、さとうこうじ、近童弐吉、大石継太、加地竜也、白井圭太、いわいのふ健
川口松太郎原作「雨月物語」より 脚本・構成・演出:鐘下辰男 美術:島次郎 照明:中川隆一 音響:井上正弘(オフィス新音) 舞台監督:白石英輔(クロスオーバー) 殺陣:渥美博 演出助手:坂本聖子 プロデューサー:綿貫凛 宣伝美術:マッチアンドカンパニー 宣伝写真:須藤秀之 主催:有限会社ガジラ
【発売日】2007/11/29 一般S席5,500円/当日6,000円 A席4,000円/当日4,500円 友の会会員割引(S席)5,000円 世田谷区民割引(S席)5,300円 ※シードチケット3,000円(学生割引、コットーネのみ取扱い) 当日受付にて学生証提示(大学生以下学生・専門学校生・演劇養成所の学生に有効)  
http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 23:05 | TrackBack

ジェットラグ・プロデュース『投げられやす~い石』01/24-27新宿ゴールデン街劇場

 ハイバイの岩井秀人さんが作・演出される4人芝居です。出演者には岩井さんを含め、注目されている若手のクセものが勢ぞろい。

 中盤でグイっと心のど真ん中から引き込まれて、終盤はほとんど泣きっぱなし・・・。岩井さん、すごすぎる。
 上演時間は約1時間20分。土日は1日3ステージあります。ベンチシートの小さな劇場です。お早目に劇場に到着されることをお勧めします。終盤はまだ残席あるそうです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『投げられやす~い石

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。一部削除。(役者名)を追加。
 美術学生時代に「4、5年に1人の天才」と言われた佐藤(岩井秀人)。
 その親友の山田(山中隆次郎)は佐藤に憧れていた。
 絵を描けばキャンバスを破って燃やし「燃えていく様が作品だ」と言い、彫刻にトライすれば「今目の前にある木々に勝る芸術はない・・」と遠い目をする。
 そして山田の憧れであった大学のマドンナ、美紀(内田慈)も佐藤は恋人としていた。
 そんなある日、佐藤は忽然と姿を消す。
 「海外に修行に行った」、「あまりの芸術性の高さに発狂した」
 憶測が飛び交う中、佐藤から山田にだけ、連絡が入る。
 (ネタバレ防止のため一部削除)
 待ち合わせ場所に向かった山田の前に、変わり果てた佐藤が現れる…。
 ≪ここまで≫ 

 突然ニョロっと開幕したんです。私は心の準備があまりできておらず、妙な気分でヘンな格好をした役者さんたちがぼそぼそ話すのを眺めていました。「一体、この設定で、このムードで、何を描こうっていうのかしら・・・」といぶかしげに。でも、立っているだけで世界をきっちり表現してくれている役者さんに夢中にもなりつつ、劇の行方を見守っていました。

 タイトルの『投げられやす~い石』に関連するのであろうシーンがありました。でも「一体、何なの、これって???」と、得体の知れない動物を観察するように舞台で行われる意味不明なことを見ていたら、その直後のひとことのセリフで、がっしり心をわしづかみにされました。
 ゆるゆると流れるようでいて、実はものすごい繊細さと緻密さで組み立てられているんですね。中盤以降はすっかりのめりこみ、最後は涙、涙でございました。

 作ること、表現することって一体何なのか。なぜ人は他者を必要とするのか。生きるって何なのか。そんな根源的な問題をシンプルに、直球で描いていたように思います。

 ここからネタバレします。

 感動した気持ちがまだ治まっておらず(笑)ちょっと大胆な書きっぷりです。引用するセリフはうろ覚えですので正確さに欠けると思います。お許し下さい。

 佐藤と山田が河原でアホな石の投げ方を無心に練習しているシーンが長々と続きます。どう見てもバカ・・・なんですよね。でも人間の創作活動って所詮こういうことだよな~と眺めていました。なぜか特別にドラマティックに盛り上がっていた音楽もインパクト大でした。
 “投石方法”を無心に追求する2人は、美大生時代の無邪気さを取り戻したようでした。一通り遊び終わったところで、佐藤が山田に「お前は絵描かなきゃだめだって」って言ったんです。もう・・・この、究極の一言に、落涙。ある人物の、特定の1人に対する、一糸まとわぬ、本物の、心にまっすぐ突き刺さる、意志(愛)。

 佐藤は不治の病に侵されており、見るからに「今にも死にそう」な風体です。カラオケボックスで、佐藤が勢い余って「いのちっ」って言葉を発した時、もう、涙があふれ出てきてしまって、どうしようもなくなりました。

 山田と美紀は佐藤が失踪した2年の間に結婚していて、絵画の世界からは遠ざかっていました。佐藤は「山田はもう絵を描いてないんだろ、だったら誰なんだよ、お前?」と、山田を問い詰めます。確かに・・・やりたいことをやらない(あきらめた)人間って、一体何なのでしょうか。何のために生きているのでしょうか。私もことあるごとに自問するテーマです。
 山田の答えは「俺は、お前を知ってる人間だよ。それだけの人間だ。」でした。すると佐藤が「お前はたけのこが好きだろ。俺のことを知ってるだけじゃないよ。」とかぶせて・・・ここは私のつたない言葉では表現しきれないですね・・・ごめんなさい。誰かと関係を持っているっていうことだけで、人間は人間でいていいんだと思いました。

 佐藤は病院のベッドで描いていた1枚の絵を山田と美紀に見せます。およそ“天才”扱いをされていた頃の佐藤の絵とは、全く違うものだったのでしょうけれど、構図が面白いし味わいもある絵でした。佐藤が語るその絵に込められた意味も、凄かった。

 セブンイレブンの怖いフリーターと重なった死神(中川智明)が、佐藤を黄泉の国へ連れ去ろうとします。でも美紀と山田の歌声が死神の動きを止めて、佐藤は自ら静かに死んでいきました。友の歌声が佐藤のいのちを祝福していたんですね。カラオケの歌があんな祝祭ムードを生み出すなんて。ミラーボールの安っぽい光があんなに神々しいなんて。

 まさか“死にオチ”になるとは全く予想していませんでした。だいたい、誰かが死ぬとおのずとドラマは生まれるものですから、私はそういう作品があまり好きではないんです。でもこの作品については、佐藤の死は必然だと感じました。
 自ら死を迎え入れた(生を全うした)人間の美しさがありましたし、また、人間はどんなに高尚なことを言っても、やっても、死んだら無になるんだってことが表されていたと思います。人間のいのちは奇跡だけれど、同時にクズみたいなものなんですよね。そのクズの1つ1つが、かけがえのないものなんだと思います。

出演=山中隆次郎(スロウライダー)、内田慈、中川智明、岩井秀人(ハイバイ)
作・演出=岩井秀人(ハイバイ)  照明:松本大介(enjin-light) 富所浩一 音響:荒木まや 中田摩利子(OFFICE my on) 舞台監督:T-BOY金子 絵画製作:いちこじま画伯 宣伝美術:冨田中理(SelfmageProdukts) 当日運営:三村里奈(MRco.) プロデューサー:阿部敏信 企画・製作:ジェットラグ
【発売日】2007/12/15 前売3000円/当日3500円 【25日(金)14:00の回】前売2700円/当日3200円
http://www.jetlag.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 01:00 | TrackBack

2008年01月23日

劇団☆新感線『いのうえ歌舞伎☆號「IZO」』01/08-02/03青山劇場

 劇団☆新感線のいのうえ歌舞伎の新作です。V6の森田剛さん(Wikipedia)が主演の幕末もの。主役が岡田以蔵(Wikipedia)なんですね。脚本はグリングの青木豪さんです。號・剛・豪でgoつながりですね。

 いつものアクション・エンタメ路線全開な新感線ではなく、全体としては少々地味だったかもしれません。でも私は大いに感動しました。
 上演時間は約3時間30分(途中25分の休憩を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『IZO

 殺陣が、胸に痛かった・・・。かっこいいし熱さもありますが、何よりも、斬り合うシーンから悲しみが感じられたことが感動的でした。舞台で起こる具体的な出来事の奥(裏?)にある、目に見えないものが、ずっと伝わってきていました。
 青木さんの脚本の大切な部分をいのうえさんが演出すると、こんな形になるんだな~と感慨深く拝見しました。新感線だけど、グリングでもあったというか。心が揺り動かされました。

 スクリーンに映る動画は切り絵の絵本のようで、背景に合った人影を映し、さらに実際の舞台にいる役者さんたちとも上手く重なっています。アナログなムードが素敵。手前と奥でスクリーンが2枚あるのも効果的でした。

 森田剛さんも戸田恵梨香さんも、すごく良かったです。森田さんの動きには疾走感があり、激しい動作のひとつひとつがとても切なかった。はりあげて枯れる声に悲しみがありました。戸田さんも、可憐な姿ながら、今ここで以蔵と向き合って勝負をするんだという覚悟がありありと感じられて、2人のシーンにとても引き込まれました。

 坂本竜馬役の池田鉄洋さんも強く印象に残りました。笑い担当としてもさすがでしたが、勝海舟の考えを以蔵に説明するシーンが特に素晴らしかったように思います。

 ここからネタバレします。

 血しぶきが吹き出す演出がたくさんありました。人間1人の命が失われることを丁寧に描いてくれているように感じて、赤い水が流れるのを見る度に胸が傷みました。
 前半で悲しさが頂点に達したセリフ↓
 以蔵「天が剣を使わせる時、それは暗殺とは言わない。天誅と呼ぶんです」(土佐弁で)

 以蔵は何度もたずねられます。「これから、どうするのか?」と。でも彼は答えを出せないままひた走ります。
 そして死ぬ前に口から出たのは、「天は動き続ける」「本当の天はどこにあるんだ?」というセリフでした。※言葉は正確ではありません。

≪東京、大阪≫
出演:森田剛、戸田恵梨香、田辺誠一、千葉哲也、粟根まこと、池田鉄洋、山内圭哉、逆木圭一郎、右近健一、河野まさと、インディ高橋、磯野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、村木仁、萩原利映、川原正嗣、前田悟、武田浩二、横山一敏、藤家剛、矢部敬三、加藤学、川島弘之、大橋てつじ、西川瑞、愛田芽久、葛貫なおこ、倉田さえ子、蔦村緒里江、下田智美、木場勝己、西岡德馬
脚本:青木豪 演出:いのうえひでのり 美術=堀尾幸雄 照明=原田保 衣裳=小峰リリー 音楽=岡崎司 音響=井上哲司(FORCE) 音効=大木裕介(Sound Busters) 振付=川崎悦子(BEATNIK STUDIO) アクション・殺陣指導=田尻茂一・川原正嗣・前田悟(アクションクラブ) アクション監督=川原正嗣(アクションクラブ) ヘア&メイク=河村陽子(ビタミンズ) 小道具=高橋岳蔵 特殊効果=南義明(ギミック) 映像=上田大樹(iNSTANT WiFE) 大道具=俳優座劇場舞台美術部 歌唱監督=右近健一 演出助手=山崎総司(Playing unit 4989) 舞台監督=安田武司 宣伝=ディップス・プラネット 制作協力=サンライズ・プロモーション東京(東京公演) 票券・広報=脇本好美(ヴィレッヂ) 制作助手=辻未央(ゴーチ・ブラザーズ 制作補=小池映子(ヴィレッヂ) 制作=柴原智子(ヴィレッヂ) エグゼクティブプロデューサー=細川展裕(ヴィレッヂ) ヴィレッヂ 主催:ヴィレッヂ(東京公演)/関西テレビ放送・サンライズプロモーションズ大阪(大阪公演)企画製作:劇団☆新感線 ヴィレッヂ
S席 11,000円 A席 9,500円 プレビュー 1/8(火) S席 10,000円 A席 8,500円
http://www.vi-shinkansen.co.jp

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Posted by shinobu at 14:26 | TrackBack

2008年01月22日

青年団プロジェクト公演『隣にいても一人』01/17-27こまばアゴラ劇場

 約1時間の4人芝居を、7種類の方言&英語の朗読で上演する企画です。メルマガ1月号でもご紹介しました。私が拝見したのは青森編。上演時間は約1時間5分。

 言葉の意味がわからなくっても面白かったです。方言って独特の空気を持っていますよね~。これは色んな地域のバージョンを比較するともっともっと面白いと思います。残念ながら私は青森編しか観られませんが(涙)。

suddenly_married_stage.JPG
舞台デザインの展示
 劇場ロビーで、各地で行われた公演の舞台美術の写真と模型が展示されています。いろんな町で生まれた作品たちが、東京に集合してくれたんだなーと思いました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『隣にいても一人
 ↑クチコミがいっぱいですよ~!
 レビューをアップしました(2008/01/25)。

 ≪『隣にいても一人』とは?≫ 公式サイトより
 朝目覚めると何故か夫婦になっていた昇平とすみえ。
 離婚の危機にある彼らそれぞれの兄と姉。
 二組のカップルを通して、夫婦のあり方を淡々と綴っていく
 平田オリザ流不条理劇。
 ≪ここまで≫

 2003年に観た時と同様、やはり最初の方で落涙。「目覚めたら夫婦だった」って、奇跡ですよね。何でも誰かと一緒に信じられれば事実になるんですから、人間にはそもそも幸せになれる実力が備わっているんだと思います。それがハッピー。

 それにしても、見比べたかったな~・・・。地域ごとの違いというと、まず言葉ですよね。他にもパンの食べ方とかトイレに張ってあるポスター(笑)なども、個性が出ているそうです。また、登場人物の年齢設定によってセリフや設定が変わっているんですって。例えば兄と姉の娘の年齢とか。

 青森編では畑澤聖悟さん演じる兄がものすごいダメ男で、もう、そのダメっぷりがダメダメすぎて(笑)、情けなくって、可愛くって、笑えました。「娘には寂しい思いをさせちゃった」とかつぶやくんですけど、「いやいや、娘はあなたが居なくてせいせいしたかもしれないよっ!」って思ったり(笑)。2003年の時の兄役はたしか、ちゃんとしたサラリーマン風だったので、「そりゃー娘も可哀想だ」って共感したんですよね。

≪三重、広島、青森、熊本、東京≫ 出演者*=青年団
●青森編 出演:畑澤聖悟(渡辺源四郎商店) 小寺悠介 森内美由紀* 工藤倫子*
●三重編 出演:片田俊二 坪井祐之 山本裕子* しんそげ*
●広島編 出演:河村竜也(*ブンメシ) 坂田光平 田原礼子* 池田あい
●熊本編 出演:河原新一 奥村泰自(演劇微小集団ふわっとりんどばぁぐ) 木内里美 根本江理子*
●盛岡編 出演:くらもちひろゆき(架空の劇団) 臼井康一郎(プラシーボ) 高橋縁* 角舘玲奈*
●関西編 出演:永井秀樹* 二反田幸平* 井上三奈子* 端田新菜*
●英語版(リーディング) 共同演出:工藤千夏* 出演:近藤強* 畑中友仁* 松田弘子* 齊藤晴香*
●帯広編 演出:片寄晴則(帯広演研) 出演:龍昇(昇竜企画) 富永浩至(帯広演研) 坪井志展(帯広演研) 上村裕子(帯広演研)
舞台美術コーディネーター:杉山至(青年団) 照明:岩城保(青年団) 舞台監督:島田曜蔵(青年団) 宣伝写真:momoko japan 宣伝美術:京 グッズ・デザイン:ドラゴン・ヤー 英語版翻訳:小畑克典(青年団) 英語版翻訳監修:小畑みはる 制作:尾形典子(青年団) 佐藤誠(青年団)
前売・予約・当日共2,000円 ペア券3,000円 8演目通し券(前売り・予約のみ) 8,000円
http://www.seinendan.org/tonari/

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Posted by shinobu at 17:31 | TrackBack

2008年01月19日

冨士山アネット『太陽』01/19-20シアタートラム

 冨士山アネットは作・演出・振付・美術などを手がける長谷川寧さんと、衣裳パフォーマーの山下和美さんの2人ユニットです。私が最近観たのはこちらでのパフォーマンスでした。

 面白かった~っ!!乱暴に投げ出すような、でも若々しくて楽しい動き(ダンス)とその熱量、そして大音量の音楽に圧倒されて、口があんぐりと空いたままの1時間弱でした(笑)。

 明日の14:00開演と18:00開演の2回公演で千秋楽です。上演時間が1時間弱なので、お隣りの世田谷パブリックシアターで上演中のNibroll『ROMEO OR JULIET』の16:00開演の回と、はしご観劇が可能なんですよ。劇場制作さんいわく「素晴らしい偶然の時間設定!(笑)」。

 今月は毎月シアタートラムに通っています(⇒)。来週はreset-N『』ですね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『太陽
 レビューはひとことだけアップしています。加筆予定。

 ゲーテ作『ファウスト』第1部を現代風にアレンジ&凝縮した約1時間。セリフはほとんどありません。
 開演前に舞台上手のスクリーンに『ファウスト』のあらすじが何度か映写されます。パンフレットにも同じ文章が書かれていますので、開演前に読まれることをお勧めします。

 つづく。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:長谷川寧/矢作勝義(世田谷パブリックシアター制作)

ニューイヤーステージ・フリーステージ演劇部門
出演:沼野周平、山本伸一(BQMAP)、町田カナ、齋藤由香り、大石丈太郎(幻シンキロウ)、岩☆ロック(岩☆ロック座)、石川正義(ク・ナウカ)、藤代博之(CAVA)、内山奈々(チャリT企画)、小椎尾久美子、長谷川寧、すがぽん
作・演出・振付・美術:長谷川寧 衣裳パフォーマー:山下和美
【発売日】2007/12/02 般2,500円/団体券6,600円(同一公演3枚同時購入・前売のみ取扱い) TSSS1,250円(オンラインのみ取扱い) 友の会会員割引 2,300円 世田谷区民割引 2,400円
※フリーステージ2劇団通し券4,000円 ※柿喰う客、KAKUTA、冨士山アネット、reset-Nの4公演セット券9,700円(4公演各1枚同時購入) ※2劇団通し券、4公演セット券は劇場チケットセンター電話予約&店頭にて前売のみ取扱い
http://fanette.fc2web.com/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_95.html
インタビュー:http://setagaya-pt.jp/podcast/2007/12/vol3.html

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Posted by shinobu at 22:30 | TrackBack

MU『愛の続き/その他短編(Bバージョン)』01/17-21 OFF OFFシアター

 ハセガワアユムさんが作・演出されるMU(ムー)の4本立て公演(2本ずつ交互上演)です。私はBバージョンを拝見。上演時間は約1時間50分。

 あらすじと登場人物紹介を詳しく公表してるのがスバラシ~ですよね~♪
 前回も1バージョンしか観られなかったので「今回こそ!」と思ったのですが、叶わず・・・(涙)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『愛の続き/その他短編
 レビューをアップしました(2007/01/21)。

 まず、チラシやWebサイトから伝わってくるMU(というかハセガワアユムさん)の姿勢に惹かれます。どろくさい印象を持たれがちな演劇界を軽快なリズムで闊歩し、ヘヘっと笑いを浮かべながらグサっと主張を突き刺して来るような、ちょっとしたヒール(悪役)っぽいスタイル。でも傲慢になって心を閉ざさしているわけではなく、観客からの「反射」(アンケート)をわくわくしながら求めている、そんな姿がかっこいいと思います。

 ただ、今回は前回ほどのポップさが感じられなかったのが残念。脚本は面白いな~と思うところがありましたが、役者さんの演技に信じられるところが少なかったです。前回はセリフの裏側で舞台の空気がぎゅるぎゅると動き出すのを感じられたのですが。

 俳優は、ひとことも話さず、動かず、ただ立っているだけで、今そこにある世界を表現できるものだと思います。だから個性が強いめの登場人物を揃えて、それぞれが少々大げさめに演技をするお芝居って、私はあまり得意じゃないんですよね。もちろん気にならずに観られる人には問題ないと思います。

 ここからネタバレします。

■『愛の続き(の続き)』
 出演:斉木まな/杉木隆幸/浅倉洋介/平間美貴/西山聡/福原冠

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 元カレ(佐倉)に呼び出された元カノ(松田)は、今カノ(花子)の相談を延々とされている。時折脱線し、昔話に花を咲かせてはいいムードになる二人を見ていた憲司(松田の友人)は、隣の席から「絶対ヤラれるぞ」と冷やかして来る。相談の内容は、漫画家の今カノが自分に熱烈なファンのストーカーがいると思い込んでいる妄想癖があり、その謎を解いて行くと病んでしまった原因が佐倉にあるのでないかと松田は突き止める。身に覚えの無い佐倉は過去の恋愛からヒントを得ようと「もう一度、ヴァーチャルでいいから彼女になって」と懇願するも、それは"またも"ヴァーチャル(漫画)と現実の鼬ごっこの入り口に過ぎなかった。
 ≪ここまで≫

 ある漫画家(杉木隆幸)の熱狂的なストーカー体質のファン(西山聡&福原冠)が、その漫画家の自宅に押しかけて、ドタバタの包丁騒ぎが起こります。その「ドタバタ」を無理やり起こしているように感じてしまって、あまり入り込めず。
 玄関のドアの処理の仕方が曖昧なのも気になりました。

■『5分だけあげる』
 出演:根津茂尚/浅倉洋介/松下幸史/辻沢綾香/西山聡/平間美貴/杉木隆幸/奥田史香

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 どこにでもある小学校のブッ壊れた6年2組の授業参観日。早朝の教室には小さなロミオとジュリエットの2人が「この街を出よう」と誓いあっていた。早朝の職員室では、副担任の小笠原が吐きながら電話の応対をしていた。担任の梶浦は珍しくさわやかな笑顔で登校し、全員が揃い次第、導火線に火をつけようとしていた。しかし学級崩壊の為、いつまで経っても出席者は2人より増えず、親子含めたった6人の授業参観が始まり、梶浦はいつもの口癖通り「みんなに5分だけあげよう」とゆっくり微笑んだ。
 ≪ここまで≫

 学校とPTAものの演劇は最近増えているように思います(例:『遭難、』『親の顔が見たい』)。とても身近で重要な、いまや抜き差しならない社会問題だからだと思います。またこの作品は、ジャセコという大型スーパーに吸収されそうな、さびれつつある商店街のお話でもあります。
 そこでおエライ常識を振りかざしながら裏では不倫三昧の両親、すでに精神が擦り切れてしまった教師、世界に絶望した小学生らを描き、今の日本のありのままの日常に肉薄しようとしているように感じました。さらに自分の意見も盛り込んでいるのも良いと思います。

 私はあらすじや設定などの前知識ゼロで観劇するタイプの観客です(それが好き)。目の前の役者さんおよび舞台装置などの演出で、その場にある世界を感じ取りたいと思っています。そういう意味で、どんな街のどんな学校の出来事なのかがわかりづらかったですね。セリフではしっかり説明されているのですが、役者さんの存在の仕方がリアリティに欠ける印象でした。
 例えば、小6のクラスになぜか生徒が2人しか出てこないのは、「学級崩壊しているから」でした。セリフでは語られますが、2人の生徒の演技からは“他の生徒の不在”を感じにくかったです。

 ここからネタバレします。

 教師(根津茂尚)は教壇に時限爆弾をセットして自爆テロをたくらんでいました。ふとどきな親たちが教室から出て行って自分1人で爆発を待っていたら、生徒(松下幸史)が入ってきてしまいます。その生徒も自殺願望があったので敢えて教室に戻ってきたのですが、教師が生徒を無理やり押し倒して引きずって、教室の外に連れ出します(爆発から生徒を守るため)。そして爆発音は鳴らず、暗転して音楽が鳴って終幕。かっこえーっ!これぞパンクだぜっっ!て思いました。

MU、大好評の濃過ぎる短編集公演、第二弾。 イアン・マキューアン原作の表題作をMUが完全超訳(ほぼ別物)
出演(A&B):斉木まな、寺部智英(拙者ムニエル)、足利彩(経済とH)、長谷川恵一郎(くろいぬパレード)、松下幸史(動物電気/乱雑天国)、福原冠(活劇工房)、杉木隆幸(playunit-fullfull)、辻沢綾香(双数姉妹)、奥田史香、浅倉洋介(風琴工房)、根津茂尚(あひるなんちゃら)、橋本恵一郎、平間美貴、西山聡(ブラジル)
作・演出:ハセガワアユム(MU) 舞台監督:松澤紀昭 照明:元吉庸泰(エムキチビート) 音響:岡田悠(SoundCube) 舞台美術:袴田長武+鴉屋 宣伝美術:イシイマコト(united.)イラストレーション:山田羽菜江 制作協力:佐藤希(Karte) 林みく(Karte)制作補助:新井真理子(Karte) 清水建志 内山容里子 藤岡美咲 本渡綾佳 マット前転 吉澤和泉 企画/制作・MU
【発売日】2007/11/23 前売・当日 2500円(全席自由・日時指定) セットチケット(全席自由・日時指定) [A][B]2枚セット販売 ※通常価格(2500円×2枚)5000円が→なんと3500円と非常にお得!リピーター割引:半券持参の方に限り、もう1バージョンを1500円で御覧になれます。17日のみ初日割引で2200円とナイスプライス!
http://www.mu-web.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 22:30 | TrackBack

【つぶやき】新国立劇場2008/2009シーズンラインアップ発表

 新国立劇場のホームページがリニューアルしています。そして、2008/2009シーズンの演目が発表されたようです。

 演劇は・・・若手がっっ!! すごっ!

 演劇ページのニュースに「今月の注目女優インタビュー 七瀬なつみ」が紹介されています♪『屋上庭園/動員挿話』のチケットは発売中!

Posted by shinobu at 14:52 | TrackBack

2008年01月18日

三条会『メディア モノガタリ』01/17-20ザ・スズナリ

 関美能留さんが構成・演出される三条会。千葉を拠点に活動されていますので、東京のザ・スズナリ公演はありがたいですよね。

 ギリシア悲劇の『メディア』は何度か拝見していますけど、やっぱり三条会ならではの、オリジナルな『メディア』でした(笑)。上演時間は約1時間25分。パンフレットに書かれたあらすじを読んでからご覧になると良いと思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『メディア モノガタリ

 今回は・・・音楽、が、見どころ?(笑)
 メディア役の大川潤子さんが大奮闘(観客の目から見て、ですが)。「大川さんだから出来ることだよな~、すごいな~」と圧倒されつつ、めちゃくちゃ頑張ってる大川さんを見れば見るほど、「バカだな~♪」って笑っちゃいながら、いとおしくなったりもしました。

 一見、深刻なのか本気でバカをやっているのかが判断しづらいんですよね(笑)。でも、「笑っていいのか、な??」と迷いが生まれても、どうしても可笑しくってたまらなくなって、吹き出してしまう瞬間がすぐにやってきます。自分の感覚にまかせて、ストーンと身を投げ出してしまっていいんだと思います。最初は不安になるかもしれないけど、三条会はちゃんと最後までやりきって責任を取ってくれます。大人なんだよなー。

 観ていて感じたことは:
・人はみな、自分だけの世界で自分ならではの生き方をしている。誰に断りもなく、勝手に。自由気ままに。傲慢に。
・そんなバラバラの人間たちが、あるルールにのっとって生活しているのがこの世界。
・同じ場所で同じ空気を吸って、同じルールで動いているんだけど、よく観察すると全く違う動きで違うことを考えてるのがわかる。でも、空間全体で見るとそれが調和している。

・女は、男に翻弄されているように思っているが、実は男に頼って、利用して、うま~く生き残っている。
・生き抜くために手段を選ばず、あさましく、もがく女は滑稽。でも愛らしい。
・生まれて、勝手に生きて、調和して、パタっと死ぬ。人生はその繰り返し。
 などなど・・・。

 今回は、「頭がぐちゃぐちゃになって、どうしていいのかわからなくなって、なぜか涙が溢れ出てくる・・・!」というような体験ではなかったですね(例:『ひかりごけ』)。筋が1本ビシっと通ったような、比較的シンプルな演出だったように思います。
 ラストは完全に「シテヤラレタ!」と感じて、そこで流れていた音楽を聴きながら、しばらくは席を立たずにじーっと座っていたくなる余韻がありました。

 ここからネタバレします。

 パンフレットに記載されていた劇中使用曲はこちら。
・globe「FACE」(1997年)
・JUDY AND MARY「DAY DREAM」(1994年)
・森高千里「雨」(1990年)
・戸川純「蛹化の女」(1983年)
・山口百恵「スター誕生again~メドレー」(1980年)
・小室哲哉「genesis of next」(orchestra version)

 これらの楽曲が流れる中、メディアがほとんど1人でずーーーっとセリフを言い続けます。
 他のお芝居で何度か聞いて耳に残っている『メディア』のセリフですが、「そこを、そう言うかっ?!」ってツっこみたくなるぐらい解釈が違っていて可笑しかった(笑)。

 最も面白いのは『メディア』のセリフが音楽と歌詞に合わさっていくところですよね。「あぁ、女って・・・もうっ!(どうしようもなくバカだ/ズルくて汚い/など)」と共感したり、あきれたり。

 劇場の正面の壁にデジタルに時間が表示されます。最初に表示されているのは1時間で、1秒ずつ減っていくんです。お芝居が進むのと同時進行で分数は減っていって、最後に「0」が表示された瞬間にぴったりお芝居が終わるという・・・なんともアメイジング!な終幕。見世物として面白いですし、人間の身体の可能性を感じますよね。どうやってお稽古してるのかしら・・・(笑)。

出演:大川潤子、榊原毅、立崎真紀子、橋口久男、中村岳人、牧野隆二(ク・ナウカ)
原作:エウリピデス(ギリシャ悲劇『メディア』) 構成・演出:関美能留 照明デザイン:佐野一敏/関美能留 照明オペレート:佐野一敏 音響オペレート:山下真樹 宣伝美術:京 制作:久我晴子 主催:三条会
【発売日】2007/11/09 一般 前売3,000円 当日3,500円 学生 前売2,000円 当日2,500円 ※学生券をお求めの方は、学生証を携帯ください
http://homepage2.nifty.com/sanjokai/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 01:04 | TrackBack

2008年01月15日

劇団とっても便利『ミュージカル「complex」』01/11-15青山円形劇場

 劇団とっても便利はオリジナル・ミュージカルを作っている大阪のカンパニーのようです。
 どうしても体調がおもわしくなくて、途中休憩の時に帰りました。ごめんなさい。

 ⇒CoRich舞台芸術!『complex

 開演が15分以上遅れました。原因は、1人の観客が指定の席に座ろうとしないから。これには驚きました。がっしりとした体型の男性が、自席ではない舞台の近くの席に勝手に座って動こうとしないんです。場内誘導スタッフの女性ががんばった結果、おそらく自席なのであろう客席中央よりの席に移られて、やっと開幕。

 なぜそこまでがんばって、その人に移動してもらわなきゃダメだったのかしら・・・と不思議に思ったんですが(もともと舞台近くの席は空席だったので)、前半の終わり間際にその理由がわかりました。出演者が客席に降りてくるシーンがあったんですよ。きっと出演者のどなたか(おそらく若い女優さん)のファンなのでしょう。場内誘導も大変な仕事ですね。

 ここからネタバレします。

 全日本国民的美少女コンテストで賞を取っているような美少女が出演していました。例えばバー“complex”の「可愛い子募集」という広告を見て応募してきた女の子(本田有花)役。「私、可愛くないのに・・・」って言ってたけど、あなた、美少女コンテストで賞取ってるじゃないっ!(笑) そのまま役名も「可愛い子」でした。ほんとに可愛かったです。

≪大阪、東京≫
出演(登場順):本田有花、須藤温子、上杉祥三、丹羽実麻子、柴田かよこ、大野裕之(ヨガ・パイナップル)、高嶺ふぶき、うえだ峻、多井一晃、中島ボイル、上野宝子、八田幸恵、鷲尾直彦、沖田星子、佐藤都輝子、吉田悠来、中村瑤子、細入万美恵、浜田陽子、道越夕葵、上野有佳子、丸岡亜美子、梅原愛、松田文香、青澤佑樹
作曲・脚本・演出: 大野裕之 振付: ミス・イヴォンヌ/沖田星子/吉田悠来  編曲・演奏: 丸山潤/砂守岳央/吉田カズト/井澗昌樹 音楽監督:砂守岳央 舞台監督: 青木一雄(スタッフユニオン) 舞台美術:増田寿子 衣装:半田悦子 照明:三澤裕史 音響:藤井真紀(テクニカル・アート) 歌唱指導:浦千鶴子 合唱編曲: 浦千鶴子/沖田星子 撮影:伊東俊介 演出助手:鷲尾直彦/梅原愛 制作:竹内充春 企画・製作: 大野裕之/間杉直子 主催: (大阪公演)毎日放送/fm osaka/株式会社ハートス/劇団とっても便利 (東京公演)TOKYO FM/劇団とっても便利
前売 一般:5500円 学生3500円 当日 一般:5800円 学生3800円 (学生チケットは劇団とっても便利電話でのみ発売。1ステージ25枚限定)
http://www.benri-web.com/

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Posted by shinobu at 22:10 | TrackBack

【写真レポート】王子小劇場『2008年新年会・2007年佐藤佐吉賞授賞式』01/14王子小劇場

20080114_iwai.JPG
劇場玄関の「祝い」看板

 王子小劇場で毎年開催されている佐藤佐吉賞授賞式にお邪魔致しました。佐藤佐吉賞は、王子小劇場の職員が、1年間に王子小劇場で上演された公演(2007年は50作品)の中から最も優れた作品を選び、表彰する賞です。

 本来は作り手さんだけが集まる会なのですが、王子小劇場支援会員も招待されました(⇒fringe blog関連記事)。
 王子小劇場を中心に、若手カンパニーの演劇コミュニティができているんですね。熱気ムンムンの場内をちょこっと撮影してきました。

 劇場職員の玉山悟さんら3人の熱いパフォーマンス(笑)で開会。すごかったです。あんなに暴れて大丈夫なのか?!王子小劇場は公演もトンガってますが、職員も相当キてますね(笑)。
 ↓劇場内には平台で作られたテーブルが多数。お食事も飲み物も食べ放題・飲み放題です(受付で会費1,000円を支払いました)。
oji_theater1.JPG

 ↓バー・スペースにはバーテンダー経験のある劇場職員の黒澤世莉さん(右)。
bar.JPG

 ↓演出賞にノミネートされていた青森県出身の畑澤聖悟さん(左)と中屋敷法仁さん。高校演劇の世界で戦ってきて、まさか王子小劇場で再会とはっ!世代の違いにもびっくり(笑)。
 畑澤「中屋敷くんの学生服姿をリアルタイムで見ているのは、この中では私だけですね。」
hatasawa_nakayashiki.JPG

 ↓調光室ではZOKKYののぞき部屋公演『勝手に、王子トリビュート』(3本立て)が上演中。残念ながら私は観られず。一般向け公演も予定されているようです。
zokky.JPG

 授賞式終了後は終電までご歓談タイム。最優秀賞を多数受賞した小指値と、同世代の柿喰う客の面々が大いに盛り上がっていました。若いってスバラシイ(笑)。 

 個人的には空想組曲『小さなお茶会』で“ドエス”の喫茶店ウェイターを演じられた森下亮さんが、最優秀助演男優賞を受賞されたのが嬉しかったです。あの役はほんと、ゾクゾクするほど凄かったんですよ。

王子小劇場:http://www.en-geki.com/

※注意を払って記事を掲載していますが、正確な情報は公式サイトでご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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Posted by shinobu at 16:32 | TrackBack

【写真レポート】赤坂RED/REVOLUTION第一弾『東京』最終オーディション01/10赤坂RED/THEATER

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赤坂レッドシアター入口

 赤坂RED/REVOLUTIONは、全キャストをオーディションによって選定する、役者さんにとっても観客にとっても垂涎モノの企画です(⇒告知、⇒fringe blog記事)。

 第一弾『東京』の作・演出はTHE SHANPOO HATの赤堀雅秋さん。昨年上演された『その夜の侍』が岸田國士戯曲賞にノミネートされている、若手で最も注目されている劇作家・演出家の1人です。

 応募者総数はなんと600人以上!その中からキャストに選ばれるのは15人です。白熱の最終オーディションを取材させていただきました。

 ★結果は本日(1/15)、公式サイトで発表予定です!

 まず書類審査で600人から300人に絞られ、1/7(月)から1/9(水)の3日間の第2次オーディションで、最終オーディションに進む56名が選ばれました。2次では7人ずつのグループで実技審査があり、1グループにかけられた時間は約30分間だったそうです。1人につき4~5分ですね。

 『東京』には15人の登場人物がいます。最終オーディションでは1人の登場人物につき2人~6人の候補者が残っており、その役が登場するシーン(脚本3ページ分ぐらい)を候補者の数だけ繰り返すという、とても丁寧な審査でした。数人の会話シーンを演じるので、他の役柄についても候補者が交互に演じていきます。

akahori_kamiya.JPG
赤堀さん(左)と上谷さん

 赤坂RED/THEATERチーフプロデューサーの上谷忠さんからお話を伺いました。
 上谷「東京で公演を打とうとすると、まず劇場を予約するところから始めざるを得ないんです。劇場費などの公演経費を考えて、確実に集客が期待できる人気俳優をキャスティングします。そうなると、キャストに合わせて戯曲を選ぶ(執筆依頼する)場合も出てきますので、常に戯曲のための最高のキャスティングができるとは限りません。心苦しいところなのですが、それが現実です。また、集客を出演者に頼ったシステムというのは、必ずしも演劇界全体のためになるとは思えないんです。」

 上谷「今の若い人の芝居がものすごく面白くてね。今回のオーディションでも非常に個性が濃い(笑)、才能のある若者ばかりが集まってくれました。だからものすごくわくわくしてるんですよ!一緒に面白い芝居を作りたい。真面目に、普通に作って、それが評価されて、演劇の観客が増えてくれたらと心から願っています。お互いに磨きあって、演劇界を盛り上げていきたいです。」

audience1_small.JPG
オーディション中の客席風景

 オーディション会場は公演会場でもある赤坂RED/THEATERの劇場内。実技はステージ上で行い、審査をする作・演出の赤堀さんや今企画のプロデューサーさんらと同様、オーディション参加者も客席に座って待機します。だから、役を競い合う相手の演技も見るし、自分も見られている状態なんですね。
 特に1つの役の候補が2人しか残っていない場合は、何度も交互に舞台に立つことになりますので、あからさまに“比較”されます。オーディションのシビアさをひしひしと感じました。

 オーディション開始前に、赤堀さんは参加者に向けてこんなお話をされました。
 赤堀「この企画は希有なものだと思います。こんなに純粋に、演じることを追求して活動している方々にお会いできて、参加して心底良かったと思っています。このオーディションには何の政治も働いていません。実力至上主義で選ばれ方々ですから、自信を持っていただきたいです。ここまで来ると、もう芝居の上手い下手で判断できるわけではない状況です。戯曲も登場人物も決まっていますので、見た目やバランスで選ばざるを得ませんから。」

stage_3persons.JPG

 確かにどなたにもモーレツな(笑)個性があり、自然と目が引かれる方々ばかり。大きな舞台や有名劇団公演でお見かけする役者さんも多く、セリフをすべて覚えている方もいらっしゃいました。
 会場に張り詰めた緊張感にシビれつつ、スタッフと参加者の皆さんの真剣さもじわじわと体に染みて来ます。見学者の勝手な立場からだと、スリリングで快感でもありましたね。

 お昼過ぎから夜までべったり見学させていただいてわかったのは、登場人物の対話がさまざまなキャストで繰り返し演じられることで、『東京』という作品が具体的に立ち上がってくるという事実でした。赤堀さんがオーディション中に演出を加えると、それに応える役者さんの演技が新しい化学反応を生み出します。その度に私は、演劇の力がぐるぐると重みを持ってうねりながら、劇場空間にのぼってくるように感じました。

 お芝居は、ある確定した企画のもとに全スタッフが集結し、公演初日にはじめて観客の目に触れるのが一般的です。赤坂RED/REVOLUTION『東京』は、骨組みが形づくられる前から600人以上の演劇人によって注目され、4日間の壮絶なオーディションを経てはじめて企画が確定されました。今の東京では稀な創作過程を経たことになります。
 オーディション参加者をはじめ、このプロジェクトを立ち上げ実行している方々の勇気ある挑戦を目の当たりにして、大いに刺激を受け、元気ももらえました。一観客としても公演初日がとても楽しみです。

 赤坂RED/REVOLUTION
 『東京
 作・演出:赤堀雅秋(THE SHAMPOOHAT)
 日時:2008年3月13日(木)~3月23日(日)全13ステージ
 会場:赤坂RED/THEATER

赤坂RED/REVOLUTIONプロジェクトメンバー:上谷忠(J-clip) 伊藤達哉(ゴーチ・ブラザーズ) 山家かおり(Me&Her コーポレーション) 石井久美子(石井光三オフィス) 田窪桜子
http://www.tokyo-red.net/

※注意を払って記事を掲載していますが、正確な情報は公式サイトでご確認ください。
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Posted by shinobu at 01:42 | TrackBack

2008年01月14日

【稽古場レポート】わらび座『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』稽古初日01/04わらび座 第五けいこ場

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わらび座 第五けいこ場

 新年早々、秋田県角館のわらび座を訪れました。昨年秋にたざわこ芸術村にお邪魔して以来です。(⇒写真レポート

 わらび座は今年、手塚治虫の名作漫画「火の鳥」をミュージカル化します(⇒制作発表の写真レポート)。3/28(金)~29(土)にパルテノン多摩でプレビューがあり、4/25(金)に新宿文化センターで開幕します。2009年まで全国ツアーが続く大規模公演です。
 演出家の栗山民也さんらビッグなスタッフ陣を向かえた、一大プロジェクトの稽古初日を見学させていただきました。

 ⇒虫ん坊2008年2月号(2008/02/02リンク追加)
 ⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」

 ↓角館駅に降り立つと、一面の雪景色!駅についた頃から吹雪き始めました。
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 ↓わらび座の本拠地・たざわこ芸術村へは角館駅から車で約10分ほどです。車の窓からの景色も真っ白!
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 ↓第五けいこ場です。たざわこ芸術村の敷地からほんの少し離れたところにあります。
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 ↓広い稽古場には出演者とメインのスタッフが集結。演出の栗山さんらを迎えた公式の顔合わせです。
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 栗山さんと音楽の甲斐正人さんをはじめ、振付の田井中智子さん、歌唱指導の矢部玲司さんも、東宝ミュージカル『マリー・アントワネット』を作ったチームなんですね。これは期待も高まります!
 まずは明るいムードの中、栗山さんのご挨拶から始まりました。 

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↑栗山さんと演出助手の栗城宏さん

 栗山「『火の鳥』とは、正体がつかめない、いわば永遠の課題なんだと思う。それはまるで運命のように目には見えない、得体の知れないものを探求すること。稽古が終わって本番になっても、ステージをやる度に奥深い、謎に包まれたドラマを探して行くことになると思います。出来上がったシーンをただそのまま繰り返すのではなく、これで終わったと思わないで、常に動くことで何かが見つかっていくんじゃないかな。」

 栗山「この舞台に主役はありません。メインの役といっても多く登場するだけで、たまたまその時、その人に光が当たっているだけ。例えば8人で一緒に歌っていても、自分1人の世界だと思ってください。1人1人が主役となって、舞台で起こる瞬間々々にぶつかり合い、足し算ではなくかけ算になるような作品にしましょう。毎回、演じる相手と新鮮に出会っていけば、本質が見えるはず。」

 ↓そして一人ずつの自己紹介が終わると、振付の田井中さんの指導のもと、ストレッチ体操の時間になりました。
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 筋肉の部位についての丁寧な説明から始まる、緻密なストレッチです。ただ身体を伸ばすだけでなく、身体の内側へと想像力を働かせるんですね。手や膝を置く位置などの指定がとても細かい!

 ↓ストレッチの後はダンスです。田井中さんがその場で付けた振付を、役者さんたちが覚えて踊ります。
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 数チームに分かれて順番に踊るのを、演出の栗山さんがじっと見つめています。ダンスの後は1人ずつ持ち歌を歌ったり、モノローグを披露したり。まだメインの登場人物以外はキャストが決まっていませんので、いわばオーディション状態。ん~、コレは緊張するっ!

 『火の鳥』のメインキャラクター(我王/茜丸/速魚/ブチ)を演じる俳優さんをご紹介しましょう(我王役のパク・トンハさんはお休みでした)。
 ↓まず、茜丸役の戎本みろさん(⇒プロフィール、⇒インタビュー)。
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 制作発表の時はスっと爽やかな印象だったのですが、比較的若いキャストに囲まれているからか、とても貫禄のある頼れるお兄さんタイプの方のようにお見受けしました。静かに立つ姿や、一歩一歩踏みしめるように歩む足取りにズシリと重みがあります。

 ↓2人のヒロインの内の1人・速魚(はやめ)役を演じる碓井涼子さん(⇒プロフィール、⇒インタビュー)。キラリとした輝きのある清楚なお顔。細い体だけど芯のあるキリっとした歌声です。
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 ↓もう1人のヒロイン・ブチ役はダブルキャストです。まずはわらび座の田郷真友さん(⇒プロフィール、⇒響ボーカル)。はつらつとしてらっしゃるので、田郷さんが動くと周りがパっと明るくなるんですよね。
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 ↓2人目のブチは今泉由香さん(客演)。ミュージカルだけでなくストレート・プレイにも出演されてきた女優さんです。体のバネが生きているダンスには躍動感があり、高い歌唱力も魅力です。写真はイスに座った誰かに話しかける演技をしているところです。※写真提供:わらび座
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 ↓キャストは未定ですが、とても目を引いたのは『坊っちゃん』主役の三重野葵さん(⇒プロフィール、⇒インタビュー)。その場に溶け込んで、彼が動けば空気も一緒に踊るような、しなやかな存在感でした。
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 ↓独唱を聴いて思わず涙してしまったのは、『笛じいちゃんとボクの宇宙(そら)』主役の末武あすなろさん(⇒プロフィール、⇒インタビュー)。※写真提供:わらび座
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 劇中歌の「いつか地球を飛び出して!」を披露してくださいました。前奏の時から役柄にグっと入り込まれたようで、立ち姿も歌声もとても美しかったです。

 初日ということで14時~18時までの短めのお稽古でした。ピリっとした緊張感で引き締まる時間もありましたが、皆さんが終始ほがらかで、全体的に居心地の良いのどかなムードでしたね。
 ↓全員で車座になり、1人ずつ順番に中央に出て、モノローグを言うお稽古がありました。
kurumaza.JPG

 話す人も聞く人も、お互いにコミュニケーションを取ってリアクションをします。そのやりとりがすっごく暖かいんです。人と人との間の心の壁がなくて、何でも柔らかく受け止めてくれそうな・・・。色んな稽古場を見学してきましたが、この素朴で優しい空気はなかなかないと思います。

 誰もが伸び伸びと自分を発揮できる創作現場で、『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』の芽が吹く瞬間を、目で見て体で感じることができたように思いました。

 そうそう、私の写真の腕が悪いため全く伝えられていなくて残念なのですが、女性は皆さん、とってもお肌が白くてきれいなんですよーっ!「はぁ~・・・♪」っと、うっとり見つめちゃうぐらい透き通った肌をしてらっしゃいます。やっぱり東北は美女が多いっ!

 1泊2日でお邪魔しまして、2日目はたざわこ芸術村の保育所を見学させていただきました。レポートは後ほどアップします。※アップできていません。ごめんなさい。

出演予定(わらび座):椿康寛/岡村雄三/長掛憲司/戎本みろ/平野進一/森下彰夫/三重野葵/飯野裕子/遠藤浩子/碓井涼子/田郷真友/小林すず(小林涼子あらため)/末武あすなろ/山口貴久子
客演:パク・トンハ(2008年4/25~5/15まで)/内田勝久/中山城治/本間識章/森山晶之/渡部徹/今泉由香
原作:手塚治虫 演出:栗山民也 脚本:齋藤雅文 音楽:甲斐正人 美術:妹尾河童 演出助手:栗城宏 振付:田井中智子 振付助手:高田綾 歌唱指導:矢部玲司 歌唱指導助手:紫竹ゆうこ 舞台監督:石井忍・板子光男 稽古場助手:黒木いづみ 制作:渡辺澄子 広報:押久保陽子/尾﨑隼 協賛:手塚プロダクション・角川書店
http://www.warabi.jp/hinotori/

※注意を払って記事を掲載していますが、正確な情報は公式サイトでご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:39 | TrackBack

劇団鹿殺し『2008改訂版・百千万(ももちま)』01/11-21駅前劇場

 大阪から東京に拠点を移したばかりの頃は、劇団員が一軒家に同居して路上パフォーマンスをしながら生活しているのが話題になった、劇団鹿殺し。新劇団員が増えて新体制になったようです。私は本公演を観るのは2度目です(関連過去レビュー⇒)。

 上演時間は2時間強。私が観た回は当日券が36枚も出たそうで、大入り満員でした。でも立ち見はなかったですね。まだ開幕したばかりなので今なら座れるぐらいの混み具合なのでしょう。

 「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」に参加している公演です。DMに書かれたID番号があれば、参加団体のチケットを割引価格で予約できますよ♪これから上演されるMCR劇団フライングステージの公演が最低でも2割引!!(観たことがない団体に限ります)

 ⇒CoRich舞台芸術!『2008改訂版・百千万

 ≪あらすじ≫ CoRichより
 福井県美浜町の原発で事故が起こる。同じ年に生まれた少年、「エンゲキ」。彼の頭は肥大し、腸でぐるぐる巻きの体はがんじがらめの姿であった。
 母親は彼を産んですぐに失踪。父親は醜い息子「エンゲキ」を哀れみ、部屋に閉じ込めて育てる。
 しかし、ある日外に飛び出し鏡をのぞいた「エンゲキ」は自らの醜い姿を目撃。
 父親は言う。「外の世界など見なくてもいい。お前には何もできないのだから」
 「自分には何もできないのだろうか。なぜ自分が醜く、非力に生まれてきたのか、そのなぞを解きたい!」家を飛び出したエンゲキは不自由な体で長い長い旅に出る。旅の途中、さまざまな世界で力いっぱい生きる人々の姿に、生きること、一心に何かを突き詰めることの持つ力、メッセージを受け取り、、エンゲキは少しずつ、自分の中に芽生える野心や衝動を確認していく。はたして彼の長い旅路の果てにあるものとは何なのか……。
 ≪ここまで≫

 客席に向かって堂々と場面の説明をしたり、顔が白塗りだったり、水や食べ物がネタに使われたり、客いじりがあったり、全体的に私の好みではない作風です。もちろんお好きな方も大勢いらっしゃると思います。人気劇団ですものね。

 東京初の劇場公演に比べると、今回は元気さや、がむしゃらさが減り気味のように感じました。上京してからたった2年半ほどで新宿コマ劇場公演に脚本提供したり、スペース・ゼロで本公演を打ったりしていますから、こなれてきて当然なのかもしれません。でも、やっぱり荒削りなパワー全開なのが劇団鹿殺しの個性なんじゃないかな~とも思うので、ちょっと残念でしたね。

 映像のクオリティがとても高かったです。駅前劇場の広い間口いっぱいに広がって、お芝居ときっちり連動しているのは凄いですね。でも美術や衣裳などの質は(敢えて)低い目なので、アンバランスなのが少々気になりました。

 ここからネタバレします。

 “必要性が感じられない男性の裸体の露出”が個人的にかなり苦手な私ですが、『「銀河鉄道の夜」を演じる裸族たち」は受け入れられました(笑)。前張り芝居・・・(笑)。
 オレノグラフィティさんは若い男優さんならではの爆発力があるように思いました。鍛えられた身体もきれいですね~。

 魚の帽子を被ったシンガー・岸本啓孝さんの歌が良かったです。カニの“のんちゃん”役の谷山知宏さんもやり切ってくださって面白かった。

 チョビさんの衣裳が脳ミソがでっかい“エンゲキ”のまま、変化がなくて残念。へその緒を脱ぎ去る演出が欲しかったな~(勝手ですみません)。でも「(エンゲキは)頭頂部から見るとただれたキンタマに見える」は可笑しかった(笑)。
 チョビさんってハスキーヴォイスでワイルドな雰囲気もありつつ、コケティッシュでキュートなんですよね。そこが観たかったし、歌も聴きたかったな~。

 「想像力を働かせて・・・」というセリフが何度か出てきましたが、そうやって言葉にしてしまうことで、想像力の世界がしぼんでしまうように思いました。
 
劇場へ行こう!~駅前劇場編~ 参加作品
出演:菜月チョビ、丸尾丸一郎、オレノグラフィティ、橘輝、円山チカ、菅野家獏、坂本けこ美、佐藤輝一、しのだ藍郎、高橋戦車、傅田うに、道園遼一、山岸門人、岸本啓孝、谷山知宏(花組芝居)政岡泰志(動物電気)
作:丸尾丸一郎/構成:劇団鹿殺し/演出:菜月チョビ/劇中歌・チラシ・Web:李/舞台監督:佐藤恵・下井崇裕・杣屋昌洋/舞台美術:加藤まゆこ/照明:工藤雅弘(Fantasista?ish.)/照明操作:吉村愛子(Fantasista?ish.)/音響:高橋秀雄(Sound Cube)/音響操作:楠瀬ゆず子/(Sound Cube)/衣装:赤穂美咲/映像:ムーチョ村松(トーキョースタイル)・西川友規・平野晶子/制作:遠山ちあき・内藤玲奈/制作統括:樺澤良/企画・製作:劇団鹿殺し/主催:オフィス鹿
【発売日】2007/11/24 前売り3,200円 当日3,500円
http://shika564.com

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 10:30 | TrackBack

2008年01月12日

【お知らせ】1月12日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演します

 FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたします。毎月第一土曜日のレギュラーです。今月は第二土曜日の出演になりました。

 ギンギラ太陽's『翼をくださいっ! さらばYS-11』についてお話し、1月に観られるお薦めお芝居を3本ご紹介します。今月の3本は青年団づくしです。

 西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
 1月12日(土)21:30~22:00(の内の約10分間)
 FM 84.2MHz

 ⇒PodCastingあり!放送終了後にアップされます(数日後だったりも)。

Posted by shinobu at 14:50 | TrackBack

【お知らせ】劇場フリーペーパーGreenPaper「特集インタビュー・七瀬なつみ」2008年1月号

greenpaper_nanase.JPG
GreenPaper2008年1月号

 先々月先月に続き、劇場フリーペーパー“GreenPaper(グリーンペーパー)”にインタビュー記事を書かせていただきました。2008年1月号は七瀬なつみさん。

 CoRich舞台芸術!の「今月の注目女優インタビュー」にも掲載されましたので、どうぞご覧くださいませ。

 七瀬さんが出演される新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』は、2/26(火)から新国立劇場 小劇場で開幕します(3/9千秋楽)。その後、兵庫、岐阜公演あり。
 初演メルマガ号外を発行しました。今年のメルマガ1月号でもご紹介しています。超オススメですよ♪東京公演のチケットは1/14(月)発売開始です。⇒CoRich公演情報

 ※GreenPaper(グリーンペーパー)は、東京・池袋にある劇場シアターグリーン内で配布される劇場フリーペーパーです。

Posted by shinobu at 14:40 | TrackBack

2008年01月11日

青年団『火宅か修羅か』12/21-01/14こまばアゴラ劇場

 青年団の第55回公演は、平田オリザさんの岸田國士戯曲賞・受賞後第一作の再演です。私は初見。
 やっぱり、無言の瞬間に涙がぼろぼろ流れました。上演時間は約1時間30分。

 年末から始まった公演もそろそろ終盤。完売しそうですので、ご興味のある方はお早めにご予約を!

 ⇒CoRich舞台芸術!『火宅か修羅か

 舞台は海の見える老舗旅館のロビー。濃いこげ茶色の柱に和洋折衷の家具がおしゃれです。

 2つの応接セットで、バラバラに会話が同時進行します。聞きづらくても、なんとなく話される内容を理解できれば良いと思っていれば、平気。それも青年団のお芝居の個性ですし、楽しめます。
 ただ、自然な演技をされる中で、脚本に書かれた順番にセリフを言おうとしているように見えると、途端に興ざめしてしまうんですよね。これは仕方がないことかもしれませんが。

 ここからネタバレします。

 2人乗りのボートに同乗していた友人が溺死し、そのことが忘れられない男(古屋隆太)と、幼い頃に母親を事故で亡くした作家の三女(荻野友里)が、離れた場所から初めて一緒に話を始めた瞬間、その2人の間にある何が見えた気がして、涙が溢れました。

 最後のシーンは「海の底で、たき火みたいに」というセリフ(正確ではありません)がありましたよね。人間の深い悲しみや怒りは、深海のごとき暗闇の恐ろしい静けさの中で、蒼く燃えているのだと思います。身体にじーんとしみる震えとともに、それを想像できました。そして自分も海の底に沈んでいるように感じました。

第55回公演 ≪東京、富士見市≫
出演:志賀廣太郎、兵藤公美、島田曜蔵、高橋縁、能島瑞穂、しんそげ、古屋隆太、鈴木智香子、古舘寛治、井上三奈子、大竹直、山本雅幸、荻野友里、堀夏子、村田牧子、山村崇子
作・演出:平田オリザ 舞台美術:杉山至 照明:岩城保 舞台監督:中西隆雄 桜井秀峰 衣裳:有賀千鶴  宣伝美術:工藤規雄+村上和子 太田裕子 宣伝写真:佐藤孝仁 宣伝美術スタイリスト:山口友里 制作:佐藤誠 野村政之 企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場  主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
【発売日】2007/10/20 前売・予約・当日共一般=3,500円/学生・シニア(65歳以上)=2,500円/高校生以下=1,500円(日時指定・全席自由席・整理番号付き)
http://www.seinendan.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 18:48 | TrackBack

【お知らせ】「CoRich舞台芸術アワード!2007」発表!

 CoRich舞台芸術!にて「CoRich舞台芸術アワード!2007」の投票結果が発表されました!
 第一位はなんと・・・!!

 意外といえば意外ですが(だってあの劇団をおさえてる!)、幸運にも観劇することができた私としては納得でもあります♪

 九州地区 特別企画の副賞は、ぽんプラザホール1週間無料使用権という豪華さ!それもあってか、九州の投票が強かったみたいですね。今年は他の地域も一緒に盛り上がれたらいいな~。

Posted by shinobu at 17:54 | TrackBack

KAKUTA『目を見て嘘をつけ』01/10-16シアタートラム

 桑原裕子さんが作・演出・出演されるKAKUTAの新作です。桑原さんは『甘い丘』で2007年度の岸田國士戯曲賞にノミネートされています。『甘い丘』もシアタートラムで上演されたんですよね。

 前半はちょっとぎくしゃくしていましたが、KAKUTAならではの柔らかな悲しみを、全力投球の優しさから生まれる笑いとともに味わいました。何度か涙しました。上演時間は約2時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『目を見て嘘をつけ

 KAKUTAのお芝居を観に行くと、劇団員の皆さんの素直な歓待の気持ちが伝わってきて、まず嬉しさが込み上げます。なんというか、とても初々しい感覚が自分の中に戻ってくるんですよね。
 そして開幕すると、ちょっと照れたような人の良い笑顔の中に、ひたひたと波打つ悲しみが見えてくるように感じるのです。悲しみを湛えた控えめな笑顔・・・素敵じゃないですかっ!

 劇団員の方々の演技がとても良いので、客演の方の毛色の違いが気になってしまいました。私は声優さんの演技が苦手なので、ちょっと集中しづらかったですね。

 ここからネタバレします。

 筒井真理子さんがおそらく性同一障害であろう男(見かけは女)を演じるというのは、とても面白いアイデアだと思いました。そう思って筒井さんを見れば、そう見えるから演技って怖いですね(笑)。

 舞台は海が見える田舎町のそば屋。エセ占い師の父親(内海賢二)と店を継いだ次男(若狭勝也)とその妻(大枝佳織)、自分探しでふらふらしている三男(松田昌樹)という家族構成です。そこに、外見はすっかり女性になった長男(筒井真理子)が帰省してきて、傷害事件を起こした次男の友人(成清正紀)も居候を始めます。

 長男に死んだ母親の面影があることで、男家族の中に心にひっかかるものが生まれるのですが、母親の存在がよく見えなかったためか、あまりピンと来ませんでした。

シアタートラム ニューイヤーステージ
出演:筒井真理子、成清正紀、若狭勝也、原扶貴子、佐藤滋、川本裕之、松田昌樹、大枝佳織、高山奈央子、横山真二、馬場恒行、桑原裕子、内海賢二、大塚あかね、高橋里枝、ヨウラマキ
作・演出:桑原裕子 舞台監督:野口毅 舞台美術:横田修(タテヨコ企画)/袴田長武+鴉屋 照明:西本彩(青年団) 音響:島貫聡 選曲:真生 衣装:山崎留里子 宣伝美術:川本裕之 宣伝写真:相川博昭 演出助手:田村友佳・野澤爽子 制作助手:宮崎由 制作:前川裕作 企画・製作:K.K.T. 主催:財団法人せたがや文化財団 フリーステージ実行委員会
【発売日】2007/12/02 一般3,200円/当日3,500円  ★平日サービス公演2,700円 ※学生2,500円(KAKUTAのみ取扱い)友の会会員割引 3,000円 世田谷区民割引 3,100円
※柿喰う客、KAKUTA、冨士山アネット、reset-Nの4公演セット券9,700円(4公演各1枚同時購入、劇場チケットセンター電話予約&店頭にて前売のみ取扱い)
http://www.kakuta.tv/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_96.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 17:27 | TrackBack

2008年01月10日

ギンギラ太陽's『翼をくださいっ! さらばYS-11』01/09-14天王洲 銀河劇場

 ギンギラ太陽'sは大塚ムネトさんが作・演出・出演、そしてかぶりもの造型を手がける福岡の劇団です。2005年にパルコ劇場で上演された代表作の、東京アンコール公演なんですね。ちょうど先ほど、日本テレビ「NEWS ZERO」で5分間ほど特集映像が放送されたんですよ!

 パルコ公演ではなかったシーンが追加され(さすが時事ネタ!)、暖かい涙がホロリと流れました。開演前に西鉄“ヤクザ”バス軍団に頭突きされまして(笑)、ご機嫌な幕開けでしたっ!これからご覧になる方はどうぞお早めに会場へ♪上演時間は約2時間10分(休憩なし、カーテンコール含む)。

200801091904000.jpg

 ⇒CoRich舞台芸術!『翼をくださいっ! さらばYS-11

 JAL、ANA、JAS、SKYMARKという日本の航空会社の戦いを、茶目っ気たっぷりの風刺と、人懐っこいギャグを交えながら描いていきます。そこから日本の飛行機のルーツを辿る旅へと発展し、涙なしには観られない感動的なシーンも次々と繰り出されていきます。

 物に命が宿っているという考えはとても日本人的ですよね。私もそう信じている人間なので、ちょっと嬉しいですし、近しい気持ちがします。物体を擬人化して想像することで、新しい世界が見えてくるんですよね。

200801091904002.jpg

 ギンギラ太陽'sの舞台の魅力は「かぶりもの演劇」であることはもちろん、ステージから放出される独特の空気でもあります。福岡に生きて、福岡の街を描き、これからもそれを続けていくという思いが、大きなパワーとなって劇場に満ちているんじゃないでしょうか。そんな地に足のついた優しさに触れて、涙が出るのだと思います。

 中盤を過ぎた頃にちょっと集中できなくなった瞬間もありましたが、ギンギラ太陽’sのこの作品を再び体験できて良かったという気持ちが大きいですね。数年前から毎年福岡に行くようになったので、さらにご縁が深まりそうな気がして嬉しいです。
 カーテンコールでの大塚さんの言葉にも感動しました。福岡から東京へ、そしてその輪が広がっていくんですよね。どこの地域にも、どんな国にでも当てはまることだよなと思いました。

 ここからネタバレします。

 ゼロ戦が登場する度に泣けてきてしまいました。ほんの数十年前のことなんですよね・・・。終戦直後は占領軍に飛行機を焼かれ、日本は6年間、自国の空を飛ぶことすらできなかったとは知りませんでした。

 格納庫だけになった雁ノ巣(がんのす)飛行場が、今では日本全国の空を見守る航空交通管理センターになっているという、事実に基づいたエンディングでした(それがパルコ公演との違いです)。以前は東京と沖縄の2箇所にあったそうです。 

出演:大塚ムネト、立石義江、杉山英美、上田裕子、中村卓二、古賀今日子、中島荘太、彰田新平、林雄大、北川宏美、吉田淳、石丸明裕、新田玄、三坂恵美
作・演出・かぶりモノ造型・宣伝美術:大塚ムネト 照明:荒巻久登(シーニック)  衣裳:ギンギラ太陽's 音楽:大崎聖ニ 音響:インテグラル・サウンド・デザイン  舞台監督:松本幸一  宣伝イラスト:庄子智湖  宣伝写真:藤本彦  宣伝:清山こずえ  制作:羽田野裕義、西山由紀子、永渕瑛美 制作協力:伊藤達哉、三宅規仁、中柄毅志、西川悦代(ゴーチ・ブラザーズ)  プロデューサー:市毛るみ子(アミューズ)/堀英明(ピクニック)/石川鉄也(アミューズエンタテインメント) 制作:羽田野裕義(アミューズ) 西山由紀子(アミューズ) 永渕瑛美(ピクニック) スペシャルアドバイザー:谷村篤(パルコ) 主催:アミューズ 後援:[後援]福岡県/福岡市 特別協力:(株)パルコ/(株)クリエイティブオフィスキュー 制作協力:ゴーチ・ブラザーズ 製作:ギンギラ太陽's/アンミックスエンタテインメント/ピクニック 企画・製作:アミューズ /ピクニック
【発売日】2007/11/17 全席指定6,000円 ※未就学児童の入場はご遠慮ください。
http://www.gingira.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 00:28 | TrackBack

2008年01月09日

【寄稿】wonderland『年末回顧特集「振り返る私の2007-今年の3本」』

 “wonderland”の年末回顧特集「振り返る私の2007-今年の3本」に参加させていただきました。2006年はこちら。 

 ■しのぶの小劇場ベスト3
 ハイバイ『おねがい放課後』プレビュー本公演お台場SHOW-GEKI城
 中野成樹+フランケンズ『遊び半分
 パラドックス定数『東京裁判
 次点:OPAP(オパップ)『ゴーストユース

 ※メルマガ週刊「マガジン・ワンダーランド」へのご登録はこちら

 若手演劇人に魅せられた年だった。30代では岩井秀人、岡田利規、多田淳之介、松井周らの躍進的な活動に心踊り、20代の若者(柿喰う客、青年団若手劇団員、小指値など)にも、ハッと目を覚まさせられることが多々あった。

 ここ数年、俳優教育に注目してきたので、新国立劇場演劇研修所の1期生が2008年2月に修了公演を上演するのは感慨深い。小劇場界においても、時間堂東京ノーヴイ・レパートリーシアターなど、ある演技メソッドを用いた作劇方法をストイックに探求している団体に期待したい。

(注)今年の3本は小劇場公演(客席数300席以下の劇場での自主製作/劇場プロデュースを含む)の中で、私が観た作品から選出。作品は上演順。団体名、氏名はあいうえお順。2007年の観劇本数は324本。

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Posted by shinobu at 23:20 | TrackBack

2008年01月08日

クロムモリブデン『スチュワーデスデス』12/28-01/08駅前劇場

 青木秀樹さんが作・演出されるクロムモリブデンは大阪から東京に本拠地を移した劇団で、毎回大阪と東京の2都市で公演をされています。

 スチュワーデスは出てきませんし(笑)、チラシのキュートな重実百合さんも出てませんでした(涙)。上演時間は約1時間30分。でも開演が15分遅れたので体感時間は1時間45分でした。満員で立ち見も出てましたしね~。

 「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」に参加している公演です。DMに書かれたID番号があれば、参加団体のチケットを割引価格で予約できますよ♪なんと最低でも2割引!!(観たことがない団体に限ります)
 
 ⇒CoRich舞台芸術!『スチュワーデスデス

 ≪あらすじ≫
 中学女子3人組(ももみ:金沢涼恵、ままよ:渡邉とかげ、カカト:葛木英)の内、ままよとカカトが殺人鬼・高田漠(森下亮)に殺された。殺された少女らの兄2人(久保貫太郎、板橋薔薇之)と生き残ったももみは、殺し屋(板倉チヒロ、奥田ワレタ)に死刑囚となった高田の殺害を依頼する。
 ≪ここまで≫

 CoRich舞台芸術!のクチコミの評判がとても良かったので期待して行ったのですが、私が観た回は全体的にちぐはぐな印象。役者さんの調子がよくなかったのかも・・・。高まるグルーブ感とともに、ちょいグロちょいエロで、思いっきりバカバカしい世界に連れて行ってもらいたかったな~。一緒にノっかって行けませんでした。

 濃いキャラクターの、個性的な(笑)衣裳がとっても良かったです。

 ここからネタバレします。

 高田(森下亮)の夢の中を覗くという設定になると、何でもアリになります。荒唐無稽な夢の世界で、あらゆる常識やルールを破り、破天荒に暴れまわってくれるのが楽しいです。
 本当に高田が悪いのかどうかが曖昧になっていくのも面白いですよね(少女3人は仲が悪かったのかも?兄が暴力を振るっていたのかも?少女2人は死にたかったのかも?)。

 ドロンジョ様(葛木英)、ラムちゃん(板倉チヒロ)、綾波レイ(奥田ワレタ)と、人気アニメのヒロイン(?)のコスプレが楽しかった。そういえばこの3人って、活躍した年代が約10年ずつ違うのかしら。全部オンタイムで知ってる私って・・・(汗)。

≪大阪、東京≫ 
劇場へ行こう!~駅前劇場編~ 参加作品
出演:森下亮、金沢涼恵、板倉チヒロ、奥田ワレタ、久保貫太郎、渡邉とかげ、板橋薔薇之介、葛木英(メタリック農家)
作・演出:青木秀樹 音響効果=笹木健司 照明=床田光世 美術=ステファニー(劇光族) 舞台監督=塚本修 演出助手=北川大輔(カムヰヤッセン) 小道具=中島香奈子 當間英之(野鳩) 衣裳協力=赤穂美咲 田口由希 パナマ 美粧=増田加奈 宣伝美術=藤永純一郎 野間口幸子 さくらの 宣伝写真=安藤青太 野間口幸子 ビデオ撮影=菊地佳貴(gaamcalm) 制作=塩田友克 安井和恵 野崎恵 金澤裕 プロデューサー=遠山浩司 企画・製作=office crome
【発売日】2007/11/11 前売 3,000円 当日 3.300円 学生割引 (前売のみ・要学生証) 2,000円 中高生割引 (当日のみ・要学生証) 1,000円 ★早期観劇割引 (前売のみ) 2,500円 ◎昼ギャザ (前売・当日共) 当日の来場者数に応じて最大\1,000をキャッシュバック。詳細は次回情報公開時にて。
http://crome.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 14:15 | TrackBack

2008年01月07日

2007年しのぶの観劇ベストテン

2007_best10.JPG
2007年の総決算

 毎年恒例のしのぶの観劇ベストテンの発表です。去年に引き続き「心に残る10本」+αを選んでみました。2007年の観劇本数は324本(内、同じ作品を2回観たのは5作品)。

 毎年「面白かった!」と思った作品の本数を数えて打率(笑)を発表してきたのですが、あまり参考にならない気がするので(打率高すぎなので)控えます。※2006年は6割7分1厘でした。

 2006年11月末に私が関わっておりますCoRich舞台芸術!がオープンしたこともあり、2007年は演劇関係のお仕事も多数いただいて、新しいチャレンジが多い年でした。これからも観客の視点で演劇を楽しみながら、サイト運営を続けていきたいと思います。

■メルマガ号外■ ※初日の早い順
・こまつ座『私はだれでしょう』01/14-02/25紀伊國屋サザンシアター
・tpt『Angels in America 第1部&第2部』03/20-04/08ベニサン・ピット
・メジャーリーグ『野鴨』11/01-30シアター1010ミニシアター


■心に残る10本■ ※第1位以外は初日の早い順

★SPAC『巨匠』11/09-11静岡芸術劇場
・tpt『薔薇の花束の秘密』02/17-03/02ベニサン・ピット
・ハイバイ『おねがい放課後』プレビュー本公演お台場SHOW-GEKI城
・世田谷パブリックシアター『死のバリエーション』05/11-27シアタートラム
・東京ノーヴイ・レパートリーシアター『かもめ』06/01東京ノーヴイ・レパートリーシアター
・音楽座ミュージカル・Rカンパニー『アイ・ラブ・坊っちゃん』06/01-10東京芸術劇場 中ホール
・東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』06/08-08/27帝国劇場
・中野成樹+フランケンズ『遊び半分』09/20-24赤坂RED/THEATER
・THE SHAMPOO HAT『その夜の侍』09/29-10/08ザ・スズナリ
・パラドックス定数『東京裁判』11/29-12/02 pit北/区域
次点:OPAP(オパップ)『ゴーストユース』11/20-25 PURNUS HALL


■複数回観に行った公演(一部)■
・tpt『Angels in America 第2部』03/20-04/08ベニサン・ピット(2回)
・時間堂『ピンポン、のような』04/26-30王子小劇場(2回/ワーク・イン・プログレスを含む)
・時間堂『月並みなはなし』10/19-29王子小劇場(2回)


■国際共同製作かつ複数国にて上演■
・青年団国際演劇交流プロジェクト2007 日仏合同公演『別れの唄』04/05-08シアタートラム
・NODA・MAP番外公演『THE BEE(日本バージョン・ロンドンバージョン)』06/22-07/09、07/12-29シアタートラム


■企画■
・アートネットワーク・ジャパン『オズの魔法使い』08/25-09/01にしすがも創造舎 特設劇場
・エイブル・アート・ジャパン『「Stepping Stones」「血の婚礼」』10/12-14シアタートラム


■特に注目した個人・団体■
多田淳之介(青年団演出部/青年団リンク・東京デスロック/青年団リンク・二騎の会)
 関連レビュー⇒1011 
小指値
 関連レビュー⇒


▼演劇関係のお仕事▼
・FM西東京「たけがき2」第一土曜日レギュラー出演
・こりっち「CoRich舞台芸術まつり!2007」審査員
・フジテレビジョン「お台場SHOW-GEKI城T★1演劇グランプリ」審査員
・FPAP「劇作家・演出家のための観劇ディスカッションツアー」アドバイザー

※CoRich舞台芸術!では色んな企画が開催されています!
 「CoRich舞台芸術アワード!2007」(2008年1/7(月)投票〆切・1/11発表)
 「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」開催中!


▼執筆▼
・fringe blog(
・wonderland寄稿「チェルフィッチュ、世界的超感染力のゆくえ」レポート
・インタビュー
 脚本家 シャン・カーンさん
 脚本家・演出家・俳優 岩井秀人さん
 女優 水野美紀さん
 女優 馬渕英俚可さん
・公式稽古場レポート『CLEANSKINS/きれいな肌』、レビュー
・記者発表(
・遠征・写真レポート(
・Workshop関連(


▼2007年を振り返って▼
・身体が震え、涙が止まらなくなるような感動をくれる作品は、比較的年齢が若い作り手のよるものが多かったです。ベテランや有名な作り手による作品が総じて面白くないのではありませんが、「今の若いやつは云々~」というありきたりなグチは気に留める必要がないと確認できました。
 ⇒宮田秀明の「経営の設計学」より「もっと、若い人に任せなさい~アポロ計画はなぜ成功したか
 ⇒fringe blog「才能はあなた方が発掘するものでは

・演劇を学校教育に生かす試みが、どんどん実践され成果を生んでいます。俳優ワークショップを見学する度に、学校などの公的施設で子供たちをはじめ市民が受けるべきものだと強く感じておりましたので、とても嬉しいです。これからも【演劇教育】というカテゴリーでレポート等を書いていきたいと思います。
 ⇒シンポジウム「演劇教育でガッコーを面白く!」の会「演劇人が、ガッコーを変える? 学びの場の最前線

※注意を払って記事を掲載していますが、正確な情報は公式サイトでご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:11 | TrackBack

NODA・MAP『キル(再々演)』12/07-01/31シアターコクーン

 野田秀樹さんが作・演出・出演されるNODA・MAP。12月から1月の2ヶ月間の東京公演はもう恒例ですね。妻夫木聡さんと広末涼子さんというスターを迎えた『キル』の再々演です(初演は1994年、再演は1997年)。

 昨年末は妻夫木さんが声を枯らしているという感想をよく聞きましたが、年が明けて復活されたようです。上演時間は約2時間25分(途中休憩15分を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『キル

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 羊の国(モンゴル)の洋服屋の息子テムジンは、父の憎しみを受け成長するが、父はファッション戦争に敗れ命を奪われてしまう。
 そんな父の遺志を受け継ぎ、祖先の名を冠したブランド「蒼き狼」による世界制覇の野望を抱き、羊毛の服で大草原のファッション界を制していく。
 そして、腹心・結髪の仲介で絹の国(中国)から来た娘シルクと恋に落ちるが、シルクは絹の国に連れ去られてしまう。
 怒ったテムジンは、祖国の羊を焼き捨て、敵国に攻め入りシルクを奪い返す。
 やがて、妻となったシルクに息子バンリが誕生し、父と同じ宿命を背負ったテムジンは、今度は自分が息子にとって代わられる恐怖に襲われるようになる。
 しかし、その後も外征を続け、ついに世界制覇の夢が達成するかに見えた時、西の羊(西洋)の地から、「蒼い狼」という偽ブランドが出現し、「蒼き狼」の行く手を阻む。
 その制圧に遣わしたはずのバンリは消息を絶ち、新たなデザインさえも「蒼い狼」に盗まれ追い詰められるテムジン。
 果たして「蒼い狼」は一体誰なのか? バンリなのか? 腹心の裏切りなのか? 
 愛憎が渦巻く果てに、ついに「蒼い狼」が姿を現わし、「蒼き狼」との最後の戦いが始まる・・・・・。
 ≪ここまで≫

 NODA・MAP本公演というと、有名スターや芸達者な舞台俳優さんが揃った豪華な舞台だというイメージが私の中で定着しています。今回の『キル』ももちろんそうですよね。3演目だそうですが私は初見です。
 「キル」は着る、斬る、生キル・・・など複数の意味を含む言葉として頻繁に出てきます。野田さんの戯曲ならではの言葉あそびは、細かい部分まで集中して聞くと、勝手な深読みもできて面白いですよね。

 個人的には、昨年の『ロープ』や『THE BEE』に比べると、胸にグっとくる瞬間が少なくて残念でした。言葉ばかりで説明されても、私はそんなに興味がそそられないんですよね。

 カーテンコールで役者さんが並んだ時、11人しか居ないことにちょっとびっくり。もっと大勢いるように見えていました。11人でフル稼働なのでしょうね。何度も着替える衣裳がとてもかっこ良かったです。

 ここからネタバレします。

 テムジン役の妻夫木さんがミシンのそばで静かに死を迎える(のであろう?)、最後のシーンが良かったです。モンゴルの平原が見えるような気がしました。

≪東京、大阪≫
出演:妻夫木聡/広末涼子/小林勝也/高橋恵子/勝村政信/高田聖子/野田秀樹/市川しんぺー/村岡希美/山田まりや/中山祐一朗
作・演出:野田秀樹 美術:堀尾幸男 照明:服部基 衣裳:ひびのこづえ 選曲・効果:高都幸男 ステージング協力:謝珠栄 ヘアメイク:河村陽子 舞台監督:瀬崎将孝 プロデューサー:北村明子 提携:Bunkamura 企画・製作:NODA・MAP
S席¥9500/A席¥7500/コクーンシート¥5500 当日券 中2階お立見 ¥3500/2階お立見 ¥2500
http://www.nodamap.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 01:55 | TrackBack

スロウライダー『手オノをもってあつまれ!』01/04-07 THEATER/TOPS

 山中隆次郎さんが作・演出・出演されるスロウライダーの初THEATER/TOPS進出作品。小劇場界の若手の中では、厚みのある演技を見せてくれる役者さんが揃っています。

 劇場に入るなり美術が衝撃的!照明、音響のセンスもすごくかっこ良くて、前のめりになって鑑賞しました。ストーリーは少々複雑でしたね。開演前に当日パンフレットの用語集をよく読んでおかれると良いと思います。上演時間は約2時間。

 ⇒映画芸術WEBの山中隆次郎インタビュー
 ⇒CoRich舞台芸術!『手オノをもってあつまれ!

 舞台は真四角・純白の、メタリックにテカテカと光る空間でした。いわば近未来SF映画に出てきそうな密室のイメージです(実際は密室ではないですが)。舞台奥一面に垂れ下がるラメ入りのすだれは、キラキラと不規則な動きを生み、いかがわしさやチープさも付加して、異世界の深みをさらに増していました。上下(かみしも)にある重そうなドアも動く度に味がありましたね。
 開幕の時、暗転してからパっと照明が点いた瞬間、白い空間が変貌します。これがめちゃくちゃかっこ良かった!

 虹ヶ丘団地という架空の街に暮らす人々の、すさんだ生活が少しずつ明かされていきます。その世界でしか通用しない言葉が当たり前のように使われるので、意味がわからないことから生まれる不安感がないわけではなかったですが、予想外の出来事に翻弄される登場人物たちと一緒に、自分も探り探り物語の中に入っていくわくわく感がありました。これまた“前のめり”ですよ。

 役者さん1人1人の存在感が粒だっているので、1対1の対話シーンではかなり楽しめたのですが、全体的にはパラパラと別個になっているように感じ、作品全体の大きなグルーブ感には至っていませんでしたね。だからなのか、上演時間も長く感じてしまい、もったいないと思いました。

 お話の顛末の面白さよりも、時間の経過と共に変貌していく空間とその過程自体をじっくり楽しめたことが良かったです。演劇ならではの体験ですよね。

 ここからネタバレします。後ほどアップ予定。予定です・・・。

出演:山中隆次郎、數間優一、日下部そう、金子岳憲、町田水城、山口奈緒子、松浦和香子、石川ユリコ、山田伊久磨、多門勝
作・演出:山中隆次郎 舞台美術=福田暢秀(F.A.T STUDIO) 照明=伊藤孝(ART CORE design) 照明操作=須賀谷沙木子 音響=中村嘉宏(atSound) 音響操作=小宮聖子 舞台監督=西廣奏 舞台監督補佐=シロサキユウジ 宣伝美術=土谷朋子(citron Wroks)・仲麻香 記録写真=西田航 記録映像=トリックスターフィルム WEB運営=栗栖義臣 当日運営=安元千恵 制作補佐=坂本明・三好映子 制作=三好佐智子 企画・製作=有限会社quinada(キナダ)
【発売日】2007/11/17 全席指定 未就学児童入場不可 前売2800円 当日3000円 リピーター割引 前売1800円(劇団予約のみ取扱い・半券提示)
http://www.slowrider.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 00:43 | TrackBack

2008年01月06日

柿喰う客『サバンナの掟』01/05-06シアタートラム

 中屋敷法仁さんが作・演出される柿喰う客お台場SHOW-GEKI城に出ていたかと思ったら、今度はシアタートラム!毎月公演をするという(笑)、怒涛の快進撃を見せている劇団です。

 上演時間は約1時間40分。1/6(日)18時の回のみ「追加予約」先着受付中(レビューをアップした時点の情報です)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『サバンナの掟

 初日だったからかバタバタ感は否めませんでしたが、最後の最後に脚本の面白さに唸りました。向こう見ずで暴力的のようにも見えますが、明るくポジティブに、そして軽やかにタブーを打ち壊してくれるのが痛快です。私はすごく好きですね。

 ここからネタバレします。

 ちょうど桐野夏生『グロテスク』を読み終わったところだったんです。すごく似てるなって思いました。そういえば『OUT』とも似てますよね。

 人間のセックスというものを、動物の交尾や植物の受粉と同じ現象としてとらえているんですよね。潔いし、正論です。でも無味乾燥な科学的事柄ではなく、常に命がけの大冒険であり、人生最大級のロマンスなのだと思っているから、かっこいいと思います。

シアタートラム ニューイヤーステージ・フリーステージ演劇部門
出演:深谷由梨香、大森茉利子、玉置玲央、七味まゆ味、太田望海、村上誠基、伊佐美由紀、高木エルム、堀越涼(花組芝居)、丸山彩智恵(劇団アルターエゴ)、金子優子(ひょっとこ乱舞)、本郷剛史、出来本泰史、田畑諭、岡田あがさ(空間ゼリー)、石橋宙男、コロ、扇田森也(Mrs.fictions)、矢鋪あい、千葉おもちゃ(マリッヂ・ブルー)、冨樫雅人、石黒淳士、相沢美紀、須貝英(箱庭円舞曲)、伊藤淳二、本田けい、小西綾香、加藤槙梨子、武藤心平(7%竹)、浅見臣樹
作・演出:中屋敷法仁 舞台監督:佐藤恵 舞台美術:酸素工房+黒柿 音響:上野雅(SoundCube) 音響補佐:佐藤春平(SoundCube) 照明:富山貴之 演出助手:古里美穂 舞台写真:狩野秋穂 記録映像:山川亨平 宣伝美術:山下浩介 票券管理:吉澤和泉 制作:田中沙織 主催:財団法人せたがや文化財団 フリーステージ実行委員会
【発売日】2007/12/02 一般2,500円/団体券6,600円(同一公演3枚同時購入・前売のみ取扱い) TSSS1,250円友の会会員割引 2,300円 世田谷区民割引 2,400円
※フリーステージ2劇団通し券4,000円 ※柿喰う客、KAKUTA、冨士山アネット、reset-Nの4公演セット券9,700円(4公演各1枚同時購入)
http://kaki-kuu-kyaku.com/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_94.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 02:20 | TrackBack

2008年01月03日

風琴工房『crossing2(Bプロ)』12/24-30ギャラリーLE DECO

 詩森ろばさんが作・演出される風琴工房の、不条理劇の小品を取り上げた2本立て公演です(⇒『crossing』レビュー)。A、Bの2つのプロダクションがありますので、合計4本の戯曲が観られるんですね。

 私は2人の客演男優(扇田拓也さんと中田顕史郎さん)を迎えたBプロに伺いました。岸田國士の「命を弄ぶ男ふたり」とイヨネスコの「授業」の2本立てでした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『crossing2
 レビューを少し加筆(2008/05/20)。

 ここからネタバレします。

 ■「命を弄ぶ男ふたり」

 ミニカーが走る線路を実際の線路と見立てる演出は非常に面白いです。
 残念ながら役者さんの演技はまだまだ作品の本質には届いていなさそうでした。

 ■「授業」

 なんと女生徒(宮嶋美子)の方が教授(中田顕史郎)よりも強いという演出。もちろん最後には女生徒が教授に殺されますが、「歯が痛~い♪」と大胆な色仕掛けで迫る女の誘いに、男がまんまと乗ってしまった構図。

 目の前に裸の女がいたら、男は欲情するんだよ。
 目の前にナイフがあったら、刺し殺したくなるんだよ。なんとなく死にたくなるんだよ。
 そういう、身体の説得力というものを、想像できました。

 女中役は笹野鈴々音さん。ただ立ったり座ったりしているだけでも、そこがどこなのか、どんな気持ちで何をしているのかがわかる役者さんだと思います。

【Bプロ】
「命を弄ぶ男ふたり」 作:岸田國士 演出:詩森ろば 出演:扇田拓也(ヒンドゥー五千回)/北川義彦
「授業」 作:イヨネスコ 演出:詩森ろば 出演:中田顕史郎/宮嶋美子/笹野鈴々音
【Aプロ】
「鞄-棒になった男 第一景-」 作:安部公房 演出:詩森ろば 出演:松岡洋子/木内美帆/渡邉真二(24日・25日・28日)・浅倉洋介(27日・29日・30日)
「受付」 作:別役実 演出:詩森ろば 出演:山ノ井史/津田湘子
【発売日】2007/11/10 AプロとBプロがあり、単独券が1800円 当日券3000円。
http://windyharp.org/

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Posted by shinobu at 23:22 | TrackBack

敦-杏子(TON-ANZU)プロデュース『好色必殺時代劇版ミュージカル「URASUJI」(再演)』01/03-07ザ・スズナリ

 年末の『URASUJI★幕末編~みだれ~』に続いて『URASUJI(再演)』初日に伺いました(⇒レビューメルマガ号外)。超満員のスズナリは年明け早々熱気ムンムン。んもぅっ、楽しかった~ん♪♪
 現在活動休止中のガレージシャンソンショーの出演も見どころですね。上演時間はカーテンコールを含んで約2時間。

 「ブログにコメントを書き込んで!」と杏子さんから熱いメッセージあり(笑)。
 
 ※1/7(月)19時開演の「URASUJI SPECIAL LIVE」のチケットは、ザ・スズナリにて下記の日程で発売されます。各回50枚限定。1人2枚まで。先着順で無くなり次第販売終了。
 1/4(金)11:00~
 1/6(日)11:00~
 1/7(月)18:00~(当日券若干枚数)
 松村武さんがこのライブのためにコント脚本を書き下ろされたそうです。私は残念ながら都合がつかず断念(涙)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『URASUJI(再演)

 ストーリーを知ってても、ネタが割れてても、一緒にノリノリで楽しんじゃいました。年末年始を挟んだ初日ということで、ちょっと緊張気味で全体的に硬いような気もしましたが、それも2本連続公演ならではってことで、私は楽しめました。
 観る方はトントンとリズミカルに展開するのをただ楽しめばいいだけですが、あれをやるのは大変そうだな~。音楽や転換のきっかけが膨大なんじゃないかと思います。ここまでのクオリティはきっとお稽古の賜物なんでしょうね。

 杏子さんは、ダメ姉さんキャラがはじけ切ってて素敵(笑)。
 悪者ペアの深沢敦さんと藤田記子さんのシーンは、アドリブが増えた気配。のびのびと水を得た魚のようで、笑えたし楽しかった。
 岩﨑大さんは声量がかな~り大きくなられたんじゃないかしら。迫力の歌声でした。そして、背、高っ!体、デカっ!その資質がザ・スズナリで大いに生かされているように思います。だって観てるだけで面白い(笑)。

 ここからネタバレします。

 西村直人さんと中野順一郎さんの「全力少年」はやっぱ最強(笑)。

『URASUJI』作詞:松村武/作曲:杏子 『うらすじ』作詞:松村武/作曲:深沢敦 『虚月』作詞・作「URASUJI★幕末編~みだれ~」との連続上演。Surprise LIVE:1/7(月) 全席自由3800円
曲:杏子 『みだれのテーマ』作詞:松村武/作曲:深沢敦 『始末~除夜の鐘~』作詞:松村武/作曲:杏子
出演:杏子/深沢敦/岩﨑大/池田有希子/西村直人/草野徹/藤田記子/中野順一郎/森貞文則/吉田晋一/小島啓寿/亀岡孝洋/市子嶋しのぶ ライブ演奏・ゲスト出演:ガレージシャンソンショー(Vo./G:山田晃土+Acco:佐藤芳明)※スペシャルライブには出演しません 
作・演出・作詞:松村武 美術:古川雅之/鈴木浩二(アックス) 照明:林之弘(六工房) 音響:小笠原康雅(OFFICE my on) 振付:前田清美 衣裳:加藤真理茂 ヘアメイク:馮啓孝(アトリエレオパード) 殺陣:森貞文則 舞台監督:富田聡 作曲:杏子&深沢敦 編曲(初演版):ライオン・メリィ/佐藤洋介(COIL)/南木直樹 演出部:南部丈 小道具協力:インディ高橋/高津映画装飾 小道具製作:蕪木久枝/湯田昌次(湯田商店)/今井聡子 制作助手:後藤まどか 制作アシスタント:菊池八恵/橋本あすか/松嶋理史 制作:中村文重/中野良恵 問い合わせ:中村ステージプロダクション 03-3424-6833
【発売日】2007/10/05 自由席(前方ベンチシート):前売4500円 当日4700円 指定席:前売4800円 当日5000円
http://www.stage-mura.jp/
http://blog.livedoor.jp/nomeya_utaeya/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 22:49 | TrackBack

五反田団『新年工場見学会08~アングラのニセモノ~』01/02-04アトリエヘリコプター

20080103_mochi.JPG
いただいたお餅

 五反田団の『新年工場見学会』(過去レビュー→)に伺うのは3度目です。今年は暖かかったっ!!ちょうど暖房の風が当たる席で暑かったぐらい(笑)。上演時間は約2時間強(途中休憩10分を含む)。

 途中休憩中にホットワインのサービスがあります。開演前(終演後は不明)にはおしるこ(300円)もあり。初日は終演後に黒田大輔さんによるおもちつきがあって、出来立てのおもちを2ついただきました♪

 ⇒CoRich舞台芸術!『新年工場見学会08

 アングラ演劇の“ニセモノ”ということで、思いっきりシュールなパロディーの2本立てです。間に本格的にアンプラグドな(笑)ライブ演奏あり。

 今年も年始早々、肩を震わせグフフと笑わせてただきました。パンフレットに書かれた団体名、タイトルを読んだだけで吹き出しますよ、ほんと。真面目にやればやるほど笑いが込み上げてくるのが楽しいんですよね。

 ここからネタバレします。

 “母”がキーワードで、主人公は学生服の男子。赤い照明パカパカして、ウォーって叫ぶし。

■ザ★天井『珍徳丸』
作・演出=岩井秀人
出演=浜田信也・墨井鯨子・平原テツ・師岡広明・坂口辰平・木滝りま・岩井秀人

 わざとゆるさを見せる演出がツボ。驚く演技が大げさで笑えるし、深刻になるべきところをサラリと逃すのも面白い。
 見世物小屋ネタはちょっと怖かったかな。

■ザ・ノーバディーズ
作詞・作曲=肥田知浩
リコーダー:宮部純子 パーカッション:浅井・コッサ・浩介 ケンバンとハーモニカ:鈴木正悟 ギターと歌:肥田知浩

1.耳鼻科の医者の歌
2.お正月を愛でる歌
3.百円拾った日曜日 ※齊藤庸介さんのダンス付き
4.雨の雨音の音の歌

 舞台上で前田司郎さん、黒田大輔さん、齊藤庸介さん、岩井秀人さんが、ワイン片手にキザなイケメン風トークをするのが笑えます。


■劇団黒田童子『思いやりをすて、母を出よ』
作・演出=前田司郎
出演=黒田大輔、安倍健太郎、齋藤庸介、菊川朝子、中川幸子、立蔵葉子、内田慈、西田麻耶、浅井浩介、鈴木正悟、前田司郎、森岡望、肥田知浩、坊薗初菜

 顔だけ白塗りの黒田(黒田大輔)が母(坊薗初菜)から生まれてすぐに、胎盤(赤い袋の中にトマトが仕込まれてる)を食べるのに爆笑。黒田さんの叫び声がリアルであればあるほど笑えてしまう。白田(前田司郎)が車付きイスから転げ落ちてごにょごにょ動くのも可笑しい。


【発売日】2007/12/15 予約・当日ともに2000円(日時指定・全席ほぼ自由席・整理番号付)
http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 17:01 | TrackBack

Studio Life『アドルフに告ぐ』12/20-30天王洲 銀河劇場

 手塚治虫の漫画を倉田淳さんが脚本・演出されます。かつて漫画大好きっ子だった私にとって、Studio Lifeが漫画を、しかも名作ばかりを舞台化してくれるのは本当に嬉しいことです。
 若手キャストのMut(ムート)チームを拝見しました。

 手塚治虫生誕80周年記念企画・制作発表の写真レポートです↓
 ⇒Studio Life『アドルフに告ぐ』制作発表
 ⇒わらび座『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』制作発表

 ⇒CoRich舞台芸術!『アドルフに告ぐ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 1936年、ベルリンオリンピックの取材でドイツへと渡った峠草平(曽世海司)は、留学中の弟を何者かに殺される。
 やがて真相は、彼がヒットラー(甲斐政彦)に関する重大な秘密を知ったことによる口封じのためであり、さらにその秘密の書かれた文書が日本へ向けて送られたことを知る。
 一方、神戸ではドイツ総領事館員のカウフマン(寺岡哲)も本国からの指令を受け、文書の行方を追っていた。
 熱心なナチス党員である彼は、一人息子のアドルフ(荒木健太朗)を国粋主義者として育てようとするが、アドルフは強く反発する。同じ名を持つ無二の親友アドルフ・カミル(松本慎也)が、ナチスドイツの忌み嫌うユダヤ人であったから。
 差別が厳しい日本で懸命に生きる2人。いつしか惹かれあい、かばい合い、揺るぎない友情で結ばれていく。
 しかし、時はヒットラーという独裁者が支配する暗黒の時代。
 運命は2人の少年の澄んだ友情を残酷にも引き裂いていくのだったー。
 ≪ここまで≫

 倉田さんはいつも原作を大切に脚色されていて、今回もそれがよく伝わってきました。3時間弱(だったと思う)で『アドルフに告ぐ』の壮大な世界全体を伝えようとした、その姿勢も素敵だなと思います。
 記録映像を使ってストーリーをわかりやすく伝えてくれたので、すんなり実感が湧きました。特にナチスのSS将校(およびその訓練生など)が登場するシーンは、独特の残忍さをともなう緊張感にリアリティを感じました。
 ただ、全体的な演出については、残念ながらあらすじを伝えることに精一杯の様子で、クオリティが高いとは思えませんでした。オープニングが弱いのももったいない気がします。

 Mut(ムート)チーム主役の荒木健太朗さん、松本慎也さんは、仕方がないことではありますが、Studio Lifeの先輩たちに比べると力不足だと感じざるを得ませんでした。Ehre(エーレ)チームの山本芳樹さん、小野健太郎さんが子役などで登場されるので、どうしても比べてしまいます。過酷な環境で場数を踏んで、良い役者さんになられるのでしょう。そうやって応援する視点から観劇するのもStudio Life公演の楽しみです。

 アドルフ・ヒトラー役の甲斐政彦さんは、甲斐さんだとわからないぐらいのヘアメイクでしたね。あの成りきりっぷりには感服しました。映像を参考に相当なお稽古を積まれたのではないかしら。出てくる度に楽しくなりました(不謹慎だと感じつつも)。
 林勇輔さん。コミカルな小城先生(女)役も確実で、迷彩服のSS将校役も素晴らしかったです。

手塚治虫生誕80周年記念
※Ehre(エーレ)チーム、Mut(ムート)チームのダブルキャスト公演。
Ehre(エーレ)チーム:アドルフ・カウフマン/山本芳樹 ドルフ・カミル/小野健太郎
Mut(ムート)チーム:アドルフ・カウフマン/荒木健太朗 アドルフ・カミル/松本慎也
全公演:アドルフ・ヒットラー/甲斐政彦 峠草平役/曽世海司 ボルマン/河内喜一朗 カミルの父:イザーク/藤原啓児 本多大佐/石飛幸治 アドルフ・ヒットラー/甲斐政彦 ランプ/倉本徹 小城先生/林勇輔 エヴァ/深山洋貴 ゲルハルト・ミッシェ/船戸慎士 ナチ党員、ドイツ総領事館カウフマン/寺岡哲 赤羽刑事/奥田努 県警捜査一課・米山刑事/牧島進一 クライツ・ゲルトハイマー/篠田仁志 ゾルゲ/下井顕太郎 アイヒマン/大沼亮吉 カミルの母:マルテ/関戸博一 由季江・カウフマン/三上俊 エリザ・ゲルトハイマー/芸者・絹子/吉田隆太 本多芳男/仲原裕之 クルツ/政宗 カウフマン息子/神野明人 警官、生徒など/石井昭裕 警官、生徒など/緒方和也 イスラエル兵士など/原田洋二郎 イスラエル兵士など/堀川剛史 ※キャストは都合により変更する場合もございます。※上記の役以外でも出演いたします。
原作:手塚治虫 脚本・演出:倉田淳 美術=松野潤 照明=森田三郎 森川敬子 舞台監督=土門眞哉 音響=竹下亮(OFFICE my on) ヘアメイク=角田和子 衣裳=竹原典子 アクション=渥美博 美術助手=渡辺景子 演出助手=平河夏・荒川真寿恵 宣伝美術=河合恭誌 菅原可奈(VIA BO, RINK) 宣伝写真=薮田修身 映像=倉本徹・近藤国芳 小道具=高津映画装飾 大道具=俳優座劇場 デスク=釣沢一衣 揖斐圭子 大野純也 制作=稲田佳雄 中川月人 麻場優美 大田香緒 服部美奈子 小山智子 宣伝・PR=松永理永 丸山隆子 頼廣直子 五十嵐洋美(SUNNY SIDE UP) 制作協力=東容子 縄志津絵 宮澤有美 小泉裕子 八木美穂子 主催=Studio Life 銀河劇場 企画・制作=Studio Life
料金(全席指定/税込)ファンクラブ(前売・当日共)S席6,000円/A席4,600円/一般(前売)S席6,300円/A席4,800円/一般(当日)S席6,500円/A席5,000円
http://www.studio-life.com/stage/adolf/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 16:22 | TrackBack

ナイロン100℃『わが闇』12/08-30本多劇場

 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんがナイロン100℃に新作を書き下ろすのは、2004年12月の『消失』以来、3年ぶりになるそうです。

 上演時間は約3時間30分(途中休憩10分間を含む)。長いのはいつものことだから(笑)、覚悟は充分できていましたし、それほど苦にもなりませんでした。
 通路ざぶとん席までいっぱいでした。当日券でも大勢入れるから本多劇場って素敵。

 ⇒CoRich舞台芸術!『わが闇

 ≪あらすじ(とは言えないですが)≫ ※少々ネタバレあり。読んでから観ても問題ないと思います。
 作家(廣川三憲)の3人姉妹。長女(犬山イヌコ)は父親の血を濃く継いだのか、作家になり、次女(峯村リエ)は結婚して一児の母に。三女(坂井真紀)は上京してタレント業にいそしんでいる、はずだったが・・・。
 ≪ここまで≫

 私にとってはプロローグから『わが闇』のオープニングにかけてが最高の盛り上がり部分でした(部分と呼ぶには長いしもったいないですが)。映像と演技がマッチした演出に背筋がぞくぞくしましたし、パラパラと紙芝居のようにエピソードが繰り出されるのも心地よかったです。断片的であることで、より一層その奥にある物語の厚みを想像できました。

 深刻な状況に陥ったかと思うと軽いナンセンス・ギャグが挟まれます。だから長時間でも飽きずに前のめりになって観ていられるんですね。悩み、悲しみなどと軽薄とも言える笑いが同列に並んでいるように感じるのも面白いです。
 でも私は『消失』の方が好みだったかも。比べる必要なんてないんですけどね。ナイロン100℃の本公演でシリアス・タッチという点で、どうしても重なってしまいました。

 ここからネタバレします。

 『わが闇』とは作家・柏木立子(犬山イヌコ)の私小説のタイトルで、その内容が舞台で上演される構成でした。立子が失明するのも“わが闇”ですね。救いがない。

 立子らの父・柏木伸彦(廣川三憲)のドキュメンタリー映画を撮影しようとする監督役で、語り部の役割も果たしていた岡田義徳さんが、最後に「それでもこの後も彼らは生きていく」と話されたのにじんわり感動。

NYLON100℃ 31st SESSION
≪東京、大阪、札幌、広島、北九州、新潟≫
出演:犬山イヌコ、峯村リエ、坂井真紀、岡田義徳、大倉孝二、長谷川朝晴、三宅弘城、みのすけ、廣川三憲、松永玲子、長田奈麻、吉増裕士、喜安浩平、皆戸麻衣
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台監督:福澤諭志+至福団 美術:中根聡子 音響:水越佳一(モックサウンド) 照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN) 映像:上田大樹(INSTANT wife) スタイリスト=久保奈緒美 ヘアメイク=安澤千草 演出助手:山田美紀(至福団) 大道具:唐浩輝(smile stage) 記録スチール:引地信彦 大道具製作:C-COM舞台装置 テルミック 美術工房拓人 小道具:高津映画装飾 特殊効果:特効 運搬:マイド 宣伝美術:C2デザイン(坂村健次、樋口大、鈴木健朗、岡崎智子) 宣伝写真:江隅麗志 宣伝ヘアメイク:山下まきえ、山本絵里子 宣伝衣裳協力:NAKED Traumen 宣伝物進行:石井美幸 制作助手:市川美紀/土井さや佳/寺地友子/松田美緒 制作:花澤理恵 企画・製作:(株)シリーウォーク
【発売日】2007/11/03 前売り:6,000円(全席指定)/ 当日:6,500円
http://www.sillywalk.com/nylon/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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2008年01月01日

メルマガ 2008年1月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2008年1月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 44     2008.1.1  1,245部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎新年あけましておめでとうございます!

  当メルマガをご登録くださり、誠にありがとうございます。
  2008年も、皆様の充実の観劇ライフに少しでもお役に立てるよう、
  こつこつがんばっていきたいと思っております。
  今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

  年明け早々、超~盛りだくさんな内容になりました。
  のんびりお酒でも飲みながら、観劇予定を立ててみてくださいね♪

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
     http://blog.mag2.com/m/log/0000134861


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→敦-杏子(TON-ANZU)プロデュース
      『好色必殺時代劇版ミュージカル「URASUJI」』(再演)
       01/03-07ザ・スズナリ ※1/7(月) はサプライズ・ライブ
       http://www.stage-mura.jp/

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→マンションマンション『人間フィルハーモニー』
      12/21-26駅前劇場
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1221224615.html

 ◆3【シアタートラム・ニューイヤーステージは豪華ラインナップ!】

   ◎シアタートラムの1月は、個性の光る4劇団に出会えます。
    http://setagaya-pt.jp/

 ◆4 【青年団プロジェクト公演『隣にいても一人』】

   ◎1時間の短編を、7種類の方言&英語朗読で上演!
    http://www.seinendan.org/tonari/

 ◆5 【お薦め芝居の前売情報1 新国立劇場『屋上庭園/動員挿話』 】

   ◎多数の賞を受賞した岸田國士戯曲の2本立て公演。嬉しい再演です。
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html

 ◆6 【お薦め芝居の前売情報2 ニ兎社『歌わせたい男たち』】

   ◎大変評価の高かった、永井愛さんの作・演出作品の再演です。
    http://www.nitosha.net/

 ◆7 【お薦め芝居の前売情報3 チェルフィッチュ『フリータイム』】

   ◎岡田利規さん率いるチェルフィッチュの2年半ぶりの新作公演!
    http://chelfitsch.net/

 ◆8 【「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」開催中!】

   ◎12団体が狙うグランプリ賞金は100万円!1/3(木)まで開催。
    http://stage.corich.jp/show-geki/

 ◆9【編集後記】

   ◎秋田県の劇団わらび座に取材旅行に行きます♪
   ◎「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」DM申し込み受付中!
   ◎1月11日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。

 ◆10【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL・コメント
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


★1.敦-杏子(TON-ANZU)プロデュース
 『好色必殺時代劇版ミュージカル「URASUJI(再演)」』
  01/03-07 ※1/7(月) はサプライズ・ライブです。
  ☆出演:杏子/深沢敦/岩崎大/池田有希子/西村直人/ほか
   ライブ演奏・ゲスト出演:ガレージシャンソンショー 
   作・演出・作詞:松村武 作曲:杏子&深沢敦 
   自由席(前方ベンチシート):前売4500円 当日4700円
   指定席:前売4800円 当日5000円
    http://www.stage-mura.jp/
    http://blog.livedoor.jp/nomeya_utaeya/
   豪華キャストが歌って踊って戦って、ギャグもお色気もたっぷり(笑)。
   エンタメど真ん中の小劇場ミュージカル!
   どなたも楽しめる作品だと思います。どうぞお友達とご一緒に!

   ●お薦めポイント●
   杏子さんと深沢敦さんが企画・出演するプロデュース公演。
   2005年の初演でメルマガ号外を出した『URASUJI』の再演です。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1001111019.html
   メルマガ2007年10月号でお薦め前売公演情報に掲載しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1001010241.html
   昨年末に上演された続編『URASUJI★幕末編~みだれ~』のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1227220416.html


2.ギンギラ太陽's『翼をくださいっ! さらばYS-11』
  01/09-14天王洲 銀河劇場
  ☆作・演出・かぶりモノ造型・宣伝美術:大塚ムネト 
   全席指定6,000円 ※未就学児童の入場不可
    http://www.gingira.com/
   2005年のパルコ劇場公演が大好評だった、福岡の劇団ギンギラ太陽's。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1009184410.html
   アンコールに応え東京再上陸。銀河劇場で飛ぶ!


★3.劇団☆新感線『いのうえ歌舞伎☆號「IZO」』
  01/08-02/03青山劇場
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:森田剛、戸田恵梨香、田辺誠一、千葉哲也、粟根まこと、
      池田鉄洋、山内圭哉、木場勝己、西岡徳馬、ほか
   脚本:青木豪 演出:いのうえひでのり
   S席 11,000円 A席 9,500円 
   プレビュー 1/8(火) S席 10,000円 A席 8,500円
    http://www.vi-shinkansen.co.jp
   劇団☆新感線の新作は脚本にグリングの青木豪さんを迎えて。


4.三田村組『天井』
  01/15-27ザ・ポケット
  ☆出演:麻丘めぐみ(TDC)、高乃麗、福本伸一(ラッパ屋)、古屋治男、
   水木英昭、種子、和田ひろこ(ONEOR8)、板橋康則(TDC)、三田村周三、他
   作・演出:蓬莱竜太(モダンスイマーズ)
   前売・予約3500円 学生3000円 当日:3800円
    http://mitamuragumi.com
   三田村周三さんが主宰する三田村組の新作は蓬莱竜太さんの作・演出。
   “マーク義理人情”の4人が総出演するのはちょっと楽しみ。


5.THEATRE1010『肝っ玉おっ母とその子供たち』
  01/18-30 THEATRE1010
  ☆出演:草笛光子、田中壮太郎、鍛治直人、鬼頭典子、久世星佳、
      坂部文昭、大森博史、高橋長英
   作:ブレヒト 訳・上演台本:岩淵達治 演出:西川信廣
   S席8,000円 A席5,500円 千住席 1,010円 その他割引あり
    http://www.t1010.jp/html/calender/2008/90/90.htm
   草笛光子さんをはじめ豪華キャストの『肝っ玉』。


6.彩の国シェイクスピア・シリーズ第19弾『リア王』
  01/19-02/05彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:平幹二朗、内山理名、とよた真帆、銀粉蝶、池内博之、高橋洋、
      渕野俊太、山崎一、吉田鋼太郎、瑳川哲朗、他
   脚本:W.シェイクスピア/演出:蜷川幸雄
   S席 10,000円 A席 7,000円 B席 5,000円 学生席 2,000円
    http://shakespeare.eplus2.jp/
   蜷川幸雄さん演出のシェイクスピア・シリーズ。
   74歳の平幹二朗さんがタイトル・ロールのリア王を演じます。


7.演劇企画集団THE・ガジラ『新・雨月物語』
  01/25-02/03世田谷パブリックシアター
  ☆出演=山本亨、月影瞳、北村有起哉、森山栄治(*pnish*)、
      若松武史、石村みか、さとうこうじ、近童弐吉、大石継太、他
   川口松太郎原作「雨月物語」より 脚本・構成・演出=鐘下辰男
   一般S席5,500円/当日6,000円 A席4,000円/当日4,500円 
   友の会会員割引(S席)5,000円 世田谷区民割引(S席)5,300円 
   シードチケット3,000円(学生割引)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/index.html
   1953年の映画版『雨月物語』をもとに、鐘下辰男さんが脚色・演出。
   クセモノ揃いの豪華キャストです。


8.劇団青年座・創作劇奨励公演『音楽劇「帰り花」』
  01/25-02/03青年座劇場
  ☆出演=大浦みずき、田島俊弥、亀田佳明、南谷朝子、累央、岩崎良美、他
   作=霜康司 演出=宮田慶子 音楽=立花泰彦
   前売・当日 5,000円
    http://www.seinenza.com/performance/gekidankyo/080125.html
   文化庁舞台芸術創作奨励賞佳作受賞作。
   幕末を舞台にした音楽劇で、演出は宮田慶子さんです。
   青年座、文学座、SET、扉座などの役者さんが出演。


9.華のん企画『チェーホフ短編集』
  01/26-02/03あうるすぽっと
  ~マイケル・フレイン翻案『くしゃみ』より~
  ☆出演:伊沢磨紀、佐藤誓、山口雅義、戸谷昌弘、三咲順子、山田ひとみ
   作:アントン・チェーホフ 演出:山崎清介
   一般(前売・当日)5,000円/その他、豊島区・劇場割引あり
    http://www.owlspot.jp/performance/080126.html
   チェーホフの短編集を山崎清介さんが演出。
   “子供のためのシェイクスピアカンパニー”の面々も揃っています。
    http://homepage1.nifty.com/j-ishikawa/c-ro.html


10.tsumazuki no ishi『Sheep fucker's exit』
  01/31-02/06ザ・スズナリ
  ☆出演:伊達暁 寺十吾 釈八子 宇鉄菊三 猫田直 他
   作:スエヒロケイスケ 演出:寺十吾
   前売り3500円 当日3800円
    http://tsumazuki.com/
   スエヒロケイスケさんが流山児★事務所に書き下ろした戯曲を
   ご自身が所属されるtsumazuki no ishiで上演。演出は寺十吾さん。
   劇団員以外の客演キャストにも個性的な面々が。


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売2000円台以下のお薦め作品を5本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 

【1】五反田団『新年工場見学会08』
  01/02-04アトリエヘリコプター
  ☆出演団体:五反田団・ハイバイ・ノーバディーズ他
   作・演出 前田司郎・岩井秀人(二本立て)
   予約・当日ともに2000円(日時指定・全席ほぼ自由席・整理番号付)
    http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
   毎年恒例のお正月企画。今年の出し物は「アングラのにせもの」。
   会場は少々寒いですので防寒はしっかりと!


【2】スロウライダー『手オノをもってあつまれ!』
  01/04-07 THEATER/TOPS
  ☆出演:山中隆次郎、數間優一、日下部そう、金子岳憲、町田水城、
      山口奈緒子、松浦和香子、石川ユリコ、山田伊久磨、多門勝
   作・演出:山中隆次郎
   前売2800円 当日3000円 リピーター割引 前売1800円 
   未就学児童入場不可
    http://www.slowrider.net/nextstage.html
   文学的ホラーな山中隆次郎さんの世界。小劇場界若手の豪華キャスト。
   “映画芸術WEB”山中隆次郎インタビュー
    http://eigageijutsu.com/article/73457736.html


【3】MU『愛の続き/その他短編』
  01/17-21 OFF OFFシアター
  ☆作・演出:ハセガワアユム(MU)
   前売・当日(全席自由・日時指定)2500円
   [A][B]セットチケット(全席自由・日時指定)3500円
   リピーター割引:半券持参の方に限り、もう1バージョンを1500円
   17日のみ初日割引で2200円
    http://www.mu-web.net/
   ハセガワアユムさんが作・演出されるMU(エム・ユー)。
   ポップでカジュアル、時に辛らつなセリフが刺激的。


【4】青年団若手公演『革命日記』
  01/30-02/11アトリエ春風舎
  ☆作・演出=平田オリザ
   前売・予約・当日共=1,500円(日時指定・全席自由・整理番号付)
    http://www.seinendan.org/jpn/info/info071213.html
   1997年に書き下ろした『Fairy Tale』(演出:安田雅弘)を
   大幅改定して題名も改めた、平田オリザさんの最新作。
   青年団の若い、若い役者さんが何を見せてくれるのかも楽しみ。


【5】飛ぶ劇場『あーさんと動物の話』
  01/31-02/03こまばアゴラ劇場
  ≪北九州、北海道、福岡、広島、宮崎、香川、東京≫
  ☆作・演出:泊篤志 
   前売り:一般2800円・学生2000円 当日:一般3000円・学生2000円 
   昼割公演:一律2000円 (日時指定・全席自由)
    http://www.tobugeki.com/stage.php
   北九州を拠点に活動する飛ぶ劇場の創立20周年記念公演は、
   なんと全国7ヵ所ツアー。

 ☆☆☆―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売3000円のお薦め作品を3本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――☆☆☆ 

《1》三条会『メディア モノガタリ』
  01/17-20ザ・スズナリ
  ☆原作:エウリピデス 構成・演出:関美能留
   一般 前売3,000円 当日3,500円 学生 前売2,000円 当日2,500円
    http://homepage2.nifty.com/sanjokai/02.html
   三条会は、三条会でしか観られません。似て非なるものもないです。
   千葉県を拠点に活動していますので、東京公演をどうぞお見逃しなく!


《2》ジェットラグ・プロデュース『投げられやす~い石』
  01/24-27新宿ゴールデン街劇場
  ☆出演=山中隆次郎、内田慈、中川智明、岩井秀人
   作・演出=岩井秀人(ハイバイ)
   前売3000円/当日3500円 ※1/25(金)14:00⇒前売2700円/当日3200円
    http://www.jetlag.jp/
   脚本家、演出家、役者として大活躍の岩井秀人さんの新作4人芝居。
   知る人ぞ知る小劇場的豪華キャスト。


★《3》燐光群『屋根裏』
  01/29-02/01梅ヶ丘BOX
  ☆作・演出:坂手洋二
   日時指定・整理番号付き自由席
   前売3,000円 当日3,300円 学生券2,500円
    http://www.alles.or.jp/~rinkogun/
   読売文学賞・紀伊國屋演劇賞・読売演劇大賞 最優秀演出家賞を受賞した
   燐光群の代表作のひとつです。2003年のレビューと公演紹介ページ↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0520011718.html
    http://www.alles.or.jp/~rinkogun/yaneura2003.html
   ヨーロッパ・ツアーに先駆けた国内限定プレビューで、とても短期間。
   小さな会場ですので、どうぞお早目のご予約&ご来場を!


≪ダンス・その他≫

 ●Nibroll『ROMEO OR JULIET』
  01/18-20世田谷パブリックシアター
  ☆ニブロール10周年記念新作公演
   作・振付・出演:矢内原美邦
   一般3,500円/当日4,000円/学生3,000円/その他割引あり
    http://www.nibroll.com/


 ●首藤康之 × 小野寺修二『空白に落ちた男』
  01/14-02/28ベニサン・ピット
  ☆出演:首藤康之/梶原暁子/藤田桃子/丸山和彰/小野寺修二
   作・構成・演出・振付:小野寺修二 音楽:coba
   全席指定6,500円
    http://www.sayatei.com/


 ◎しのぶの今月の全予定(28本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
   http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.マンションマンション『人間フィルハーモニー』
  12/21-26駅前劇場
  ☆福原充則さんの世界を満喫。役者さんのがんばりも爽快。
   タイトルどおりのスケールの大きさでした(笑)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1221224615.html


2.M&O playsプロデュース『音楽劇「死ぬまでの短い時間」』
  12/04-30ベニサン・ピット
  ☆人間の輪郭と命の曖昧さが、そのまま舞台で味わえました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1212222356.html


3.ハイバイ『おねがい放課後』
  12/16-21フジテレビ本社屋1Fマルチシアター
  ☆プレビュー、本公演を経て、70分に凝縮されたバージョンを拝見し、
   岩井秀人さんの演出力の確かさを実感できました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1217120115.html


  青年団リンク 二騎の会『五月の桜』、プリセタ『モナコ』も
  とても面白く拝見しました。
  チェルフィッチュ『三月の5日間』も大阪まで観に行った甲斐あり。
   
 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2007年12月(観劇数33作品)は残念ながら発行しませんでした。


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 ◆3 【シアタートラム・ニューイヤーステージは豪華ラインナップ!】
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 ◎東京・三軒茶屋にあるシアタートラムは、若手劇団のあこがれの劇場。
  2008年1月のニューイヤーステージと銘打ったシリーズで、
  劇場が注目・応援する4団体が毎週登場します。


1.柿喰う客『サバンナの掟』
  01/05-06シアタートラム・フリーステージ演劇部門
  ☆作・演出:中屋敷法仁
   一般2,500円/団体券6,600円(同一公演3枚同時購入・前売のみ取扱い) 
   TSSS 1,250円(オンラインのみ取扱い) その他割引あり
    http://kaki-kuu-kyaku.com/
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_94.html
   お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会に出場されました。
   (79団体中の8団体に選ばれています)


2.KAKUTA『目を見て嘘をつけ』
  01/10-16シアタートラム
  ☆作/演出:桑原裕子
   一般3,200円/当日3,500円 平日サービス公演2,700円 
   学生2,500円(KAKUTAのみ取扱い) その他割引あり
    http://www.kakuta.tv/
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_96.html
   桑原裕子さんは前回のシアタートラム公演『甘い丘』で
   2007年度の岸田國士戯曲賞にノミネートされています。


3.冨士山アネット『太陽』
  01/19-20シアタートラム・フリーステージ演劇部門
  ☆作・演出・振付・美術・出演:長谷川寧 衣裳パフォーマー:山下和美
   一般2,500円/団体券6,600円(同一公演3枚同時購入・前売のみ取扱い)
   TSSS 1,250円(オンラインのみ取扱い) その他割引あり
    http://fanette.fc2web.com/
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_95.html
   第15回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル・公開2次審査に
   進出していました(応募総数100以上の内の11団体に選抜)。   
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0503031705.html


4.reset-N『繭』
  01/23-27シアタートラム
  ☆作・演=夏井孝裕 
   一般3,000円 当日3,500円 学生2,500円 その他割引あり
    http://www.reset-n.org
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/01/post_97.html
   夏井孝裕さんは文化庁の在外研修でフランスから帰国したばかり。


 ※お得なセット券あり!
 ・4公演セット券9,700円(4公演各1枚同時購入)
 ・フリーステージ2劇団通し券4,000円(柿喰う客、冨士山アネット) 


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 ◆4 【青年団プロジェクト公演『隣にいても一人』】
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 ◎約1時間の4人芝居を、7種類の方言&英語の朗読で上演する企画です。
  各地で上演されてきたバージョンが東京に集結!

  青年団プロジェクト公演『隣にいても一人』
  01/17-27こまばアゴラ劇場
  ≪三重、広島、青森、熊本、東京≫ 
   脚本:平田オリザ 出演:各地の俳優と青年団団員
   前売・予約・当日共2,000円 ペア券3,000円 
   8演目通し券(前売り・予約のみ) 8,000円
    http://www.seinendan.org/tonari/

  『隣にいても一人』は私も大好きな作品です。2003年のレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0620002932.html

  上演されるのは、北から帯広編、青森編、盛岡編、三重編、関西編、
  広島編 熊本編、そして、英語版(リーディング) です。

  何本観られるかしら・・・とりあえず出身地の関西編はマストで♪

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 ◆5 【お薦め芝居の前売情報1 新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』 】
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 ◎新国立劇場演劇『屋上庭園/動員挿話』
  02/26-03/09新国立劇場 小劇場
  ≪東京、兵庫、岐阜≫
  ☆出演=七瀬なつみ/神野三鈴/太田宏/遠藤好/小林隆/山路和弘
   作:岸田國士 演出:宮田慶子「屋上庭園」/深津篤史「動員挿話」
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000035.html
   2005年11月初演のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110155332.html
   メルマガ号外
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1110225227.html
  
  名前を拝した戯曲賞もある岸田國士(きしだ・くにお)の短編2本立て。
  評価の高かった初演のキャスト・スタッフをそのままに再演されます。

 【初演が受けた賞】

  読売演劇大賞優秀作品賞
  読売演劇大賞優秀演出家賞(深津篤史)
  読売演劇大賞優秀女優賞・紀伊國屋演劇賞個人賞(七瀬なつみ)
  伊藤熹朔賞(美術・池田ともゆき)

 【チケット情報】

  ・一般前売開始 2008年1月14日(月・祝) 10:00~
  ・料金 前売4,200円 Z席1,500円 当日学生券=50%割引
  ・お問い合わせ
   新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999

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 ◆6 【お薦め芝居の前売情報2 ニ兎社『歌わせたい男たち』】
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 ◎二兎社『歌わせたい男たち(再演)』
  02/29-03/23紀伊國屋ホール
  ≪東京、埼玉、富山、滋賀、北海道、大阪、東京(亀有)、
   愛知、静岡、神奈川、鹿児島、福岡、山口≫
  ☆出演=戸田恵子、大谷亮介、小山萌子、中上雅巳、近藤芳正
   作・演出=永井愛
    http://www.nitosha.net/
   初演レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1010220803.html

  演劇界の大きな賞の常連である永井愛さんの、大変評価が高かった作品。
  こちらも初演のままのキャスト・スタッフによる再演です。

 【初演が受けた賞】

  朝日舞台芸術賞グランプリ
  読売演劇大賞最優秀作品賞

 【チケット情報】

  ・一般前売開始 2008年1月26日(土)
  ・料金 前売り・当日ともに 一般5,000円 学割3,000円
  ・お問い合わせ
   二兎社(にとしゃ) 03-5638-4587

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 ◆7 【お薦め芝居の前売情報3 チェルフィッチュ『フリータイム』】
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 ◎チェルフィッチュ『フリータイム』
  03/05-18 Super Deluxe
  ≪東京、世界ツアー≫
  ☆出演=山縣太一 山崎ルキノ 下西啓正 足立智充 安藤真理 伊東沙保
   作・演出=岡田利規 音楽:小泉篤宏(サンガツ)
   舞台美術:トラフ建築設計事務所(鈴野浩一、禿真哉)
    http://chelfitsch.net/

  岡田利規さん率いるチェルフィッチュの2年半ぶりの新作公演は
  なんと、KUNSTENFESTIVALDESARTS(ブリュッセル)、
  Wiener Festwochen(ウィーン)、FESTIVAL D’AUTOMNE(パリ)との
  国際共同制作です。世界的に注目を浴びているんですね。

  岡田利規 × 中野成樹「チェルフィッチュ、世界的超感染力のゆくえ」
   http://www.wonderlands.jp/index.php?itemid=702&catid=3&subcatid=16
  2007年『三月の5日間』大阪公演レビュー
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1212150053.html

 【チケット情報】

  ・一般前売開始 2008年1月12日(土)
  ・料金
   日時指定 入場整理番号付き自由席
   前売3,500円 当日4,000円 学生前売3,000円
   ※セット券(フリータイム+特別イベント3/11)5800円

  ※Precog/プリコグ先行発売(枚数限定/先着順)   
   2008年1月5日(土)10:00~1月11日(金)24:00
   メルマガprecog Newsに登録した方限定です。
    http://precog-jp.net

  ・お問い合わせ
   Precog/プリコグ 03-3410-1816


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 ◆8 【「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」開催中!】
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 ◎フジテレビ、TOKYO★1週間、こりっちによる
  「T★1(ティー・ワン)演劇グランプリ」の決勝大会が開催中です。
  僭越ながら審査員をつとめさせていただいております。
  グランプリ賞金は100万円!

  フジテレビジョン主催
  「お台場SHOW-GEKI城・T★1演劇グランプリ決勝大会」
  12/15-01/03フジテレビ本社屋1Fマルチシアター(計52公演)
   http://stage.corich.jp/show-geki/

  とうとう最終週に突入し、計12団体のうち残るは4団体です。
  個性の際立ったラインナップになっています。
  どうぞお台場に観戦にいらしてください!
   公式ブログ⇒ http://coblog.corich.jp/show-geki/

 【チケット発売中!】

   価格:¥1,500(前売・当日とも)

   フジテレビエンタメ事務局
    http://www.e-get.jp/fujitv/show/index.html
   劇団で予約できるところもあります↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1231013057.html


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 ◆9 【編集後記】
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 ◎冬休み中に秋田県の劇団わらび座に取材旅行に行きます♪
  たざわこ芸術村のお料理と雪景色も楽しみ♪
  http://www.warabi.jp/


 ◎「劇場へ行こう!~駅前劇場編~」チケット申込み受付中!
   http://stage.corich.jp/goto_theater/
  参加劇団のDMがあれば、割引価格でチケット予約できますよ!


 ◎1月11日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。
   http://takegaki.k-free.net/
  ※PodCastingブログに↓アップされます(放送終了数日後)。
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2007年12月は下記の4作品を拝見しました。
  ・「アヒルと鴨のコインロッカー」←良い映画でした~
   http://www.ahiru-kamo.jp/
  ・「天然コケッコー」
   http://www.tenkoke.com/
  ・「待合室」
   http://www.machiaishitsu.com/
  ・「ピアノの森」←蓬莱竜太さんの脚本です
   http://www.piano-movie.jp/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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Posted by shinobu at 00:32 | TrackBack