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2006年11月28日

【お知らせ】Corich(コリッチ)舞台芸術!がオープンしました!!

 私が立ち上げに関わりました舞台芸術のポータルサイト【CoRich(コリッチ)舞台芸術!】が正式にオープンいたしました!
 舞台芸術の活動や鑑賞の記録として、団体のPRの場として、自由に登録・編集してご活用いただけます。観客にとっても作り手にとっても、便利で楽しめるサイトになるのではないかと期待しています。

 ⇒お薦めステージ紹介ポータル【CoRich舞台芸術!

 ぜひ一度ご覧になって、よかったら登録して使ってみてくださいませ♪
 CoRichシリーズは舞台芸術以外にも色んなサービスが利用できます。私も登録してま~す⇒こちら

 下記、CoRich 運営事務局からの新サイトのご紹介文です。

 ★お役にたてたらコチラをクリック!お願いします♪

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        【CoRich舞台芸術!】のご紹介
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◆【CoRich舞台芸術!】とは?

【CoRich舞台芸術!】は、
 観たい公演や、観てきた公演のクチコミ情報を登録・共有して、
 日本全国の舞台芸術の“今”を知ることができる、
 お薦めステージ紹介ポータルです。

◆【CoRich舞台芸術!】を使うメリットは?

◇日本中で上演される舞台芸術の公演情報がオンタイムで得られます。
 いつ、どこで、何が上演されているのかを検索でき、
 その公演を観た人の期待度、満足度、感想をチェックできます。

◇観に行った公演の記録ができます。
 マイページ機能では自分の観に行った作品の公演情報、満足度、
 感想などの詳細な鑑賞の記録が行えます。
 もちろん鑑賞の記録を公開するか非公開にするかは選択できます。

◇何を観に行こうか迷っている時に、
 CoRichメンバーからの“クチコミ情報”が役立ちます。
 注目公演や人気公演のランキング表示などもあり
 楽しみながら具体的な鑑賞プランが立てられます。
 知る人ぞ知る、極上の舞台情報をゲットできるかも!?
 
◇作り手の方は、公演情報や団体情報を登録することで、
 舞台芸術に興味のあるユーザにダイレクトに告知できます。
 また、観客の率直な感想が得られます。

◇ちょっぴり人生が豊かになる!?
 【CoRich舞台芸術!】は機能充実でメリットいっぱい。
 でも、なにより面白いのは舞台芸術の鑑賞体験を通じての
 人と人とのコミュニケーション。
 あなたの人生をちょっぴり豊かにする【CoRich舞台芸術!】を
 是非ご利用ください!


 【CoRich舞台芸術!】には、主な劇場や団体・主催者の情報が
 すでに登録されていますが、CoRichメンバーになれば、
 誰もが自由に登録・編集できるようになっております。
 「この公演に携わっています」「この団体に所属しています」に登録すれば、
 その登録者だけが情報を編集できるようになりますので、
 安心してお使い頂けます。

 舞台芸術は、観客と作り手とが一緒に味わう体験の芸術であり、
 各ステージがその日、その瞬間だけのかけがえのない宝物だと思っております。
 CoRich 運営事務局は、そんな特別な時間をもっと気軽に、もっと身近に、
 観客の皆さんや作り手の皆さんと一緒に楽しんでいきたいと思っております。

 CoRich 運営事務局のスタッフ一同、ご利用を心よりお待ちしております!

 ご不明な点などございましたら、問い合わせフォームからご連絡ください。


---CoRich 運営事務局-------------------------------------------

 お薦めステージ紹介ポータル【CoRich舞台芸術!
  
 おもしろ動画クチコミポータル【CoRich動画クリップ!
  
 旅行のクチコミ投稿ポータル【CoRichトラベル!
  
 気になるニュース投稿ポータル【CoRichニュースクリップ!
  
 お気に入りサイト クチコミ情報ポータル【CoRichブックマーク!
  
 運営会社 : ナレッジソフト株式会社 

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 23:58 | TrackBack

2006年11月26日

佐藤佐吉演劇祭2006・elePHANTMoon『シュナイダー』11/22-26王子小劇場

 佐藤佐吉演劇祭2006の8公演目は、マキタカズオミさんが作・演出されるelePHANTMoon(エレファントムーン)です。私は初見。象と月の間にファントムが入ってる劇団名は素敵ですね。
 ある喫茶店を舞台にしたお話。今回もまた日常を坦々と描くタイプのお芝居でした。タイトルに特に意味はないそうです。上演時間は約1時間30分。

 ※佐藤佐吉演劇祭2006レビューブログ公式レビュアー3人(私を含む)、公募モニター4人のレビューが上がっています。こまめにチェックして観劇の参考になさってください!

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 ≪あらすじ≫
 へんぴでちょっと不気味な地区にある、見るからにイケてない喫茶店。事故で足が不自由になった里奈(坂倉奈津子)は、失踪中の夫・ヨウイチの知り合いだという岩波(石橋征太郎)と、二人で店をきりもりすることになる。
 店には里奈の幼なじみの警官・慶太(永山智啓)ら、気のいい常連もいるが、毎日里奈に命令されて通う男・日高(竹岡真悟)もいる。訪れる客はみな何かわけがありそうだ。
 ある日、ヨウイチを訪ねて驚くほど高圧的な女(渡辺美弥子)がやってきた。
 ≪ここまで≫

 細かい部分まで丁寧に作りこまれた立派な喫茶店でした。数種類の個性的な壁紙が、少し昔風の喫茶店の味わいをうまく演出しており、舞台のほぼ中央にある段差のおかげで、空間の厚みが感じられました。こういう美術に出会えたのは嬉しかったですが、残念ながらお芝居はそれに追いついていないようでした。

 音楽は場面転換の暗転の時だけでしたし、照明の変化もほぼありません。このように日常を描く作品をよく拝見するのですが、若い劇団の若い役者さんの演技に頼るのはリスクが高いと思います。また、舞台上で日常世界を再現されるだけでは面白みに欠けます。舞台だからこそできる演出の工夫が観たいです。

 加害者と被害者という人間関係を描いていたようですが、ラストシーンのその先が私は観たかったですね。

 ここからネタバレします。

 こういうお芝居では、舞台に居る人々の互いの存在の仕方によって、リアルな喫茶店の空気を作り上げることが大前提です。残念ながらそこがおぼつかなかったです。
 照明や音響その他の特殊な演出によって、舞台上の世界が現実社会とは乖離したものだ信じられれば、細かい部分には進んで目をつぶりたくなるものです。でもそういう演出がなかったので、何かにつけ腑に落ちない気持ちになってしまいました。たとえば金髪の警察官というのはムリがあります。喫茶店を出入りする客も、店員の接客態度も不自然なことが多かったです。

 左足がうまく動かない里奈は、事故の加害者の日高に毎日謝罪をしに来させ、麻痺した左足を叩かせたり舐めさせたります(舐めているように見えました)。
 岩波の犯罪はひどかったですね~(男児に性的いたずらをした。暴れるからかなづちで頭を殴った。ぐったりしたので死んだと思った。思い出のために右手を切り取って、焼却炉に閉じ込めた。すると中から叫び声が聞こえた。切った右手で自慰をした)。刑期を終えて出てきたら、被害者の男児の父親・福光(鱒田エンキチ)と喫茶店で出会ってしまいます。

 岩波が男児にやったことを、福光が里奈に対してやることになりました。里奈はかなづちで殴られ、ガソリンを体にかけられて生きながらにして焼かれます。ここまでむごい展開になると、怖いというよりは可笑しくなっちゃいました。そして最後には体中焼けただれながらも生き残ってしまった里奈の無残な姿が・・・。被り物まで作る必要はなかったんじゃないでしょうか。ただれた顔の里奈が出て来なかった方が怖さが増したと思います。

 こういうことが描きたかったのかな~と考えるヒントになったセリフがありました(セリフは正確ではありません)。
 里奈「謝って、謝られて、私達、楽(らく)してるね」
 岩波「“死んだら許してあげる”と言われて、ヨウイチさんは喜んでました(そして樹海に入って自殺した?)。」

 謝って許されるなら楽。死ぬことで許されるなら、それも楽。謝ることも出来ず、死ぬことも出来ず、償うことも許されないまま生き続けなければならない人間が居る。また、自分を傷つけた人間(加害者)にずっと執着して留まったまま、前進できない人間も居る。不幸が不幸を呼びその連鎖がさらなる悲劇を生んで・・・という感じでしょうか。この先にあるのが赦しだと私は思います。そのあたりまで描いてもらいたいですね。

 ヨウイチのお通夜での、ヨウイチの愛人・一瀬(渡辺美弥子)と里奈に想いを寄せる慶太(永山智啓)とのけんか腰のやりとりは楽しめました。一瀬のしゃべる言葉が面白かったです。

出演=永山智啓/酒巻誉洋/坂倉奈津子/竹岡真悟/尾本貴史/玉江仁一/墨井鯨子/石橋征太郎/鱒田エンキチ/渡辺美弥子(電動夏子安置システム)
脚本・演出=マキタカズオミ 舞台美術=福田暢秀(F.A.T STUDIO) 舞台監督=伊藤智史 照明=若林恒美 音響=上野雅(Sound Cube) 衣装=仲ひとみ 三井さやか 制作=佐藤陽子 製作=エレファントムーン
前売開始=10月8日(日) 料金=前売:2300円 当日:2500円
公式=http://www.elephant-moon.com/
佐藤佐吉演劇祭2006まとめ=http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 00:03 | TrackBack

2006年11月21日

メルマガ号外 『トーチソング・トリロジー』

 パルコ『トーチソング・トリロジー』
 11/20-12/07パルコ劇場
 ☆≪東京、大阪、広島、名古屋、仙台≫
 ※公演詳細はこちら

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 “しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.29  2006.11.21 1,059部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪


★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  パルコ『トーチソング・トリロジー』
  11/20-12/07パルコ劇場
  ☆≪東京、大阪、広島、名古屋、仙台≫
   出演=篠井英介/橋本さとし/長谷川博己/奥貫薫/黒田勇樹/
      木内みどり/エミ・エレオノーラ(VOCAL&PIANO)
   作=ハーヴェイ・ファイアステイン 上演台本・演出=鈴木勝秀
   一般7,500円 学生券(当日指定席引換)4,000円
    http://www.parco-play.com/web/page/information/torch/
    http://eplus.jp/sys/web/theatrix/special/torchsong.html
   私は1988年の映画版が大好きだったんです。
   もとはトニー賞を多数受賞しているミュージカルなんですね。

 ◎観劇後のコメント◎
  
  ゲイのアーノルド(篠井英介)はエド(橋本さとし)と恋に落ちるが、
  彼は女も愛することのできるバイセクシャルだった【第一幕】。
  
  トーチソングとは“感傷的な失恋の歌”で、トリロジーは三部作。
  休憩を2回挟んで三幕まであり、一幕ずつ全く違った空間を見せてくれます。

  出演者は6人(+演奏者)ですが、ほとんどが一対一の対話です。
  赤裸々でウィットに富んだ知的な会話が生き生きと繰り出されて、
  登場人物にも役者さんにもすっかり引き込まれました。
  私も彼らと一緒に悩み、戦い、愛している気持ちになれました。

  酸いも甘いも、辛いも苦いも、すべて味わってしまった(と思っている)
  大人が、恋愛、性愛、親子愛などのあらゆる愛について新たな発見をし、
  もう一度何かに(愛に!)チャレンジしたくなることと思います。

  洗練されたセクシーなシーンもあり、かなり大人向けの作品です。
  私だったらR-18にしちゃうかも(笑)。

  ※上演時間は約3時間10分(途中5分と15分の休憩を含む)
   1回目の休憩は5分間です。2幕開始前に、ある演出がありますので
   できれば席に座ったまま休憩されることをお薦めします。

 【チケット情報】

   一般(全席指定):7500円
   学生券(当日指定席引換):4000円

 【お問い合わせ】

   パルコ劇場 TEL 03-3477-5858
    http://www.parco-play.com/


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 ◆ 【編集後記】
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 ◎今回もまた4ヶ月ぶりのメルマガ号外!前回はこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0707005444.html
   1年間に約5本のペースかもしれません。どうぞお見逃しなく♪


 ◎メルマガ11月号の訂正
  パラドックス定数『Nf3 Nf6』
  11/30-12/03中野planB
    http://www.paradoxconstant.com/labo/
  “前売り・当日ともに2000円 全席自由”は間違いで、
  “前売り2000円・当日2500円 全席自由”が正しいです。
   お詫びして訂正します。


 ◎12/16(土)「吉祥寺ちらし会議」にパネラーとして出演します。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1022204653.html
   残席が少なくなっています。ご予約はお早めに!


 ◎9月に続いて、12月もポスト・パフォーマンス・トークに出演します。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1114010700.html
   畑澤聖悟さんの戯曲も黒澤世莉さんの演出も私は大好きです。


 ◎Yahoo!の今月のオススメに取り上げられました!(2006年9月)
  “魅惑の舞台芸術! 演劇&ミュージカル特集”
   http://picks.dir.yahoo.co.jp/weeklypicks/20060918.html


 ◎セミナーにゲスト出演いたしました(2005年11月)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1107002836.html
  セミナー開催を希望される方は、是非ひとこと↓お寄せください!
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪

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Posted by shinobu at 00:09 | TrackBack

2006年11月18日

グループ る・ばる『八百屋のお告げ』11/17-26東京芸術劇場 小ホール2

 グループ る・ばるは女優の松金よね子さん、岡本麗さん、田岡美也子さん、お三方のユニット。20周年記念公演は、鈴木聡さん(ラッパ屋)の書き下ろし新作を鈴木裕美さん(自転車キンクリート)が演出されます。これだけでもう必見公演ですよね!

 上演時間は約2時間10分。女友達と観劇し、帰り道はほんわか幸せ気分になりました。何も考えずに笑って、優しい気持ちになれるお芝居だと思います。他地域公演あり。

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 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。
 予言が当たると大評判の八百屋さんが、ある朝、言いにくそうにこう言った。「今夜の夜中の12時までに、あなた、その、つまり、死にます」。 さあ、大変。やり残したことは? 会っておくべき人は? 人生の宝物っていったい何?
 熟年離婚仲間の女友達や、たまたま居合わせた男たちを巻き込んでの大騒動。あなたなら、最後の一日をどう過ごしますか?
 ≪ここまで≫

 鈴木聡さんの脚本は、庶民のつつましいながらもほんのり幸せな生活・現実を、等身大に描きます。あまりに身近すぎて泣き笑いしちゃうぐらい。大らかな心で、笑顔で人々を包みながらも、実は現代社会を憂う鋭い視線も感じさせてくれます。
 鈴木裕美さんの演出は、鈴木聡さんの脚本に込められたさまざまな意味を、こぼすことなく拾い集め、まるで針に糸を通すほどの正確さでひとつずつ丁寧に観客に届けてくれます。
 今回は登場人物全員が道化だったように思います。それもめちゃくちゃかっこいい道化。これでもか!これでもか!と言わんばかりにダサく造形された男達が、ものすごくかっこ良く見える瞬間が用意されていて、私はその優しいまなざしに感激。照明も音響もじんわり、しっかり魅せてくださいました。

 グループ る・ばるの女優さん3人は舞台上でとっても楽しそうで、観客に対して思いっきり愛を振りまいてくださっていました。そして今回の客演の男優さん3人は、ちょっと緊張してるのかな~と思うこともありましたが(役作りかも知れませんが・笑)、全身全霊でブサイクを演じ(笑)、道化の仮面の奥にある男らしい心意気も見せてくださいました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。役名を失念したので役者さんの名前で。

 夜の12時に死ぬと予言された松金よね子は、友人ら(岡本麗&田岡美也子)の助言を参考にしつつ、死ぬまでにやっておきたいことをやろうとします。

 岡本「今からデパート行こう。貯金全部使い果たしたって、お告げがはずれてたら儲けもんじゃない!」
 田岡「あんたは、ほんとんとこ、何がしたいのよ!?」

 布団圧縮袋の営業マン(加納幸和)を家に招き入れ、学生時代に好きだった人の息子(佐藤二朗)も呼び、そして同じく八百屋に「明日死ぬ」と予言されたトラックの運転手(井之上隆志)も加わって鍋をすることに。

 加納「生きてりゃいいです。生きてりゃどうにかなります。」
 松金「死ぬって孤独だよね。生まれたときも一人だった。せめてその間は、誰かとギューって抱き合ってすごしたいね。」

 松金さんを井之上さんが抱きしめるシーンは本当に心が熱くなりました。「もしかしたら井之上さんが強く抱きしめすぎて、ちょうど12時に殺しちゃうのかも?」という不安が生まれるような演出もちゃんとあって、さすがは鈴木裕美さんです。

グループ る・ばるVol.14/20周年記念公演
≪東京、吹田、堺、札幌、福井、敦賀、能登、亀戸、市川≫
出演=グループ る・ばる(松金よね子/岡本麗/田岡美也子)/加納幸和(花組芝居)/井之上隆志(元カクスコ)/佐藤二朗(ちからわざ)
作=鈴木聡(ラッパ屋) 演出=鈴木裕美(自転車キンクリート) 美術=斎木信太朗 照明=中川隆一 音響=井上正弘(オフィス新音) 衣裳=友好まり子 演出助手=大野裕明(花組芝居) 舞台監督=田代一稀 イラストレーション=荒井良二 宣伝写真=塩谷安弘(アトリエヴェール) 宣伝美術=鈴木勝(Form) 制作=プリエール 企画・制作=グループる・ばる
前売り開始 9月20日(水)料金(全席指定・税込)一般前売4500円 当日4700円 学生3000円(プリエールのみのお取り扱い)
プリエール=http://priere.jp 
公式=http://www5f.biglobe.ne.jp/~lebal/sub3.htm

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 11:40 | TrackBack

2006年11月17日

佐藤佐吉演劇祭2006・無機王『吉田鳥夫の未来』11/15-19王子小劇場

 佐藤佐吉演劇祭2006の7公演目は、渡辺純一郎さんが作・演出される無機王です。私は初見。
 一軒家の居間を舞台にした家族のお話。いわゆる“静かな演劇”の部類に入るものでしょう。上演時間はおよそ1時間50分。

 ※佐藤佐吉演劇祭2006レビューブログ公式レビュアー3人(私を含む)、公募モニター4人のレビューが上がっています。こまめにチェックして観劇の参考になさってください!

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 ≪あらすじ≫
 吉田鳥夫(西山竜一)は中学生の時の事故が原因で、記憶を持続できなくなった。今日のことを明日には全く忘れているのだ。鳥夫の姉の海老子(後藤里恵)は5年前に夫の小次郎(小寺悠介)と離れて、14歳の息子・洋(中島佳子)を連れて実家に戻り、ホステスをしている。もう一人の姉・虎美(山崎康代)は男勝りの大工で毎日はつらつと働いている。吉田家で暮らすのは鳥夫、海老子、虎美、中学生の洋、そして父親の喜一郎(猪股俊明)だ。喜一郎はちょっとした有名漫画家だが、しめ切りを全然守らない。今朝も新人編集者・岬(山田佑美)が出来あがりそうにない原稿の催促にやってきて・・・。
 ≪あらすじ≫

 ぽつり、ぽつりと交わされる静かな日常会話から、少しずつ人物の背景がわかってきて・・・というスタイル。音楽も最小限で(たしか転換の時にしか鳴らない)、照明の効果も時間の経過を表すだけに留めているので、役者さんの演技にすべてがかかっていると言える作風だと思います。
 脚本の世界を忠実に描こうとしているように見えました。演劇的な演出も少しはありましたが、全体的におとなしすぎて物足りなかったですね。

 14歳の中学生・洋(ひろし)を中島佳子さんが演じられます。一目で女優さんだとわかるのですが、性差がはっきりとしない中学生の男の子役として、抜群のナチュラルさ。可愛かったです。

 ここからネタバレします。

 畳やちゃぶ台、戸棚など、リアルなものが使われた美術なのですが、殺風景過ぎる部分(中庭、廊下、階段など)と混在しているのが気になりました。例えば階段の段の高さが普通よりもかなり高いですよね(階段を上り下りする役者さんの動きが危うくて心配。どうぞ怪我なさいませんように)。
 また、最初のシーンが朝だと思えませんでした(夜にビデオを観ているように見えました)。これは照明の色が原因というよりも、空間を作る要素全体の問題だと思います。役者さんの存在感や装置の質感、照明の色、音の具合など、すべての呼吸が合わさった時に“朝”が表現できるのではないでしょうか。

 脚本については、「それはヘンなんじゃないかな~」とひっかかるところが時々ありました。例えば訪問者が玄関ではなく縁側からやってくることには不自然さを感じました。他人の家の庭に勝手に入り、さらに縁側の引き戸を開ける(引き戸にひっつく)ところまでやっちゃう人って、そんなにいないと思います。また、階段の下から上を見上げて、2階に人がいるかどうかを確かめる動作を複数の登場人物がしていましたが、下から階段を眺めるだけではわからないはずですよね。せめて半分ぐらいのぼって耳をすますとかしないと。

 洋の同級生の女学生・翔子(瀬戸口のり子)は白魔術部(笑)で活動する変り種で、喜一郎のもとに弟子入りする安倍麻里男(加藤和彦)はパーマンのコスプレをするヲタクキャラでした。隣りに住むぽっちゃり体型のホステス・田宮愛(西松希)も、小次郎にホレられていると一方的に勘違いする困ったさんです。このように突飛な特徴を持つ人物が登場するのは楽しいことですが、「面白いことをしでかす人」であることが前面に出てしまっていて、吉田家の家族の世界に溶け込むところまではいってなかったように思います。

 鳥夫には、彼にしか見えない保(金森勝)という幻の友人(学生服を着ている)がいて、常に行動をともにしています。鳥夫は何かとつっかかってくる保と普通に会話をしますが、他の人には保の姿は見えていません。保の定位置である下手奥に青緑色っぽい照明が薄く入るのは、わかりやすいし効果的だと思いました
 終盤で、保は編集者の岬のひとこと(保がいる場所には“しみ”しか見えないと言った)のがきっかけで消えてしまい、同時に鳥夫の病気も治ります。得体の知れないものとの遭遇が、ある固まった世界を壊し、そこから新しい命が生まれたと受け取りました。

 保役の金森勝さんが手に包帯を巻かれていましたが、役作りではなく本当に怪我をされていたようです。どうぞお大事に。

出演=西山竜一・山田佑美・中島佳子・西松希・山崎康代・猪股俊明・金森勝・後藤里恵(beWIN)・小寺悠介・瀬戸口のり子・加藤和彦
脚本・演出=渡辺純一郎 照明=上川真由美 照明オペ=鹿野慎二郎 宣伝美術=河本裕之 制作=無機王
前売2300円 当日2500円
公式=http://www.mukioh.org/
佐藤佐吉演劇祭2006まとめ=http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

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Posted by shinobu at 00:18 | TrackBack

2006年11月16日

Bunkamura『タンゴ・冬の終わりに』11/04-29シアターコクーン

 1984年初演の清水邦夫さんの戯曲を蜷川幸雄さんが演出されます。堤真一さん、常盤貴子さんら豪華キャストで前売りは完売。
 当日券は毎公演の開演60分前よりシアターコクーン当日券売場にて2階立見券(¥3,000)を中心に発売(公式サイトより)。上演時間は約3時間(15分の途中休憩を含む)。

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 ≪ストーリー≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 日本海に面した町の古びた映画館。清村盛(堤真一)は有名な俳優だったが、3年前に突然引退して、妻ぎん(秋山菜津子)とともに生まれ故郷の弟(高橋洋)が経営する映画館でひっそりと暮らしている。そこへ、昔の俳優仲間であった名和水尾(常盤貴子)と彼女の夫、連(段田安則)がやってくる。かつて盛と水尾は激しい恋に燃えていた。訪れた水尾が見たのは、すっかり狂気にとりつかれてしまった男の姿だった…。
 ≪ここまで≫

 何度かレビューにも書いていますが、去年ぐらいから私の感覚はかなり変化してきています。特に役者さんについては、型にはまった段取りどおりの動きやお仕着せの感情表現が目につくと、それだけでストーリーや演出などが頭に入らなくなってきました。
 今作品では、あらかじめ決めておいた感情の流れに沿って予定通りに効率よく動き、ひとつの固定されたキャラクターを道筋どおりに演じる役者さんがほとんどだったように思います。また、「来るぞ、来るぞ、ほら来たーっ!」って感じの音響、照明、転換も好みではありません。3時間は長かったです。

 ただ常盤貴子さんだけは、ありのままの常盤さんとして舞台で生きていらっしゃるように感じました。彼女自身が、いわば素っ裸同然の開けっぴろげな状態で、セリフ(戯曲)の意味そのものの体験を、感情を、舞台上で実際に感じながら私たちに見せて(さらして)くださっていました。

 ここからネタバレします。
 
 オープニングとエンディングは、大勢のエキストラが映画館で感情を燃えたぎらせる演技をしていました。みんな同じ顔、同じ声・・・。
 パッヘルベルのカノン(Wikipedia)が何度も流れました。舞台で使われる頻度が本当に高いですよね。蜷川作品でもよく流れます(カノンをアレンジしたものなど)。戸川純の「蛹化の女(むしのおんな)」も好きな曲ですが、こう何度も使われると作品に過剰な意味づけをしてしまっている気がして、あまり良い効果が出ているとは思えません。
 最後は舞台奥の壁がくずれて桜の花吹雪でした。うーん・・・大仕掛けがあることは嬉しいんですが、そんなに効果的だとは思えず。

 演技という嘘の世界を生きて、セリフを自分の言葉のように使って、徐々に自分自身を見失っていった盛(堤真一)は、彼が昔、本当の気持ちで愛していた水尾(常盤貴子)の、全身全霊の嘘のない愛によって目を覚まします。けれども水尾の愛はいわば、盛の心の闇を煌々と照らしつくし、隠れるところもすべて奪ってしまう残酷な光でした。混乱した盛は水尾を絞殺し、再び自分自身の中へと閉じこもって行ってしまい・・・。ストーリーはこんな感じかなと思いました。

 「俳優は、自分自身ではない誰かの人生を生きる(演じる)ものだ」という考えに、私は同意ではありません。だから盛が狂ってしまうことや、妻・ぎん(秋山菜津子)が盛のためにと思ってやったことを、すんなり受け入れる気持ちにはなれませんでした。

 盛に本当に愛されていたことに気づいた瞬間から、水尾がすごく輝き始めました。私はそのシーンで初めて、舞台の中に入ることが出来ました。常盤さんは本当に、不器用さも光って見えるほどに、ありのままでしたね。たとえば「下手面側から舞台中央に歩いていき、下手方向に身体をぐるりと回転させ、盛の方に手を伸ばす」というト書きがあったとすると、その指示通りに、何の演技もせずに、行動しているように見えました。美しかったです。
 毬谷友子さんの役(地味なイカズゴケ)は、毬谷さんが演じる必要があったとは思えませんでした。だって顔見えないし出番少ないし・・・(涙)。
 秋山菜津子さんがお召しだった紫色のニットとスカート、ショールがすごくきれいでした。

出演=堤真一/常盤貴子/秋山菜津子/毬谷友子/高橋洋/月川悠貴/岡田正/塚本幸男/新橋耐子/沢竜二/品川徹/段田安則
作=清水邦夫 演出=蜷川幸雄 美術=中越司 照明=原田保 衣裳=小峰リリー 音響=井上正弘 ヘアメイク=佐藤裕子 振付=広崎うらん ファイト・コレオグラファー=國井正廣 所作指導=花柳錦之輔 演出助手=井上尊晶 舞台監督=濱野貴彦
一般発売 2006/9/9(土) S¥9,000 A¥7,500 コクーンシート¥5,000 ※未就学のお子様はご入場いただけません。
公式=http://www.bunkamura.co.jp/

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Posted by shinobu at 01:24 | TrackBack

2006年11月14日

北九州芸術劇場/ホリプロ『錦鯉-にしきごい-』11/14-23天王洲銀河劇場

 『錦鯉』は土田英生さんが作・演出される劇団MONOで、2000年に初演された作品です。この作品で私は初めてMONOに出会ったんですよね~。2000年しのぶの観劇ベストテンの第2位でした。
 北九州劇術劇場とホリプロによるプロデュースでキャストは芸能人が勢ぞろいになりましたが、演出は土田さんご自身です。北九州、大阪公演を経た東京初日に伺いました。上演時間は約2時間5分。
 ⇒公演公式ページ
 ⇒ぴあのページで舞台写真が見られます。

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 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 とある地方都市。
 普通のサラリーマンだった水野(鈴木一真)は、亡くなった赤星組の先代に見込まれて組長になることになった。フリーターだった親友の吉田(ヒロシ)もなぜか一緒だ。営業が身に付いたやたら腰の低い水野に拍子抜け気味の組員たち(笠原浩夫/たかお鷹)。水野は背中に彫った錦鯉の刺青を見せ、組長として頑張るつもりだと語りはするのだが、襲名披露もまだしておらず、傘下に入っている狭山組に挨拶にも行っていないという体たらく。
 そんなある日、狭山組が乗り込んで来る。
 狭山組の小田島(水沼健)の話によると、赤星組のある男が、狭山組のパチンコ屋で、香港マフィアに雇われてパチンコの「打ち子」をしているらしい。怒った狭山組の組長は、その男を見つけるように指示し、さらに、赤星組に香港マフィアをつぶせと命じてきた。それができなければ赤星組が狭山組につぶされる。打ち子をしている男は吉田に違いないと確信した水野は、吉田の恋人の安那(木南晴夏)から吉田の居所を聞き出そうとするが日本語がうまく通じない。
 ヤクザの組長として責任を突きつけられる水野。まるでゲームの駒のようにルールに翻弄される人々。追い詰められ、とうとうピストルを手に上半身裸で飛び出していった水野。意を決した彼の背中に皆が見たものは・・・?!
 そして1年後、刑期を終えて、組長としての仕種や目つきも堂に入ったものとなった水野が、意気揚々と組に帰ってみると・・・。
 ≪ここまで≫

 ふぬけたヤクザがいっぱい登場して、どこかが常にズレたままの滑稽な会話が交わされて・・・やっぱり『錦鯉』は大好きな作品だと思いました。方言もやわらかくて良いです。ただ、役者さんたちのやりとりは少々ぎこちなく、初演時に私が感じたような、静かだけれどお腹の底にぐぐっと迫ってくる感動はありませんでした。
 また、この作品に天王洲銀河劇場は大きすぎる気がしました。たとえばパルコ劇場とか本多劇場とかなら良かったのにな~と。

 カタギ、ヤクザ、カタギ、ヤクザ、カタギ・・・世の中には色んな職業の人間がいて、その世界独特の決まり(ルール)があります。端から見たら馬鹿馬鹿しい約束事でも、中にいる者にとっては命がけの真剣勝負なんですよね。でもそのルールは共有した者同士の間でしか通用しません。しかも知らないうちに勝手に変わっていたりするから手に負えない・・・。
 初演の時にはよくわからなかったラストシーンですが、今はちょっとわかった気がしました。私も少しは成長したかしら(苦笑)。

 ここからネタバレします。セリフは完全に正確ではありません。

 装置が豪華でしたね~。地中海風の水色を基調にした部屋から、可愛いクマさん印の中華料理店「一品香菜館(イーピンシャンツァイカン)」風への変化は鮮やかでした。トイレや玄関、階段を含む中2階部分がスライドして入れ替わるんですね~、ダイナミック!

 水野「爪の先まで感情でいっぱいにしたいんだわ。その可能性に賭けとるんだで。」
 サブタイトルにもなっているこのセリフがキーになっています。敵も味方もあるルールに一緒に乗っかって、その世界の“けじめをつける”ことに命を賭けるんですから、そりゃ~血沸き肉踊ることでしょう。スポーツや戦争も一緒かもしれません。「燃え尽きたい」っていう無鉄砲さをかっこいいと思ってしまいます。

 1年の刑期を終えた水野を迎えたのは、すっかりカタギになった組員たち。でも佐山組との抗争が突然再燃してしまいます。敵に囲まれて絶体絶命の危機。
 水野「考えたらあかんで。閉じて、閉じて、閉じて、閉じて、閉じて、信じ込むしかないで。」
 吉田「閉じることは悲しいで。」
 水野「でも閉じな、生きていけんでな。」
 吉田「閉じたら終わりだで。ヘンな思い込みは危険を招くだで。」

 すっかりカタギのビジネスマンになった幼なじみの吉田の言うことなど聞かず、水野も組員らの後を追って敵(佐山組)のもとに飛び込んでいってしまいます。
 水野「いっぱいだわ、爪の先まで。」
 一人だけ残っていた吉田も、やっぱり水野の後に続いて玉砕。
 吉田「こんなことならワチも、背中に錦鯉でも入れとけばよかったわ。」

 男たちが全員死んでしまって、残された吉田の彼女(木南晴夏)と水野の妻(田中美里)がオセロをしています。壊れていた有線が突然直って、音楽が鳴り始めました。
 水野の妻「ルールがわからんと悲しむこともできんで」「人生って何なの(セリフ憶えてません・・・)」

 あるルールにどっぷり浸かって、その世界で「爪の先まで感情をいっぱいにして」生きることは、人間の人生の美学だとも受け取れます。男たちのルールが理解できなかった妻は、彼らの死の意味がわからず、本気で悲しむことができません。
 同時に、ルールと言っても実はただの思い込みで、端からはただの馬鹿にしか見えなかったりします。さらにルールは、有線が勝手に壊れてなぜか直ってしまうように、自分達がコントロールできないこともあるんですよね。結局すべては一人一人の勝手な思い込みだと言ってしまえるでしょう。でも人間って誰しもそうですよね、自分が信じたルールを自分の世界だと決めて、その中で好きな生き方をするのです。それが滑稽だけれど可愛らしく、美しく見えてしまいます。

 終盤で水野と吉田が対立するシーンは、スーツ姿の美男子2人のうまい対比になっていました。特にヒロシさんがとってもキュートでした。

 ※あらすじについて補足。
 「水野は背中に彫った錦鯉の刺青を見せ」るシーンはありませんでした。
 「とうとうピストルを手に上半身裸で飛び出していった水野」とありますが、上半身裸ではありませんでした。

≪北九州、大阪、東京、愛知≫
出演=鈴木一真/田中美里/ヒロシ/笠原浩夫/木南晴夏/水沼健/有門正太郎/たかお鷹
作・演出=土田英生 舞台美術=奥村泰彦 照明=乳原一美(北九州芸術劇場) 音響=杉山聡(北九州芸術劇場) 衣裳=三大寺志保美 ヘアメイク=我妻淳子 舞台監督=鈴木田竜ニ テクニカル・マネージャー=渡部洋士(北九州芸術劇場) 宣伝美術=Coa Graphics 宣伝写真=小山裕良 宣伝スタイリスト=三大寺志保美 宣伝ヘアメイク=浜野正明(DONNA Inc.)/根津しずえ 宣伝衣裳協力=AQUA GRAZIE 主催=ホリプロ/天王洲銀河劇場 企画制作=北九州劇術劇場/ホリプロ
一般発売日 9月9日(土) 10:00AM S6000円 A4500円 学生3000円 ※未就学児童は入場不可。
劇場公式=http://www.gingeki.jp/index.html
公演公式=http://www.gingeki.jp/special/nishikigoi.html

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Posted by shinobu at 23:16 | TrackBack

【ワークショップ】エイブル・アート・オンステージ日英共同企画・飛び石プロジェクト Vol.4『ジェニー・シーレイ ワークショップ』11/14-15芸能花伝舎

20061114_Jenny_Sealey_WS0.JPG
ジェニー・シーレイ WS

 演出家であり、グレイアイ・シアター・カンパニー(GRAEae Theatre Company)の芸術監督であるジェニー・シーレイ(Jenny Sealey)さんのワークショップです。公式サイトに“障害・表現のかたち・ことば...ちがいを越える演劇ワークショップ! ”とありますように、今回のワークショップ参加者15人は、障害を持つ人と持たない人(健常者)がほぼ半々でした。ジェニーさんご自身が聾者(ろうしゃ・聴力障害者・Deaf)で、イギリスで身体障害のある俳優とともに活動されています。

 障害とは個性であるとはっきり気づくことができ、さらに俳優であるために絶対に必要な、とても大切な条件も確認することが出来ました。あまりの感動に私は涙が流れるのを止められず(迷惑な見学者ですみません)・・・。

 ⇒BACK STAGEに「エイブル・アート・ジャパン」事務局長の太田好泰さんのインタビューあり!

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 レポートをアップしました(2006/11/15)。

20061114_Jenny_Sealey_WS1.JPG
優しい声でゆっくり指導するジェニーさん

 私は普段の社会生活で障害を持つ人と関わる機会があまりありません。今日お邪魔したワークショップは、障害を持つ人と健常者とが完全に平等(equal)な状態で、一緒に創作をする場でした。今までぼんやりと知らないままにしてきた人間のコミュニケーションの本来の姿について、ガツンと目を覚まさせられることになりました。

 まず、このワークショップにはイギリス人と日本人がいるため、最初に言語の壁があります。さらに目が見えない人、耳が聞こえない人、知的障害のある人などがいるので、会話の進め方が複雑になります。ジェニーさんの英語をさつきさんが日本語に訳し、さつきさんの日本語をよなさんが日本語手話にして、参加者に伝えます。そして参加者の日本語をさつきさんが英語に訳し、さつきさんの英語をジェニ(Jeni)さんが英語手話にして、ジェニーさんに伝えます・・・・ひとつのことを伝えるために、同時多発的にさまざまな伝達方法が使われました。

 それでも、時間がかかるな~と思ったのは最初の小1時間だけでしたね。参加者それぞれが自主的に(勝手に)協力し合い、調和するようになるので、意味が柔らかくとろけて、空間にしみこんでいくように感じました。ひとつの意味をこれだけじっくりと多人数で味わいながら理解・吸収する方が、言葉の羅列を頭脳だけで咀嚼(そしゃく)しようとするよりも、正確で早いのではないかと思いました。

 障害の有る人と健常者という分け方をして観ていたのも最初のうちだけでした。ぎこちなく見えていた脳性まひの方の手の動きが、面白い曲がり方をする手と腕、つまりダンスの振付のように見えてきました。同時に健常者の人たちの動きも、一人ずつのクセが際立って見えてくるようになり、その人独自の個性として認識できるようになりました。そうなってくると、全員の佇まいをつぶさに眺めているだけで、楽しくって仕方がなくなるんです。静かに立っている人も、車椅子に座っている人も、言葉に真剣に耳を傾けて頭をフル回転させている人も、みんな一人一人が独立した、独特な人間で、かけがえのない個性を持った人たちだということを、まざまざと見せつけられました。

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みんなで輪になります

 こういうワークショップで通常、一番初めに行われるのは、参加者の名前を覚え合うエクササイズやゲーム(的なもの)です。このワークショップでは、自分が呼ばれたい名前(アルファベット文字&音読)と、身振りによるサインネーム(手話の名前)が1セットになっており、一人ずつ順番に自己紹介をしていきました。たとえば「私の名前はSATSUKIです。サインネームは両手を、手の甲を上にして胸の前に伸ばします。そして両手の指でキーボードを打つ動きをします。」と言いながらその動作を見せます。そしてそのサインネームにした理由を話します。さつきさんの場合は「いつもパソコンの前でキーボードを打って仕事をするから」でした。

 自分の名前と自分を表す身振り、そしてその身振りの理由となる自分自身の特徴、経歴などを話すと、他の全員が自分のことを憶えよう、知ろうとしてひたむきに見つめてくれます。およそ20人の他人から興味深々のまなざしで注目されて、時には質問もしてくれるなんて、人生においてそれほど頻繁には起こらない、とても幸せな瞬間ではないでしょうか。
 私は「あなたには名前がある。あなたには特徴がある。あなたには好みがある。あなたには望みがある。あなたには家族がある。あなたには・・・あなた特有の、無数の、個性がある。」と、皆が優しく言ってくれているように感じて、涙が溢れました。

 また、ジェニーさんとジェニさんにわかりやすいように、サインネームの意味をごく簡単な英語の一単語にすることになったのですが、皆さんの言葉の変換の速さと適応力は驚くほどでした。“stressful”っていうのが面白かったな~(笑)。

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3つのグループに分かれて創作発表

 サインネームの特徴が似ているかどうかで全体を3つのグループに分けて、それぞれで演劇作品を作って発表することになりました。使う材料もサインネームです。サインネームには意味と動き、ものによると物語さえも含まれているので、そのまま演劇になるんですね。「人間がそこに居る」という、ただそれだけの事実の中に、すでに立体的な物語が存在することを知りました。「人ってなんて素晴らしいんだろう。」恥ずかしいぐらいありきたりな言葉ですが、本当にそう感じました。

 ジェニー「最初は抽象的なものになるかもしれませんが、皆さんの中に何かがあれば、伝わります。」
 確かに一番はじめの作品はサインネームを羅列するだけの抽象的なものもありました。やはり初対面ですし、グループ内のコミュニケーションに戸惑いも見えていました。でも一度目の発表が終わって二度目の創作段階になると、緊張が取れて全員が積極的になっており、しどろもどろだった対話が突然ものすごく円滑に、活発になっていました。あまりの変化に驚きました。きっと創作、発表という体験を共有したからですね。「人間はなんて柔軟で、可能性に満ちているんだろう」と、また感動。
 2度目の発表は1度目とは比べ物にならないほど、演劇的魅力に溢れた作品が揃っていました。たった一言(サインネーム)からものすごく豊かなコミュニケーションが生まれるのを目撃しました。

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2人1組で自己紹介をし合う

 グループ創作発表の後は、障害の有る人と健常者とが二人一組になって自己紹介をし合いました。自分の生活・人生についての特徴3つと、自分の身体的(目に見える・触るとわかる)特徴3つを、相手に交互に伝え合います。例えばジェニーさんの場合だと「私は耳が聴こえなくて、歳を取っていて、12歳の息子がいます。」となります。
 健常者が障害の有る人に意味を伝えるには、ただしゃべるだけではなく、通訳を介したり身振りを加えたり、時には相手の身体を触ったりもします。また、障害の有る人の言葉は、ただ受身になっていてはしっかり聞き取れません。言葉や身振りの指し示す意味がわからない時は、聞いている方から色んな質問をする必要があります。とてもスムーズに、ほとんど無意識に、双方向のコミュニケーションが生まれていました。

 健常者同士が社会生活において自己紹介をし合う時に、こんなに笑顔がいっぱいになることって・・・あまりないことだと思います。お互いに相手を知りたいと思い、自分のことを知って欲しいと思い、それを相手に伝えようとした(意志のベクトルを相手に向けた)時、人間は純粋に相手を求める状態、つまり相手を愛していることになるのだと、私は考えます。愛し合う2人の人間が、私の目の前にいっぱい居ました。
 人間の幸せって、つまりこの状態のことなのではないでしょうか。障害の有る人と健常者とは、キリスト教信者とイスラム教信者、中国人と日本人、上司と部下、親と子、男と女・・・と同じことです。かけがえのない個性を持つ人間が集まって、満面の笑顔でお互いを気遣いながら気持ちを伝え合う・・・天国というものがもし存在するなら、この場所こそ天国だと思いました。

 自己紹介が終わってお昼休みになる前に、ジェニーさんが一言おっしゃいました。
 ジェニー「声や身振りなど色んな種類の伝達方法が使われていましたね(良かったです)。俳優として皆さんは、自分が誰であるのか(WHO YOU ARE, WHAT YOU ARE)に正直(OPEN AND HONEST)でなければなりません。」
 ハっとしました・・・。確かに自分の特徴を相手に伝えようとしている時、参加者の皆さんはものすごく純粋な状態でした。たとえば「私は6人家族です」という情報に嘘はなく、それを相手に伝えようと真剣でした。

 ほぼ毎日のように劇場に通う私は、架空のキャラクターを大げさ目に創り出し、突飛さでウケを狙ったり、目立つことに夢中になったりする役者さんを大勢観てきました(今も観続けています)。私はそういう役者さんには魅力を感じなくなっています。私が観たい、感じたいのは、ありのままの人間のOPEN AND HONESTな対話です。そこから観客と作り手とのOPEN AND HONESTなコミュニケーションも生まれるのだと思います。

 また、社会生活において私達は、このワークショップの参加者のように心を開いて正直でいられるわけではありません。そもそも初めて出会った人に出身地や住所、家族構成などを話すことって少ないですよね。相手のことを慎重に探りながら、どこまで本音を話せばいいのか迷いながら、恐る恐る会話をすることがほとんどだと思います。それってすごく寂しいことなんだなと思いました。自分と相手を信じて愛すれば、ほんの一歩、前に進めば、人間はいつでも誰でも、瞬時に幸せになれるのだと思いました。


 午前11時から13時までの2時間だけお邪魔して、お昼休みの後、すぐに失礼させていただきました。こういうワークショップはできるだけ長時間、同じ場所で同じ空気を味わうことが大切だと思っているのですが、私自身が飽和状態になってしまい、これ以上この場に居たら、2時間の間に感じ取った数々の奇跡を書き残せなくなってしまうと感じたからです。目の前で幸せが生まれ続ける奇跡の連鎖を、できるだけ正確に記録して伝えたいと思い、こうしてレポートを書いてみました。

 ジェニーさんをはじめ参加者の方々は、もちろん最初の2時間で満足などしていません。今回のワークショップの最終目的地は、テキスト(戯曲『血の婚礼』)を使った創作です。きっとドラスティックな変化がどんどん起こって、コミュニケーションは加速・拡張していったことと思います。

ワークショップ・リーダー=ジェニー・シーレイ(Jenny Sealey) 通訳(英語⇔英語手話)=ジェニ(Jeni) 通訳(日本語⇔英語)=さつき 通訳(日本語⇔日本語手話)=よな 
主催:エイブル・アート・ジャパン/明治安田生命保険相互会社 助成:ブリティッシュ・カウンシル/グレイトブリテン・ササカワ財団
両日とも11:00-17:00 定員16名 料金6,500円(全2日間)参加条件:高校生以上で2日間参加可能であること。障害のある人は、舞台芸術活動を実際に行なっている、または行なおうと考えていこと。障害のない人は、舞台芸術活動を実際に行なっていること。
エイブル・アート・ジャパン=http://www.ableart.org/
エイブルアート・オンステージ=http://www.ableart.org/AAonstage/AAOindex.html
企画公式=http://www.ableart.org/AAonstage/tobiishi.workshop.4.html

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Posted by shinobu at 17:37 | TrackBack

【お知らせ】12月23日(土)夜のポスト・パフォーマンス・トークに出演します。

 王子トリビュート001・畑澤聖悟/王子小劇場プロデュース『俺の屍(かばね)を超えていけ』12/20-24王子小劇場の、ポスト・パフォーマンス・トークに出演します。

 日時:2006年12/23(土)19:00開演の回・終演後 →詳細

 ポスト・パフォーマンス・トーク出演はこれが2度目になります(⇒1度目)。
 クリスマス・イヴ前日で皆様お忙しいことと思いますが、どうぞいらしてください♪

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 王子トリビュートは王子小劇場の企画です。記念すべき第1回目は畑澤聖悟(はたさわ・せいご)さんの作品の3本連続上演。
 畑澤さんはとても注目されている劇作家・演出家で、渡辺源四郎商店という演劇プロデュース・ユニットを主宰されています(過去レビュー⇒)。青森県の県立高校教諭で演劇部の顧問でもあり(全国高校演劇発表大会で最優秀賞受賞)、数々の戯曲賞も受賞されています。

 『俺の屍(かばね)を超えていけ』は日本劇作家大会2005熊本大会・短編戯曲コンクール最優秀賞を受賞した作品です。演出は時間堂の主宰であり、王子小劇場の職員でもある黒澤世莉さん(過去レビュー⇒)。
 ⇒Confetti(カンフェティ)2006年12月号の26ページに、公演チラシと黒澤さんのインタビューが載っています。

 2本目はいるかHotelの谷省吾さんが演出される『月と牛の耳』、3本目の新作『素振り』は、畑澤さんご自身による演出です。

王子トリビュート001・畑澤聖悟/王子小劇場プロデュース『俺の屍(かばね)を超えていけ』12/20-24王子小劇場
出演=葛木英(メタリック農家)/黒岩美佳(あひるなんちゃら)/こいけけいこ/玉置玲央(柿喰う客)/原田紀行(reset-N)/森下亮(クロムモリブデン)
脚本=畑澤聖悟(渡辺源四郎商店) 演出=黒澤世莉(時間堂)  
前売2,800円(全席指定) 当日3,000円 学生1,500円(要証明・当日のみ) 中高生グループ割引 3人3,900円(要証明・当日のみ) 12/20(水)15:00は【昼ギャザ】
【王子トリビュート001 3公演共通】北区在住者/シニア(60歳以上)1,500円(要証明・当日のみ) 王子トリビュート001 3公演通しチケット4,500円 限定50枚
王子小劇場=http://www.en-geki.com/

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Posted by shinobu at 01:07 | TrackBack

劇団東京ヴォードヴィルショー『エキストラ』11/10-29紀伊國屋サザンシアター

 三谷幸喜さんが劇団東京ヴォードヴィルショーに新作を書き下ろし、演出されました。チケットは完売ですが当日券は毎回出るそうです。
 三谷さんの新作戯曲、しかも演出もされるので少し期待していたんですが、残念ながら私にはあまり楽しめませんでした。上演時間は約2時間10分。

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 舞台はテレビドラマの撮影現場。俳優さん、スタッフさん、そして多数のエキストラたちの、すったもんだの数時間。

 私が楽しめなかった理由は、超簡単にひとことで言ってしまうと、わかりやす過ぎました。こうなるだろうな~と思ったとおりになって意外性が少なかったり、役者さんがある特徴をもった人物像を少々大げさにデフォルメして演じられるのが退屈だったり。演劇作品ですがテレビっぽいと思いました。テレビ番組を作る現場を舞台にしているわけですから、それも意図的なのかもしれませんが。

 三谷さんの得意とする戯曲の形式はシチュエーション・コメディで、笑うための展開というのが必ず用意されており、その仕組みや準備段階などが見えてしまうと、私は入っていけないんですよね。
 客席では笑いがいっぱい起こっていましたし、カーテンコールも数回ありました。

 ここからネタバレします。セリフは完全に正確ではありません。

 伊東四朗さんのセリフで笑えました。でもこの2箇所だけなんですよね・・・。
 「旦那さんらしき人があなたを探していましたよ」(影の薄い男について皆が話し終わったのに)
 「しょうがない。予備のを使おう。」(着替え用のタオルを紛失するが、全く同じものを持っていた)

 エキストラの3つの鉄則というのが面白かったですね。
 「時間に遅れてはならない、スターより目立ってはならない、スタッフにはむかってはならない」。

 「俺たちは三流の役者じゃない。一流のエキストラなんだ」と言ったエキストラさんがいらっしゃいましたが、そういうエキストラが自信を持って、伸び伸びと働ける現場が増えるといいなと思います。
 佐藤B作さん演じる俳優タドコロカンタのセリフは、三谷さんのお気持ちを代弁してるのかもしれませんよね。
 「エキストラがうまけりゃ映画も生きる。それに気づかないプロデューサーが多すぎるんだよ。」

出演=佐藤B作・佐渡稔・石井愃一・市川勇・山口良一・たかはし等・あめくみちこ・山本ふじこ・大森ヒロシ・まいど豊・瀬戸陽一朗・中田浄・市瀬理都子・京極圭・玉垣光彦・奈良崎まどか・羽賀蓉子・フジワラマドカ・垣内裕一・金澤貴子・上滝明美・村田一晃・矢谷健一
客演=伊東四朗・角野卓造・はしのえみ・中本修
作・演出=三谷幸喜 舞台監督=岡嘉洋 美術=堀尾幸男 照明=宮野和夫 音響=井上正弘(オフィス新音) 衣裳=菊田光次郎(東京衣裳) 演出助手=添田忠伸 写真=加藤孝 宣伝美術=鳥井和昌 制作=石井琴子/水渕歩知 主催=(有)東京ヴォードヴィルショー/日本テレビ
チケット発売日10月15日(日) 全席指定・前売・当日共に7000円 学生割引5000円(学生証提示:当日券のみ)
公式=http://www.vaudeville-show.com/

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2006年11月13日

文学座『シラノ・ド・ベルジュラック』11/11-19シアター1010

 『シラノ・ド・ベルジュラック』は1897年にパリで初演されたエドモン・ロスタンの戯曲です。文学座では1951年に初演され、1983年の上演以来23年ぶりに江守徹さんがシラノを演じられるそうです(公式サイトのイントロダクションより)。
 実は私、先月から『シラノ』続きなんですよね~(レビュー⇒)。でも、戯曲に忠実に上演されるのを観るのは今作が初めてかも。上演時間は3時間20分(15分の休憩を含む)。

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 あらすじは公式サイトでどうぞ。
 主な配役:シラノ=江守徹 ロクサーヌ=高橋礼恵 クリスチャン=浅野雅博

シラノ・ド・ベルジュラック
エドモン・ロスタン作 / 辰野 隆訳 / 鈴木 信太郎訳
岩波書店 (1983.12)
通常2-3日以内に発送します。

 衣裳は軍服もドレスも映画で観たような豪奢なもので、特に男優さんがお召しになる羽付きの帽子が素敵でした。美術もどんどんと大きな装置が転換して豪勢です。伝統ある大手新劇劇団らしい、いわゆる正統派の舞台でした。

 主人公の名前がそのままタイトルですから、とにかくシラノ、シラノ、シラノ、です。シラノがしゃべりまくるし、シラノがシーンを作るし、シラノ一人がこの作品を背負っていると言っても過言ではありません。だから、江守徹さんのシラノが好きな人は満足できるかもしれませんが、私のように特に“江守ファン”ではない観客にはちょっと・・・。何しろ江守節(というものがあるとすると)炸裂ですから。
 あと、これは老舗の劇団では頻繁に感じられることなのですが(てゆーか演劇界の常識?)、舞台上で年配の役者さんに若手の役者さんが遠慮しているように見えるのが残念すぎます。これって・・・どうにかしてもらえないのかしら・・・。文学座のお客様(支持会?)はこういうことを望んでいらっしゃるんでしょうかね。私にはわかりませんが。

 演出については全体的に波風をたてないように、無難に仕上げているように思いました。つまり私には退屈・・・。そして表層の笑いが多い気がしました。たぶんわざと軽く演出されているのだと思いますが、私はもっと深い悲しみや洞察力から生まれる笑いや愛を感じたかったですね。特にロクサーヌ役についての解釈は受け入れづらかったです。私が女性だからかもしれませんが、なんだか今作でのロクサーヌはぎすぎすしていてあまり魅力的には見えませんでした。

 浅野雅博さんはクリスチャン役なのに三枚目風で意外でした。初めて登場したシーンでのロクサーヌ(客席後方にいる設定)への一途な恋のまなざしは本物でしたね。戦場でロクサーヌの愛が自分にではなくシラノへと向いたことに気づいたシーンで、ロクサーヌに抱きつかれて愕然とした表情も切なくて良かったです。
 高橋礼恵さんはやっぱり美しい方でした。透き通るように白い肌はマシュマロのよう。赤い口紅が映えます。でも、役としては深いところまで演じていらっしゃらないように思いました。演出かもしれませんが。声がよく裏返るのが気になりました。こんなお声だったかしら・・・。修道院に入ってからの方がセクシーだと思いました。

 クリスチャンが美青年らしからぬおトボケさんで、ロクサーヌがインテリっぽい香りを出しつつ浅はかなので、この二人がお似合いカップルに見えませんでした。シラノがロクサーヌを愛する根拠も見えづらかったです。そういう演出意図だったとすると、私の好みには合わなかったということでしょう。

≪兵庫、東京≫
出演=江守徹/三木敏彦/菅生隆之/早坂直家/石川武/高瀬哲朗/今村俊一/沢田冬樹/鈴木弘秋/浅野雅博/櫻井章喜/石橋徹郎/鍛治直人/神野崇/城全能成/星智也/清水圭吾/上川路啓志/玉井碧/高橋礼恵/太刀川亞希/瀧田陶子/頼経明子
作:エドモン・ロスタン 訳:辰野隆・鈴木信太郎 演出:鵜山仁 装置:倉本政典 照明:金英秀 音楽:池辺晋一郎 音響効果:望月勲 衣裳:宮本宣子 アクション:渥美博 舞台監督:寺田修 演出補:北則昭 制作:伊藤正道(東京) 三崎力(兵庫) 票券:松田みず穂(東京)
前売・予約開始2006年10月7日(土) S席6500円 A席4000円 ユースチケット3800円 千住席1010円
公式=http://www.bungakuza.com/

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Posted by shinobu at 23:21 | TrackBack

2006年11月12日

ラズカルズ『火取り虫』11/09-13劇場MOMO

 松本たけひろさんが作・演出されるラズカルズの旗揚げ公演です。松本さんのことは役者さんとして出演されているのを拝見したことがありました。

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 ≪あらすじ≫
 駅前のさびれ気味のラーメン屋が舞台。父が死んでから姉(江原里実)がなんとかやりくりしてきた店に、10年前から消息不明になっていた弟(佐藤宙輝)が帰ってきて・・・。
 ≪ここまで≫

 いわゆる下町の商店街にありそうな、ちょっと古い目のラーメン屋さんの2階。そこで働く人、近所の人などが集まります。リアルに作られた美術で、匂いも漂ってきそうでした。あまり歓迎ではないニオイなんですけど(苦笑)。

 役者さんの演技が信じられず、外から眺めるままに終わってしまいました。役を演じている役者さん自身が、まだ舞台の上にいるように感じました。平たい言葉で言うと、役柄になりきっていなかったというか。舞台で役柄を生きている状態には遠かったです。あと、季節感に信憑性がありませんでした。

 舞台を真っ赤に染め上げる照明が多用されましたが、ちょっと頻度が多すぎました。もっと出し惜しみすると効果が増すのではないでしょうか。照明は、色や照らす面積についても、もっとバリエーションが増えるといいなと思います。

 ここからネタバレします。

 12年前に父親を殺したのは母親ではなく、本当は弟でした。母親は息子をかばって自分が殺したと自首し、刑務所に入ったのです。とんこつスープを作る際の豚の骨を砕く音が、父親を殴り殺したことを思い出させるので、弟はそれに耐えられなくて家を飛び出しました。そして母親がとうとう出所してくることになり、本当のことを伝えなければと一念発起して姉のもとに帰ってきた・・・という筋書きでした。
 ラーメン屋の家族の他に、そこで働くバツイチのアルバイト(坂本岳大)とパート(佐藤恭子)、パートの夫の駅員(桃井大樹)、ラーメン店の隣りの風俗あっせん業の元ヤクザ(澤唯)とその恋人のSM女王(入交恵)、無銭飲食犯(林竜三)と警察官(花井京乃助)のエピソードも関わってきます。

 トイレ修理、無銭飲食、窃盗、離婚、養育費、アルバイト、安い時給、借金、パチスロ、風俗、SM、ヤクザ、殺人、逮捕、入獄、出所・・・などなど、決して大らかで健康的とはとらえられない事々が並べられていました。こういう暗いめの日常を描くお芝居、多いんですよね。私達が生きている今が、まさにお芝居に表れているのでしょう。その多数の中からでも、はっきりと個性が感じられる作品が観たいです。

 SM女王がボンデージファッションで登場し、彼女の職場での本番シーンが長々とありました。私はSM自体が嫌いなわけではありません。むしろ意味的には好きだと思うんですけどね(苦笑)。ぎらぎら、テカテカと露骨に見せられるだけでは官能的な気分になれないので、私には必要性が感じられませんでした。

 チラシにありますが「本能に縛られる」ということがテーマのひとつのようです。本能って難しいですよね。本能を表そうとした途端に、それは本能ではなくなっているというか。

 大晦日の日になぜかわらわらと人が集まってきて、色んな秘密をぶっちゃけてしまうという展開は面白いと思いました。特に姉がアルバイトに愛の告白をするのはほほえましいですね。

出演:坂本岳大(劇団昴)/佐藤恭子(カムカムミニキーナ)/澤唯(projectサマカトポロジー)/花井京乃助(ザズウ)/林竜三/桃井大樹/入交恵/江原里実/佐藤宙輝/松本たけひろ
作・演出:松本たけひろ 舞台美術:向井登子 照明:山浦恵美 音響:橋本絢加 舞台監督:甲賀亮(×突貫屋) 宣伝写真:永田理恵 制作:三沢一世 企画・製作:ラズカルズ
全指定席 前売:3000円 当日:3200円
公式=http://www.razcals.org/

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Posted by shinobu at 23:52 | TrackBack

音楽座ミュージカル/Rカンパニー『リトルプリンス』11/09-19東京芸術劇場中ホール

 大好きなので、なるべく観に行くようにしている音楽座ミュージカル(過去レビュー⇒)。過去に上演された音楽座ミュージカル『星の王子さま』とは、一味違う演出が加えられているそうです。そういえば原作にないエピソードもありました。

 私が観た回(11/12マチネ)のキャスト⇒小林高鹿(飛行士)/吉田朋弘(キツネ)/井田安寿(花)/秋本みな子(黄花)/森川次朗(ヘビ)/山合大輔(点燈夫)
 ペンギンプルペイルパイルズ小林高鹿さんはミュージカル初出演だそうです。

 終演後にキャストが劇場ロビーに登場!写真撮ったりサインもらったり・・・こんなのいいの?って驚きましたが、どうやら毎回やってくれてるそうですよ。

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 あらすじは原作の「星の王子さま」とほぼ同じですので、詳細は“星の王子さま公式ホームページ”でどうぞ。TBS「ミュージカル『星の王子さま』」公式ブログもあります(2005年の再演情報。私は初演を拝見)。

 前半はすっごく良かったです。かなり感動して涙もほろり。でも後半は全体的に退屈してしまいました。私は日本人のミュージカル独特の役者さんの演技が苦手なので、それも原因でしょう。

 音楽座ミュージカルは、素直で優しい旋律でスムーズに物語の世界に連れて行ってくれます。特にオープニングの飛行士のシーンから砂漠への導入は見事だな~と思いました。あと、前半終了の時も良かったです。今回は特に照明に魅せられました。バラやヘビに当たる色の変化にはゾクっと来ましたね。

 ここからネタバレします。

 飛行士のプライベートを描くシーンから始まって、彼の恋人と王子さまが愛していたバラの花とが重なるのは、面白いアイデアだと思いました。私はうまくハマって、バラが出てくるたびに自分のことを振り返ったりもできました。

 銀色の金属(ステンレスみたいに見える)と透明パネル(?)で作られた装置に、砂の模様の巨大な布を被せて砂漠を表現する美術は、機能的で躍動感もあり、動く姿も美しかったです。
 はちみつ色の夕焼け、バラにあげる冷たいお水などは、肌にしっかりとその感覚がよみがえるような気がしました。照明がとても効果的で美しいです。
 
 王子さまが星を巡る渡り鳥に連れられて旅に出て、色んな星で色んな人々に出会います。
 ・王様(命令ばかりして威張っているが本当は寂しがり)
 ・うぬぼれ男(常に誰か・何かと比べることで自分が一番だと思っている)
 ・呑み助(お酒を飲んでいることが恥ずかしいので、お酒を飲んで忘れようとしている)
 ・実業屋(星に勝手に番号をつけて、自分の所有物だと思い込む/所有することを喜びとする)
 ・点灯夫(「忙しくて休めない」と自分で決めているから休めない)
 ・地理学者(報告を受けて書き写すだけを生業としているから、本当のことは何も知らない)
 彼らが次々と登場するのがスピーディーで、存在の意味もわかりやすく、色々考えながら楽しめました。地理学者は「いつまでも変わらないもの(だけ)を書く」と言うけれど、そんなものはないんですよね。

 王子さまが地理学者に「地球という星に行ってみろ。出会いがたくさんある星らしい。」と勧められ、鳥たちとともに地球に向かうシーンで、星空が客席の天井までぐっと広がったのがすっごく嬉しかったです。私も飛んでいる気持ちでした。
 「♪果てしない空へ 出会いを求めて 探しに行こうよ 必ず見つかる 必ず何かが♪」
 空には満天の星、そして流れ星がひとつ流れます。銀色に輝いていた装置に砂の布がかけられていき、王子さまが地球に到着したことがわかりました。素晴らしい前半の終幕でした。

 後半は王子様役ときつね役に入り込めなかったのがつらかったですね。「ミュージカル『星の王子さま』」でのROLLYさんのきつね役が絶品だったからな~・・・。とても残念でした。
 ヘビの、死の使者としての存在感がなまめかしくてかっこ良かったです。ダンスも好み。
 カーテンコールが晴れ晴れしく、暖かい気持ちになれました。

≪東京、兵庫、神奈川、東京、岐阜、長野、茨城、富山、三重、静岡、栃木≫
出演=野田久美子/小林高鹿/安中淳也/秋本みな子/吉田朋弘/井田安寿/森川次朗/山合大輔/荒川ゆかり/磯貝麗奈/兼崎ひろみ/清田和美/富永友紀/西岡由布子/野口綾乃/間地まどか/新木啓介/萩原弘雄/藤田将範/渡辺修也(ダブルキャストあり)
原作=アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 脚本・演出/ワームホールプロジェクト 音楽=高田浩/金子浩介/山口琇也 振付=上島雪夫 美術=朝倉摂 衣裳=朝倉摂/原まさみ ヘアメイク=宮内宏明 照明=山口暁 音楽監督=高田浩 歌唱指導=桑原英明 音響=実吉英一 テクニカルアドバイザー=北條孝 舞台監督=高瀬洋 美術助手=上村滋子 稽古ピアノ=安西彩絵 エグゼクティブプロデューサー&クリエイティブディレクター=相川レイ子 企画製作=ヒューマンデザイン 主催=ヒューマンデザイン/TBS
ミュージシャン=高田浩(シンセサイザーⅠ)/安西彩絵(ピアノ)/石川亮太(シンセサイザーⅡ)/槐太郎(リード)/清野圭子(チェロ)/加藤亜衣(パーカッション)
S席9,870円 A席 7,770円 B席 5,670円ファンクラブおよびWeb予約割引あり。
公式=http://www.ongakuza-musical.com/

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Posted by shinobu at 22:16 | TrackBack

【レポート】国際シンポジウム・演劇芸術を考えるシリーズ2『「インスピレーションへの道」観客のこころを揺さぶる鍵、インスピレーションとは何か?』11/11東京芸術劇場5階大会議室

 東京ノーヴイ・レパートリーシアターが主催する演劇のシンポジウムです。「インスピレーションへの道」というタイトルで日本、ロシア、アメリカ、韓国などで活動する多彩なパネリストを招いた、刺激的な内容でした。

●パネリスト(順不同・敬称略)
 【日本】伊藤憲(テレビ・ドキュメンタリーディレクター/「島ノ唄」映画監督)
 【日本】鐘下辰男(演劇企画集団THE・ガジラ主宰/脚本・演出家)
 【日本】鎌田東ニ(京都造形芸術大学教授・宗教哲学/神道ソングライター)
 【ロシア】セルゲイ・ヤーチン(極東国立技術大学文化学部部長・哲学者)
 【ロシア】レオニード・アニシモフ(東京ノーヴイ芸術監督・スタニスラフスキー研究者)
 【韓国】イー・ジェー・サン(インチョン アートカルチャーセンター プロデューサー・芸術監督)
 【アメリカ】ポール・レイヤー(シアトル ノーヴイ・レパートリーシアタープロデューサー・芸術監督)
 司会:広田豹(俳優)

■第1部 11時~14時 
 午前中に外せない用があったので、1時間ほど遅刻して到着しました。なので鐘下辰男さん、鎌田東ニさん、レオニード・アニシモフさん、伊藤憲さんのお話は聞けず。
 下記、メモしたことのまとめです。

○伊藤憲
 「違和感を(消さずに)持ち続けることが大切。いつかそれが何かにつながる。」

○セルゲイ・ヤーチン
 「創造(クリエーション)には3つの段階がある。下記の3つを全部あわせたものが“創造”である。
  1インスピレーション(人間的レベル・心の状態)
  2原稿(形になったもの・シンボリックレベル・象徴的・記号的)
  3販売(展覧会で見せるなど)
 1のインスピレーションが熟練によって形作られ、本物の芸術が生まれる(2になる)。熟練とは記号化することのできる技術(絵筆さばき、楽器を使いこなせる等)。順番が逆だが、熟練からインスピレーションが起こる場合もあり、それを手法とするのがスタニスラフスキー・システムである。
 3はいわば社会的、制度的レベル。作品を展示したり、小説を印刷したりする段階。創造とは作っただけで終わりではない。
 その段階から芸術(作品)が、アーティスト本人から分離されて独自の道を歩き始める。そこに問題が生じることがある(1から2、2から3の間の過程に問題が生じる)。3の販売だけを目指してしまい、本来の芸術のあり方からはずれることがあるのだ。アーティストが観客に自分のインスピレーションを伝える・与えることが、芸術の本質である。本来の創造の道を正しく進んでいけるようになるには、インスピレーションが大切(インスピレーションを大切にすることが大切)である。

○イー・ジェー・サン ←ワイルドでハンサム♪
 「インスピレーションは全ての人間が持っている。人間の本質であり、疎通のための通路である。それは直感とも呼ぶ。」
 「自分は演出家だが、俳優には2つの大切なことがあると思う。1つは、疎通と衝突。真実の姿に近づくこと(インスピレーションが得られる状態になること)。そこまでが準備段階である。鐘下さんもおっしゃっていたが、稽古場では社会道徳やタブーを壊すことが重要である(これが2つ目)。インスピレーションの道を探すことではなく、本人がその通路になるということ。役者はその準備段階を経て演技をする。演技とはひとつの世界の形を表すことなので、インスピレーションを探すのではなく、インスピレーションの通路になるべきである。」
 「考えたり悩んだりせず、心の状態に近づくことを、役者にはやってもらう。韓国人は、悪いことを心に思うことは罪だと考える性質だが、(それは棚に上げて)心のままに動くことが大切。“とりあえずやってみろ”と言うことにしている。」

○ポール・レイヤー
 「アメリカの劇場の現状について話して欲しいといわれたので、それを話します。1930年にグループシアターという団体がスタニスラフスキー・システムに基づいて誕生した。彼らはスタニスラフスキーのもとで学んでいたメンバーだった。インスピレーションの芸術を教えていたが、メンバーが少なくなっていって徐々にスタニスラフスキー・システムの倫理も少なくなり、伝わらなくなっていって、今では消え去ってしまった。
 今のアメリカの演劇には2つの方向性がある。1つは俳優と演出家が独自の活動をしているが、方法をわかっていない状態。2つは俳優と演出家がたくさんのお金をつぎ込んで(例えば大学に)創造的な芸術を作り出せない状態。そしてこの2つ同士が戦っており溝が深まっている。1は努力しているが、2は金の成功を求めて活動をしている。
 2つともに足りないのは、創造的インスピレーションを満たす倫理。その倫理の不足は国に影響を及ぼしており、(演劇芸術が)観客を癒す力をなくしている。
 私達は地域にいい影響を与えたいと思っている。演劇の癒しの力を、俳優と演出家が社会に与えられるかどうかは、創造的インスピレーションの強化にかかっている。
 多くの人がそれぞれのインスピレーションを探す道を持っており、今ここで様々な方の意見を伺えたことはとても貴重だった。感謝します。」

○鎌田東ニ(帰り際にひとこと)
 「『直感を信じろ』という言葉がよく聞かれますが、それこそ芸術の根本だと思います。インスピレーション=直感と言い換えてもいいし、直感=身体とも言えると思う。つまり直感=身体=芸術である。(芸術については)身体のトレーニングに尽きます。」
 「ニーチェが重要なことを言っている。『デカルトが精神と理性を分けてしまったが、身体こそが理性である(早口で聞き取れず?)』大きい理性=身体、小さい理性=精神。身体と精神は一体。」

 「伊藤さんの映画『鳥ノ唄』を拝見しましたが、詩人の吉増さんが転ぶシーンで始まります。不安定なところに身を置いて生きているということが大切だと思う。」
 「最後のシーンは吉増さんの足の裏のアップでした。私は歌を歌いますが、歌はどこで歌うのか。のど、心、腹など色々言われるが、私は足の裏で歌うと思っている。足の裏が呼吸していないと歌えない。足の裏が何かを引き上げているような、足が大地からパワーをもらうような。そうでなければ自分がいい楽器としていい響き方をしない。足の裏がその状態になるようにトレーニングしています。足裏唱法を名づけました。」
 「(トレーニングは)毎日しなければいけない。短い時間でもいいから。私達は空気を吸ったり食事をするのは毎日やってます。欠かさず、無意識に。止めるのは死ぬ時です。だから止めずに続ける。血肉になって身体が勝手に反応するまで。」
 「祭りということについて。まつりのまつは『待つ』。祭りの一番いいところは待つこと。待つことが何より大切。自分をクリアな状態にして、ただ待つ。」
 ほら貝の演奏を披露してくださって退場。魅せられました。ものすごく面白い人だと思いました。

 ちょっとばかしのクロストークの時間がありました。

 セルゲイ・ヤーチン「インスピレーションを持たない人間などいない。役者について言えば、自分にインスピレーションがなくとも、役柄にはある。それを観客に伝えている。舞台では台本、演出、役者を通じて客に何か(インスピレーション)が移行している。」

 広田豹「霊感、インスピレーションなど、言語によって言葉が違いますが、それらはひとつのもの(インスピレーション)を差しているのでしょうか?違うものなのでは?」
 レオニード・アニシモフ「ひとつの意味を表すのに、それぞれの言語によって違う名称がつけられているが、どんな言葉にも言葉を生み出す泉があり、それは共通のはず。さまざまな文化がある中でもインスピレーションは共通の経験だと思う(だから同じ意味だと思う)。」

 伊藤憲「僕はインスピレーションという言葉はちょっと種類が違う気がしていて、言葉にすること自体が(日本語を使う者としては)ズレがある気がする。例えば僕の場合は『・・・来た!』というような言い方をする。つまり名指しできないものではないか。考えないで沸いてくるもの。日本語の特性かもしれないけれど。また、つらい時ほど、その『来た!』という感覚はやって来やすい。頭で考えてはだめ。」
 伊藤憲「奄美大島は空気が全然違う世界でした。太陰暦で動いているし。(その場所を)知って、身を置いておくことが大切。」

 鐘下辰男「他者と関わらない限り、インスピレーション(と呼ばれるもの)は生まれない。自分の意志を出さなければインスピレーションは生まれない。」
 鐘下辰男「“言葉のキャッチボール”という言葉があるが、その名の通りキャッチボールをしてしまうと、自分の意志をありのままに出せない。だってキャッチボールは相手が受け取りやすいボールを投げあうものだから。だから私は(対話とは)テニスだと言うことにしている。」
 鐘下辰男「他にも『芝居を一緒に作り上げることでひとつになる』など、インスピレーションを阻害する言葉はそこらじゅうに転がっている。ひとつになることを目的にすると、たいていの日本人は自分を抑える(意見を言わない)ようになる。」

 1時間の食事休憩。

■第2部 15時~16時30分 
 東京賢治の学校という学校をつくり、教師をされている鳥山敏子さん(NPO法人東京賢治の学校 自由ヴァルドルフシューレ代表)のお話でした。ドイツのシュタイナー教育(全世界に約200ヶ所、日本に7~8箇所)にもとづいた授業を行っている学校だそうで、日本の義務教育に疑問を持った人が独自に模索・努力しながらひとつの考えを形にされていることを実感できました。すごいことだと思います。

 「(シュタイナー教育では)何が起こるかわからないところに、自分を賭けることが大切。」
 「7歳までは覆いが必要。全てがおとぎ話、物語の中のこととして受け取られて良い。子供がそのままの姿でいても良い期間。だから幸せ。そしてゆっくり外に触れさせていく。木が自然に大木になるように。意識が少しずつ外に向かっていく。」
 「子供は神々しい存在。カリキュラムどおりに学習は進むが、無理矢理では決してない。自然にやりたいことの続きをやっているだけ。」
 「今のために、今、表現をするために生きて学んでいる。将来のために(受験、試験など)・・・とからめとられていかない。」

 鳥山さんは30年間の教師経験がある方で、その発言には経験に裏づけられた強固な意志が感じられ、迫力の有る女性でした。授業には演劇が大きく組み込まれています。東京賢治の学校にも、その教育方法にも、そして生徒達にも興味が沸きました。
 ただ、「演劇関係者が、あまり演劇に興味のない人に演劇の素晴らしさを伝える時に陥る罠」に、まさにはまってしまっているように感じました。正確に、余すところなく伝えたいと強く思うばかりに、「~~という意味ですか?」という質問に、ことごとく「違います」「そうではないのです」と答えてしまうのです。それは正しいし、やむを得ないという気持ちもわかるんですけど・・・ね。私自身がそこにハマってしまった経験が多々あるので、痛いなーと思いながらお話を聞きました。

 シンポジウム終了後に東京ノーヴイ・レパートリーシアター本拠地(下北沢)でのパーティーもあったのですが、体調が悪くなってしまったので参加を断念。お芝居のお稽古と同じですけど、人間同士が長時間ただ一緒に過ごすことは、それだけで有意義で大切なことだと思います。
 司会をつとめられた俳優の広田豹(ひろた・ひょう)さんは、たぶん私が今までに観た「司会」と言う存在の中でNo.1の人物でした。

 全体の感想としては、とにかく行って良かったです。あるひとつの事柄について色んな国の色んな人が、率直に自分の考えを発表する場に居合わせられたのは、とても幸せなことでした。こういうイベントがもっと頻繁に行われ、開かれた場になって行くといいなと思います。今の日本人には馴染みのない、ちょっと苦手な部類のコミュニケーション方法かもしれませんが、私も努力したいと思いました。

パネリスト:伊藤憲(テレビ・ドキュメンタリーディレクター/「島ノ唄」映画監督)/鐘下辰男(演劇企画集団THE・ガジラ主宰/脚本・演出家)/鎌田東ニ(京都造形芸術大学教授・宗教哲学/神道ソングライター)/鳥山敏子(NPO法人東京賢治の学校 自由ヴァルドルフシューレ代表)/【ロシア】セルゲイ・ヤーチン(極東国立技術大学文化学部部長・哲学者)/【ロシア】レオニード・アニシモフ(東京ノーヴイ芸術監督・スタニスラフスキー研究者)
ゲスト:【韓国】イー・ジェー・サン(インチョン アートカルチャーセンター プロデューサー・芸術監督)/【アメリカ】ポール・レイヤー(シアトル ノーヴイ・レパートリーシアタープロデューサー・芸術監督)/ヨーコ・レイヤー(シアトル ノーヴイ・レパートリーシアター・俳優)/コリン・ボーガン(シアトル ノーヴイ・レパートリーシアター・俳優)/ロバート・ベルトチーニ(シアトル ノーヴイ・レパートリーシアター・俳優) 司会:広田豹(俳優)
参加費:無料(先着100名・要予約)
東京ノーヴイ・レパートリーシアター=http://www.tokyo-novyi.com/

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 00:56 | TrackBack

2006年11月11日

ウーマンリブvol.10『ウーマンリブ先生』11/02-19サンシャイン劇場

 宮藤官九郎さんが作・演出し、大人計画のメンバーが出演するウーマンリブ。古田新太さんも出演され、通路席まで超満員のサンシャイン劇場でした。
 未就学児童入場不可ですが、できれば未成年まで入場不可にする方がいいんじゃないかってぐらい、下ネタ炸裂(苦笑)、の、約2時間20分。

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 チラシのイラストからもわかりますが、作家先生が主人公でした。それも官能小説の。
 大人計画らしいというか、大人計画でしかできないんじゃないか!?っていうほどの開けっぴろげの露骨なエロで、笑える人はとことん楽しめるかもしれませんが、苦手な人は相当ヒいちゃうんじゃないかしら・・・。私はまあ、それなりに(苦笑)。

 特にストーリーが大事なのではなく、生身の人間があんなこと、こんなことやっちゃうのを目の前で楽しめればいいんじゃないかと思います。テレビでクドカン・ファンになった人が初めてウーマンリブを観たならば・・・かなり予想とは違うでしょうね(笑)。あ、デートには絶対お薦めできません。私の隣りにカップルが座っていたんですが、上演中も終演後もかなり微妙なムードになってました(苦笑)。

 ここからネタバレします。

 THE虎舞竜『ROAD』をBGMに、官能小説を音読されるのには参りました(苦笑)。
 官能小説家(松尾スズキ)の妻役の池津祥子さんが大迫力。怖いぐらいの(笑)。
 障子に映像が映るのがかっこよかったです。

 笑ったことの覚書。順番バラバラ。

 「浴衣のせいで蛾に見えますね(オリジナル浴衣の模様がまんま蛾)。」
 「あんな面倒な女と暮らしてるんだから(官能小説家の泥酔妻を見て)」

 「レ○ン湖にガンダムが溺れてる」
 「繰り返させていただきます」「居酒屋か?」
 「(女性器を暗に示す言葉として)レニー・クラヴィッツ、サンタナ、チャー」

 「女50人 全裸で餅つき」(企画ものAVのタイトル)
 「顔が性器みたいだね。」「それって褒め言葉?」

 「♪童貞じゃないけどね♪」「遊園地だと思えばいい」
 「生まれつきのフェミニストなんていない!そんなの・・・なんかヤだっ!」
 「(ずっと裸だった俳優の私服を初めて見て)裸の方がいいよ!」

出演:松尾スズキ、池津祥子、伊勢志摩、宍戸美和公、猫背椿、皆川猿時、荒川良々、平岩紙、少路勇介、星野源、宮沢紗恵子、宮藤官九郎、古田新太
作・演出:宮藤官九郎 舞台監督=青木義博 照明=佐藤啓 音響=山口敏宏(Sound CocRete) 舞台美術=加藤ちか 音楽=富澤タク/星野源 衣裳=戸田京子 ヘアメイク=大和田一美 写真撮影=田中亜紀 チラシイラスト=篠崎真紀 宣伝美術=吉澤正美 演出助手=大堀光威/佐藤涼子 衣裳助手=伊澤潤子/梅田和加子 制作助手=河端ナツキ/北條智子/赤堀あづさ 制作=長坂まき子 企画・製作=大人計画/(有)モチロン 提携=サンシャイン劇場
前売:S席6,000円 A席5,000円(全席指定)当日:S席6,200円 A席5,200円(全席指定)※未就学児童の入場不可。
公式=http://www9.big.or.jp/~otona/

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Posted by shinobu at 00:44 | TrackBack

2006年11月09日

阿佐ヶ谷スパイダース『イヌの日』11/09-26本多劇場

 長塚圭史さんが作・演出される阿佐ヶ谷スパイダース。豪華キャストで全国8ヵ所を旅する大規模ツアーですね。
 2000年に駅前劇場で初演された作品の再演は、休憩なしの2時間40分。時間を忘れて最後までじっくりと拝見できました。

 東京公演の前売りは完売ですが、追加席販売、当日補助席予約などがあるようです。公式サイトをチェックしてください。
 ⇒『イヌの日』公式ブログ
 先行レビュー⇒踊る芝居好きのダメ人間日記

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 レビューをアップしました(2006/11/15)。

 地上と地下とにまっぷたつに分かれた装置でした。地上は中津(伊達暁)とその母・和子(美保純)が暮らす家で、上手に麻雀卓の置かれたリビング、下手に和子の寝室があります。その下は真っ暗闇。

 太陽がさんさんと照り、自然の恩恵がまだ私達を守ってくれている地上では、目を伏せたくなるような暴力が横行し、偏向した愛がすれ違い続けます。かたや地底の闇の中では、粗野で純粋無垢な、健康的ともいえる愛が通い合って、人と人とが触れ合う喜びに満ちています。そんな皮肉な設定だからこそ、愛に飢えた現代人の愚かな姿がはっきりと浮かびあがるのだなと感じました。長塚圭史さんの独特の作風なのだと思います。私はあまり得意ではありませんが(暴力など)、初演よりはずっと深く、面白くなっているように思いました。

 ここからネタバレします。

 若くして母になった和子(美保純)は、息子(伊達暁)との親子関係の結び方が不器用で、息子の友人ら(大堀こういち・長塚圭史)と次々と肉体関係を持ってしまっています。息子はそんな母親を憎み、それは女そのものに対する怒りや不信にまで募っていました。

 中津は小学校5年生の時に好きだった同級生の女の子・菊沢(剱持たまき)を、家の裏の防空壕に監禁しました。彼女が寂しがったので洋介(玉置孝匡)、孝之(中山祐一朗)、柴(松浦和香子)の3人も連れ込んで、17年もの間ずっと閉じ込めてきました。地上は大気汚染などで地獄のようになっており、地下の方が幸せなのだと言い聞かせられ、幼い菊沢らはそれを真に受けて地下で生き延びてきたのです。

 ある時、中津が1ヶ月ほど留守にするため、彼らの食事の世話を友人の広瀬(内田滋)に頼んだことから、外界との接点ができてしまいます。地下が少しずつ地上に侵食されていくのが恐ろしくもあり、わくわくもしました。

 外は地獄ではないと知ってしまった菊沢たちは、地上に出て中津らにさらしものにされるより、そのまま地下に残ることを選びます。生き埋めになったはずの少年少女らですが、彼の死体だけはなぜか見つかりませんでした。これは初演も同じだったようです。※地下になじんでしまった地上の人間・宮本(八嶋智人)は発狂した状態で発見されます。

 菊沢らが地下で生き埋めになってしまった後、中津らが彼らの写真を防空壕に展示して、物好きな金持ちから観覧料を受け取る商売を始めるというのが、初演のラストでした。でも再演では商売は始めておらず、中津と広瀬がナンパしてきた女の子2人を連れ込むことになっていました。いないはずの菊沢らの声が中津と広瀬の耳に響いてきて、男2人が悲痛の叫び声をあげます。全然違う種類の嗚咽でしたね。広瀬は恋情や悔恨といったもので、中津は恐怖だったように思います。女を犯せるようになっても、中津の心は全く癒えていないということかなと思いました。

 中津の母などの新しい登場人物のおかげで中津の人物像や地上の世界に厚みが出て、初演よりもさらにじっとり、ねっとりとした、業の深いお話になっていました。ただ、私の好みかと言うとあんまり・・・。敢えて際どく残酷な設定にしているように感じて、観ている最中にちょっと冷めてしまうことがありました。

 菊沢の存在によって表される罪悪感のない性行為は神々しいものだと思いました。てゆーか無敵ですよね(笑)。菊沢は汚い欲望の餌食になったとも見えるし、性愛を無邪気に施す女神のようにも見えます。中津と和子の親子愛についても極端な二面性がありますよね。その他の登場人物のエピソードにも、人間存在の複雑さや、そこから生まれる終わることのない葛藤が散りばめられ、考えても考えても尽きないほど多くのテーマが含まれた戯曲だと思います。

 私が好きだった会話↓(セリフは正確ではありません)
 中津「これ(監禁)あんたがやったってことにしてくれよ。」
 和子「好きって言ってよ。嘘でいいから(言ってくれたら言うとおりにする)。」
 中津「・・・好きだよ。」
 和子「私もよ。」

 鬱になってきて死にたくなった孝之に、柴が植物(覚醒作用がある?)を食べさせる。
 柴「大丈夫?本当じゃなくなった?」
 孝之「うん、大丈夫。本当じゃなくなった。」

 美保純さんがすっごくセクシーでかっこ良かったです。ハスキーな声も素敵。
 内田滋さん。広瀬役。見目麗しい美少年役(時には美女も)もお馴染みですが、今回は短髪でワイルドな不良役がばっちりでした。これまでとは違った、男らしい色っぽさと真っ当なかっこ良さを堪能させていただきました。

≪東京、大阪、仙台、福井、名古屋、新潟、福岡、広島≫
出演=内田滋/剱持たまき/八嶋智人/大堀こういち/村岡希美/玉置孝匡/松浦和香子/水野顕子/大久保綾乃/中山祐一朗/伊達暁/長塚圭史/美保純
作・演出=長塚圭史 美術=島次郎 照明=佐藤啓 音響=加藤温/藤森直樹 衣裳=前田文子 演出助手=城野健 舞台監督=福澤諭志+至福団 宇野圭一(至福団) 製作 =ゴーチ・ブラザーズ 主催=阿佐ヶ谷スパイダース/TOKYO FM
一般前売発売日9月16日(土) 前売り5,500円 当日6,000円 (全席指定・税込)
公式=http://asagayaspiders.net/

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Posted by shinobu at 22:59 | TrackBack

佐藤佐吉演劇祭2006・メタリック農家『食欲の秋新作公演「食(しょく)」』11/08-12王子小劇場

 佐藤佐吉演劇祭2006の5公演目は、葛木英(くずき・あきら)さんが作・演出されるメタリック農家(過去レビュー⇒)。葛木さんは若くて美しい女優さんでもあります。

 開演10分前に劇場に着くと、劇場入り口に人だかりが・・・。開場および開演が約20分遅れ、その他にも演劇公演の基本的な部分の不手際が目立った、残念な初日でした。これから改善されると良いですね。上演時間は約2時間。

 ※佐藤佐吉演劇祭2006レビューブログ公式レビュアー3人(私を含む)、公募モニター4人のレビューが上がっています。こまめにチェックして観劇の参考になさってください!

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 白一色で2階部分まで建て込まれた舞台で、客席を囲む通路も演技スペースとして使っていました。出はけ口も仕掛けも色々ありそうで、凝ってそうに見えつつ、ちょっと詰めが甘い風合いの美術。

 うーん・・・初日に間に合わなかったのかな~・・・と邪推せざるを得ない作品でした。まず舞台上で役者さんに戸惑いが表れてしまっていますし、転換が滞っているように感じることもしばしば。
 そして舞台が低すぎて役者さんが見えないのは・・・どうしようも・・・ないんですよね(汗)。私は最前列の桟敷席を含めて3列目(自由席)だったので、まだ観客の頭の隙間からかろうじて見えましたが、たぶん私の席よりも後ろの方は、ほとんど見えなかったんじゃないかしら・・・。これから何らかの解決が成されたらいいですね。

 内容については、残念ながらメタリック農家の全力を出し切っているとは思えませんでした。過去に1作品しか拝見していませんが、荒唐無稽な設定で意味不明に振り切れちゃうパワーがあるなと思っていたので、それも感じられず残念。

 ここからネタバレします。

 ペチョラと呼ばれる妖怪が出てきたのには・・・あせりました(汗)。衣裳(かぶりもの?)の造形が手作り感みなぎる仕上がりなので、おそらくギャグだろう(ギャグにするのだろう)と思ったんですが、そうではなく・・・人間と妖怪との大真面目な愛のお話になってしまい、全く入って行けませんでした。また、全編山形弁でしたが、必要性をあまり感じられませんでした。

 良かったのは、雪女(葛木英)がしら~っと登場して上手2階から雪を撒いたところ。あれは可笑しかったです。下手から一瞬だけ出てきたリアルな牛も、同じ意味で面白かったですね。真剣にやっているように見せながら、それ自体をちゃかして笑いに持っていくことを、他のシーンでも出来るのではないでしょうか。

 最後に、生まれ変わって山形に戻ってきた妖怪(伊藤一将)が、愛していた人間の遺骨を食べちゃいます。一番の見せ場のシーンだったと思うのですが、ちゃんと見えたお客様は少なかったんじゃないかしら・・・もったいないですね。 

★初日観劇予定
出演=伊藤一将/石川ユリコ(拙者ムニエル)/三科喜代(ブルドッキングヘッドロック)/竹井亮介(親族代表)/中島徹/古市海見子/岩田裕耳/大川祐佳里/辻沢綾香(経済とH)/本田久恵/島田千穂/大内涼子(カミナリフラッシュバックス)/猿田モンキー/浦壁詔一/高見大和/長尾美代子/葛木英
脚本・演出=葛木英 舞台監督=主侍知恵 舞台美術=袴田長武(ハカマ団) 音響=中村嘉宏(atSound) 照明=工藤雅弘(Fantasista?ish) 舞台監督助手=南香織 特殊メイク協力=横山佳代 イラスト=リタ・ジェイ 宣伝美術=葛木英 制作=藤井敦子 製作=メタリック農家
一般発売10月1日(日)10:00~ 自由席(整理番号付):前売2500円/当日2800円 指定席(特典付・各回20枚限定):前売のみ2800円 みんなで割引(3名様以上・要予約・みんなでご来場)自由・指定とも200円引
サブタイトル:だって食べないと死んじゃうんだもん。
公式=http://www.metanou.com/
佐藤佐吉演劇祭2006まとめ=http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

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Posted by shinobu at 14:16 | TrackBack

2006年11月08日

東宝ミュージカル『マリー・アントワネット』11/01-12/25帝国劇場

 東宝が作家ミヒャエル・クンツェさんと作曲家シルヴェスター・リーヴァイさんのコンビ(『モーツァルト!』『エリザベート』)に依頼した、新作オリジナル・ミュージカルです。原作は遠藤周作「王妃マリー・アントワネット」、演出は栗山民也さん。もちろん世界初演です。

 王妃マリー・アントワネットと貧民の娘マルグリット・アルノーという、イニシャルが同じM.A.である2人の女性を中心に、フランス革命を描きます。マルグリット役はダブルキャストで、私は新妻聖子さんの回を拝見。 

 上演時間は約3時間15分(休憩25分を含む)と長い目ですが、破滅に向かっていくにつれてドラマが静かに、熱く加速していき、最後は涙、涙でございました・・・ただの歴史ものではなく、現代への力強い主張を含んだ作品です。お時間ある方はぜひ!東京公演は12/25まで、来年も東京凱旋公演があります。
 ⇒製作発表レポートで劇中歌の動画が見られます。

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 レビューは後ほどアップ予定。

≪東京、福岡、大阪、東京≫
出演=涼風真世/新妻聖子(ダブルキャスト)/笹本玲奈(ダブルキャスト)/土居裕子/井上芳雄/石川禅/山路和弘/髙嶋政宏/山口祐一郎/福井貴一/春風ひとみ/北村岳子/河合篤子/広田勇二/tekkan/佐山陽規/林アキラ
アンサンブルキャスト=安部誠司/池田紳一/小原和彦/KENTARO/小西のりゆき/齊藤裕加/島田邦人/杉山有大/砂川直人/武内耕/俵和也/照井裕隆/中山昇/松澤重雄/横沢健司/家塚敦子/石田佳名子/碓氷マキ/樺島麻美/史桜/鈴木結加里/高島みほ/鳥居ひとみ/中川菜緒子/中村友里子/ナナ・マリア/Belle/水谷祐紀/やまぐちあきこ
脚本・歌詞=ミヒャエル・クンツェ 音楽=シルヴェスター・リーヴァイ 演出=栗山民也 翻訳=浦山剛/迫光 翻訳・訳詞=竜真知子 音楽監督=甲斐正人 歌唱指導=矢部玲司/林アキラ 振付=前田清実 装置=島次郎 照明=勝柴次朗 衣裳=有村淳 ヘアー=坂井一夫 音響=大坪正仁 アクション=渥美博 舞台監督=廣田進 演出助手=鈴木ひがし 指揮=塩田明弘 オーケストラ=(株)ダットミュージック/東宝ミュージック プロダクション・コーディネーター=小熊節子 プロデューサー=岡本義次/小林香/横田優希
S席13000円 A席8000円 B席4000円
公式=http://www.toho.co.jp/stage/ma/

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Posted by shinobu at 17:13 | TrackBack

2006年11月07日

燐光群『チェックポイント黒点島(こくてんじま)』11/04-12/03ザ・スズナリ

 坂手洋二さんが作・演出される燐光群ザ・スズナリ開場25周年記念公演だそうです。坂手さんの新作にも興味がありますが、竹下景子さんが出演されるのですごく楽しみにしていました。

 私はポストパフォーマンストークがある日を選んでチケットを買ったのですが、トークの内容はザ・スズナリ25周年にまつわるもので、作品解説などはありませんでした。トーク自体が劇場主催だそうです。劇場のお話も私は楽しめましたが、本当は坂手さんとゲストの方々との作品についてのお話が聞きたかったです。燐光群のホームページにも、そのように記載していただきたかったですね。

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 レビューは後ほどアップ予定。

≪東京、名古屋、浜松、大阪、福岡≫
出演=竹下景子/渡辺美佐子/中山マリ/鴨川てんし/川中健次郎/猪熊恒和/大西孝洋/江口恵美/樋尾麻衣子/内海常葉/裴優宇/久保島隆/小金井篤/桐畑理佳/阿諏訪麻子/安仁屋美峰/樋口史/高地寛/伊勢谷能宣/嚴樫佑介
作・演出=坂手洋二 美術=二村周作 照明=竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) 音響=島猛(ステージオフィス) 舞台監督=大津留千博 衣裳=大野典子 演出助手=城田美樹 進行助手=清水弥生・坂田恵 宣伝意匠=高崎勝也 制作=古元道広・近藤順子・小池陽子
前売4,500円 当日4,800円 ペア8,000円(2名) トリプル11,400円(3名) グループ14,400円(4名)※5名以上のグループは1名あたり3,600円 学生(大学生以下)3,600円…前売・当日共・劇団のみ扱い・受付にて要学生証提示 リピーター4,000円…要予約・劇団のみ扱い・受付にて要半券提示 ※ペア・トリプル・グループチケットは前売のみ
公式=http://www.alles.or.jp/~rinkogun/

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Posted by shinobu at 23:09 | TrackBack

NPO法人シアターコレクティブ/X〔カイ〕レパートリー劇場『かもめのジョナサン』11/05-07シアターX

 2006年春にシアターΧ俳優養成学校(当初の名称。現在はΧ〔カイ〕レパートリー劇場付属演劇研究所)に1期生として入学し、3年間の課程を修了した役者さんが、Χ(カイ)レパートリー劇場のメンバーとして出演される第1回公演です。上演時間は前半70分、後半40分(途中休憩の時間は失念)。

 『かもめのジョナサン』は映画化もされたリチャード・バックの小説で、我が家の本棚にもあったのですが、私は読んだことがありませんでした(映画はなんと本物のかもめが出演)。⇒新潮社 ⇒Amazon

かもめのジョナサン
リチャード・バック著 / 五木 寛之訳 / ラッセル・マンソン写真
新潮社 (1981)
通常2-3日以内に発送します。

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 舞台は昇降ステージが部分的に上げられて台になっている程度で、いわゆる素舞台。舞台奥は全面がホリゾント幕で、照明で色が変わります。音響は全くなく、3人の役者さんの身体と膨大なセリフだけで見せていく、ごくシンプルなお芝居でした。

 演出はシアターΧレパートリー劇場付属演劇研究所の芸術監督・専任講師でもある西村洋一さん。ロシア国立サンクトペテルブルグ演劇大学を卒業されています。私がこの夏にワークショップを見学させていただいた、チェルカスキイさんがいらっしゃる大学ですね。

 役者さんの演技は「役柄として生きる」ということを、舞台上でできているように思いました。だから長い独白も無理なく聞いていられたし、場面転換にもすんなり付いていけたんだと思います。でも、全体が超地味であることを乗り越えられる、輝きや躍動などは感じられませんでした。役者さん個人の魅力もあんまり感じられず・・・。前半は集中できずに眠たくなっちゃいました。何しろ役者さんだけしか居ないんでね、舞台上には。音もないし、照明の変化も空間全体を変質させてくれるほどの効果ではありませんでした。

 でも後半になって、かもめのジョナサンが弟子から師匠となっていってからは、原作の言葉に圧倒され、面白く拝見することが出来ました。いやー、すごい小説だな~。読んでみたくなりました。

 ジョナサンに教えるかもめ「離れ、許し、学び、再び戻って(彼等が)知りたいのを助ける」「発見し、公開する。」

 ジョナサン「理念による飛行。」「肉体からも時には放たれる。」
 ジョナサン「ありのままの自分でいること。」「自由があること、それがかもめの本質だ。」
 ジョナサン「君は自由なのだ。飛べるんだよ。」(羽が折れたメイナードに向かって)
 ジョナサン「飛ぶことは権利である。自由こそが本質である。」「唯一のおきては自由であること。」
 ジョナサン「身体というものは思考そのものに他ならない」
 ジョナサン「あなたは自由だと教えることが、こんなに難しいことだとは・・・。」
 ジョナサン「目に見えるものを信じてはならない。目が見せるものは限界だけだ。」

 フレッチャー「限界なんてないんだね、ジョナサン。こうして俺は学びの道を歩み始めた。」

 かもめになって2人で飛ぶところなどは、息がぴったり合っていて、身体でお互いを感じあっているのがわかりました。
 人間が真面目にかもめになりきるのって、実はそれ自体が可笑しなことですよね。もちろん観客としては物語の中に真剣に入っていきたいですけど、素になって笑えるところなど、もっと色んな演出的工夫ができたのではないでしょうか。役者さんももっと自由にのびのびとされるところがあるといいなと思います。

 3人の卒業生の発表会だと思えば立派な公演だと思いますが、これがレパートリーだというのはすごく物足りないです。美術も音響も欲しいし、できれば「これがシアターXなのか!」って感動するような何かが欲しいですね。
 あと、卒業生が3人っていうのは寂しいですね。3人だと授業では少人数で得かもしれないけど、カラーが固まっちゃうんじゃないでしょうか。皆さん、ちょっと地味で色気が少ない気がしました。

演目の変更:『罪と罰』→『かもめのジョナサン』出演者の人数が変更になったからだそうです。
出演=佐藤学二/中島幸雄/壱岐照美
原作=リチャード・バック 演出=西村洋一
一般1,500円 高校生以下、シニア1,000円
劇場=http://www.theaterx.jp/

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Posted by shinobu at 17:52 | TrackBack

2006年11月06日

新国立劇場/静岡県舞台芸術センター(SPAC)『イワーノフ』『オイディプス王』11/04-12新国立劇場小劇場

 昨日の『シラノ・ド・ベルジュラック』に続いて、今日も新国立劇場にお邪魔しました。こちらの『イワーノフ』『オイディプス王』の2本立ての方が、鈴木忠志さんのスズキ・メソッドがはっきりと表れているそうです。

 『シラノ・・・』の方が目にも耳にも優しかったし、わかりやすくて、私は好きですね。でも鈴木さんの世界を続けて3本体験できたのはすごくありがたかったです。何しろ16年間、東京では公演されなかったんですものね。12月には鈴木さん演出のモスクワ芸術劇場『リア王』も来日するそうです。

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 ≪イワーノフ(原作) ものがたり≫ 公式サイトより
 新しい社会建設のために理想と奉仕に燃えるロシア中産階級の知識人イワーノフは、ユダヤ人のアンナと結婚する。そして5年の歳月が経った今イワーノフは仕事や結婚への理想が破れ、自分の人生が失敗であったと感じている。妻は生活に疲れて胸を病み、借金を抱え、彼自身も健康を保つことができず、倦怠と憂鬱に襲われる日々を送っている。さらに若い恋人サーシャとの浮気がイワーノフの罪悪感に拍車をかける…。
 ≪ここまで≫ 

 下手のデスクに居るイワーノフと、上手には編み物をする女性。丸いカゴの中に入った、ヒゲめがねの男達が出てきて・・・もー何がなんだか(汗)。ユダヤ人差別のお話・・・なのかな?っていう程度しか頭に入れられませんでした。なにしろ音が怖かったんです。客席後方から徐々に舞台に近づいていく凝った演出もされていて、嗚咽なのか何なのか、いやがらせのような不快な音でした(苦笑)。私は気持ちを閉ざしてしまい、そして意味がわからないのでウトウト・・・。ごめんなさい。

 途中休憩の時間に、鈴木忠志さんが登場して今回の公演についての説明をしてくださいました。流暢な語り口で柔らかな物腰のダンディでした。かっちょいー。
 「ヨーロッパの世界を知りたくて(表現したくて)、そしてその上で日本人のアイデンティティを考えたいと思った。」
 「ヨーロッパと言うと、ギリシア悲劇、シェイクスピア、チェーホフ、ベケットかなと。」

 ≪オイディプス王(原作) ものがたり≫ 公式サイトより 
 テーバイの王オイディプスは、疫病に襲われた国を守ろうと、アポロンの神託を聞くために后イオカステの弟クレオンをデルポイの神殿に遣わせる。国を救うためには先王ライオスの殺害者を追放するか死罪にせよという神託を得て、オイディプスは直ちに殺害者の探索を命じるが、過去を追究するうちにライオスを殺したのはオイディプス自身であり、しかも自分はライオスの息子で、母とは知らずにイオカステを后にしていたという真実を知る。絶望の中でオイディプスは自らの目を突いて盲目となり、放浪の旅に出る。
 ≪ここまで≫ 

 舞台中央に車椅子に座ったオイディプス王。一人だけドイツ人のゲッツ・アルグスさんです。彼の周りを丸く囲む8人は日本人ですので、ドイツ語と日本語がまざった対話がなされます。ドイツ語については電光掲示板の字幕が上下(かみしも)に用意されていました。

 一人一人がはっきりと独立していて、まるで森の中の大木のよう。見ごたえがありました。特にゲッツ・アルグスさんはその立派な体格とドイツ語の大きな声に集中させられました。声は本当に凄かったですね~。怒鳴るように聴こえるのはドイツ語の特徴かもしれませんが、最後の最後の歌い上げるような細い声には身体がしびれました。

 『オイディプス王』は何度か拝見してストーリーがわかっているので、ちょっと退屈しましたね。上演時間は1時間だったんですが、もっと長く感じちゃったな。

 『シラノ・・・』でも感じたんですが、鈴木さんの舞台では女性がめっちゃくちゃきれいです。衣裳と照明の効果ももちろんあると思うんですが、生身の身体つまり裸体を想像させるような、生々しくて神々しい女らしさを肌から感じます。

新国立劇場/静岡県舞台芸術センター(SPAC)共同制作 「劇的な情念をめぐって」-世界の名作より-
(中劇場にて、『シラノ・ド・ベルジュラック』同時上演)
出演=ゲッツ・アルグス/蔦森皓祐/加藤雅治/三島景太/貴島豪/奥野晃士/藤原栄作/武石守正/植田大介/高橋等/藤本康宏/竹田徹/佐東諒一/佐藤嘉太/久保庭尚子/舘野百代/斎藤有紀子/齊藤真紀/高野綾/内藤千恵子/瀧井美紀/布施安寿香/三木美智代
『イワーノフ』原作:アントン・チェーホフ 翻訳:池田健太郎 作曲:ロジャー・レイノルズ
『オイディプス王』原作:ソフォクレス 翻訳:福田恆存(日本語) ヘルダーリン(ドイツ語) 
構成・演出=鈴木忠志 舞台監督=塩原充知 照明=丹羽誠/寺内敬博/川島幸子 音響=小林淳哉/内野彰子/西沢理恵子 衣裳=岡本孝子/塚本かな/満田年水/武田徹 舞台=村松厚志/山藤徳子/中野真希/深沢襟/小嶋純真 字幕=丹治陽 通訳=戸田史子 美術=戸村孝子 制作助手=上栗陽子 制作=SPAC(重政良恵/成島洋子/新井洋文/上野知里/海雲真由美) 制作担当=浅田聡子(新国立劇場)/茂木令子(新国立劇場)
一般発売9月10日(日)10:00~ S席5,250円 A席3,150円 Z席 1,500円
公式=http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000117.html

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Posted by shinobu at 22:47 | TrackBack

Port B(ポルト・ビー)『一方通行路~サルタヒコへの旅~』11/2, 3, 5, 6, 10, 11豊島区巣鴨地蔵通り

 Port Bは高山明さんが構成、演出を手がけられる芸術集団のようです。高山さんはアートネットワーク・ジャパンレジデント・アーティストですね。
 小さなMP3プレイヤーを首から提げ、イヤホンから指示を聞きつつ、一人で巣鴨地蔵通りを歩くという企画でした。所要時間はおよそ1時間30分、ほぼずっと歩きどおしです。タイトルどおり一方通行路ですので、帰り道は自由行動になります。

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 そもそも巣鴨という土地に降り立ったのが、私には初めての体験でした。この企画に参加しなければ一生行かなかったかもしれません。自分でトコトコと商店街を歩いていくので、鑑賞ではなく参加なんですよね。チケット代ではなく「参加費2500円」となっています。

 終わったときの感想を一言で表すならば、“不愉快”ですね、残念ながら。「自分自身の旅へと行ってらっしゃいませ」というスタンスのようですが、参加者は指示通りに動くのですから明らかにお仕着せです。

 でも、全部が全部いやな体験だったわけではありません。旅がはじまってすぐに「向かって右に○○○店」「その隣りは×××屋」などと、イヤホンの声が店の名前だけを読み上げた時は、すごく感動しました。文字や絵で(視覚で)認識していたものが人間の声で読み上げられた時、その存在が立体的に、人間と関係のあるものとして立ち上がってくるように感じました。
 また、巣鴨という町を見ることができたこと、市松人形館に入れたこと(入館料が1,400円以上)など、体験したこと全てを足せば、参加費2500円よりは絶対にお徳でした。

 ここからネタバレします。

 約1時間の音源には、巣鴨の町に住む方々のインタビューや朗読も入っています。歩くスピードを計算して、道に迷わないように誘導するために、きっと何度もこの商店街を歩いて作られたのでしょう。準備にも実行にもすごく時間と労力がかかっている企画だと思います。

 無理やりに自分自身と向き合わせようとする仕掛けに閉口しました。参加者が自然と自分自身と向き合いたくなるように誘導するならまだしも、望んでも頼んでもないのに私の姿を撮影(動画と静止画の両方)し、私の声を録音し、私に押し付けます。監視されて盗撮されて、一体どうして自由な散歩などできるでしょうか。そして、そういった行為について、なんの断りもありません(失礼ながら、撮影・録音させていただきました/このデータは必ず処分します等)。私は私のデジタルデータを誰に見られるのか、聞かれるのかわからないという不快感に、今もさいなまれています。 

 自分が見た夢の話と、心に残る出会いについて話す時間がありました。聞かれたとおり、かなり正直に真面目に話しました。自分に質問をしてくれて、話も聞いてくれるというのは悪い気分ではありません。でも、それが何かのための布石・伏線だったのかもしれないと思うと、正直に話すんじゃなかったと少し後悔しています。

 夢の話を聞いてくれた人はお名前もおっしゃってくださったし、きちんと私の話を聞いて反応もしてくださっていました。でも自分がいかにネクラかということを再確認するはめになりました。まあ、そんなもんですよね、夢なんて。今朝見たのがひっどい夢だったんですよ(ボケた老婆が介護とは名ばかりに虐待される等)。
 出会いについて話した時はただ聞かれるだけで終わったので、ちょっと損した気分になりました。なぜ私に全く興味のない人に、こんなに赤裸々に話をしなけりゃいけないんだろうって。するとその後すぐに、その時に私が話したこと全てをヘッドフォンから聞かされるという、めちゃくちゃ不愉快なことをさせられました。自分の声の録音を聞くことで自分自身と向き合うだろうと考えたのかもしれません。そんな風に簡単に主催者側の思惑どおりにはならないでしょう。
 私はラジオの仕事もしているので自分の声には慣れていますが、仕事の時よりも自然に語ってる時の声の方がいいなーと確認できたのは良かったです。 

 旅の終着駅(目的地)は庚申塚の『猿田彦大神庚申堂』でした。受付の人にMP3プレイヤーを返却すると、この企画のパンフレットとたい焼き&コーヒーの割引券などをいただきました。「パンフレットには今回イヤホンで流れていたテキストが書かれています」「よかったら読んで、考えてみてください」と言われ、興ざめでした。人間は考えたくなった時、勝手に考えています。それは自分で選択することであって、勧められてやることではありません。「参加者に町について、時間について、自分について、考えさせること」がこの企画の目的だったのかしら。参加者の上に立ってものを言ってるように感じます。

 パンフレットに書かれたテキストの文字は、大きさやフォントがまちまちで、さらに文字同士で重なったり、つまりカッコ良く(?)デザインされており、とても読む気になどならない模様です。そしてその紙の裏には写真が印刷されています。たい焼き屋で座っている私の後姿でした。盗撮されて、印刷されて、受付の人はそれを見ていたわけです。非常に不愉快でした。

 嬉しかったのは、ワイルド&セクシーなルックスで、ちょっとハスキーヴォイスのお姉さんが、私だけのために中島みゆきの『時代』を歌ってくれたこと。心づくしのおもてなしを受けました。10曲弱のレパートリーの中から歌ってほしい歌を選んだんですが、日本のヒット・ポップスばかりで残念(私の次の人も『時代』を選んでました)。「おまかせ」とかがあっても良かったのではないでしょうか。私としてはジャズとかシャンソンとかを歌ってもらいたかったですね。

ツアーガイド=青木純一/暁子猫/井上達夫/猪股剛 受付カウンター=高山明/林立騎 現地スタッフ=穴原香菜子/片岡美佐子/片山由有子/郷田真理子/坂本ゆり/田中智佳/中川ゆかり/根岸久美子/針貝聖司/檜山知美/外薗大志/増田豪介/宮井浩行/三輪冬子/森山恭平/横山綾子 構成=高山明 ドラマトゥルク=林立騎 サウンドスケープ=Port B 技術=井上達夫/宇賀神雅裕/三行英登 宣伝美術=三行英登 制作=高山暁子 制作協力=大久保聖子(NPO法人アートネットワーク・ジャパン) 主催=Port B 助成=東京都歴史文化財団 後援=豊島区 協力=巣鴨地蔵通り商店街振興組合/にしすがも創造舎(豊島区文化芸術創造支援事業)
出発時刻:各日12時~16時 10分間隔(各回1名様ごと/要予約・所要時間約60分) コース:巣鴨地蔵通りおよび庚申塚周辺 受付会場:アルプス カフェ
予約受付:10月1日(日)~ 参加費:2500円 当日参加:3000円
公式=http://portb.zone.ne.jp

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Posted by shinobu at 16:00 | TrackBack

アップフロントワークス/劇団ゲキハロ旗揚げ公演『江戸から着信!?~タイムスリップto圏外!~』11/01-12シアター・グリーン・BIG TREE THEATER

 Berryz工房などのアイドルが演劇を始める、しかも小劇場演劇をしている人たちとタッグを組むという企画。前川知大さんイキウメ)の脚本を岩井秀人さんハイバイ)が演出されるということなので、勇気を出して観に行ってみました。
 この劇団ゲキハロは今後も続くようです。※前売り完売。当日券はありません。

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 夏休みのある日の夜、お寺の前で待ち合わせをしていた小学生が、突然タイムスリップして江戸時代に行ってしまうという、ちょっぴりSFなハートウォーミング・ファミリーものでした。1時間30分ぐらいのお芝居の後に、Berryz工房の少女達のライブ(2曲)あり。

 ハロプロだと今までにも観たことがありましたが(⇒)、客層は年齢がぐっと上の男性ばかりでしたね。刺激的な社会勉強でした・・・。

 ここからネタバレします。

 演技が上手いとか下手とか、そういうことは全く重要ではないんですよね。だってファンの皆さんは彼女達に会いたい、応援したい一心なんですから。とにかく私は劇場の外側から内側から、まんべんなく勉強させていただきました。
 舞台に出てるのが小学生や中学生だと思うと、大変な人生だね~とちょっぴり心配になったりも(大きなお世話だけど)。あ、大人の人たちも出てました。あらゆる意味でその差が怖かった。

 ある姉妹(夏焼雅&菅谷梨沙子)がタイムスリップしてから、彼女らのお母さん(稲葉貴子)とお父さん(青木十三雄)の切ないラブストーリーにつながって良かったです。お寺のお坊さん(餅松亮)が過去と未来の人物を演じ分けて、場面転換のはざまに居るのが演劇的に楽しめました。
 挿入歌があってびっくり。しかも作詞も前川さんが書かれたようで、さらにびっくり。

 清水佐紀さん(Berryz工房)が毎回アドリブをされるようで、爆発力があってよかったですね。サービス精神もあって面白かったです。

出演=清水佐紀(Berryz工房)/嗣永桃子(Berryz工房)/徳永千奈美(Berryz工房)/須藤茉麻(Berryz工房)/夏焼雅(Berryz工房)/熊井友理奈(Berryz工房)/菅谷梨沙子(Berryz工房)/稲葉貴子/斉藤瞳(メロン記念日)/村田めぐみ(メロン記念日)/大谷雅恵(メロン記念日)/青木十三雄/餅松亮/北原沙弥香(ハロプロエッグ)/湯徳歩美(ハロプロエッグ)/西念未彩(ハロプロエッグ)/澤田由梨(ハロプロエッグ)
脚本=前川知大 演出=岩井秀人(ハイバイ) 演出補=大久保亜美 舞台監督=中西隆雄 舞台=小野雅彦 照明=松本大輔(enjin-light) 音響=鈴木利勝(アルファ音響) 音楽=市川淳 挿入歌作詞=前川知大 挿入歌作曲=たいせい 衣裳=森永幸徳/金田美香 製作=渇野雅章/吉田直美(サンモールスタジオ) プロデューサー=佐々木淳子(ZAT ATTRACTION) 主催=アップフロントワークス/オデッセイ 企画・製作=アップフロントワークス 製作協力=アップフロントエージェンシー
チケット発売日 10/7(土) 前売り指定席・5850円
公式=http://www.gekidan-online.com/news/16.php

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Posted by shinobu at 01:15 | TrackBack

2006年11月05日

新国立劇場/静岡県舞台芸術センター(SPAC)『シラノ・ド・ベルジュラック』11/02-12新国立劇場中劇場

 SPACの鈴木忠志さんが16年ぶりに東京で作品を発表されます。恥ずかしながら私は鈴木さんの作品を観るのはこれが初めてなのです(映像でチラっと観たことはありましたが)。
 フランス文学の『シラノ・・・』(⇒10月のレビュー)、イタリアのオペラ音楽、そして日本の景色を表した美術に和服を着た日本人俳優・・・もぉ~、美しい、美しい、美し過ぎるっ!!私、ラストはほぼ号泣状態でございました(嬉涙)。
 『イワーノフ』&『オイディプス王』同時上演は明日観に行きます!

 レビューは後ほどアップ予定。

 ≪ものがたり≫ 公式サイトより。原作のあらすじです。ネタバレしています。(役者名)を追加。
 鼻の大きなシラノ(新堀清純)は、従妹のロクサーヌ(鶴水ルイ)を愛していたが、彼女は美貌のクリスチャン(榊原毅)を愛していた。シラノは自分の想いをロクサーヌに伝えるため、クリスチャンの恋文を代わりに書き、ロクサーヌは、その恋文の素晴らしさにクリスチャンを深く愛するようになる。シラノとクリスチャンは戦争に出かけるが、シラノは相変わらず代作の恋文を書き続けていた。やがてクリスチャンは、ロクサーヌが愛するのが自分ではなく、シラノの書く恋文であると知り、自ら望んで戦死する。15年後、喧嘩で瀕死の重傷を負ったシラノは、尼寺に入ったロクサーヌを訪ねるが、その際にシラノがクリスチャンの最後の手紙をそらんじているのがわかり、ロクサーヌは自分が愛していたのはシラノだったことを知る。
 ≪ここまで≫ 

 レビューは途中です。

新国立劇場/静岡県舞台芸術センター(SPAC)共同制作 「劇的な情念をめぐって」-世界の名作より-
(小劇場にて、『イワーノフ』『オイディプス王』同時上演)
出演=蔦森皓祐/竹森陽一/新堀清純(シラノ)/永井健二/吉見亮/仲谷智邦/久保庭尚子/内藤千恵子/鶴水ルイ(ロクサーヌ)/福寿奈央/日和佐美香/大川麻里江/佐山花織/齋藤志野/斉木和洋/榊原毅(クリスチャン)
原作=エドモン・ロスタン 翻訳=辰野隆/鈴木信太郎 構成・演出=鈴木忠志 舞台監督=塩原充知 照明=丹羽誠/寺内敬博/川島幸子 音響=小林淳哉/内野彰子/西沢理恵子 衣裳=岡本孝子/塚本かな/満田年水/武田徹 舞台=村松厚志/山藤徳子/中野真希/深沢襟/小嶋純真 字幕=丹治陽 通訳=戸田史子 美術=戸村孝子 ヴァイオリン演奏=漆原朝子 制作助手=上栗陽子 制作=SPAC(重政良恵/成島洋子/新井洋文/上野知里/海雲真由美) 制作担当=浅田聡子/茂木令子
一般発売9月10日(日)10:00~ S席5,250円 A席3,150円 Z席 1,500円
公式=http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000116.html

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Posted by shinobu at 16:32 | TrackBack

2006年11月04日

スペースノイド・ライブ vol.3『白日鼠(はくじつそ)』11/03-05 MAKOTOシアター銀座

 『スタンレーの魔女』が記憶に新しいスペースノイドのライブです。この公演を最後に一旦活動を休止されるとのこと。
 男の子のやんちゃだらけのコント集でした。2時間弱はちょっと長かったですが、観に行ってよかった・・・。自分の許容範囲の狭さを改めて実感できるとともに(笑)、やんちゃな奴らってやっぱかっこいいなって思えました。

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 レビューをアップしました(2006/11/07)。

 ここからネタバレします。

 ■前座の歌 出演=木下哲男
 自作の歌「やんちゃBoy」の途中でB'zのサビとかが出てきて可笑しかった。

 ■映像
 スペースノイドがこれまでにやらかしてきたやんちゃ(赤ふん一丁で新宿駅周辺を闊歩、学生服姿で橋から川に飛び込み等)のまとめ。見ごたえありました(笑)。

 ■「白日鼠」
 映像を映していたスクリーンをしまうのみ。電動でウィーンと巻き上がる間、明るい照明(白日)で照らしちゃったってことかな。

 ■「追悼」 
 お笑いコンビ“○んぽこトリオ”の1人が死んでしまい、そのお葬式で追悼漫才。
 「新木場乗換えかよ!」で爆笑。

 ■「祭り」
 ふんどし一丁の男達がパンをバチに見立てて太鼓を叩く演技。ドスのきいた声で「ヤマザキ、秋のパン祭り!」

 ■「お兄ちゃん」 出演=川尻恵太
 NHKの人気子供番組「おかあさんといっしょ」の“うたのおにいさん”パロディ。川尻さん、軽くて面白い人でした。

 ■「竜王戦」
 尾崎豊九段VSサンプラザ中野八段。サンプラザ中野は松山千春に、尾崎豊はハマショウに変化。お二人とも歌がうまいなー。かなり笑いました。

 ■「大喜利」
 メンバーによる大喜利大会。お題は伊藤栄之進さんが出されます。伊藤さんのお母様が客席にらっしゃるということが公表され、しかも私のちょうど前の席にいらっしゃることがわかり、もーどうしたらいいのやら(笑)。笑うしかないっしょ。

 ■「伝統の一戦」
 阪神VS巨人戦を観戦する阪神ファンの2人組。ちょっと長かったですが、応援歌をいっぱい歌ってくださって楽しかった。六甲おろしのオマリー・バージョンがオチでしたが、やっぱり1980年代の阪神って男の子にとって熱いドラマだったんですねぇ。
 
 ■「ラバウルの魔人」 出演=魚住和伸
 「スタンレーの魔女」ならぬ「ラバウルの魔人」。魚住和伸さんが上半身裸(いずれほぼ全裸)で踊ります。席が遠かったからか、なんでウケてるのかはよくわからなかったです。私は肉体もダンスもきれいだったので、それで満足。

 ■「WBS」
 大勢で一発ネタの連発。最後は川尻恵太さんと鈴木啓文さんだけが残りますが、鈴木さんは露骨な下ネタ炸裂。

 ■「カテナチオ」
 「できるかな」のパロディ? 5人でやる気なさそうに、踊ったり歌ったり。

 ■「ボケの森」
 ツッコミTシャツ1人VSボケTシャツ多数。

 ■「キラークィーン」 出演=ニシオカ・ト・ニール
 紅一点の客演、ニシオカ・ト・ニールさんが黒いボンデージ・ファッションで紙おむつ一丁の男達を責める。プライベートを暴露する発言は楽しいですねー。こういう風に「やんちゃに対する罰を受ける」ってこともやりきって、笑いにするのはうまいなーと思います。

 ■「ベトちゃんドクちゃん」
 シャム双生児のベトちゃんとドクちゃんの漫才。静かな下ネタになったのは残念だ。

 ■「喫茶ナイトメア」 出演=伊藤栄之進/鈴木啓文/ほか
 鈴木啓文さんが喫茶店のボーイ役で、伊藤栄之進さんが客として「フレンチトーストとウィンナコーヒー」を注文した時点で、予想がつきました。私はずっとうつむいていたので被害なし。ええ、そうですよ、男の子たちが全裸で舞台を闊歩してたっぽいですよ。会場は爆笑、苦笑の渦。お母様がたはしゃべりまくってた(笑)。

 ■「幸子」 出演=ニシオカ・ト・ニール/魚住和伸
 若い女がベッドに横たわっている。もうすぐ死んでしまうらしい。病院のベッドで男が泣きながら話しかける。「俺、お前にプロポーズしようと思ってたんだよ。」「(だって)子供は外人がいいって言ってたじゃん!」で爆笑。
 最後は彼女が大事にしていた人形を介して、男の命が女へと移ったような演出でした。いい感じだった。

 ■「エンディング・テーマ」
 活動休止されるとの正式発表および歌。「俺たちは歌が好きなんで、歌います」と言って、TMネットワーク「Still Love Her(失われた風景)」。いい歌ですねー。アニメ「シティ・ハンター」を見てた時は気づかなかったけど。
 一人がギターで伴奏し、全員でハモってました。なんか・・・かっこ良かったんですよね、これが。思いっきりアホをやって、それで「歌が好きだから歌う」んです。オトコはこうでなきゃ!って一瞬よぎりました。

 伊藤栄之進さんのお母様は、学生時代のお友達と一緒に観劇されていたそうで(後で聞きました)、なんかこそばゆいような気持ちになりました。たぶん、うらやましかったんだと思います。下ネタどころか全裸になるし、いろいろ不謹慎極まりないんだけど、もし私の息子がこんな舞台をやってたら、そして学生時代の友達を連れて来られたら・・・相当パンクな家族ですよね?!かっちょいーですよ、やっぱり。

出演=伊藤栄之進/矢崎進/魚住和伸/鈴木啓文/甲斐大介/藤代和真/清水嘉邦/岡崎龍夫/鈴木康平/木下哲男/川尻恵太/ニシオカ・ト・ニール(カミナリ☆フラッシュバックス) 出張中=清水洋介/里村孝雄
構成・演出=御笠ノ忠次 照明=岩下宗一郎/鈴木優之 音響=前田真宏 映像=渡辺一樹 映像協力=池永亘/伊藤諒 楽曲アレンジ=佐々木久夫 宣伝美術=藤野和美 イラスト=清水洋介 制作=伊東蔵人
料金2,000円(前売/当日 全席自由)
公式=http://www.s-noid.com/

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Posted by shinobu at 18:20 | TrackBack

2006年11月02日

【読み物】前田司郎・著「恋愛の解体と北区の滅亡」講談社

 五反田団の前田司郎さんの本です。

恋愛の解体と北区の滅亡
前田 司郎著
講談社 (2006.6)
通常24時間以内に発送します。

 はじめて前田さんの小説を読んだんですが・・・・爆笑っ!!もーたまらんっってぐらい笑いました。特に132ページを開いた瞬間は凄かった~、ギャハハハハって吹き出して、笑いが止められなくなっちゃいました。お芝居の開演前の客席で読んでたので、困りましたよ(苦笑)。
 あ、お子様向けではないですね、恋愛っていってもかなり性愛が入ってるので(笑)。

 ただいま上演中の五反田団公演のロビーで買えますよー!

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Posted by shinobu at 21:33 | TrackBack

【ワークショップ】演劇千年計画『創作ワークショップ第2弾』倉迫康史(Ort-d.d)クラス11/17, 20, 23アトリエ・センティオ

 演劇千年計画創作ワークショップ第2弾』の倉迫康史クラスのご案内です。

 Ort-d.d(オルト・ディー・ディー)の倉迫康史さんというと、30代以下の俳優を育てるU-30プロジェクトvol.2『サド侯爵夫人』では、若い女優さんの変貌振りに舌を巻きました。
 しのぶの演劇レビュー内のOrt-d.d&倉迫康史の検索結果も参考になさってください。これまでに倉迫さんの作品は15本ぐらい拝見しています。

 期間:11月17日(金)20日(月)23日(木)の14時から17時30分まで
 会場:アトリエ・センティオ
 成果発表会:11月26日(金)17:30 開演(終演20:30予定)
 申込締切:11月10日 ⇒応募要項・応募フォーム

 今回は平日お昼間のみのクラスです。お時間のある方はぜひどうぞ。成果発表会は私も観に行くつもりです。

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Posted by shinobu at 19:55 | TrackBack

ギィ・フォワシィ・シアター30周年記念公演『「方向転換」「子供が舗道で死んでいる。」』11/01-08銀座みゆき館劇場

 フランスの劇作家ギィ・フォワシイの作品を上演する団体のようです。なんと30周年。
 tptなどでご活躍の木内宏昌さん(青空美人プロデュース)が演出されるので観に行きました。今回は「方向転換」と「子供が舗道で死んでいる。」の2本立て上演で、「子供が・・・」はダブルキャストになっています。私が拝見したのはBプロ(斉藤直樹/沖田乱)。

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 うーん・・・役者さんの演技が私の好みに合いませんでした。
 ここからネタバレします。

 ■「子供が舗道で死んでいる。」
 2人の老婆が公園の薄汚れたベンチに座っている。下手に子供が横たわっているらしく、ローラースケートを履いた足だけが見えている。

 男優さんが老婆の衣裳で女装していたのに、ちょっと驚き。当然不自然なのですから、その不自然さを面白いと思えるような演出が欲しかったですね。
 「子供が舗道で死んでるわ」というセリフから始まったのは意外で、惹かれました。子供の遺体に黒いショールをかけて「これで大丈夫!」って言っちゃうのは、まさに「臭いものに蓋」。
 落書きだらけのイスが2つあって、それぞれに“←DAME1”、“DAME2→”と書かれているのも面白かった。DAMEとはフランス語で「婦人」ですよね。あれ、英語もドイツ語もかな?

 ■「方向転換」
 「子供が・・・」とは違った公園。木製のきれいなベンチに初老の男が腰掛けており、派手なご婦人が話しかける。女は男を知っているが、男は覚えがない。

 こういうのってどう言うんでしょうねぇ・・・。お茶の間向けのテレビかなんかのトークショーみたいに、司会がゲストに話しかけつつ、実は意識は完全にお客様に向かっているような。しかもひとつのベンチに2人で腰掛けて話をしているのに、視線は完全に客席方向。ほとんど観客に目配せでもしてるぐらいでした。

「方向転換」訳=佐藤康 演出=沢田次郎 出演=三好美智子/伊藤紘/野間洋子
「子供が舗道で死んでいる。」演出=木内宏昌 訳=和田誠一 出演はダブルキャスト=Aプロ:川原ゆな/海老原礼子 Bプロ:斉藤直樹/沖田乱
美術…滝善光 照明…小関英勇 音響…吉原敦 舞台監督…小林潤史 舞台監督助手…原田恵子 写真…中川忠満 宣伝美術…椋地むく 制作…平樹典子 企画・制作…谷正雄
前売4000円 当日4500円 学生3,000円
ギィ・フォワシィ・シアター=http://www.geocities.jp/guy_foissy/

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Posted by shinobu at 17:12 | TrackBack

佐藤佐吉演劇祭2006・リュカ.『vocalise(ヴォカリーズ)』11/02-06王子小劇場(11/1はプレビュー)

 佐藤佐吉演劇祭2006の5公演目は、渡邊一功さん主宰のLucas(リュカ.)。今回は渡邊さんの新作脚本を時間堂の黒澤世莉さんが演出されます(リュカ.の過去レビュー⇒)。演劇関係者を招待するプレビューに伺いました。⇒公演公式ブログ

 役者さんが舞台の上で、その役柄として、生きていました。驚いた時に驚いて、嬉しいときに喜んで、悲しい時に泣いていました。この規模の静かな現代口語劇の公演で、こんなに役者さんと同じ時間を味わい、楽しめたのは初めてかもしれません。

 「vocalise(ヴォカリーズ)」とは「言葉をつけずにおこなう発声練習」を意味するフランス語で、ここではラフマニノフのもの(音が鳴ります)を差すそうです。
 上演時間は約1時間50分。

 ※佐藤佐吉演劇祭2006レビューブログ公式レビュアー3人(私を含む)、公募モニター4人のレビューが上がっています。こまめにチェックして観劇の参考になさってください!

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 ≪あらすじ≫
 シュウ(根津茂尚)&かえで(こいけけいこ)夫婦のホームパーティーに、いつものメンバーが集まる。マコト(鈴木浩司)は子供ができたばかりの妻シノワ(雨森スウ)を連れて来た。証券ウーマンとしてバリバリに働くユリエ(境宏子)も、新しい彼氏アキオ(池田ヒロユキ)と一緒だ。和気あいあいと仲間同士の飾らない時間が始まるはずだったが、シュウの様子がなんだかおかしい。
 シュウたちと同じマンションの隣りの部屋に暮らす姉妹(姉チズ:河合咲/妹コヨミ:稲村裕子)の生活も、同時に描かれる。チズは翻訳家で、安達(中田顕史郎)からある小説の翻訳依頼を受けていた。
 ≪ここまで≫

 対面式の客席。劇場中央には階段1段分ぐらいの高さの長方形のステージ。ベージュの布などに包まれた柔らかな抽象美術です。天井からは可愛らしい電球や傘を被ったランプが吊り下がっています。
 役者さんはステージの上に登る瞬間からその役柄になりきった演技をし、退場してからは劇場の壁側に並べられた丸いイスで待機します。時には黒い幕の向こうにはけたりもします。

 内容を一口で言えば、現代の若いカップルたちを描く恋愛ものでした。日常に近い息遣いと語り方で、会話が紡がれていきます。
 ストーリーについては腑に落ちないことも少なからずありましたが、観客の私が出演者と、あの空間でともに呼吸して、コミュニケーションを味わい、一緒に生きることができました。本物の喜び、悲しみに触れる瞬間がこれほど長く続くのを王子小劇場で体験できたことは、私にとってエポック・メイキング(epoch-making)な出来事であり、今回の『vocalise』はとても大切な作品になるだろうと思います。

 私は今、役者さんの舞台上での存在の仕方にとても興味を持っています。だから俳優養成のワークショップや実際の稽古場などにも伺って、舞台俳優にはどういう種類の存在の仕方があるのか、それらが実現されるまでにはどういう過程があるのか等を、学ばせていただいています。
 演出の黒澤さんはスタニスラフスキー・システムサンフォード・マイズナー・システムなどを勉強して、それを稽古場で実践されています。今回出演されていた役者さんの中には、リュカ.の前回公演で拝見した方もいらっしゃいました。同じ人とは思えないぐらい、柔らかな、のびやかな、瑞々しい、生きた人間として映りました。いったいお稽古でどんな魔法をかけられたのでしょうか。
 黒澤さんの次回演出作品は王子小劇場プロデュース/畑澤聖悟・作『俺の屍を超えていけ』です。12月の楽しみが増えました。

 ここからネタバレします。

 シュウ(根津茂尚)は実はガンに犯され、あと半年の命だと医者に宣告されていました。頑固なシュウは妻のかえでの説得を聞かず、一人で北欧へと旅に出て、もう帰っては来ないと決心していました。パーティーに集まった仲間達は、2人の重大な決断を聞いたとか聞いていないとかでもめて、言い争いになります。私はむしろシュウが気の毒になりました。だってどんなにわがままで、独りよがりで頑固だとしても、死ぬのは彼なんですから。もうすぐ死ぬと決まっている人に向かって「お前はなんでそんなに勝手なんだ?残される者のことも考えろ」なんて、よく言えるよな、いや、言えるわけがない、と思い、腑に落ちませんでした。
 「大切な人の死」というテーマはテレビドラマ、映画、お芝居でも頻繁に描かれます。死には絶対的な質量があるので、その扱いは慎重にしないといけないと思います。

 ホーム・パーティーの次のシーンは2年後になっています。シュウはかえでの無償の愛のおかげで、心を開いて自分をゆだねることができるようになったので、旅行には行きませんでした。そしてかえでの献身的な看病を受けた末に亡くなっていました。キャリアウーマンのユリエ(境宏子)の恋人だったアキオ(池田ヒロユキ)が、隣りに住むチズ(河合咲)と婚約していたり、無職でだらだらしていたコヨミ(稲村裕子)がユリエの部下として同じ会社で働いていたり、人間関係は様変わりです。時間は残酷で、そしてとてつもなく優しいものだなと思いました。

 ラストシーンはそれまでとは全く違った夢の世界ような演出が始まります。恋や愛というものが世界を幸せにする可能性があるんだよと謳いあげる、祝祭ムード満点のシーンになるはずだったのだと思います。残念ながら私は物語に納得できていなかったので、なるほどなぁと眺めるままに終わってしまいました。この演出のために、出演者全員が2年後のシーンから白いシャツを着たナチュラルな装いになっていたのかと思うと、残念でした。パーティーのシーンまでは、役柄の個性がはっきりと出ている、すごくおしゃれな衣裳およびヘアメイクだったからです。

 役者さんの演技はお互いをしっかり意識して、受け止めており、自分が主張する時も相手を感じながら調和しているように感じられました。ただ、中田顕史郎さん演じる安達については、ちょっと浮いているように感じました。安達はチズが翻訳し終わった小説を読んだり暗唱したり、かなり長い間一人で語り続けるのですが、文節ごとに休憩が入っているように聴こえて集中しづらかったです。それも最後のシーンが楽しめなかった理由のひとつだと思います。長セリフって難しいですよね。

 パーティーのシーンでは、美味しそうな手料理とおしゃれなワインがいっぱい食卓に並びます。お皿もグラスもちゃんと本物で、おもてなしの気持ちが伝わってきました。ただ、最後に出てくるロマネ・コンティについては、ボトルが袋に入ったままで銘柄がわかるとは思えません。せめてラベルがぎりぎり見えるかどうかぐらいは、袋から出す必要があるのではないでしょうか。しかしロマネ・コンティて・・・どんな金持ちなんだよ、ユリエは(笑)。

 プレビュー終了後のレセプションで、観客と作り手とが話し合う機会が設けられました。改良して再演すればいいのではないかという意見が多く聞かれました。もし再演されるならまたぜひ伺いたいと思います。

Lucas [lyka] 10th note (in alliance with Jikando)
出演=池田ヒロユキ/境宏子/鈴木浩司/こいけけいこ/雨森スウ/河合咲/稲村裕子/根津茂尚(あひるなんちゃら)/中田顕史郎
脚本=渡邊一功(リュカ.) 演出=黒澤世莉(時間堂) 舞台=松下清水/甲賀亮 舞台美術=近藤麗子 照明=工藤雅弘(Fantasista?ish.) 演出助手=宮田和美(時間堂)/襟野辺深雪/佐伯風土 衣裳=華咲薫/景山育美 宣伝美術=太田創(01Ga Graphics) 写真=堺千慧子 メイク=沼田裕美子 ヘアメイク=齋藤由佳 小道具=大和美由紀 写真協力=Rainy Day Bookstore & Cafe スチール=松本幸夫 ビデオ撮影=藤崎友子 制作=近藤のり子 制作協力=増戸香織 主催=リュカ. 共催=時間堂 協力=王子小劇場/Gallery LE DECO 製作=vocalise製作委員会
前売2500円/当日2800円 ~各種割引(要証明・当日のみ)・学生・北区在住者・60才以上の方 1500円・中高生グループ割引3900円/3名 11/6(月)15時開演の回に昼ギャザあり 
公式=http://www.lyka.net/
佐藤佐吉演劇祭2006まとめ=http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

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Posted by shinobu at 11:53 | TrackBack

2006年11月01日

扉座『ご長寿ねばねばランド』10/28-11/05紀伊國屋ホール

 横内謙介さんが作・演出される扉座(過去レビュー⇒)。横内さんは最近だとテレビドラマ「ダンドリ。」の脚本も手がけられましたね。

 今回は横内さんの実のおばあ様をモデルに書かれたそうで、なんと登場人物の平均年齢が約90歳!!(当日パンフレットより) 上演時間は約2時間10分。

 あら、山中たかシさんは山中崇史さんに改名されたんですね。

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 ≪あらすじ≫
 老人しか住んでいない南国ねば島のねばホテル。従業員もお客様も老人ばかり。都会から仲良し老婆3人組(中原三千代/松田かほり/伴美奈子)が旅行にやってくると、ねば島の青年団のおじいちゃまたち(岡森諦/六角精児/有馬自由)は大ハッスル。老婆らも窮屈な現実世界から気持ちを解き放って、のびのびと羽を伸ばし始めるが・・・。
 ≪ここまで≫

 なんと登場するのは老人だけ!!役者さんはもとのお顔が全然わからないぐらいの本格的なふけ顔メイクで(⇒山中崇史さんのブログをご覧あれ)、ずっと老人役に徹しています。少々困惑しましたが(笑)、45分ぐらいですっかり慣れました。

 全体的にベタ~っとしたストーリー芝居で、あまり私が好きなタイプの作品ではないのですが、親しみやすくてわかりやすい言葉ばかりを使ったご老人達の会話から、胸にじ~んとくる大切なメッセージが沢山伝わってきました。涙ぼろぼろ流しながら見てましたよ・・・。
 誰もが絶対に避けられない死。もし生きながらえたら“老後”も必ずやってきます。近い将来の自分のことだと思って観ていれば、胸にひっかかってくることは沢山あると思います。

 こんなに顔がわからなくなるまでメイクしちゃうのはどうなんだろう、と思ったんですが、かえって役者さんの存在感(オーラ)がわかりやすかったかもしれません。109歳のホテルオーナー役の山中崇史さんは、やっぱり目立ってましたね(笑)。

 ここからネタバレします。

 心に残ったセリフを下記に(正確ではありません)。
 理論物理学者(杉山良一)「自分が死んでも宇宙は続く。死ねば終わりというのは空しすぎる。」
 蝶を追いかける医者(有馬自由)「一目会いたい、見てみたいという気持ちを死ぬまで追っている。」
 昌枝(中原三千代)の俳句「雑草の 中に茗荷の 花ふたつ」

 老婆3人は老人介護専門の病院で同室になっている仲間で、その内の2人はベッドに寝たきりであることが、終盤で判明します。3人は、ねば島へと旅をしている夢を見ていたのです。この設定自体には納得できるのですが、説明のためのセリフが多すぎるように感じました。言葉で表現しなくても他の手早い方法があるんじゃないかな~。

 伴美奈子さん。ボランティア精神旺盛で、“手癖の悪い”みやこ役。私は判さんの大ファン。伴さんの写真が大きくチラシの裏面に載っているのを確かめて、観に行くことを決心しました。やっぱり素敵でした~。優しい、暖かい言葉が身体にしみこんで来ます。
 岩本達郎さん。なぞの水先案内人“良造さん”役。『ピーターパン』のパロディーで“心優しい妖精ベルさん”の話を一人語りされたのが面白かったです。

 蛇足なんですが。私の隣の席の女性のお客様(3人)はずっと山中崇史さんのことを見ていて、クスクス笑いながらおしゃべりしてました。ヤだった・・・テレビドラマ『相棒』のファンなのかな・・・。

≪厚木、東京≫
出演=中原三千代/松田かほり/伴美奈子/岡森諦/六角精児/有馬自由/山中崇史(山中たかシから改名)/高橋麻理/杉山良一/累央/仲尾あづさ/鈴木里沙/上原健太/鈴木利典/高木トモユキ/田島幸/岩本達郎/川西佑佳/山下幸乃
作・演出=横内謙介 美術・技術監督=大竹義雄 照明=塚本悟 音楽=佐藤容子 音響=青木タクヘイ 衣装=木鋪ミヤコ 演出助手=則岡正昭 舞台監督=大山慎一 票券=金井瞳 制作=太田さやか 田中信也 トータルコーディネート=赤星明光 製作=(有)扉座 宣伝美術=吉野修平 イラスト=溝口イタル 宣伝写真=山脇孝志
9/10発売開始 全席指定・税込 前売券4200円 当日券4500円 学生券3000円(扉座のみ取扱い)※未就学のお子様はご入場いただけません。
公式=http://www.tobiraza.co.jp/

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Posted by shinobu at 15:35 | TrackBack

【お知らせ】11月4日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演します

 FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたします。毎月第一土曜日のレギュラーです。

 今回は五反田団『さようなら僕の小さな名声』の感想と、佐藤佐吉演劇祭2006の後半ラインナップ、そして11月に観られるお薦めお芝居3本をご紹介します。

 西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
 11月4日(土)21:30~22:00(の内の約10分間)
 FM 84.2MHz

 ⇒PodCastingあり!放送終了後にアップされます(数日後だったりも)。
 ⇒アップされました(2006/11/06)

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Posted by shinobu at 14:14 | TrackBack

メルマガ 2006年11月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2006年11月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 30     2006.11.1  1,053部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎10月に引き続き、11月も注目の公演が盛りだくさん!
  芸術の秋は、面白い公演がありすぎて困っちゃう・・・♪
  
    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
     http://blog.mag2.com/m/log/0000134861


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→グループ る・ばる『八百屋のお告げ』
     11/17-26東京芸術劇場 小ホール2
        http://www5f.biglobe.ne.jp/~lebal/sub3.htm

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→演劇集団円『ロンサム・ウェスト』
       10/05-18ステージ円
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1008183831.html


 ◆3【お薦め前売り情報 麻実れい主演・tpt『黒蜥蜴(くろとかげ)』】

   ◎デヴィッド・ルヴォー演出・麻実れい主演の三島由紀夫作品!
    http://www.tpt.co.jp/

 ◆4【佐藤佐吉演劇祭2006開幕中!残り5劇団です】

   ◎毎週末、王子小劇場で刺激を受けています。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

 ◆5【12/16(土)“吉祥寺ちらし会議”にパネラーとして参加します!】

   ◎大量に撒かれるチラシについて、問題意識を持って語り合います。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1022204653.html

 ◆6【編集後記】

   ◎11月も話題作が盛りだくさん!嬉しい悲鳴です。
   ◎11月4日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。

 ◆7【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・コメント・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


1.ウーマンリブvol.10『ウーマンリブ先生』
  11/02-19サンシャイン劇場
  ☆出演:松尾スズキ/宮藤官九郎/古田新太/ほか
   作・演出:宮藤官九郎
   前売:S席6,000円 A席5,000円
   当日:S席6,200円 A席5,200円 未就学児童の入場不可。
    http://www9.big.or.jp/~otona/
   テレビに映画に大活躍の宮藤官九郎さんが作・演出されます。
   大人計画のメンバーに加えて古田新太さんが出演。前売り完売。


2.Bunkamura『タンゴ・冬の終わりに』
  11/04-29シアターコクーン
  ☆出演=堤真一/常盤貴子/秋山菜津子/毬谷友子/段田安則/ほか
   作=清水邦夫 演出=蜷川幸雄
   S¥9,000 A¥7,500 コクーンシート¥5,000 未就学児童の入場不可。
    http://www.bunkamura.co.jp/
   清水邦夫さんの戯曲を蜷川幸雄さんが演出。豪華キャスト。前売り完売。


3.燐光群『チェックポイント黒点島』
  11/04-12/03ザ・スズナリ
  ≪東京、名古屋、浜松、大阪、福岡≫
  ☆出演=竹下景子/渡辺美佐子/燐光群メンバー
   作・演出=坂手洋二
   前売4,500円 当日4,800円 ペア8,000円 トリプル11,400円
   4名グループ14,400円 5名以上のグループは1名あたり3,600円
   学生(大学生以下)3,600円 リピーター4,000円
    http://www.alles.or.jp/~rinkogun/
   坂手洋二さんの新作に竹下景子さんが出演。小劇場で堪能できそう。


4.阿佐ヶ谷スパイダース『イヌの日』
  11/09-26本多劇場
  ≪東京、大阪、仙台、福井、名古屋、新潟、福岡、広島≫
  ☆出演=内田滋/剱持たまき/八嶋智人/大堀こういち/美保純/ほか
   作・演出・出演=長塚圭史
   前売り5,500円 当日6,000円
    http://asagayaspiders.net/
   2000年に駅前劇場で初演された作品の再演。豪華キャストです。


5.劇団東京ヴォードヴィルショー『エキストラ』
  11/10-29紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演=佐藤B作/伊東四朗/角野卓造/はしのえみ/中本修/ほか
   作・演出=三谷幸喜
   前売・当日共に7000円 学生割引5000円
    http://www.vaudeville-show.com/
   三谷幸喜さんが書き下ろし戯曲を演出。前売り券は瞬く間に完売。


6.文学座『シラノ・ド・ベルジュラック』
  11/11-19シアター1010
  ≪兵庫、東京≫
  ☆作:エドモン・ロスタン 演出:鵜山仁 出演=江守徹/文学座座員など
   S席6500円 A席4000円 ユースチケット3800円 千住席1010円
    http://www.bungakuza.com/
   文学座創立70周年記念公演第一弾。
   ロスタンの『シラノ・・・』は誰にもお薦めしたい傑作戯曲です。


★7.北九州劇術劇場/ホリプロ『錦鯉-にしきごい-』
  11/14-23天王洲銀河劇場
  ☆≪北九州、大阪、東京、愛知≫
   出演=鈴木一真/田中美里/ヒロシ/笠原浩夫/木南晴夏/たかお鷹/他
   作・演出=土田英生
   S席6000円 A席4500円 学生3000円 ※未就学児童の入場不可
    http://www.gingeki.jp/
   土田英生さんの劇団MONOで2000年に初演された作品です。豪華キャスト。
   2000年しのぶの観劇ベストテンの第2位でした♪レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2000/0603224344.html


★8.グループ る・ばる『八百屋のお告げ』
  11/17-26東京芸術劇場 小ホール2
  ☆≪東京、吹田、堺、札幌、福井、敦賀、能登、亀戸、市川≫
   出演=グループ る・ばる(松金よね子/岡本麗/田岡美也子)/他
   作=鈴木聡(ラッパ屋) 演出=鈴木裕美(自転車キンクリート)
   一般前売4500円 当日4700円 学生3000円
    http://www5f.biglobe.ne.jp/~lebal/sub3.htm
   過去レビュー↓ 『片づけたい女たち』作・演出=永井愛
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0121222444.html

   ●お薦めポイント●
   鈴木聡さんの脚本を鈴木裕美さんが演出される贅沢を小劇場で!
   グループ る・ばるの20周年記念公演です。
   る・ばるの3人の女優さんは、皆さんとっても魅力的な方々♪


9.パルコ『トーチソング・トリロジー』
  11/20-12/07パルコ劇場
  ☆≪東京、大阪、広島、名古屋、仙台≫
   出演=篠井英介/橋本さとし/長谷川博己/奥貫薫/黒田勇樹/
      木内みどり/エミ・エレオノーラ(VOCAL&PIANO)
   作=ハーヴェイ・ファイアステイン 上演台本・演出=鈴木勝秀
   一般7,500円 学生券(当日指定席引換)4,000円
    http://www.parco-play.com/web/page/information/torch/
    http://eplus.jp/sys/web/theatrix/special/torchsong.html
   私は1988年の映画版が大好きだったんです。
   もとはトニー賞を多数受賞しているミュージカルなんですね。


★10.tpt『三島由紀夫作「黒蜥蜴」ー江戸川乱歩原作によるー』
  11/24-12/20ベニサン・ピット
  ☆出演=麻実れい/植野葉子/山本亨/千葉哲也/他
   作=三島由紀夫 共同演出=デヴィッド・ルヴォー/門井均 
   一般8,000円 学生料金4,000円
    http://www.tpt.co.jp/
   麻実れいさんの“黒蜥蜴”なんて、夢のよう!超お薦めです!!
   一般発売:11/03(金)10:00~ 


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売り3000円台以下のお薦め作品を5本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 

【1】てっぽう玉『満ち足りた散歩者』
  11/08-12「劇」小劇場
  ☆出演=塩野谷正幸/ほか
   作=佃典彦(B級遊撃隊) 演出=蓬莱竜太(モダンスイマーズ)
   前売:3,800円/当日:4,000円
    http://www.nelke.co.jp/stage/teppo.html
   岸田國士戯曲賞受賞者の佃典彦さんの戯曲を、
   今注目の若手劇作家・演出家の蓬莱竜太さんが演出。


【2】劇団ジャブジャブサーキット『歪(ひず)みたがる隊列』
  11/16-19こまばアゴラ劇場
  ≪名古屋、北九州、大阪、東京≫
  ☆作・演出=はせひろいち
   全席自由・日時指定 一般前売3200円 当日3500円
   ペア券5400円 学生(大学生含む)前売2300円 当日2600円
    http://home.owari.ne.jp/~iku/template.html
   新作戯曲が必ずと言っていいほど出版される、はせひろいちさんの新作。


【3】ウォーキング・スタッフ・プロデュース『SOLO ソロ』
  11/17-26THEATER/TOPS
  ☆出演=山田まりあ/田島令子/森本亮治/牧田明宏/星野園美/鈴木省吾
   脚本・演出=和田憲明
   前売り3800円 当日3000円
    http://www.ishii-mitsuzo.com/
   初演のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1116115101.html


【4】ポツドール vol.15『恋の渦』
  11/29-12/10THEATER/TOPS
  ~岸田國士戯曲賞受賞作『愛の渦』の恋愛版!~
  ☆脚本・演出=三浦大輔 
   前売3,500円 当日3,800円
    http://www.potudo-ru.com/
   前回のレビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0308220344.html


【5】パラドックス定数『Nf3 Nf6』
  11/30-12/03中野planB
  ☆出演=十枝大介/小野ゆたか 作・演出=野木萌葱
   前売り・当日ともに2000円 全席自由
   ★前売り2000円 当日2500円 全席自由 の間違いでした(2006/11/08)。
    http://www.paradoxconstant.com/labo/
   前回のレビュー(途中です)
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0923022820.html


≪ミュージカル≫

 ○東宝ミュージカル『マリー・アントワネット』
  11/01-12/25帝国劇場
  ≪東京、福岡、大阪、東京≫
  ☆出演=涼風真世/新妻聖子(Wキャスト)/笹本玲奈(Wキャスト)/
   土居裕子/井上芳雄/石川禅/山路和弘/高嶋政宏/山口祐一郎/他
   脚本・歌詞=ミヒャエル・クンツェ 音楽=シルヴェスター・リーヴァイ
   演出=栗山民也
   S席13000円 A席8000円 B席4000円
    http://www.toho.co.jp/stage/ma/


 ○音楽座ミュージカル/Rカンパニー『リトルプリンス』
  11/09-19東京芸術劇場中ホール
  ≪東京、兵庫、神奈川、東京、岐阜、長野、茨城、富山、三重、静岡、栃木≫
  ☆出演=野田久美子/小林高鹿/安中淳也/秋本みな子/吉田朋弘/
      井田安寿/森川次朗/山合大輔/他(一部Wキャスト)
   原作=アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 
   S席9,870円 A席7,770円 B席5,670円 ファンクラブ&Web割引あり
    http://www.ongakuza-musical.com/


≪話題作≫

 SPACの鈴木忠志さんが16年ぶりに東京で作品を発表されます。
  http://www.spac.or.jp/

 ○新国立劇場演劇『シラノ・ド・ベルジュラック』
  11/02-12新国立劇場中劇場
  ☆原作=エドモン・ロスタン 構成・演出=鈴木忠志
   S席5,250円 A席3,150円 Z席1,500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000116.html

 ○新国立劇場演劇『イワーノフ』『オイディプス王』
  11/04-12新国立劇場小劇場
  ☆『イワーノフ』原作:アントン・チェーホフ
   『オイディプス王』原作:ソフォクレス
   構成・演出:鈴木忠志
   S席5,250円 A席3,150円 Z席1,500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000117.html


 ◎しのぶの今月の全予定(34本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
   http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.演劇集団円『ロンサム・ウェスト』
  10/05-18ステージ円
  ☆涙をぼろぼろ流しながら、げらげら笑ってしまうマクドナーの世界。
   小劇場で極上のストレート・プレイを堪能しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1008183831.html


2.ハイバイ『無外流、津川吾郎』
  10/05-15渋谷ギャラリー LE DECO
  ☆演じることや劇団という集団を素材に、メタ演劇、劇中劇などの
   様々な演劇的手法を駆使した、笑いが満載の現代口語劇。2回観劇しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1007135849.html


3.東京デスロック『再生』
  10/26-31アトリエ春風舎
  ☆生きている瞬間は決して繰り返せない。“再生”できない。
   命はかけがえがないということを、演劇で表現することに成功していました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1027001220.html


 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  10月(観劇数は30作品)は残念ながら発行しませんでした。


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 ◆3 【お薦め前売り情報 麻実れい主演・tpt『黒蜥蜴(くろとかげ)』】
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 ◎TPT『三島由紀夫作「黒蜥蜴」ー江戸川乱歩原作によるー』
  11/24-12/20ベニサン・ピット
  ☆出演=麻実れい/宮光真里子/植野葉子/山本亨/千葉哲也/他
   作=三島由紀夫 共同演出=デヴィッド・ルヴォー・門井均
    http://www.tpt.co.jp/

  今月のいちおし公演3本の内の1本です。
  麻実れいさんの黒蜥蜴と、千葉哲也さんの明智小五郎の対決。
  しかもデヴィッド・ルヴォーさんの演出(共同演出:門井均)は必見!

  麻実さんが出演されたtpt作品というと、同じく三島由紀夫原作の
  『Long After Love』(2000年)ですね。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2000/0324232400.html
  恐ろしいほど美しく、官能的な時間でした。2回観に行ったんですよ♪

 【チケット情報】

  前売り開始 11月3日(土)10:00~
  全席指定8,000円 学生料金4,000円

  お問い合わせ⇒tpt(ティー・ピー・ティー)
   03-3635-6355
   http://www.tpt.co.jp/

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 ◆4 【佐藤佐吉演劇祭2006開幕中!残り5劇団です】
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 ◎王子小劇場が、自信を持ってお薦めする劇団が集まった時だけ行う
  佐藤佐吉演劇祭2006。およそ2ヶ月にわたる演劇祭も、中盤です。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html

  3人の公式レビュアー(私を含む)と4人の公募モニターのレビューが、
  王子小劇場の特設ブログにアップされています。
   http://blog.livedoor.jp/sakichi2006rev/
  どうぞご観劇の参考になさってくださいね♪


 1.リュカ.『vocalise(ヴォカリーズ)』
  11/01-06王子小劇場(11/01はプレビュー)
  ☆脚本=渡邊一功(リュカ.) 演出=黒澤世莉(時間堂)
   前売2500円/当日2800円 学生・北区在住者・60才以上の方1500円
   中高生グループ(3名)3900円 ※11/6(月)15時開演の回に昼ギャザあり 
    http://www.lyka.net/


 2.メタリック農家『食欲の秋新作公演「食」』
  11/08-12王子小劇場
  ☆出演=伊藤一将/石川ユリコ(拙者ムニエル)/古市海見子/
   三科喜代(ブルドッキングヘッドロック)/竹井亮介(親族代表)/他   
   脚本・演出=葛木英
   自由席(整理番号付):前売2500円/当日2800円 
   指定席(特典付・各回20枚限定):前売のみ2800円 
   みんなで割引(3名様以上・要予約・全員で来場)自由・指定共200円引
    http://www.metanou.com/


 3.無機王『吉田鳥夫の未来』
  11/16-19王子小劇場
  ☆脚本・演出=渡辺純一郎
   前売2300円 当日2500円
    http://www.mukioh.org/


 4.elePHANTMoon『シュナイダー』
  11/22-26王子小劇場
  ☆脚本・演出=マキタカズオミ
   前売2300円 当日2500円
    http://www.elephant-moon.com/
 

 5.ブラジル『恋人たち』
  11/29-12/05王子小劇場
  ☆出演=辰巳智秋/桑原裕子(KAKUTA)/櫻井智也(MCR)/中川智明/
   瀧川英次(七里ガ浜オールスターズ)/ミギタ明日香(東京タンバリン)/
   重実百合(クロムモリブデン)/他
   脚本・演出=ブラジリィー・アン・山田
   前売2600円 当日2800円 11/29(水)&30(木)は前売・当日2300円
    http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/


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 ◆5 【12/16(土)“吉祥寺ちらし会議”にパネラーとして参加します!】
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 ◎演劇公演で配布される大量のチラシに戸惑ったことはありませんか?
  「折り込み」というシステムが発明され進化してきた結果が、
  その束の厚さに表れています。

  “吉祥寺ちらし会議”は、
  チラシ製作や折り込み等に深く関わるパネラーが集まって、
  チラシ配布はどうあるべきかを議論する公開ミーティングです。

  私はチラシを見てその公演を観に行くかどうかを決めることが多いです。
  チラシ大好き観客の一人として、活発な意見交換ができればと思っています。
  観客の皆様も大歓迎ですので、どうぞお気軽にお申し込みください。

 
 ■「吉祥寺ちらし会議」
  主催:kyo.designworks 共催:fringe
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1022204653.html

 ・日時:12月16日(土)15:00~18:00 
 ・場所:武蔵野商工会館5F・会議室
 ・料金:2,000円
 ・お申込み受付中(先着順です)専用フォーム↓
   http://www.kyodesignworks.com/100orderForm.html

 ・パネラー(50音順・敬称略)
  郡山幹生(有限会社ネビュラエクストラサポート代表取締役)
  笹目浩之(ポスターハリス・カンパニー代表/テラヤマ・ワールド代表)
  志賀玲子(舞台芸術企画制作)
  清水俊洋(宣伝美術デザイナー)
  高野しのぶ(現代演劇ウォッチャー/ライター)
  前田司郎(五反田団 主宰)
  箕島裕二(武蔵野市立吉祥寺シアター 支配人)
 ・進行:京/荻野達也(fringe)


 ※“吉祥寺ちらし会議”は、吉祥寺シアターで12月に行われる、
  青年団『ソウル市民三部作連続上演』(12/06~17)
   http://www.seinendan.org/jpn/seoultrilogy/
  の関連企画として開催される、
  グラフィックデザイナー・京さんの100作品達成記念個展
  「京ちらしアートワーク展『100:』」の関連イベントです。
   http://www.kyodesignworks.com/100exTop.html

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 ◆6 【編集後記】
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 ◎怒涛の10月が終わったと思ったら、11月も話題作が乱立・・・♪
  舞台芸術、めちゃ盛り上がってます!
  大手企業もどんどん参入してますし、これからもやっぱ舞台でしょっ!
  「大手プロ なぜ舞台参入?」(2006年10月20日 読売新聞)
   http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20061020et0a.htm


 ◎Yahoo!の今月のオススメに取り上げられました!(2006年9月)
  “魅惑の舞台芸術! 演劇&ミュージカル特集”
   http://picks.dir.yahoo.co.jp/weeklypicks/20060918.html


 ◎毎月第一土曜日は、FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に
  レギュラー出演させていただいております。
   http://takegaki.k-free.net/
  今月は11月4日(土)の夜に出演します。
  ※PodCastingが始まっています↓
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  「これは面白いよ!」というお薦め邦画情報モトム!
  お問い合わせフォームから↓お願いいたします。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  10月は下記の4作品を拝見しました。
  ・「映画 クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ!」
   http://www.shinchan-movie.com/
  ・「嫌われ松子の一生」★ド迫力!映画館で観たかった~。
   http://kiraware.goo.ne.jp/
  ・「佐賀のがばいばあちゃん」★誇り高く、優しい日本人の姿に涙。
   http://www.gabai-baachan.com/
  ・「花よりもなほ」★スターが出てるだけではない、とても良い映画でした。
   http://www.kore-eda.com/hana/


 ◎ポスト・パフォーマンス・トークに出演しました(2006年9月)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0905153938.html


 ◎セミナーにゲスト出演いたしました(2005年11月)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1107002836.html
  セミナー開催を希望される方は、是非ひとこと↓お寄せください!
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪

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Posted by shinobu at 13:52 | TrackBack