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Shinobu's theatre review
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REVIEW

2006年07月31日

TOKYOSCAPE/bird's-eye view『girl girl boy girl boy』07/28-30 ART COMPLEX 1928

 TOKYOSCAPE4作品目はbird's-eye view(バーズ・アイ・ビュウ)。衣裳や美術など、全体のイメージはART COMPLEX 1928にぴったりでしたね。初演は三鷹市芸術文化センター・星のホールでしたので、作品をそのままを持ってくることは出来なかったようです。規模が小さくなっているのは残念でしたが、楽しく、気持ちよく、存分に笑わせていただきました。

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 レビューをアップしました(2006/08/02)。

 対面式の客席で、舞台には4体の白いマネキン。透明のひもで格子状に組まれたカーテンが天井から吊られており、舞台を四角く囲んでいます。格子の枠はかなり大きめなので、視界をさえぎる様な状態ではありません。
 役者さんは真っ白の上下に、透けた素材の黒い上着を羽織っています。一人一人デザインが違うんですね。

 10個強のオムニバス形式でした。冷静に考えてみたら、初演ではあったダンスや緞帳が落ちる演出がなかったのはかなり残念ですね。出演者の数も少ないですし。京都のお客様にダイナミックな空間演出を披露してもらいたかったです。

1*girl boy girl boy
 男(大内真智)がマネキンに英語で話しかける。最後の言葉は必ず“What's your name?”
2*ゴニョゴニョ
 近くだと「ゴニョゴニョ」となって言葉が聞こえない。ある程度の距離を置くと聞こえる。女1人(山中郁)、男2人(日栄洋祐、櫻井智也)の三角関係。
3*英語エチュード
 公立中学校レベルの英語のみで会話。男1人(小野ゆたか)、女2人(近藤美月、山中郁)の三角関係。
4*ルームメイト
 女の家に呼ばれた男(櫻井智也)。女(近藤美月)は「一人暮らしだよ」と言い張るが、部屋には既に男が2人(日栄洋祐、宮本拓也)居る。
5*逆意味
 言葉の意味が逆になってしまう男(小野ゆたか)。女(山中郁)への愛の告白も悪口になってしまう。仲介する友人(日栄洋祐)は四苦八苦。

6*悩み相談室
 遠距離恋愛をしている男(櫻井智也)が4人(小野ゆたか、宮本拓也、日栄洋祐、山中郁)に相談。とんちんかんな返答に激怒する。
7*ペットボトル・ラバーズ
 ペットボトル(コーラ、ファンタ、ポンジュース)の三角関係。コーラとファンタ:大内真智、ポンジュース:近藤美月
8*マイムマイム ・・・忘れちゃった。
9*自分当て
 「夏といえば」思いつく言葉をひとつずつ帽子に貼る。自分がかぶった帽子に貼られた言葉を当てる。
10*妄想彼女 ・・・忘れちゃった。

11*ポスト・チェンジ
 あるカップル(宮本拓也、山中郁)が喫茶店で、女の両親(小野ゆたか、櫻井智也)に結婚を報告する。母親以外の全員が、店の店員(日栄洋祐、山中郁)ともども役柄を入れ替わっていく。
12*the happy world マネキンにスポット。

 やっとbird's-eye viewの短編の構造が見えた気がしました。あるシチュエーションに日常では成立し得ないような制限を設定します(例えば英語しか話せないとか、近くでは言葉が聞こえないとか)。そのねじれを利用して、シュールな笑いを生み出していくんですね。

 11番目の「ポスト・チェンジ」で、一人だけ役柄をチェンジしなかった母親役の役者(小野ゆたか)が、最後はマネキンのように静止して立ち、父親役の役者(櫻井智也)に運ばれて退場します。それがすごく面白かったんですよね。ある特定の人物から不特定な人物になり、さらに人でもなくなるのです。このようにねじれが二段階以上ある時に、グっと面白さのレベルが上がるのだと思います。

 笑いの種類は基本的にボケと突っ込みがほとんどだったんじゃないかしら。確実に笑えるのですが、もっともっと色んな角度からの笑いも欲しいですね。
 bird's-eye viewの役者さんは、一人でしっかり立てる人が揃っています。でも、一人である状態から二人へ、多数へとつながっていくような、温度と湿度をともなった暖かさに欠けているようにも感じます。そういう作風なのだといえばそれでいいのでしょうけれど、ずっとbird's-eye viewを観てきた者としては、さらに上へ、横へ、もしくは全く誰も踏み入れていない次元へと飛んでいって欲しいなと思います。

出演=小野ゆたか/日栄洋祐/宮本拓也/大内真智/近藤美月/山中郁/櫻井智也(MCR)/
構成・演出=内藤達也 舞台美術=筒井昭善 舞台監督=藤林美樹 照明=榊美香(I's) 音響オペレーション=川口典成 衣裳=伊藤摩美 制作=眞覚香那子
日時指定自由席(整理番号付) 一般=前売2,800円/当日3,200円 学生=1,800円(前売・当日とも、要学生証提示) セット券などあり
公式=http://www.tokyoscape.org/products/index.php?C=3

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Posted by shinobu at 23:41 | TrackBack

TOKYOSCAPE/ユニークポイント『トリガー』07/26-30アトリエ劇研

 TOKYOSCAPE3作品目はユニークポイント(過去レビュー⇒)。初演はチラシが怖すぎて(白地に「トリガー」と描かれているだけのビジュアルだったので)観に行けなかったんですよね(苦笑)。
 アトリエ劇研は静かな住宅街の中にポツンとありました。なんだか私が生まれ育った町に似てるな~と、懐かしい気持ちになりました。

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 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 その男(山路誠)は教師として保護者から信頼され、結婚もし、念願のマンションを手に入ればかりだった。そんなとき母の認知症が確認される。やがて彼は仕事を辞め、妻(大野由美子)とも別居、介護のために実家で暮らし始める。「なぜ自分だけがこんな苦労を?」と思うことさえいけないことだというそんな男の誠実さが、彼をさらに追い詰めていく。第16回テアトロ新人戯曲賞を受賞した、ユニークポイントの代表作。
 ≪ここまで≫

 認知症の母を介護する男が主人公です。またまたつらいテーマが・・・でも、目をつぶることはできないですよね。いずれ私の身にも起こり得ることです。深刻な社会問題に果敢に取り組む姿勢は本当に立派だと思います。

 前に観たときも感じたことですが、こうなってああなる、ああなってこうなる、というように、物語を順序だてて進ませている気がしてしまいました。また、笑えるシーンをもっと作れるのではないかとも思いました。

 ここからネタバレします。

 浩二(山路誠)と光江(大野由美子)は夫婦で一緒に生活していたんはずなんですが、その夫婦生活が想像できませんでした。浩二は達観しすぎていて、光江は軽すぎるように感じました。
 介護されている母親は昔、孤児の施設でどんなことをしていたのかしら。ニートの藤村(安木一之)は母親に世話になったと何度も言いますが、具体的に想像できませんでした。また、藤村と明子(衣川真生)は恋に落ちて結婚しますが、そういうムードは見えなかったな~。

 ずっとぐらぐらしていた奥歯が抜けたことがトリガー(trigger・きっかけ)になり、気持ちのたがが外れた浩二(山路誠)が母親を殺してしまうという結末は、スっと腑に落ちました。
 また、浩二に牛乳を飲む習慣があったのも良かったです。飲むたびに、時間と状況の変化を感じられました。

 こういう人いるよねって思える存在感があったのは、上の階に住んでいる明子の姉・敏子役の洪明花さんでした。

出演=山路誠/安木一之/北澤輝樹/洪明花/衣川真生/高田愛子/大野由美子
作・演出=山田裕幸 照明=福田恒子 美術=福田暢秀(F.A.T STUDIO) 照明操作=中村紗夢 音響操作=中村匡克 音響協力=井出比呂之 舞台監督=河野悟 制作スタッフ=石橋龍/福田翔人 主催=TOKYOSCAPE実行委員会
全席指定 一般=前売2,800円/当日3,200円 学生=1,800円(前売・当日とも、要学生証提示) セット券などあり 
公式=http://www.tokyoscape.org/products/index.php?C=1

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Posted by shinobu at 23:22 | TrackBack

tsumazuki no ishi『無防備なスキン』07/26-30ザ・スズナリ

 色んな演劇通の方々からじゃんじゃかお薦めをいただき、千秋楽に滑り込みました。
 いや~、信頼できるクチコミは本当にありがたい!充実の2時間20分でした。いつものtsumazuki no ishi作品より、わかりやすい内容だったそうです。

 BACK STAGEに充実のレポートあり!

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 犯罪加害者・被害者の家族が暮らす、ある古びた日本家屋が舞台。
 登場人物それぞれの置かれた状況、性格が細やかに書き込まれた脚本でした。セリフも一つ一つにずしりと重みがあって、独特の味わいがあります。ジケっと湿っていて、お腹にググっと鈍痛を感じるような・・・。
 演出は全体をしっかりと俯瞰されていて、作品の色が一貫していました。それに役者さんも上手いし、完成度の高いお芝居だったと思います。

 照明と美術とでつくりだす光と影が素晴らしかったですね。基本的に舞台奥からしか明かりを当てないので、部屋の中はほとんど暗い状態。でも舞台奥の玄関から差す明かりの違いで、朝、昼、夜の区別がしっかりついて、それだけでも物語が生まれてくるようでした。

 心に残ったセリフ↓(完全に正確ではありません)。
 「俺たち、世界に捨てられたと思ってたけど、ちゃんと拾ってくれる人がいたんだ。ここに二人も。」

 ただ一つ残念だったのは、後方の客席に声が届かないことが多かったこと(涙)。私は後ろから二列目の席でした。前方の席のお客様がいっぱい笑ってるのに、私は意味がわからず、笑えずでちょっと寂しかったです。

出演=寺十吾/釈八子(木立隆雅改メ)/宇鉄菊三/猫田直/日暮玩具/竹下カオリ/杏屋心檬/松原正隆 鈴木雄一郎/岡野正一/松嶋亮太/中野麻衣/中村榮美子(少年王者舘)/永野昌也(スエヒロ アンド ザ スローモースローガンズ)/蒲公仁(個人企画集団*ガマ発動期)/田中要次
作=スエヒロケイスケ 演出=寺十吾 照明=Jimmy(フリーウェイ) 照明操作=渡邊麻衣子(フリーウェイ) 音響=岩野直人(ステージオフィス) 舞台美術=小林奈月 舞台監督=田中翼 演出助手=岡野正一 宣伝美術=立花文穂 宣伝写真=久家靖秀 舞台映像=真田卓 舞台撮影=鏡田伸幸 演出助手補=櫻井麻樹(千夜ニ夜)/安倍康二郎 宣伝協力=ザズウ 制作=tsumazuki no ishi/原田瞳/J-Stage Navi/島田敦子/田中絵美
前売り/当日 3500円 [全席指定]
公式=http://tsumazuki.com/

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Posted by shinobu at 20:50 | TrackBack

TOKYOSCAPE/ポかリン記憶舎『煙の行方』07/28-30須佐命舎

 TOKYOSCAPEのニ作目はポかリン記憶舎。『煙の行方』は初演再演ともに拝見しましたので、今回で三回目になります。毎回キャストが少しずつ違って、空間は全く違います。ポかリン記憶舎というと「地上3cmに浮かぶ楽園」。空間演出に定評があります。特に今回は会場が須佐命舎ということで、期待も膨らみました。

 須佐命舎は京都の人もあまり知らないような、穴場の癒し空間でした。浴衣美女によるお迎えも周囲の町並みと溶け合って、会場の外からもう作品が始まっていましたね。京都の夏、しかも木のいい匂いがする日本家屋で浴衣美女にお会いできる幸せ・・・あぁ、京都って素晴らしい♪

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 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。
 残暑に忘れられた水槽のような部屋。日舞教室の控え室。水も滴る浴衣姿の女たちが火照った身体を休ませる。主人不在の控え室で、女たちの身体が滲み、煙のように立ち昇ってくる業の数々が夕日に  されてゆく。旬の女優四人のために書かれた本作は、日常と非日常の狭間をたゆたう麻薬のような字空間が「半睡の快楽」と呼ばれ、2001年には夏井孝裕(reset-N)、2004年は作者の演出による上演で評判となり、再々演を迎える。
 ≪ここまで≫

 2~3階の高さの吹き抜けのある縦に広い空間。大き目の石が敷き詰められた床には暖炉もあり、リビングというよりは大広間という感じです。下手には上に登る階段。四角い舞台にちょこんと置かれた低いテーブルに、氷の入った薄い色の飲み物と、二匹の金魚が泳ぐ金魚鉢がちょこんと乗っかっています。舞台の奥全面はガラスの格子戸で、その向こう側には品の良い中庭が見えており、木々もちゃんとライトアップされています。受付さんだけでなく、照明さんも音響さんも浴衣をお召しでした。細かい心配りが嬉しいです。
 約1時間、ゆらゆら、しっとりと流れる時間を堪能いたしました。

 女ばかりが集うお稽古事って、こういうムードあるんですよね~。浮世離れした上品さとか、わざとらしいほどの乙女チック&ぶりっ子トークとか。それがぴったりハマってます。
 氷でキンキンに冷えたりんご酢のジュースが、まるで役者さんのように存在していました。グラスの周りを包む水滴、小刻みに震える女たちの細いのど元、小さくなって寂しく残った氷たち・・・。

 ここからネタバレします。

 たっぷりと間を取って日常に近い言葉遣いの対話が続きますが、時折、日常では起こり得ないであろう言葉のやり取りや、舞のシーンが挟まれます。一夜の夢のような、白昼の幻のような一瞬に、心も体もすっかり預けて漂うことが出来ました。

 最後に座敷童子(ざしきわらし)の姿が見えた気がしました。寺内亜矢子さんの少々恐ろしげな演技から、「童子が乗り移ってる」と感じられましたし(笑)、後藤飛鳥さんが脱いだ足袋を履こうとした童子が、2階に逃げたのを信じたくなりました。

 須佐命舎の向かいの岩神座ホールで、餃子(500円)とビール(300円)をいただきました。岩神座ホールでしかいただけない貴重な餃子です。ご観劇の際はぜひ。
 ※注 開演前か終演後か、いつならゆっくりと食べられるのかを、受付の方に聞いておいた方が良いです。私が観に行ったのは初日の夜公演した。昼公演では営業されているのかどうかわかりません。売り子の優しい奥様が、ちょっと曖昧な雰囲気をお持ちの方でしたので(笑)。それも“京都時間”なのでしょう。

 ☆レビューをアップするのが公演期間中に間に合いませんでした。ごめんなさい。

出演=中島美紀/後藤飛鳥(五反田団)/市川梢/寺内亜矢子(ク・ナウカ)
作・演出=明神慈 音楽=木並和彦 舞台美術=杉山至(突貫屋) 舞台監督=西田聖 照明=木藤歩(balance,inc. DESIGN) 衣裳協力=遠藤瓔子(きものであそぼ) 制作協力=辰田明子(劇団☆世界一団) 舞台写真=清水俊洋
日時指定自由席(整理番号付) 一般=前売2,800円/当日3,200円 学生=1,800円(前売・当日とも、要学生証提示) セット券などあり
公式=http://www.tokyoscape.org/products/index.php?C=4

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Posted by shinobu at 00:09 | TrackBack

2006年07月30日

TOKYOSCAPE/風琴工房『紅き深爪』07/27-08/01人間座スタジオ

 私のTOKYOSCAPE第一回目の観劇は、人間座スタジオの風琴工房になりました。場所はちょっとわかりづらかったですね。まずアトリエ劇研を目指して行かれると良いかもしれません。人間座スタジオは道を挟んでちょうど向かい側あたりです。

 終演後は舞台上で“ろばカフェ”(←写真の後ろ姿は私)が開かれ、作・演出の詩森ろばさん、出演者の松岡洋子さん、笹野鈴々音さんと一緒に約2時間もの間、ゆっくり、じっくりお話ができました。こんな贅沢ってあり?!

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 レビューをアップしました(2006/07/31)。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 深夜の病室。もう覚めないかもしれない眠りを貪る女。そこをたずねてくる娘たちとその夫。4人の会話はやがて、今や死にゆく女から姉妹が受けた加虐の記憶へと辿りつく。
 ≪ここまで≫

 題材は親による実の子の虐待です。「虐待」という言葉を見ただけで、「つらい」「苦しい」という印象が先に立つかもしれません。でも、人間誰しも数十年以上生きていれば何かしら重大な問題を抱えているもので、舞台に居た人々はそれぞれに、私たちと同じように苦しみながら生きているのだと思えました。もちろんその苦しみの深さは同じではないですが。

 下記は当日パンフレットの文章より一部抜粋。

 「虐待」を扱った作品ではありますが、わたしはできることならそれを「重いテーマ」の作品とはいいたくありません。だってそうではないですか?わたしたちの芝居は一時間で終わりますが、彼女たちの日常は365日、ずっと続いていくのです。演じるということが他者に身体を貸す覚悟であるとしたならば、「重い」などということばで他人事にすることだけはしたくない。
 そんな俳優たちの決意があの稽古場には宿っていたような気がします。

 具体的なストーリーや事の結末までの過程にも納得できましたが、目の前で人間が本気で係わり合う様と、そこで生まれる感情の一つ一つをつぶさに味わえたのが、何より面白かったです。やっぱり役者さんが上手いと思います。私にとって風琴工房は、役者さんに会いに行く劇団になってきました。

 ここからネタバレします。

 ≪あらすじ2≫
 50代にして亡くなろうとしている女を介護するのは、その娘・睦美(松岡洋子)。彼女は自分の意思に反して幼い娘・知奈(笹野鈴々音)を虐待してしまっている。彼女自身が母親にずっと虐待されてきたからだ。睦美の姉・妙子(藤田るみ)もまた睦美と同じく母親の虐待を受けていた。妙子のお腹には夫・宏治(好宮温太郎)の子供がいるのだが、妙子はどうしても産みたくないと言い張る。酒とタバコもやめようとしない。
 ≪ここまで≫

 睦美(松岡洋子)の小さな爪に塗られた真っ赤なマニキュアを、姉の妙子(藤田るみ)がリムーバーで無理やり拭き取るシーンで、なぜか泣けてきてしまいました。「あぁ、この二人は姉妹なんだ。二人で一緒に、同じ家で、同じ親と一緒に育ってきたんだな」と、胸にずしんと来ました。
 下記、心に残ったセリフです(完全に正確ではありません)。

 睦美「(母に)想像力があったら初めからこんなことにはならない」
 睦美「殴る方も痛いんだとか言いますけど、普通に、殴られた方が痛いですよ」
 知奈(の幻?)「痛いのはママなの?知奈なの?」

 先週こちらの作品を観た時も想像力こそ優しさだと思ったので、タイムリーに重なりました。今、虐待はものすごく日常的にニュースになっていますよね。それは想像力を育む学校教育や社会生活が欠けているからじゃないかしら。短絡的かもしれませんが、私の中ではそうつなげざるを得ません。
 虐待の理由、その連鎖を断ち切る方法・・・終演後のろばカフェで、ぽつりぽつりとお話しました。なんて豊かな優しい時間だったことか。心から感謝します。

 妙子(藤田るみ)と宏治(好宮温太郎)の熱烈なキス&愛撫シーンはかなり過激で、私は「うわっ、かっこいい!」と思いつつ、やっぱり恥ずかしくて見てられなくって(苦笑)、少しうつむき加減になってしまいました・・・それぐらい見どころです(笑)。

 そのラブシーンの裏の意味が後からわかります。宏治は性同一障害(トランスセクシャル)で、さらにレズビアンでした。また、妙子は睦美の夫(鈴木歩己)に対して居様に失礼で高圧的な態度をとります。どうやら妙子は“男”が嫌いらしい・・・妙子は父親から性的虐待を受けていたというバックストーリーもあるようです。つまり妙子と宏治は女同士のカップルなんですね。すごく複雑な関係です。

出演=松岡洋子/藤田るみ/笹野鈴々音/鈴木歩己(グリング)/好宮温太郎(タテヨコ企画)/大藤寛子
作・演出=詩森ろば 照明=木藤歩(balance,inc. DESIGN) 舞台設営=西田聖 音響設営=奥村朋美 照明操作=山ノ井史 音響操作=浅倉洋介 美術・衣裳・音響=LIVESTOCK STYLE
全席指定 一般=前売2,800円/当日3,200円 学生=1,800円(前売・当日とも、要学生証提示) セット券などあり
公式=http://www.tokyoscape.org/products/index.php?C=2

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Posted by shinobu at 22:50 | TrackBack

プレタポルテ『ドアを開けると・・・』07/28-08/06シアターVアカサカ

 アラン・エイクボーンのスリラー・コメディーを板垣恭一さんが演出。大人の役者さんが勢ぞろいのプロデュース公演です。
 岡本麻弥さんが可愛かった~っ♪スタイル抜群で、元気はつらつ!舞台の『サクラ大戦』に出演されているんですね。
 イープラスの得チケで3500円!(チケット代に加えて手配+システム利用料300円がかかります)

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 ≪あらすじ≫ チラシより。(役者名)を追加。改行を変更。
 近未来のロンドン。高級ホテルの一室に呼ばれたコールガールのSM嬢プーぺイ(岡本麻弥)は、客の老実業家リース(朝倉伸二)からとんでもないことを頼まれる。「自分は友人のジュリアン(水下きよし)に最初の妻と二番目の妻を殺させた。死ぬ前にせめてそのことを懺悔したい。告白書に立会人として署名し、弁護士にとどけてほしい」というのだ。それを知ったジュリアンは、口をふさぐためにプーペイを追う。逃げ込んだ小部屋にあったもうひとつのドアをあけたプーペイが目にしたのは、20年前の同じホテルの同じ部屋。そこにはリースの二番目の妻ルーエラ(円城寺あや)がいた。
 40年の時空を超えて出会った三人の女たちが、ジュリアンの魔の手から逃れるため力をあわせる。はたして彼女たちは自らの運命を変えることが出来るのか?
 ≪ここまで≫

 なんとタイムスリップものだったんですね~。前知識ゼロで伺ったので状況を理解するまでに少し時間がかかりました。でもわくわくできてかえって良かったかも。
 時を越えて同じ場所で出会っていく三人の女の共通点は、ジュリアンという男に殺された(殺されようとしている)ことです。三人一緒にジュリアンに立ち向かっていくという設定は面白いですね。

 アラン・エイクボーン作品は『恋の三重奏』『パパに乾杯!』『コミック・ポテンシャル』等を拝見しています。げらげら笑えるシチュエーション・コメディという印象だったのですが、今作はちょっと怖い目でしたね。特に最初のシーンなんて設定が内戦下のロンドンなんです。銃声が鳴り響く中、きわどい衣裳のSM嬢といかにも悪者っぽい老人が殺人云々の会話をし、黒スーツの冷徹な男がSM嬢を脅し・・・「これ、本当にエイクボーンなの?」と、ちょっぴり戸惑いましたね(笑)。でもプーペイが20年前に移動してからは軽快なやりとりも増え、むやみに元気はつらつなホテルマン(郷本直也)のおバカなリアクション等に笑わせていただきました。

 翻訳ものならではの少々お高くとまったムードを取っ払い、可能な限りわかりやすく作って、場面進行を追いかけやすくしているようでした。私にはちょっと物足りなかったかな~。でも終演後にリピーターズチケットを買われている方は多くいらっしゃいました。

 ここからネタバレします。

 1986年(ジェシカ)、2006年(ルーエラ)、2026年(プーぺイ)の3つの時代を行き来します。娼婦のプーペイと二番目の妻ルーエラは協力してジュリアンを退治し、仲の良い友人同士になりました。事が済んでプーぺイが2006年を去った後、ルーエラは少女時代のプーペイを孤児院に引き取りに行き、養子として育てます。すると2026年に再び戻ってきたプーぺイは、SM嬢ではなく結婚して子供もいる女性になっていました。
 ルーエラが一番目の妻ジェシカを救うために「19○○年まで決して開けないで」と書いた手紙を残したり、よぼよぼのおじいさんだったリースが渋い老紳士に変身したり。映画『バック・トゥ・ザ・フューチー(パートⅠ)』に似てますね。娘と父親という関係になっていたプーペイとリースが、2025年に死んでしまったルーエラのことを話すシーンで、ほろりと来ちゃいました。

 2026年のロンドンが戦禍にあるという設定は・・・残念ながら反発なく受け入れることができてしまいました。最近そういうお芝居が多いです。下記、演出の板垣さんがパンフレットに書かれていることの部分抜粋です。

 ただし劇作家と自分の名誉のためにつけ加えると、
 この劇作家はハッピーエンドを書くのが目的なのではないと思う。
 ラストシーンで、リースが内戦が続くロンドンの街を眺めながら言う台詞
 「少なくとも全員がまだ話し合いを続けている。それが大切なんだ」という部分を読んでそう思った。
 物語は確かにハッピーエンドだが、その外では依然人々のぶつかり合いが続いている。
 解決は困難かもしれないけど、話し合う余地はまだ少し残されている。
 人間に対しての希望とも絶望とも取れるこの台詞がボクは好きだ。この劇作家は人間に期待している。
 ただし一歩間違えるとその期待が原因で血が流れることも知っている。
 だからボクにとってこのハッピーエンドは重い。
 それがこの戯曲を上演台本として選んだ理由のひとつでもある。

出演=円城寺あや/森若香織/岡本麻弥/水下きよし/朝倉伸二/郷本直也
作=Alan Ayckbourn(アラン・エイクボーン) 訳=出戸一幸  演出=板垣恭一 美術=尼川ゆら 照明=正村さなみ(RISE) 音響効果=末谷あずさ(OFFICE my on) 舞台監督=筒井昭善 衣裳=名村多美子 音楽=小林章太郎 演出助手=斎藤栄作 稽古場助手=井村容子 制作助手=こばちえ((有)コマンドエヌ) 大道具製作=(有)イトウ舞台工房 写真・宣伝美術=垣内敏秀((有)コマンドエヌ) 制作=橋本香苗 プロデューサー=赤沼かがみ 企画・製作=プレタポルテ
前売開始:6月24日(土) 前売4,500円 当日4,800円 ※オープニングナイトプライス(7/28)のみ前売3,500円 当日3,800円 リピーターズチケットあり。※小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください。
公式=http://www.pret-a-porter.jp/index.html

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Posted by shinobu at 22:16 | TrackBack

2006年07月27日

【お知らせ】明日の朝、京都に向かいます♪(TOKYOSCAPE)

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さくらんぼ。

 昨日開幕したTOKYOSCAPE。私は明日から京都に伺います。観劇スケジュールはこちら
 写真は小旅行用(てゆーかプール用)のバッグです。・・・派手だよ(汗)。劇場で見かけたら話しかけてください(笑)。
 製作風景で紹介されていた京都地図本も持って行きますよ~っ!

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Posted by shinobu at 14:22 | TrackBack

こどもの城/ネルケプランニング・プロデュース『南国プールの熱い砂』07/26-08/06青山円形劇場

 去年の初演でメルマガ号外を発行したKAKUTAの作品が、早くもプロデュース公演として再演されました。2003年から始まったAoyama First Act(fringe TOPIC 2003/6/11)のひとつの成果ですよね。観た限りでは、脚本も演出も少し変更が加えられたようです。
 親子でもお友達とでも恋人とでも、一緒に観に行って楽しめる夏のお話です(小学生にはお薦めできないけど)。上演時間は2時間強。開場時間から役者さんが舞台にいて、軽~く始まっています。どうぞお早めに劇場へ!

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 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 小学校時代の恩師を偲び、当時臨海学校で訪れたリゾートホテルへ同窓会旅行に出かけたかつてのクラスメイトたち。久しぶりの再会。それぞれの過去への思惑は交錯し、やがて記憶の底に眠っていた秘密の出来事が浮かび上がる…。
 ≪ここまで≫

 初演のKAKUTAならではの世界とまではなっていませんでしたが、優しく心に沁み込んできて、胸の奥の小さな傷にそっと触れてくる、桑原裕子さん独特の作風は健在でした。
 小学校の思い出とか同窓会とかって、一歩間違えばNHKの中学生日記のようになる(ダサくなる、クサくなる)危険性があります(私が中学生日記を見たのは10年以上前ですが)。でもこの作品は、大人が生きる現実世界ときちんとつながった人物が登場し、彼らの思い出やバカンスがどんなに美化されても その裏側にある厳しい日常がときどきチラリと顔を出すように作られています。だから大人も素直に受け入れて、入り込めるんだと思います。

 ここからネタバレします。

 私は大切なお友達と一緒に観劇して、終演後に二人でゆっくり話をしました。「優しい作品だったよね~」と。そして「優しさって何なんだろうね」と。想像力なんじゃないかな、と私は思いました。

 例えば妊娠したツユ(渋谷琴乃)の体を心配する金森(笹峯あい)の優しさ、子供は堕ろしたと告げたツユにずけずけと質問したりしない護(伊達暁)の優しさなどは、相手の気持ちや生活・人生を想像するから発揮できることですよね。
 臨海学校で鏑木(小手伸也)におねしょをさせたのは自分だったと、御松(成清正紀)が鏑木本人に笑いながら告白すると、鏑木は激怒して御松に殴りかかりました。鏑木にとってあの時のおねしょがどれほどのトラウマになったかなんて、御松は全く想像しなかったんですね。御松は今も鏑木にパシリのように扱われており、それを根に持っているのもあるのですが。

 15年前にそのホテルで心中未遂をしたのは、なんと亡くなった先生と衣雲(小橋めぐみ)でした。38歳の時に12歳の衣雲を本気で愛してしまって、心中を図った気持ち・・・。先生は衣雲が生徒で自分が教師だということも、衣雲は大人っぽくてもやっぱり子供だということも、彼女なりに本気でもいつかは忘れてしまうだろうことも、全部わかっていて衣雲を愛していたんだろうな~・・・などと、53歳で病死してしまった一人の男性のことを、舞台には登場しなかった重要人物のことを、ゆっくりと想像しました。その時、私、自分が優しくなっていたと思うんです。心を開いてリラックスして、その人になったつもりで気持ちを重ねれば、人間はおのずと優しさを発揮するのではないでしょうか。

 舞台中央で鏑木と御松がケンカをするのと、2階のバルコニーで衣雲が委員長(宮下今日子)に告白するのとが同時進行するシーンは、観ていてはらはらしつつも白熱しました。ただ、上と下で順序良くセリフをしゃべっているように感じてしまったのは残念。ステージを重ねるごとに良くなればいいなと思います。

 KAKUTAの桑原裕子さんの作・演出だからかもしれませんが、やっぱりKAKUTAの役者さん(原扶貴子、成清正紀、横山真二、桑原裕子)がすごく良いんですよね。中でも“うなださん(だっけ?)”を演じられた原扶貴子さんが素晴らしかった!とぼけた道化役を、決して下品にならずに自然に決めてくださいました。原さんが出て来る度に暖かい気持ちになれました。

 伊達暁さん。間もなくパパになる高倉護役。一見クールな“能面”キャラですが、実は表情や動きをさりげなく変化させて、心の揺れを的確に表現されていました。光ってます。ただ、「こういう人、いるよね~」と思えなかったのは残念。かっこ良すぎたのかも(笑)。
 小手伸也さん。おねしょがトラウマになったいじめっ子・鏑木役。本気で怒る演技が特に素晴らしかったです。笑いのための色んな工夫も嬉しかった。
 宮下今日子さん。宮下さんが真面目な委員長・森野仁美役だとは予想外(笑)。ガオっ!と叫ぶような声がめちゃ魅力的。

出演=渋谷琴乃/小橋めぐみ/伊達暁(阿佐ヶ谷スパイダース)/笹峯あい/小手伸也(innerchild)/宮下今日子(サードステージ)/平沼紀久(劇団方南ぐみ)/原扶貴子(KAKUTA)/成清正紀(KAKUTA)/川久保拓司/横山真二(KAKUTA)/吉田晋一(カムカムミニキーナ)/桑原裕子(KAKUTA)
作・演出=桑原裕子 照明=西本彩(青年団) 音響=島貫聡 美術=横田修(突貫屋)/鈴木健介(青年団) 衣裳=渡辺まり 舞台監督=野口毅/松嵜耕治(至福団) 演出助手=田村友佳(KAKUTA) 宣伝美術=森阪ゆう子 宣伝写真=井野敦晴 宣伝ヘアメイク=佐々木ミホ/加藤恵 プロデューサー=志茂聰明/松田誠 制作=ネルケプランニング 主催=こどもの城/ネルケプランニング
前売開始=2006年6月18日(日)10:00~ 前売・当日共4,500円(全席指定/税込)
青山劇場内=http://www.aoyama.org/japanese/schedule/s2006/enkei/7-8neruke/neruke.html
ネルケプランニング内=http://www.nelke.co.jp/stage/pool.html

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Posted by shinobu at 12:58 | TrackBack

2006年07月26日

流山児★事務所『無頼漢 BU-RAI-KAN』07/12-30ベニサン・ピット

 寺山修司さんの映画シナリオをもとに佃典彦さんが脚本を書かれて、流山児祥さんが演出(出演も)されています。佃さんは第50回岸田國士戯曲賞を受賞されたばかりですよね。

 「下総源太朗さんファンなら見逃すべからず」というクチコミもあって伺ったのですが、ほんっとに、ちょ~~~~かっこ良かった!!!
 終盤の30分間(上演時間は約2時間)はガンガンに盛り上あがって涙が出そうになりました!ベニサンピットという小さな空間で観られるのも贅沢だと思います♪

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 レビューを最後までアップしました(2006/08/14)。

 本多劇場(キャパ約400席)で8日間10日間よりも、ベニサン・ピット(キャパ約100~200席?)で19日間という方が、観客にとっては贅沢なことです。fringeの提言にもありますが、こういうベテラン劇団が敢えて小さな劇場でのロングランをしてくださるおかげで、フリンジ(小劇場)ならではの醍醐味、楽しさを観客が味わえるのです。
 以下、fringe「ロングラン定着で小劇場演劇から〈負の連鎖〉を断ち切れ!」より部分抜粋。

小劇場という概念は、客席のキャパシティで語られるのではなく、そのスタイルで語られるべきだ。すでに中劇場進出を果たしている著名カンパニーでも、作品によっては敢えて小劇場ロングランをしていただきたい。それが本当の贅沢だし、小劇場はそういう空間であってほしい。
 塩野谷正幸さん、下総源太朗さんら、渋めの社会派大作にも出演される実力派俳優さんが、至近距離でチャンチャンバラバラ、踊って歌って、見得切っての大サービスです。も~~~、かっこ良すぎ!!
 能楽師で観世流シテ方の観世榮夫さんが、演出の流山児祥さんとのダブルキャストで出演されています。私が拝見したのは流山児バージョンでした。観世さんがあの役を・・・と思うとちょっと笑っちゃう(笑)。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名を追加)
 犯罪長屋に狂い咲く 悪の花形六人衆 極彩色で描く「傾き者」たちの情念の世界 時は現在(いま)・・・処はオエドという名のアジアの片隅。ここは文化文芸、色事賭事、映画演劇、舞踏見世物、花火に祭り、どらっぐせっくすろっくんろーる・・・21世紀のハーレムとして観光業で生き延びてきたまるで日光江戸村のような小国である。長引く不況と官僚汚職が蔓延するオエドは貧富格差が広がり、あちこちでデモや内紛が巻き起こっている。 そして今ここに、理想をもった一人の政治家がオエドの実権を握った。<改革>を声高に叫び、<小さな政府>を目指して治安及び軍拡に走る・・・まるでどこかの首相のような政治家だ。オエドはありとあらゆる楽しみが禁じられ、国民おしなべて勤勉画一、憲法改正して兵役教育を施す。映画館、芝居小屋、ストリップ劇場、カジノ、パチスロ、ゲーセン、Hサイト、AV産業、高級料理店・・・次々と潰されていく。 そんな中、狂喜乱舞の花のオエドを取り戻すべく権力に立ち向かうアウトサイダー、ソウシュン(下総源太朗)とナオジ(池下重大)。真っ向勝負の大チャンバラ!ひと癖もふた癖もある悪党達の百鬼夜行の下克上である!
 ≪ここまで≫

 ちょっぴりネタバレします。でも読んでから観に行かれても問題はないと思います。

 舞台はオエド、つまり江戸時代の風俗が全体の背景になっています。でも妖怪人間ベロや暗黒舞踏の踊り手が登場したり、劇団○○や有名演出家N氏をおちゃめに風刺したり、現代の要素がどんどこ盛り込まれて、今と昔の日本が混ざった状態です。
 映画シナリオも読んだことがないし、もちろん今作の脚本も読んだことがないので想像にすぎないのですが、脚本がとても良くできているんじゃないかと思います。時代劇でよく聞く難しい日本語と江戸のべらんめえ言葉、そして現代口語がいい感じに混ざっていて、物語の最初と最後がしっかりシンクロする構成です。『無頼漢』というタイトルどおり、ならず者・ごろつきが男っぷりを存分に発揮し、最後はとにかくカッコいい!!スカっとします。

 アングラが苦手な私ですが、うつむいたりすることなく(笑)2時間きっちり観られました。役者さんの体の露出は多い目ですが、それはそれとして受け入れられる堂々とした明るさがありました。

 出演者の数を数えてみたら、なんと33名。多っ(笑)!大人数だからこそ出来る演出を楽しめたのはありがたかったですが、演技の技術の格差は気になりました。メインの役者さんが本当に演技が上手い方ばかりなのでね・・・。同じことをしてもこれほど違うのか、と愕然とします。そういうことも含めたカオスであることが演出意図なのかもしれませんが。

 ここからネタバレします。2006/08/14にアップしました。

 映像を舞台の壁全面に映し出します。花火が良いです。白黒の春絵にぴったり色が重なるのが渋い。あと、宗俊と葬旬(下総源太朗の二役)のほくろがどんどこと映し出されるのもかっこ良かった。

 「その時」というセリフきっかけで、大人数の出演者が一斉に舞台袖などから体を乗り出し、「目ぇを覚ませ~♪」と声をそろえて歌います。照明が白く明るく光って客席の方も照らし、物語の世界からすっかり外に出てしまいます。たしか6回あったんじゃないかしら?最初の2~3回はちょっと引いちゃったんですが、5、6回目は快感!

 ケレン味に富んだセリフまわしで、かっこ良さばかりに気を取られがちでしたが、意味的に深く味わえるセリフも沢山ありました。
 松江(さとうこうじ)「権力は倒れない。それは交替するだけだ。」(セリフは正確ではありません)

 下総源太朗さん。クチコミどおり、悩殺されました・・・。色んな舞台で下総さんを拝見してきましたが(レビュー⇒)、ここまで見とれたのは初めて!
 塩野谷正幸さん。ちょーかっこえー!!殺陣が渋い!
 深山洋貴さん(Studio Life)。女の姿が板についています。さすがです。
 池下重大さん(劇団桟敷童子)。やっぱりステキ~。おもいっきりキザな振りも、何でもかんでもほんと上手いです。

寺山修司作品連続上演企画Vol.1「テラヤマ★歌舞伎 無頼漢」寺山修司映画シナリオより
出演=塩野谷正幸/伊藤弘子/青木砂織/木内尚/横須賀智美/上田和弘/甲津拓平/小林七緒/里美和彦/阿川竜一/冨澤力/柏倉太郎/平野直美/木暮拓矢/坂本アツシ(阪本篤篤改め) /流山児祥(観世榮夫と交互出演) /下総源太朗/さとうこうじ/深山洋貴(Studio Life)/池下重大(劇団桟敷童子)/奈佐健臣(快飛行家スミス)/沖田乱/大谷真一/稲増文/眞藤ヒロシ/立原麻衣/悪源太義平/観世榮夫(特別出演)/李周源/藤村一成/武田智弘/石井澄/北山佳奈/笠原祥子
原作=寺山修司 脚本=佃典彦(第50回岸田國士戯曲賞受賞) 音楽=宇崎竜童 映像=天野天街 演出=流山児祥 美術=水谷雄司 照明=金英秀 音響=藤田赤目 舞台監督=杣谷昌洋  振付=北村真実 殺陣=岡本隆 衣裳=鈴木真紀子 演出助手=畝部七歩  宣伝美術=アマノテンガイ 制作=米山恭子 製作=流山児★事務所 主催=(社)日本劇団協議会
全席指定 前売:4,200円 当日:4,700円 学生割引:2,500円 ☆プレビュー 公演 :2,500円
公式=http://www.ryuzanji.com/
公演公式=http://ryuzanji.okoshi-yasu.com/ (音が鳴ります)

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Posted by shinobu at 01:31 | TrackBack

2006年07月25日

【おすすめの本】佐藤郁哉著「現代演劇のフィールドワーク 芸術生産の文化社会学」

 ある有名劇団の制作さんに薦められて、やっと読み終わりました。その劇団の制作さんには、これを読むことが義務付けられているそうです(読み終わらなきゃ制作になれないんだって!)。
 いやー・・・目からウロコなことばかりで、赤線だらけになりましたよ。てゆーか「今まで読んでなかったんかいっ?!>自分」って、恥ずかしくなった・・・。

 fringeでも紹介されています。確かに具体的な解決策が書かれているわけではないですね。でも「これを知らないと始まらない」って言えると思います。

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 最後のページに書かれていたことです。
 野田秀樹さんの大学ノートの覚え書き@ロンドン、1987年。

 僕は、たとえば芝居におけるひとつの突然変異であった。大地真央にしてもそうだろうし、きっと謝珠栄にしてもそうだったのだろう。しかし、そのままでいつづけることはない。突然変異は、大量にでて、そのbasicなものがあってこそ、ひとつの世代をつくり、世界をつくる。だから、日本では突然変異は点で終って、世界へ向かうことがない。突然変異は、いつでるかわからない。だから常にbasisだけは用意されていてこそ、つまり、audienceも、theaterもcriticism〔も〕次の突然変異の為に用意されていなくてはいけない。

 たとえば今の演劇界での突然変異というと、有名どころで私が思いつく限りでは、岡田利規さん、前田司郎さん、松井周さん、三浦大介さん、本谷有希子さん・・・。その周辺でもどんどん「コレは凄い!」という才能が生まれています。
 彼らが“点”で終わらないために、audience(観客)、theater(劇場)、criticism(批評)が一緒になって、演劇のbasis(基礎、土台)になる・・・・そう、観客も演劇界に不可欠な参加者なのです。

現代演劇のフィールドワーク
佐藤 郁哉著
東京大学出版会 (1999.7)
通常1-3週間以内に発送します。

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Posted by shinobu at 09:14 | TrackBack

2006年07月24日

代田’N(ダイタン)プラネッツ『恋するクランケにキスと包帯を!!』07/20-24駅前劇場

 原田泰造さん(ネプチューン)が、テレビ番組演出家の伊東ひろあきさんと一緒に旗揚げした劇団の第1回公演です。ヨーロッパ企画の上田誠さんの脚本なので興味が沸きました。
 いい大人が病院の中で合コン修行をするコメディでした。楽しかったです。

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 ≪あらすじ≫ 少々ネタバレしています。
 道に飛び出したサラリーマン・越後(永野宗典)のせいで玉突き衝突が起こり、男4人(原田泰造、千代田信一、諏訪雅、大北隼也)が怪我をして入院する。病室でだらだらと暇な日々を過ごす4人のために、加害者(?)の越後が合コンをセッティングした。しかし気の利かないダメ男たちは、女の子たちを全く楽しませることができずに撃沈。合コンに参加しなかった後藤(原田泰造)は、実は数年前までは毎日のように合コンをしていた合コン・フリークだった。後藤は男たちに合コンの極意を伝授する。
 「合コンで一番大事なものは何だ?それは、チームワークだ!!」
 ≪ここまで≫

 舞台はベッドが4台入った病院の一室。映像が流れる時は天井から白い布が下りてきてスクリーンになり、上下の黒い壁にはディスプレイが埋め込まれているので、どこの席に座っても画像がよく見えるようになっています。
 基本的にはヨーロッパ企画らしい、ぐだぐだした長~いおしゃべりが続きます。ちゃんとつっこみが入るので安心して素直に笑えますし、語っている内容のうんちくやネタも楽しめました。

 ここからネタバレします。

 後藤(原田泰造)が合コンの極意をホワイトボードを使って教えるシーンは勉強になりましたね~。千鳥格子の配置で座る、大皿料理を頼む、カバンを預かる(携帯電話を取り上げるため)、など、女の子たちを楽しませて自分たちも盛り上がるための、涙ぐましいお膳立てにいちいち笑いながら、ふむふむと納得でした。あんなに献身的にサービスしてくれる合コン・・・経験ないなぁ。遭遇しても怖いけど(笑)。

 最初の現場で失敗し、病院という名の教室で特訓し、そのまま病院で再び本番を迎え、今までの流れをおさらいをする・・・。本当にうまく出来た構成だと思いました。ナース(植木夏十)が恋をしたバイク乗りの幽霊が登場したのも絶妙でしたね。

 ゴーバンズザ・ブルーハーツBARBEE BOYSなどの日本語の歌詞がよく聞こえるJ-POPが流れたのも効果的でした。まあ世代が被ってるってことでしょうけど~。

 役者さんの中で特に面白かいな~と思ったのはサラリーマン(広告代理店の営業)役の永野宗典さん。合コンの素晴らしさをプレゼンする長台詞に熱さを感じました。いっぱいお稽古されたんじゃないかしら。
 役者さん全員が舞台の上で楽しそうだったので、観ているこちらもそれだけで楽しかったです。

出演=原田泰造/大北隼也/千代田信一(拙者ムニエル)/諏訪雅(ヨーロッパ企画)/永野宗典(ヨーロッパ企画)/植木夏十(NYLON100℃)/神農幸(ザックエージェンシー)/橘田あかり/松浪りさ/二本柳知子
主催・企画・制作:DAITA’N PLANETS 演出:伊東ひろあき 脚本:上田誠(ヨーロッパ企画) 舞台監督:小野八着 舞台美術&装置制作:寺岡崇 山本ゆい(mon) 小道具:藤井裕久 音響:岡村崇志(ステージオフィス) 選曲:伊東ひろあき 照明:橋本剛(COLORE)
デザイン:南治樹 フォト/WEB:tomoko 制作:竹山知子/藤井裕久/大久保亜美(mon)/大内祥三郎
6月1日(木)発売開始  料金:前売り2800円/当日3000円 ●残席あり(6/29時点)
公式=http://daitan-p.com/

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Posted by shinobu at 22:55 | TrackBack

劇団競泳水着『山荘の女たち』07/21-24早稲田どらま館

 脚本が面白いという噂は耳にしていた劇団競泳水着。作・演出の上野友之さんの挑発的な主宰挨拶にも惹かれて、久しぶりに早稲田大学関係の劇場に伺いました。

 山荘の一室で若い美女たちが競演するクライム・サスペンス。確かによくできた脚本で、終盤にはゾクっとくるシーンも用意されていました。

 レビュー⇒休むに似たり。藤田一樹の観劇レポート小劇場系

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 ≪あらすじ≫
 大規模な脱税がばれて、ある大企業の社長がマスコミの格好の標的になった。行方をくらませてはいるが、警察に逮捕されるのも時間の問題だ。彼の娘(松村綾乃)、第三秘書(白井小百合)、元愛人(絵崎由花)、そして娘のつきそいの友人(山口温)が、社長が所有する山の中の別荘に集められた。マスコミの追っ手から逃れるためだけではなく、ある目的のために誰かに呼び寄せられたのだ。
 ≪ここまで≫

 先にアップされていたレビューを読んでかなり期待していたんですが、ほんっとに若くてきれいな女優さんが舞台に立っていたので嬉しくって仕方なかったわ~。どうやら私、美男子よりも美女に惹かれるらしい(笑)。あ、公演の宣伝文句において、ですよっ。

 山荘である事件が起きて、その犯人はいったい誰なんだろう!?と、集中して追いかけ続けられましたが、説明でしかないセリフや説明しすぎの不要なやりとり等もあったので、我を忘れて没頭するところまではいけなかったです。役者さんの演技のおぼつかなさも原因だと思います。

 弁護士役の市岡拓さんが劇中の笑いを受け持ってらっしゃいました。軽快でわかりやすくて良かったですね。シリアス一本で進む力がある脚本だとは思いますが、遊びがもっとあった方が緩急の幅が広がって良いのではないかと思います。役者さんについても、ルールどおりに進むだけに見えるのはもったいないですね。

 ここからネタバレします。再演の可能性もあるようです。お読みになるかどうかはどうぞ慎重に♪

 二階の奥の部屋で、社長は銃で自殺していました。自殺と見せかけて実は他殺だったのですが、この計画を仕掛けたのは娘のつきそいの友人(山口温)でした。彼女は記者だった父親を社長に殺されており(記者が会社の不正に気づいたため)、その復讐を実行したのです。“サイトウ”という仮名で色んな人物に脅迫の手紙を送って操っていたのも彼女。そして第三秘書(白井小百合)を計画に巻き込む手段が・・・濃厚なキスだったのよね~っ!(秘書がレズビアンだと見破っていたから) あのキスシーンは素晴らしかった!!キスした後の秘書の表情とか、も~色っぽくって見とれましたよっ!


 ≪主宰挨拶について≫
 『演劇について門外漢の僕が言うのもなんですが、現在の演劇市場を眺めるとその9割以上が「これなら学芸会を見に行った方がずっと良かった」というレベルであるのが実情のようです。』公式サイトより。
 この文章に疑問があったので、終演後に主宰の上野友之さんとお話させていただきました。「演劇の9割が学芸会以下である実情」とは、一体誰から聞いたのだろうと不思議に思ったんです。お伺いしたところ、上野さんが自分の知り合いのお芝居を観ていて、個人的に感じたことだそうです。また、今はこの文章のようには考えていらっしゃらないとの事。ホっと安心しました。

 私は演劇について(演劇でなくても)誰がどう思おうと、何を言おうとかまわないと思っています(ご本人の責任において)。ただ、「実情のようです」という書き方には伝聞の要素が感じられ、それを「実情」などとネット上で書かれるのはヤだなぁと思ったのです。私の個人的感覚ですが、演劇はちゃんと選んで観れば、3割~4割がた、すっごく面白いですよ♪

 作・演出の上野さんにはキャンパス系の劇場より一般の劇場で活動をしてもらいたいですね。上野さんご自身がそういう視点を既にお持ちのようですので、次回が楽しみです。

出演=松村綾乃/山口温/白井小百合/絵崎由花(ZUKI)/上野友之/市岡拓(Nine States)
作・演出:上野友之 舞台監督:伊藤智史 舞台美術:満木夢奈 照明:島田雄峰(lighting staff Ten-Holes) 音響:須貝英 宣伝美術:VOID IDM 小道具:田畑美穂 演出助手:福田翔人 / 大川翔子 WEB:坂田直子 制作:伊藤静香(劇団【こども機関】) 企画:「山荘の女たち」実行委員会 協力:フォセット・コンシェルジュ 製作:シネマ・ステージ
カンパ形式 前売:1,500円 当日:1,800円 学割:1,000円※要学生証
公式=http://kyoueimizugi.hp.infoseek.co.jp/

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Posted by shinobu at 17:40 | TrackBack

2006年07月23日

劇団印象『友霊(ゆうれい)』07/21-23タイニイアリス

 鈴木厚人さんが作・演出される劇団印象の第6回公演です。チラシがとっても可愛いんですよね~。新宿にはじめて進出して来てくださったので伺いました。
 う~ん、シチュエーション・コメディって、難しいんですよね・・・。

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 ≪あらすじ≫ 
 サラリーマンの宏介(加藤慎吾)は6年前のバイクの事故で、親友の金三(園芸家すみれ)を亡くしている。金三の姉・真由美(片方良子)と、その夫・おさむ(江花渉)が経営するレストラン・リバプールには、金三の彼女・葉子(篠原有加)と一緒に今でもちょくちょく顔を出している(っぽい)。
 ある日、葉子が、金三と一緒に使っていた大きな靴箱を、リバプールに宅急便で送りつけた。いきなり大きな荷物、それも弟のものが届いたので、真由美は激怒する。葉子は「いつまでも死んだ人が使っていたものを家に置いておきたくない」と言うのだが、本当の理由は違うようだ・・・。
 リバプールで新メニュー試食会が開かれ、真由美とおさむ、アルバイトの絵理(きたのあやこ)、そして宏介、葉子が勢ぞろいした。真由美と葉子の間にはよからぬムードが漂い、周りは2人をなだめるのに一苦労。そんな折、店のど真ん中に置かれた靴箱から、なんと金三の幽霊(園芸家すみれ)が現れた。でも金三の姿が見えるのは宏介だけらしい・・・。
 ≪ここまで≫

 完全なワン・シチュエーションではなく舞台上で数箇所に場面転換しましたが、作品全体としてはシチュエーション・コメディだったと思います。
 シチュエーション・コメディって・・・嘘だとわかっていながらも展開に文句なく納得できる緻密な脚本があって、それを余裕を持って心地よく実現できる役者さんの演技の技術があってはじめて、思う存分笑えるところまで行くんですよね。成立するまでに圧倒的な技術の高さが求められる手法です。三谷幸喜さんの作品を思い浮かべていただければわかると思います。
 その意味で成立はしていませんでしたし、役者さんの技術もまだまだでしたから、上演時間は90分だったのですが長く感じました。

 セリフについても「そういうことは本人の前では言わないよね~」とか「お膳立てのための言葉だな~」と思うことがありました。シチュエーション・コメディは難しいですよね、ほんとに。
 いつもシチュエーション・コメディばかりを上演されている劇団ではないそうですので、この作品だけを観て判断はできないかなと思います。

 ここからネタバレします。

 葉子には新しい彼氏ができていて、それがお笑い芸人の“アーメンカーメン”だった、しかも金三に瓜二つ!・・・というところから笑いが作られていきます。幽霊の金三とアーメンカーメンの二役を一人の役者さん(園芸家すみれ)が演じるので、二人がそっくりだということ、葉子はまだ金三の面影を追い続けている(?)ということが自動的に感じ取れます。

 アーメンカーメンは常にツタンカーメンの被り物をしている芸人です。妙な身振りをしながら「アーメンカーメン!」と言うだけの一発芸が可愛かった~。左斜め上を向いて静止する時のツタンカーメンの表情(表情なんて本当はないんだけど、すごく変わるんですよ!)がおマヌケさんなんです(笑)。あの仮面はばっちりでしたね~。

 真由美が金三の顔を見たら変貌してしまう(乱暴になってレストランを壊す)ため、周囲の人間は、アーメンカーメンが仮面を脱ぐのを必死で阻止します。そこから、アーメンカーメンが仮面を被ったままスープを飲むなどの奇行が生まれ、笑いが起こるのですが・・・なぜ真由美は金三の顔を見たら変貌するのでしょう?それほどに弟・金三のことを愛しているようには見えなかったし、むしろ葉子が金三にそっくりな人を新しい彼氏に選んだなら、喜ぶんじゃないかしら。
 生前の金三と真由美の関係が想像できなかったから、真由美が何を言っても唐突に感じてしまいました。

 宏介はアーメンカーメンの素顔を一目見た瞬間に「金三にそっくりだ!」とわかりますが、葉子は宏介に言われてから改めて気づいてショックを受けます。そして姉の真由美にいたっては「金三には似ていない」と答えるのです。これが面白い!観客は「え・・・?じゃあ金三って、いったいどんな顔なの?幽霊もアーメンカーメンも一人の役者が演じているけど、実はあれは“複数の別人格”を表しているの??」という、演劇的空想の中へと入っていけるのです。「おお!」とにわかに気持ちが盛り上がったのですが、残念ながらその契機は「俺のことなんて、みんな忘れかけているんだ!」という金三の落胆へと落ち着いてしまいました・・・もったいないな~と思いました。

 他に流れの中で腑に落ちなかったところを少し挙げると↓

 靴箱が靴箱に見えなかったです。人間が一人入れるような広い空間は、普通の靴箱にはないですよね。また、葉子が突然に靴箱を送りつけるにしても、なぜ真由美の家ではなく店に送ったのかしら。幽霊が入る場所を確保するために、無理やりにストーリーを作ったように感じます。

 レストランの試食会に集まった人たちの様子は、金三が死んで6年経っている状態には見えなかったです。年月が感じられないんですよね。難しいとは思いますが、お芝居の最も重要なところではないでしょうか。役者さんの意識の問題もあると思います。

 宏介が葉子のことを好きだったということが終盤になってわかりますが、そんな風には見えなかったですね。たとえば金三が生きていた頃の、金三、葉子、宏介の三角関係などの肉付けがあれば納得できたかもしれません。

出演=加藤慎吾/片方良子/きたのあやこ/篠原有加/江花渉(真空劇団)/園芸家すみれ(ポップンマッシュルームチキン野郎)
作・演出=鈴木厚人 美術チーム=坂口祐 照明=shamballa 音響=勝俣あや 宣伝美術=大野舞"denali" WEBデザイン=西川紘平 制作=まつながかよこ 制作助手=beatmaniacs 主催=劇団印象-indian elephant-
前売1800円・当日2200円(全席自由席)
公式=http://www.inzou.com/

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Posted by shinobu at 23:29 | TrackBack

三条会の『レミング~世界の涯てへ連れてって~』07/22-25千葉公園内 特設三条会劇場(野外公演)


 千葉県を中心に活動する三条会寺山修司作品を野外劇場で上演するということで、遠征が苦手な私も「これは見逃せない!」ってことで、初日にはせ参じました。

 お、お、おもしろかった・・・!涼しい風が緑の香りを運んでくれる広い公園で、地面が回転し、劇場ごと空に飛び上がったような気持ちになりました!

 残すは7/23、7/24、7/25の3ステージのみ、いずれも19:00開演です。上演時間は約60分。
 ※うちわとカッパが配布されます(カッパは終演後回収)。上演中は蚊取り線香がたかれていました。寺山修司版『レミング』DVDなどの物販もあり。

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20060722_1837_0000.jpg
公園入り口。中央に看板あり。

 うっそうと木が生え揃った道を通り抜けると、真っ赤な布にぐるりと丸くかこまれた劇場が現れました。その向こうには塔が建っていて「忠霊塔」と彫られています(千葉県の戦没者の霊を追悼する塔だそうです)。
 整理番号順に入場すると正面に舞台。白い布が丸く舞台を囲んでおり、劇場全体が円形なのだということがわかります。客席はひな壇になったベンチ席でした。雰囲気はサーカスのテントに似てるような。はやばやと客席がいい感じに埋まってきて、ムード抜群。初日はこうでなきゃね。
 
 舞台は中央に通路が通っており、ちょうど左右半分ずつに区切られています。下手に役者さんが板つき。上手には学校の机が並んでいます。

 いつもの三条会の役者さんらしい演技ではありましたが、やはり野外なので声が外に抜けるんですよね(セリフが聞こえないということはありませんでした)。全体的にソフトになって良かったような気もします。いや、強烈なのも好きなんですけどね(笑)。

 音楽はすべてオリジナルで、サントラCDが販売されていました。音楽の長さと演技のタイミングがすごく合ってるんですよね~。不思議な心地よさがあります。

 私は寺山修司さんの言葉が大好きなので詩集や短編集は持っていますが、『レミング』は観たことがないし、戯曲も読んでいません。それでも問題なく楽しめますよ。

 ここからネタバレします。

 ≪あらすじ、のようなもの≫
 下宿暮らしの見習いコック・橋口(橋口久男)が、隣りの四号室との間の壁がなくなっている事に気づく。四号室では兄(中村岳人)と妹(舟川晶子)が暮らしている。兄妹らの後方には黒装束の男(榊原毅)がいて、どうやら彼らをあやつっている様子。橋口の部屋の畳の下には母(鈴木史朗)が住んでおり、四畳半の田んぼを耕している。
 映画の撮影シーン。影子(大川潤子)は自分が大女優だと信じ込んでいる女を演じて生きており、それを売りにしてテレビのニュースに出たりする・・・という女を演じている。女は橋口にもある役を演じるように命令し・・・。
 下宿の中なのか外なのか、現実なのか夢なのか、すべての境目が曖昧になってくる。
 ≪ここまで≫

 橋口の部屋は上手で、下手が四号室です。でも下手から上手へと数人の役者さんが移動するので、橋口の部屋と四号室との境界がくずれます。
 そして橋口の部屋の畳の下に住んでいるはずの母が登場することで、地上と地下(畳の下)との境である地面がなくなります。
 屋根裏の散歩者(榊原毅・ぬいぐるみ&男の二役)が屋根裏(下手)から下宿の部屋(上手)を覗きます。つまり下手が天井で上手がその下の部屋になるのです(上手に置かれていた机はすべて横倒しにされており、ちゃんと天井から覗かれている状態になっています)。左と右だったものが上と下という関係に変わるわけで、ちょっとした脳内イリュージョンです。

 そこから映画撮影や遊戯療法(看護婦や白衣&水着男が登場)などのメタ構造が並列に現れて、劇中の夢と現実が交錯します。具体的には橋口が他の登場人物にどんどんと煙に巻かれていくのです。
 開演前の前説をした演出家の関さんが作品中に魔術師役として登場し、終盤では前説をした時の服装で舞台にひょこひょこと出てきます。普段着の関さんに向かって橋口が「お前は誰だ?」とか言うものだから、劇なのか劇じゃないのかの境界も越えます。

 劇場が丸い円状になっているので、お芝居の内容と観ている景色(劇場全体)とが一体になって、ぐるぐると上下、縦横に動いているように感じるんですよね。あれは凄かった~・・・「これは宇宙なの!?」と戦慄。
 私が最も興奮したのは、少女が赤い風船を「風だーっ!」と言って手放した瞬間。千葉の空へとゆっくり登っていく風船を見つめながら、ベンチに座ってお芝居を観ている私も一緒に空に浮かびました。

 誰かの夢に自分が出ていたり、自分の夢に誰かが出てきたり。自分の夢の中では自分の自由かと思いきや、そうもいかず。
 橋口「誰かにまるごと夢見られてしまったんだ!」
 ちゃんと言葉では説明できないのですが、入れ子構造とか同心円状に広がる世界とか、とにかく普段の生活では絶対に想像しないこと(図・絵など)を想像しました。

 先日観たお芝居でも出てきた“ダンヒル”がまた登場。ダンヒルってそんなに有名な高級ブランドだったのね?今だったらルイ・ヴィトンになるのかな。

出演=大川潤子/榊原毅/舟川晶子/立崎真紀子/橋口久男/中村岳人/伊藤紀子/鈴木史朗(友情出演)
作=寺山修司 構成・演出=関美能留 照明=佐野一敏 美術=入江哲 音楽=粟津裕介(発条ト) 宣伝美術=川向智紘 制作=久我晴子
6月3日(土)前売開始 前売券:一般3,000円 学生2,000円 当日券:一般3,500円 学生2,500円 入場整理番号付自由席(開場時、券面記載の番号順に入場)※学生券は入場時に学生証を提示。雨天決行。
三条会=http://homepage2.nifty.com/sanjokai/

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Posted by shinobu at 00:42 | TrackBack

2006年07月22日

【予定】TOKYOSCAPE観劇スケジュール♪

 近づいてまいりました、TOKYOSCAPE!!7/26(水)より開幕です。
 お芝居を観るという口実で、京都への夏のバカンス♪
 予定をFIXしました。関西の皆さん、劇場でお会いしましょう!

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○07/28(金)
 15:00開演=風琴工房『赤き深爪』@人間座スタジオ(終演後カフェあり)
 19:30開演=ポかリン記憶舎『煙の行方』@須佐命舎(終演後トークあり)
       須佐命舎の前で販売される餃子&ビールをいただく!

○07/29(土)
 14:30開演=ユニークポイント『トリガー』@アトリエ劇研
 17:00開演=bird's-eye view『girl girl boy girl boy』@ART COMPLEX 1928

○8/3(木)
 19:30開演=reset-N『パンセ2006』(終演後トークあり)@ART COMPLEX 1928

○8/4(金)
 15:00開演=風琴工房『子供の領分』(終演後カフェあり)@人間座スタジオ

※8/5(土)に予定があるので8/4(金)夜に東京に戻ります。
 残念ながら劇団桃唄309『おやすみ、おじさん』は観られない・・・(涙)。


公式=http://www.tokyoscape.org/

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Posted by shinobu at 12:56 | TrackBack

ジェットラグ・プレゼンツ2006年夏『困惑』07/21-25新宿スペース107

 私的には豪華キャストのプロデュース公演。役者さん目当てで観に行きました。
 残念ながら途中で出ちゃいました・・・。ジェットラグというプロデュース団体(?)の第一回公演ということで、初めてだからよくわからないことがあったのかもしれません。

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 まず前売り3800円の公演で素舞台(黒い袖幕のみで、舞台上に何もない)っていうのは・・・ありえないですねぇ。脚本は「あぁ、書けなかったんだな~」と心配になるような内容ですし、演出は役者さんのキャラと実力を生かせてないし。

 動物電気の政岡泰志さんの作・演出だとはいえ、動物電気でのお約束をそのまま使うのもどうかと思いました。動物電気の舞台(装置)で、動物電気の役者さんがやるから面白いことってあるんですよね。

 ここからネタバレします。

 お約束というのは、小林健一さんがふんどし姿の半裸になったり、政岡泰志さんがおばちゃん姿になったり、高橋拓自さんが小林健一さんにドロップキック(みたいなの)をしたり。普通に演技がうまい役者さんだと思うので、いつも同じことばかりする必要はない気がします。

出演=小林健一(動物電気)/高橋拓自(動物電気)/カゴシマジロー(トラッシュマスターズ)/吹上タツヒロ(トラッシュマスターズ)/瀧川英次(七里ヶ浜オールスターズ)/松浦和香子(ベターポーヅ)/岩本幸子(イキウメ)/山口奈緒子(明日図鑑)/中村まど加(動物電気)/坂本文子/中山雄介/詩梨/政岡泰志(動物電気)
作・演出=政岡泰志(動物電気) 照明=シミズトモヒサ 音響=田上篤志(atSound) 衣裳=原竹武臣 宣伝美術=多田淳之介 舞台監督=吉川まど加 制作=横内里穂 プロデューサー=阿倍敏信 企画・製作=ジェットラグ
発売日6/9(金) 全席指定 前売り3800円 当日4300円
動物電気サイト内=http://www.doubutsu-denki.com/kouen/jet-lag.html
公式ブログ=http://blog.livedoor.jp/jetlag2006/

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Posted by shinobu at 10:35 | TrackBack

2006年07月21日

パルコ/リコモーション『開放弦 KAIHO-GEN』07/14-30パルコ劇場

 ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕さんの脚本をG2さんが演出されます。豪華キャスト7人による、ちょっと大人向けで不思議に悲しい男女関係。上演時間は2時間40分(途中15分の休憩を挟む)と少々長い目ですが、予想していたよりもずっと面白かったです。
 充実の公式サイト⇒パルコ劇場G2プロデュース

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 ≪あらすじ1≫ 公式サイトより部分引用。(役者名)を追加。
 舞台は都会から遠く離れた農村。畑に囲まれた一軒の家。住んでいるのは、ぎこちない夫婦生活を営む、遠山(丸山智己)と恵子(水野美紀)。
 ≪あらすじ2≫ チラシより。
 いわくありげな新婚夫婦の住む家に、何故か集まってくる5人の男女。
 偽装、償い、友情、嫉妬、見栄、怨恨、慕情・・・
 それぞれの思惑と事情を抱えた7人のおかしな関係が
 笑い、サスペンス、そしてせつなガを生み出していく・・・
 やがて浮き彫りになってくるのは、
 儚いギターサウンドに彩られた不思議な愛のかたち。
 ≪ここまで≫

 今までのG2さんの演出作品の中で、一番私好みだったかもしれません。ストーリーを全然気にしないで、舞台で起こる些細な出来事をふんわりと楽しみました。役者さんも個性を出して、すすんで面白い工夫をされていて、観客を楽しませてくださいました。

 謎多き夫婦・遠山と恵子以外の登場人物は、それぞれにはっきりとした欲望を持っています。その望みを実現しようとして起こす行動にキャラクターがよく出ていて、個々の役者さんの演技のバリエーションが面白かったですね。笑うところもいっぱいありました。上手い役者さんが揃っているのはやっぱり幸せ。
 対して遠山と恵子の想いは曖昧で、関係は常にぎくしゃくしており、「いったい何を考えてるの?これからどうなるの?」と、最後まで疑問を持ち続けられました。話の方向性が見えなくて良かったです。

 ソロのギター演奏が聴きどころで、作曲・演奏は“日本ジャズ界最高峰のギタリスト”の渡辺香津美さんです。たしかにいい音楽でした。暗転中も気持ちが良かったです。
 折り込みチラシに個展の案内が入っていましたが、カモの絵は林俊作さんという中学2年生の男の子が描かれているんですね。
 作品中のキーになる部分(ギター音楽とカモ)について、演劇とは直接関係のないアーティストを探して依頼しているのは贅沢だと思います。そういうところに演出家のこだわりが感じられて嬉しいです。

 ここからネタバレします。

 蹴っ飛ばされるカモ、空飛ぶシーツ、縁の下の緑色の照明など、「ワオッ!」と歓声をあげそうになるステキな演出がいっぱいありました。束になって大きな丸い塊になった紙テープが、ぐるぐる回って上手から下手に移動していくのも意外で面白かったです。


 開放弦って形としてはこれ⇒「 (  」ですよね。でもギターの弦の意味もあるのでしょう。右手が動かなくなった遠山と恵子が二人で弾いたギターですが、遠山が死んでギターの指版(しばん)を弾く人が居なくなったんですね。それが「開放された弦」につながるのかしら、と。
 
 門田(大倉孝二)と遠山(丸山智己)がバンドマンに見えないとか、依代(京野ことみ)って結局何だったんだろう?とか(バンドのメンバーなんですね)、遠山のカモに対する異常反応に信憑性が欠けていたりとか。お年寄りの姿が全く見えない(感じられない)ので、農村だってことに実感がわかなかったな~。あと、遠山のお葬式がお葬式っぽくなかったですね。
 でもそういうことは「後から考えたら違和感があった」という程度で、私にとっては心に残るシーンのある、後味すっきりなお芝居した。

 ※2006/07/25追加
 遠山のお葬式で恵子がつぶやくセリフにじ~んと来ました。
 「だって好きになっていいかどうか、わからないのに」
 水野美紀さん、すてきな女優さんでした。ふてぶてしく怒ったり、ミーハーに騒いだり、ころころと表情が変化して。意外に体がむっちりしてて、それもセクシー。

≪東京、愛知、大阪、広島、福岡、新潟、仙台≫
出演=大倉孝二/水野美紀/京野ことみ/丸山智己/伊藤正之/犬山イヌコ/河原雅彦
作=倉持裕 演出=G2 音楽=渡辺香津美 美術=横田あつみ 照明=小川幾雄 音響=井上正弘 衣裳=遠藤百合子 ヘアメイク=西川直子 演出助手=河合範子 制作助手=磯部さと子 舞台監督=榎太郎 宣伝美術=河野真一 宣伝写真=岡田貴之 宣伝スタイリスト=高橋泉 宣伝ヘアメイク=西岡達也 宣伝=米田律子(キューブ) 制作協力=池田正義(キューブ) 企画=G2 製作=山崎浩一(パルコ) プロデューサー=尾形真由美(パルコ) 高橋典子(リコモーション) 大西規世子(G2プロデュース) 企画=G2プロデュース 制作協力=キューブ 製作=パルコ/リコモーション
発売=5月20日(土) 8,000円(全席指定)
G2プロデュース内=http://www.g2produce.com/parco/kaiho/
パルコ劇場内=http://www.parco-play.com/web/page/information/kaihogen/
公式=http://www.parco-play.com/web/play/kaihogen/
特集=http://eee.eplus.co.jp/theatrix/special/kaihougen.html

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Posted by shinobu at 12:32 | TrackBack

2006年07月20日

エイチ企画『無頼の女房』07/13-19 THEATER/TOPS

 中島淳彦さんの脚本を堤泰之さんが演出されるのは5作品目だそうです。裕木奈江さんが出演されるので観に行きました(出演作のレビュー⇒)。大好きなんですよ、裕木さん。
 実在した昭和の文人たちをモデルにしたお話でした。

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 ≪あらすじ≫ チラシより。
 酒を飲み、クスリを飲み、空を飛ぶ(!?)、無頼派作家の圭吾。混沌とした部屋の中、後先考えず、ありのままを書き続ける。
 そんな夫の生き様を、寛やかに支える妻やす代、そして仲間達。笑いの中、厳しさの中、静粛の中、物語は進んでいく…。
 ≪ここまで≫

 睡眠薬、酒、女におぼれ、無頼派と呼ばれた小説家・塚口圭吾の“中身の濃い愛と怒涛の日々”(パンフレットより)を描きます。公演は終了していますので、ここからネタバレします。
 二階から何度も飛び降りる主人公・塚口圭吾(松崎謙二)のモデルは坂口安吾、入水自殺(未遂)をする豊臣治(白鳥哲)のモデルは太宰治です。

 無名塾、文学座、青年座などの新劇の劇団に所属する役者さんが大勢キャスティングされています。起承転結があって、笑いあり涙ありの普通のお芝居として楽しみました。ただ、初日に伺ったせいか、全体のまとまりには欠けていたように思います。

 堤泰之さんらしい演出が良かったな~。セリフの後に意味なく咳払いをするシーンがあったんです。話し終わると必ず「ゴホン!」。これを対話する相手同士がずっと繰り返します。日常ではありえないのですが、ばっちりハマって可笑しいんですよね。

 豊臣役の白鳥哲さんの演技があっぱれ!柱に登った時はぞくぞくしましたね、もちろん爆笑しながら(笑)。白鳥さんは文学座の役者さんですが、映画監督でもあります。『ストーン・エイジ』って白鳥さんの原作・監督作品だったんだ!
 裕木奈江さんは、私が期待をしすぎたのか、ちょっとぎくしゃくされていたような。腹からドン!っと出す声はやっぱりかっこ良かったです。

出演=裕木奈江/松崎謙二(無名塾)/鷲生功/白鳥哲(文学座)/寺田千穂(夏木プロダクション) /有田美和子/岩城博/田中完/友松タケホ/桃井大樹/滝藤賢一(無名塾)/川上英四郎(青年座)/入鹿尊
作=中島淳彦 演出=堤泰之 舞台美術=田中敏恵 照明=松田直 音響=樋口亜弓 衣裳=竹内陽子 ヘアメイク=竹澤綾子 舞台監督=尾花真 デザイン=ホソケン チラシイラスト=川口成美 制作=細野尚子/三沢一世 主催=エイチ企画 プロデューサー=福山秀子(エイチ企画)
5/13発売 4,500円(全席自由)
公式=http://burainonyobou.blog61.fc2.com/

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Posted by shinobu at 15:57 | TrackBack

劇団「木花」(韓国)『ロミオとジュリエット』07/16-17シアターX

 信頼する方のクチコミで千秋楽に間に合いました。約1時間40分に凝縮された韓国風『ロミオとジュリエット』!北九州公演は7月21日(金)・22日(土)。必見です!!

 無料で配布されるパンフレットに上演台本(日本語)が全掲載。上演中の字幕は非常に少ないのですが、意味がわからなくても俳優の声と身体を観ていれば大丈夫です。『ロミオとジュリエット』のあらすじぐらいは知っておいた方がいいでしょう。

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 レビューをアップしました(2006/08/20)。

 恋に落ちる若い男女は、明るくまっすぐ、命のパワーがみなぎっています。迷いのないジュリエットに目は釘付け。シーツにくるまるラブシーンは微笑ましかったな~。でも暗い闇の中の白に、忍び寄る死も感じさせました。下記、配布されたパンフレットよりセリフを引用します。

 ジュリエット「私の話、盗み聞きしたでしょう。軽薄な子だと思ったでしょう。幼稚でしょう。でも私、可愛いわよね。正直に言うの。私、難癖つけて、顔をぐちゃぐちゃにして、頬をふくらませて、鼻水をずるずるさせて、よだれをだらだら流しながら、ガアガアとガチョウみたいに泣いてやる。愛してるって言うの。愛してるって言って。」
 ロミオ「よし、あの月に向かって誓おう。」
 ジュリエット「だめ。あれは時刻々と姿を変えるもの。(ロミオの胸を指さし)ここに当てて誓うのよ。私がこの世で信じるのは唯一ひとつだけ。ここよ、ここ。」
 ロミオ「愛してる。」
 ジュリエット「ばか。求める前にすでにあげたじゃない。吐き出すの。指を入れて、私の愛を吐き出して。なんてこと。自分のものに自分で欲をだしてる。私の愛をくんで、くんで、くみ上げてあげる。すべて持っていって。私の愛は海ほど。くみ上げれば、さらに増える。」

 泣けて仕方なかったのは、マキューシオ(ロミオの友)とティボルト(ジュリエットの兄)の決闘シーン。意外ですよ、このシーンで泣けるなんて・・・!笑いながらふざけながら、でも燃え上がってしまった感情。

 最後は大団円にはならず「皆殺しだ!」となってしまいます。このことについてはtanise-etcのレビューを読んで、なるほどとうなづきました。

 死は、何も生まない。「尊い死」など、無い。
 ロミオは、ジュリエットは、「生きるべき」だったのだ。

 ダンスや歌が劇的に上手いわけではないですが、「上手いこと」なんて実はそれほど重要ではないのだなと再確認しました。ミュージカルと演劇が、なぜかはっきりと分かれている日本の舞台芸術の世界ですが、こういうミュージカルが演劇界からもっと生まれて欲しいと思います。

≪富士見、両国、北九州≫
作=ウイリアム・シェイクスピア 公演台本・演出=呉泰錫(オ・テソク) 主催=魁文舎 提携=シアターX(カイ) 後援=駐日韓国大使館 韓国文化院
チケット発売日 2006年6月1日(木) (全席自由)一般前売4,000円・当日4,300円 学生前売2,500円(魁文舎のみ取扱い)・当日2,800円
青年団内=http://www.seinendan.org/jpn/info/info060606.html
魁文舎=http://www.kaibunsha.net/

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Posted by shinobu at 10:33 | TrackBack

SPARKO『Ani-Mates』07/19-23ギャラリー LE DECO

 私の大好きな劇団SPARKO(スパーコ)。今回の出演は劇団員3名のみですが、声の出演は総勢25名!

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 ≪あらすじ≫
 バラバラに暮らしてきた井草(佐藤陽子)、楡(高園陽子)、荻(小関ゆかり)の三人姉妹が、新しい家に引っ越して同居することになった。そこではなんと家具がしゃべる!三人の生い立ちを全て知っている家具たちのおしゃべりから、家族の秘密が少しずつあばかれて・・・。
 ≪ここまで≫

 人形のようにデフォルメされた演技をして、踊って歌っちゃう可愛い女の子たち。一人一役ではなく色んな役を演じていくのもSPARKOの特徴です。

 家具のセリフはもちろんスピーカーから出るのですが、しゃべっている家具にちゃんと照明が当たる丁寧さ。だんだん声と家具とが一致してきて、人格が表れてきます。

 ただ、舞台に誰も居ない状態で音声が鳴っている時間は、さすがに退屈してしまいましたね。やっぱりSPARKOの可愛い女優さんが見たいのでね、物足りないです。

 声の出演では父親役の正木鋼志さんが面白かったです。鉄カブト役の石井進さんもひょうひょうと冷静なのが良かったです。

 ここからネタバレします。

 モノに命が宿っているという発想にはすごく共感します。そして遺品に亡くなった人の魂が宿るというのも、少し同感。

 母親は早くに亡くなり(だったかな?)、父親に虐待されていた三人姉妹。長女の井草はロシアで死んで、次女の楡(にれ)はOLになって過労死していました。このお芝居全体は、三女の荻が死ぬ前の回想なんですね。荻は自分が父親を殺したと思っていましたが、最後まで家族を見守っていた“棚”が証言したところ、本当の死因は老衰でした。死んだ彼らの魂がマトリョーシカに乗り移り、最後は大小のサイズ順に並んだマトリョーシカが歌って大団円。ちょっと切なくて、すっごくシュールでした(笑)。

出演:小関ゆかり/高園陽子/佐藤陽子
声の出演:邑城秀美(黒ヰ乙姫団)/三井俊明(アコースティック・アライヴ)/笠原大(アコカ)/新倉壮一郎(くねくねし)/滝口聡司/古賀裕之/北村耕治/ミワ(ミスゴブリン)/小原康二(アコカ)/伊藤美穂(動物電気)/石井進(ラ・サプリメント・ビバ)/入山宏一(絶対王様)/畔上千春(ボーダビッチ)/青空夢雄(ヨンスター)/ぽんかすぴかお(ヨンスター)/正木鋼志(アコカ、ミスゴブリン)/土谷晶朋子/渡辺靖文(フロッタージュ)/江実なつこ(桃色バンビ)/大室光来(ボーダビッチ)/和田好美/加治木均(絶対王様)/真下かおる(くねくねし)/小原康二(アコカ)/カサギマナブ(ミスゴブリン)※目黒二重(メガロザ)は体調不良のため不参加。
脚本・演出:高羽泰雄 照明:兼子慎平 音響:高塩顕 音楽:渡辺靖文(フロッタージュ) 宣伝美術:サノアヅサ メイク:高村マドカ 振付:小関ゆかり 当日運営:信広天音 企画・制作:SPARKO
発売日:6/17(土) 前売:2500円、当日:2800円(日時指定・全席自由)
公式=http://www.apartment.gr.jp/sparko/

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Posted by shinobu at 00:02 | TrackBack

2006年07月18日

松竹『七月大歌舞伎・昼の部「夜叉ヶ池」「海神別荘」』07/07-31歌舞伎座

 久しぶりに歌舞伎座にお邪魔しました。あぁ、やっぱり歌舞伎座は歌舞伎座だ~♪入るだけで楽しいです。
 泉鏡花(1873年生~1939年没)の4本立てということで、幕開け早々意外な装置と演出に・・・ワオッ!でした(笑)。私が拝見したのは昼の部の「夜叉ヶ池」と「海神別荘」です。坂東玉三郎さんの企画で4本全部についての演出(監修)をされています。

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 ストーリーを知ってから観に行っても問題ないと思いますので、ここからネタバレしましす。

■「夜叉ヶ池」

 ≪あらすじ・みどころ≫ 歌舞伎座メールマガジンバックナンバーより。(役者名)を追加。
 越前国の山奥を訪れて、夜叉ケ池の伝説を聞かされた萩原晃(段治郎)。
 伝説とは、鐘をつくのを怠れば村は水没するという池の竜神と人間との約束。
 鐘楼守となった晃は美しい村娘百合(春猿)を妻とし、日に三度鐘をつき続けます。
 一方、夜叉ケ池の主白雪姫(春猿)が恋い慕うのは、白山剣ケ峰千蛇ケ池の御公達。
 姫が白山に向かえば、洪水が起こって村は水没してしまうのですが…
 春猿が百合と白雪姫の二役、段治郎が萩原晃を演じます。
 ≪ここまで≫

 上手には晃と百合が暮らす家。下手には鐘楼堂。まずセリフが現代口語に近いことにちょっぴり違和感。そしてスーツ姿の市川右近さんが登場してびっくり!「そっか、これは歌舞伎だけど泉鏡花だった!」と、やっと認識しました。
 前半は蟹や鯉、竜神(=白雪姫)らが登場する幻想的な世界と、晃と百合、晃の友人・学円(右近)の純愛と友情が描かれます。ちょっと退屈しちゃいましたね。中盤からは社会を象徴する村人たちが現れ、彼らの偏見や差別、集団の暴力から、人間の醜さにがにじみ出てきます。一気に現代社会との距離が縮まり、私自身の生活などと重ね合わせながら拝見しました。

 干ばつに苦しむ村人たちが、よそ者の晃以外に身寄りのない百合を人柱に選び、夜叉ヶ池に無理やり連れて行こうとします。
 神官の宅膳(欣弥)「私が姪(=百合)は、ただ此の村のものばかりでない。一群六ヶ村、八千の人の生命ぢや、雨乞の犠牲(にへ)にしてな。それぢやに、……其の犠牲の女を連れて行くのは、八千の人の生命を、お主が奪取って行くも同然。百合を置いて行かん事には、此処は一足も通されんわ。百合は八千の人の生命ぢやが……さあ、何(ど)うぢやい。」
 8000人の命と1人の命の重さ・・・どちらが重たいかなんて図れないのに、村人たちはさも当然のごとく百合を殺そうとします。・・・戦争ですよね、これ。
 
 百合が自害してしまったため晃はもう鐘をつくのを止めると決心し、撞木(しゅもく・鐘をつく棒)を吊る綱を切り落とした瞬間、津波が村を襲うのです。百合を人柱にし、晃を追放しようとした村人たちが、水色の長い布で巻き込まれていきます。布を持って操作するのは水の世界の住人たち(蟹、鯉など)です。
 この演出が素晴らしかった!私は2階席でしたので役者さんの動線を上から眺めていました。シンプルで無理のない動きの重なりから、ダイナミックで躍動感のあるシーンが生まれているんですね。

miyagino.JPG

宮城野の玄関前

 百合役&白雪姫役の市川春猿さん。きれ~っ!とくに白雪姫役の時の光りようったら!!

 幕間の45分間に手打ちそば処・宮城野に行きました。
 鴨せいろは御だしがちょっと甘い目でしたが、美味しゅうございました♪


■「海神別荘」

 ≪あらすじ・みどころ≫ 歌舞伎座メールマガジンバックナンバーより。(役者名)を追加。
 海底の琅かん※殿に住む公子(海老蔵)は、陸から若き美女(玉三郎)を妻として迎えます。
 陸の親に自分の生きている姿を見せたいと、公子に訴える美女。
 もはや人間の目からは大蛇にしか見えないと公子は語りますが、
 美女はその言葉を信じることができずに陸へ向かいます。
 人間界では自分が蛇体にしか見えないことを悟り、嘆き悲しんだ美女は……
 玉三郎の美女、海老蔵の公子という魅力の顔合わせにご期待ください。
 ※“かん”は、実際には“王へんに干”ですが、文字化けの恐れがあるため変えて表記しております。
 ≪ここまで≫

 舞台は海底の宮殿です。この“海底”の“宮廷”の美術がすごかった!そそり立つ可動式の白地(白だけじゃないっぽいけど)の壁には、ゴールドの装飾がふんだんにほどこされており、さらに照明でターコイズ・ブルーやピンク、紫、黄色などのあざやかな色に染められます。宝塚っぽい!日生劇場っぽい!
 そこに大きなマントをひるがえしながら、全身黒の衣裳と長髪オールバックの海老蔵さんが、ババ、バーーンッと登場!ヒロインの玉三郎さんはスパンコールがビッカビカの純白ロングドレスですから、もーゴージャスすぎて目がちかちかしちゃうよ!(笑)
 舞台奥の風景は書き割りではなく巨大なスクリーンになっており、泡や魚など、水中の映像が映し出されます。歌舞伎座で大画面動画を観られるなんて全く予想していませんでした。

 美女(玉三郎)は黒潮に乗って地上から海底へやってきます。黒潮は短めの黒マントを羽織った数十人のダンスで表現するのですが(日生劇場版ではバレエダンサーが演じていたそうです)、巨大な白蛇の張り子もリアルに蛇行して(規模は違いすぎますがこんな感じ)、目を見張る美しさでした。

 「夜叉ヶ池」と同様この作品でも、異世界に対する人間の無条件の偏見や心の狭さが描かれます。
 公子「何処まで疑ふ。お前を蛇体と思ふのは、人間の目だと云ふのに。」

 玉三郎さんの柔らかい、しかし全てコントロールしているのがわかる声に惹きこまれました。 
 美女「ああ、貴方。私を斬る、私を殺す、其の、顔のお綺麗さ、気高さ、美しさ、目の清(すず)しさ、眉の勇ましさ。はじめて見ました、位の高さ、品の可(よ)さ。最う、故郷も何も忘れました。早く殺して。ああ、嬉しい。」


 【2作品を通して観た感想】
 独白が多いので、演技が上手い役者さんが語られる時は集中できるのですが、下手な(下手だと私が感じる)役者さんの時は眠くなりました。文節ごとにブツブツとセリフが途切れるように感じたり、語感や音調がワンパターンに感じると、とたんに退屈しちゃうんですよね。あとは意味が伝わって来ない時とかも。
 私は海老蔵さんが舞台でセリフを話すのを初めて観たのですが(セリフなしで舞うのは観たことあり)、いつもあんな感じなのでしょうか・・・?ギャグなのかしら!?と、ちょっと戸惑いました。

 私があらためて言うことではないのですが、朝の11時から夜8時半まで、毎日ずーっと休みなしに公演があるってことが・・・凄い。歌舞伎はやっぱり普通の現代演劇とは違いますね。


「夜叉ヶ池」
出演=市川春猿/市川段治郎/市川右近/坂東薪車/上村吉弥/ほか
作=泉鏡花 監修=坂東玉三郎 演出=石川耕士 美術=中嶋正留 照明=池田智哉 作曲=枡屋巳吉 補曲=豊澤淳一郎 作調=田中傳次郎効果=内藤博司 立師=市川瀧之 狂言作者=竹柴正ニ
「海神別荘」
出演=坂東玉三郎/市川海老蔵/市川笑三郎/市川猿弥/市川門之助/ほか ハープ=朝川朋之
作=泉鏡花 演出=坂東玉三郎 演出=戌井市郎 美術=天野喜孝 装置=中嶋正留 照明=池田智哉 作調=田中傳次郎 編曲=朝川朋之 効果=内藤博司 衣裳考証=天野喜孝/坂東玉三郎 小道具デザイン=田中義彦 演出補=菅原道則/大場正昭 グラフィックデザイン=成田剛 立師=市川瀧之 舞台監督=藤森條次
6/15(木)10時より発売 1等席15000円 2等席11000円 3階A席4200円 3階B席2500円 1階桟敷席17000円
歌舞伎座=http://www.kabuki-za.co.jp/
公演公式=http://www.kabuki-za.co.jp/info/kougyou/0607/7kg_1.html

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Posted by shinobu at 22:18 | TrackBack

2006年07月17日

椿組06年夏・花園神社野外劇『GS近松商店』07/13-23花園神社境内野外ステージ

 夏恒例、椿組の花園神社での野外公演です。毎年続けてくださることに、まず感謝。今回の作・演出は鄭義信さんWikipedia)です。
 今日は大雨の中、豪華キャストが体を張っての大熱演!約3時間(途中休憩15分を含む)の上演時間はちょっと長いですが、野外ならではの熱気とサービスに大満足でした。岡田義徳さん、凄かったわ~っ。
 
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 レビューをアップしました(2006/07/18)。

 ≪あらすじ≫
 関西地方の田舎の、とある小さな村(たしか日野辺町?)の暑~い夏のお話。大型スーパーが進出してくるため、地元の店舗はどこも経営が上手くいっていない。村の青年が集まって夏祭り用の芝居の稽古をしたり、野球チーム&チアリーダーを編成して盛り上がったり、村内での活動は少々いきすぎと取れるほど活発ではあるが、閉塞感はぬぐえない。 
 ガソリン・スタンド近松商店は、左足が不自由な菊子(馬渕英俚可)が一人できりもりしている。菊子の夫(各務立基)は浮気に忙しく、夫婦らしい生活はここ数年していない。菊子の兄・幸一(山本亨)は酒屋の店主で、中国人ホステス・リンユー(藤田記子)と結婚したいと思いつつ、人が良すぎていつも誰かの世話ばかりしている。実は自分が借金で首が回らない。
 どもりでニートの光(岡田義徳)は気が短くて喧嘩っ早い男で、村のみんなにも仲間はずれにされがち。ある日、菊子に優しくされて、光は毎日のように近松商店に通うようになり・・・。
 ≪ここまで≫

 体力勝負のギャグと、天晴れな明るさのお色気が盛りだくさん。役者さんは老いも若きも全力投球で、土のステージを駆け回ります。馬渕英俚可さん、岡田義徳さん、山本亨さんら大スターが、普段の大きな舞台ではなかなか観られないキャラクターを演じられているのもみどころ。山本さんの酒屋ルックはほんとに可愛かった♪
 いかにも湿っぽい、お涙頂戴なムードを出す演出もありましたが、それも野外劇という枠組みの中では気にしないでいいのだと思います。むしろわかりやすくて良いのかも。
 一人一人の役者さんに見せ場があって、愛のある脚本&演出だな~と思いました。ただ、上演時間は長すぎますよね(笑)。

 村の青年たちは、どうしようもない閉塞感と行き場のなさが漂う日常を、必死で明るく盛り上げようとします。その彼らが後半になって突然、人が変わったような行動に出るのが恐ろしいです。祭りのにぎわいと背中合わせの深い闇に、真実味がありました。

 登場人物の名前が関西の地名(天王寺、猪飼野、西成、阿倍野、東成、平野、鶴見、住吉など)になっていて可笑しかった。

 ここからネタバレします。

 タイトルの「近松」は、すなわち世話物(心中物)ってことなんですね。チラシに書いてありました。※近松門左衛門についてはこちらに詳しいです(Wikipediaもどうぞ)
 幸一の親友・天王寺(恒松敦巳)が不渡りを出して自殺し、その借金をかぶるはめになった幸一も、リンユーと心中してしまいます。さらに、この小さな町から二人で逃げ出そうとしていた菊子と光も、互いに相手の幸せを心から願いながら自分の殻を抜け出せず、死ぬ運命になります。びっくりするほどアン・ハッピー・エンディング(笑)。でも菊子と光の死に方がド迫力&痛快!。水まみれ、泥まみれでのたうちまわります!光役の岡田さんの熱さには嘘がなかったですね。

 光が菊子に愛の告白をし、彼女の素足にキスするラブシーンが色っぽかった~っ!岡田さんも馬渕さんも、すばらしい役者さんだ。

 大雨のおかげで役者さんは大変だったことと思います。ラストの花火の火がつかないなどのハプニングもありましたが、それはそれ♪必死でがんばってる姿が見られただけで幸せです。観客としては暑くなかったのも超ラッキーでした。

出演=馬渕英俚可(ホリプロ)/岡田義徳(アミューズ)/山本亨(tpt)/各務立基(花組芝居)/恒松敦巳/田渕正博/木下藤次郎/犬飼淳治(扉座)/井上カオリ/長嶺安奈/藤田記子(カムカムミニキーナ)/津村知与支(モダンスイマーズ)/吉田麻起子(双数姉妹)/辻親八/宮島健/伊藤新/林栄次/宮本翔太/鳥越勇作/石原和海/李峰仙/和泉歩/岡村多加江/下元史朗/清郷流号/水野あや/絵沢萠子/外波山文明 生演奏: 楾-はんぞう[尺八・横笛 紫竹芳之  三味線 小野越郎]
作・演出:鄭義信 照明:沖野隆一(RYU CONNECTION) 美術:加藤ちか 音響:青蔭佳代(音スタ) 衣裳:出川淳子 振付け:伊藤多恵 演出助手:柴田次郎 殺陣:栗原直樹(WGK) テント設計:大塚聡 テント設営:東弘英 舞台部:桑原淳・根本大介・林春野 照明スタッフ:岡野文寛・嶋野潤子 衣裳協力:ASAMI・東京衣装 舞台監督:吉木均 制作:佐野寿衛子・鳥居しのぶ・西口真生 宣伝美術:黒田征太郎/長友啓典/上浦智宏/中村・・・・+K2
前売開始6月1日 指定席=前売り4.500円 (毎ステージ・限定50席) 自由席=前売り4.000円 当日4.300円(日時指定・整理番号付き自由席)
公式=http://homepage2.nifty.com/tubakigumi/
公演公式=http://homepage2.nifty.com/tubakigumi/06natu.html

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Posted by shinobu at 23:55 | TrackBack

青年団若手自主企画vol.29『会議』07/13-17アトリエ春風舎

 別役実さんの『会議』を青年団演出部の武藤真弓さんが翻案・演出されます。武藤さんは青年団で作品を発表されるのは初めてだそうですが、それでこの豪華な出演者陣なんですから、青年団は豊かだな~としみじみ思います。
 ポストパフォーマンス・トーク(「別役戯曲の魅力」について)に宮沢章夫さん(遊園地再生事業団)と松井周さん(青年団)が出演される回に伺いました。

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 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 会議用の椅子を運び込む道具方たち。
 そこへ「第一社会心理学研究所」の男(古舘寛治)が現れ、この会場で、人間に備わった≪会議本能≫を観察するための「実験」を行うという。
 1人、また1人と集まり、やがて「会議」が始まったかに見えたが…。
 得体の知れない男がやってきたことにより、この「会議」は思わぬ方向へ進んでいく。
 ≪ここまで≫

 別役実さんというと不条理劇。演出の武藤さんが翻案もされていて、脚本は日常的な言葉になったり、削除されたり、かなり書き換えられてたようです。

 スタイルは青年団のお芝居らしいいわゆる“静かな演劇”でした。ときおり奇想天外な演出が登場して、「ほへ!?」っとあっけにとられて笑ったり、徐々に関係性がおかしくなっていくのを見守ったり。
 でも・・・とにかく・・・・イライラした!!(笑) だって会議場にやってきた人たちは全員めちゃくちゃ自分勝手で、意味が分かってないのに発言をやめないし、その発言を止める人もタイミングが読めないし、まとめようとする人も完全に間違ってるし・・・。さらにわざと(?)声を小さくしてセリフを聴こえないようにしているのにも、イライラ!!こんなにイライラしながら客席に座り続けている自分が笑えました。だってわざわざお芝居見に来て、ずっとイライラしてるんですから(笑)。

 役者さんは皆さんあるレベルを超えた演技を見せてくださいました。青年団のお芝居は安心して観られます。
 今回もやっぱり古舘寛治さんの奇行(笑)に釘付けでした。たまんなくイライラしたっ。『地下室』の教祖(?)役も凄かったんです。

 ここからネタバレします。

 「人間はある程度の人数が集まると、おのずと会議を始めてしまうものだ」という、人間の“会議本能”を立証する実験のために、不特定多数の人が自然と集まった・・・という設定で始まります。それ自体がありえない(不条理)なことなのですが、中盤から怪我をした見知らぬ男が登場し、「私をリンチしたのはあなたたちです」と、これまたありえないことを言い出します。終盤で実験が嘘だったことが暴かれるため、その男の言うことが真実なのかと思いきや、彼は一方的に一人の男を殺して退場して(消えて)しまいます。そしてその後、会議場ではまた不毛な会議が始まる・・・。

 「これは現代社会のこの部分を表しているのではないか」とか、そういう深読みをしたくなるまでには至りませんでした。「こういうこと、あるよね~」って思えなかったんですよね。そもそもがありえないことだと言えば確かにそうなんですが、それでもどこかに自分の人生や社会との関わりを見つけたかったですね。興味本位で(イライラしながら・笑)眺めている状態でした。

 「自分はここにいる人たちにリンチされたのだ」と言う怪我だらけの男が、主張をしながらピストルで一人を殺してしまうのを、全ての動作を早送りにしたような振付(ダンス?)で表現されました。あそこは観ていて楽しかったです。でも取って付けたようにも感じちゃいました。

 白いパラソルをさして脈絡のない行動を起こす女性が、連続して3度登場するのですが、意味がわかりませんでした。意味なんてわからなくて良かったのかもしれませんが、特に面白いと感じなかったのは個人的に残念でした。※原作だと一度通り過ぎるだけだそうです。


 ≪ポストパフォーマンス・トーク≫
 出演=宮沢章夫さん(遊園地再生事業団)、松井周さん(青年団)、たまに武藤真弓さんも。

 このトーク目当てで来ているお客様が多かったようで(私も然り)、ほとんどの方が残っていましたね。作品の上演時間は約1時間20分だったのですが、このトークが1時間以上!面白かったですが、かなり疲労しました。下記、宮沢さんがおっしゃったことで印象に残ったことです。うろ覚えなのでお許しを。

 「この戯曲には“市民社会はいかにして差別を生み出してしまうか”ということが書かれている。」
 「“いつの間にか、そうなっている”というのが、別役実戯曲のすごいところ。いつの間にかある人物が溶け込んでいて、日常会話の中で実現している。」
 「ダンヒルのライターがどういう価値なのかわからなかったので、買いに行ったら5万円だった。」
 「別役戯曲を出していた出版社がつぶれたので、別役作品を読む機会が少なくなってしまっている。」

 「無自覚なところで生まれる悪意。色んなところに悪意(=差別)が発動する。」
 「2600年の演劇の歴史の中で、演出家(かな?)が生まれたのはたかだか100年前ぐらい」
 「劇場の扉を初めて閉めたのは、ワーグナーだった。それまでは扉は開いてたし、客席も明るかった。どうやったら観客が舞台に集中するかを考えたワーグナーが、扉を閉め、客席を暗くし、舞台だけを明るくした。でも(時代的には)たかがワーグナーだよ(笑)。だから“これが演劇だ”なんてことはない。何やったっていいんです。」

 「現代口語演劇とは、関係性の演劇。」
 「主体となる人物ではなく、状況が劇を動かす。」
 「平田(オリザ)君がうまく言ったけど“これは机である”というのが客観性の演劇。“歯が痛い”というのが主観性の演劇。」
 「客観性を描けば描くほど、世界は小さくなる。そこで・・・(失念)」

出演=永井秀樹/安倍健太郎/村井まどか/田原礼子/後藤麻美/古舘寛治/工藤倫子/根上彩/山本裕子/高橋智子/熊谷知彦(パパ・タラフマラ)/他
作=別役実 翻案・演出=武藤真弓 舞台美術・宣伝美術=河村竜也 照明=松本明奈 音楽=薮公美子 舞台監督=西村和宏  宣伝イラスト=山口マオ 制作=齋藤由夏 立蔵葉子 総合プロデューサー=平田オリザ 主催=(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
予約受付開始5月15日(月)日時指定・全席自由・整理番号付 予約・当日共 一般2,000円 学生1,500円(要学生証)
公式=http://www.seinendan.org/jpn/info/wakate060502.html

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Posted by shinobu at 01:15 | TrackBack

2006年07月16日

reset-N『パンセ2006』07/14-19ザ・スズナリ

 reset-N(リセット・エヌ)は私のいちおしカンパニーです。『パンセ』は2003年3月のリーディング公演『re-vo』と、同年11月スフィアメックスでの初演を拝見しましたので、3度目になります。でも脚本はかなり書きかえられたようです。客演の奥瀬繁さんの日記をご覧になれば、その様子が・・・。reset-Nの役者さんって、やっぱり凄いんだねって思います。

 8月のTOKYOSCAPEで京都も上演されます。私は8/3(木)19:30~@ART COMPLEX 1928を観に行きます!関西の皆さん、京都でお会いしましょう♪

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 レビューをアップしました(2006/07/16)。

 私はプレビュー公演を拝見しました。開演前に作・演出の夏井孝裕さんからの説明があり、「プレビューの成果をふまえ、明日の公演から内容が変わる可能性があることをご了承ください」とのこと。さらに、観た感想をアンケートに書いたり、終演後に夏井さんに直接お話したりすれば、それが次のステージに還元される可能性があるということでした。 

 ≪あらすじ≫
 交通事故(?)で死んでしまったカップル。男(ヨシムラ=久保田芳之)は出版社に勤める編集者だった。仕事仲間が遺品確認のために警察に呼ばれる。なぜ彼は自殺したのか。隣りの女はいったい誰なのか。
 ≪ここまで≫

 ひし形のステージは赤と黒のイメージ。黒い空間に細い蛍光灯が数本釣り下がっている、いつものシンプルかつシャープな美術です。ステージ奥にイスが並べられ、舞台に登場しない役者さんは座って待機します。全出演者が出ずっぱりなんですね。
 警察(現在)、出版社(過去)、そしてヨシムラが謎の女と会うシーン(回想)が静かに入れ替わりながら、事件の真相に迫っていきます。転換の時は役者さんが席を立って道具を運ぶのですが、その動作がすごくきれいだった~。

 ストーリーも言葉もひとつひとつがとても面白く、じっくりセリフに耳をそばだてました。でも話の筋をなぞってついていくだけに終始してしまったように思います。reset-Nに私が期待している、しびれるぐらいの官能や恍惚といった演劇体験は、今回は得られなかったですね。
 幸運なことに京都公演にも行けることになりましたので、これからの進化を楽しみにしたいと思います。

 音楽がとても作品にマッチしていると思いましたが、ず~っと鳴り続けているように感じられ、ちょっと気になりました。音が鳴らないシーンがもっとあってもいいなと思いました。
 また、警察署(現在)と出版社(過去)のどちらなのかがはっきりとわかるように、照明で区別をつけるのも手なんじゃないかしら。変化が少なくて退屈しちゃうことがあったので。

 役者さんは皆さん、いつもより少々緊張しているようで硬さがありましたが、初日(プレビュー)だと思えばそれほど気にはなりませんでした。役者さんの中では刑事役の原田紀行さんがとても安定していて良かったですね。とぼけた編集者タマダ役の勢登健雄さんは、今回がreset-N初参加です。新しい風が吹き込んだ感じがしました。

 「パンセ」はパスカルの著書から。下記はこちらより引用。
 ・人間は考える葦である。
 ・人間は考えるために生まれている。ゆえに人間は、ひとときも考えないではいられない。

 ここからネタバレします。

 ヨシムラは新しい雑誌「パンセ」を発刊しようと仲間を呼び集めました。人間ひとりずつの怒りをありのままに伝えること。雑踏にかき消されていく悲鳴のすべてを拾い上げようとすること。そんな雑誌があったら・・・。

 最後はヨシムラ(久保田芳之)が舞台面側の中央に出てきて座り、彼が考えていたことをゆっくりと語ります。それと重なるように後方では雑誌「パンセ」の発売中止が決まるまでが描かれ、ヨシムラの絶望と「パンセ」の編集者たちの絶望とが対比されます。両方とも絶望である点では同じですが、その種類が全く違うものなんですよね。ヨシムラの命がけの意志と、最初から現代社会を生きることを選んでいる編集者とのギャップが悲しいなと思いました。

 初演との大きな違いは、カオル役の町田カナさんがヨシムラと一緒に車に乗っていた“謎の女”役も演じていたことでしょう。“謎の女”とセットで登場していた若い男の役もなくなっていましたね。全体の構造はかなりスマートになっていましたが、初演の“謎の女”役(坂本弓子)がとても良かったし、カオルとは全くの別人だったことにも大きな意味があると思ったので、個人的には他の女優さんでやって欲しかったな~。「身長が170cmぐらいある」っていう具体的な形容も面白いですし。

≪東京、京都≫
出演=町田カナ/久保田芳之/原田紀行/平原テツ/長谷川有希子/奥瀬繁(幻の劇団見て見て)/勢登健雄(オフィス・ヒューリッド)
作・演出:夏井孝裕 グランドデザイン:massigla lab.(浅香実津夫/荒木まや/内野なみ/小松代暁子/福井希/宮西舞) 舞台監督:小野八着(Jet Stream) 照明協力:木藤歩(balance,inc)演出助手=あらいひろこ(夢幻サーカス) 宣伝写真=御嶽亜由美 宣伝美術:quiet design production 制作:河合千佳
チケット発売日6月14日(水)価格(日時指定・自由席) 前売券2,800円/当日券3,200円 ★プレビュー公演・都外割引・22歳以下割引 2,000円
公式=http://www.reset-n.org/

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Posted by shinobu at 00:15 | TrackBack

2006年07月15日

マヤ印『楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき』07/15-17アトリエヘリコプター

 マヤ印双数姉妹を退団した大倉マヤさん と、五反田団の西田まやさんの女優2人ユニット。旗揚げ公演は清水邦夫さんの名作『楽屋』をOrt-d.d倉迫康史さん が演出されます。上演時間は約1時間20分。

 工場を改装して作られたアトリエヘリコプターに、おしゃれで広々としたロビーが新設され、空調を備えたとても心地よいスペースに変身していました。もちろん劇場内にも空調あり!終演後にはビールなどの飲み物もいただけます。

 レビュー⇒休むに似たり。

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 ≪あらすじ≫ 
 「かもめ」のニーナ役を演じる現役女優C(大倉マヤ)の楽屋。亡霊になった女優A(三橋麻子)と女優B(西田まや)が鏡前でメイクをしている。そこへプロンプターの女優D(井上貴子)が枕を持ってやってきて・・・。
 ≪ここまで≫

 ちょうど兵庫県立ピッコロ劇団の『楽屋』を拝見したばかりでしたので、違いをじっくり楽しめました。私はマヤ印版の方が断然好きですね。笑いもいっぱいでしたし。

 舞台前方に4組のイスとスチール製の簡単な台が並んでおり、女優が座る鏡台になります。役者さんは客席の方を向いて鏡台に座ります。台に備え付けられたライトのスイッチを入れるとちょうど顔がきれいに照らされて、鏡前でのメイクアップ・シーンになります。

 舞台後方には天井方向を照らすスタンドライトが4脚ほど。横一列に並んだライトの真ん中には全身を映す鏡になるパネルが建っています。四角い空間に黒い家具・機材がぽつぽつと置かれているシンプルでセンスの良い美術です。工場の壁や天井ともマッチしています。左右の壁に家具や役者の影が映るのもかっこよかった~。ただ、照明の当たり方で女優さんのお顔がものすごく怖く見える瞬間があるのは・・・どうなんでしょ(笑)。

 衣裳がとっても可愛かった!全体としてはレトロでロマンティックなのですが、幽霊が出てくるお芝居ですし、うすら恐ろしいムードも盛り込まれていました。ヘアメイクも凝っていて良かったです。

 Ort-d.dの作風は朗読のような演出がよく見られますが、今作もその色はありました。でも感情を生々しく出したり、激しいめの動きもあって、全体を通して弾むようなリズムが感じられる仕上がりでした。ただ、途中ですこし緩んじゃったかなと感じたこともありました。
 チェーホフ『かもめ』のニーナのセリフも、読み方次第で全然違う意味になりますね。面白いな~演劇って。うんうんっ♪

 大倉マヤさん(現役女優役)。双数姉妹の公演などで拝見していたイメージがぶっ飛びましたね(良い意味で)。カチっと止まるし、可愛らしく揺れるし。吐いて捨てるようなセリフに迫力がありました。目がきれい。
 西田まやさん(首を切って死んだ女優役)。五反田団では絶対見られないタイプの演技だったと思います(笑)。くるくるコミカルに変化して、楽に笑えました。
 井上貴子さん(枕を持ってきたプロンプター役)。声がすごく個性的ですね。頑固でパワフルな性格を演じつつ、体から柔軟さが感じられて良かったです。
 三橋麻子さん(空襲で死んだ女優役)。さすがの貫禄。でもちょっと怖すぎたところもありました(笑)。

出演=三橋麻子(Ort-d.d)/井上貴子(双数姉妹)/大倉マヤ/西田まや(五反田団)
作=清水邦夫 演出=倉迫康史(Ort-d.d)  照明=木藤歩(balance,inc.DESIGN) 照明操作=シバタユキエ 音響操作=坊薗初菜 衣裳=小林由香  制作=塩田友克
1,500円(日時指定・全席自由・整理番号つき)
公式=http://www.geocities.jp/mayajirushi/

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Posted by shinobu at 23:50 | TrackBack

子供のためのシェイクスピアカンパニー『リチャード三世』07/13-18東京グローブ座

 夏休みのお約束、子供のためのシェイクスピアカンパニー公演です。東京グローブ座での公演は2002年以来なんですね。帰ってきたんだな~と懐かしい気持ちにもなりました。
 ※過去作品のレビュー→2001年2002年2003年2004年2005年2006年3月
 今年は『リチャード三世』ということで、毒々しい歴史劇をどう料理しちゃうのかが楽しみ!リチャード三世に関するページ⇒Wikipedia

 東京公演の前売りは完売で、当日券あり。詳しいチケット情報・地域公演情報はこちらでどうぞ。

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 ≪あらすじ≫ パンフレットより。(役者名)を追加。
 15世紀後半のイングランドでは、長い間王権をめぐってランカスター家、ヨーク家の間で戦争が続いていた。ヨーク家のエドワード(佐藤誓)がランカスター家のヘンリー六世(彩乃木崇之)を破るとひとまず争いは収まり、宮廷にはひさしぶりに平安が訪れる。エドワードの即位をみんなが祝うなか、彼の末弟リチャード(山崎清介)は、ひそかに王位をめぐって陰謀をめぐらせていた。そして、王になりたいという欲望のままに、リチャードは邪魔な人間を次々と陥れていき、ついは実の兄ジョージ(福井貴一)や幼い甥たち(戸谷昌弘&大内めぐみ)の命まで奪ってしまう。また、敵の未亡人アン(大内めぐみ)を言葉巧みにだまして結婚、その財産をすべて手に入れる。徹底した冷酷さと周りの目をくらます巧みな演技で玉座へと駆け上がっていくリチャード。はたしてその先にあったものは・・・。
 ≪ここまで≫

 う~ん・・・なんだかとっても難しかったですね~・・・。そもそもが込み入ったお話で、登場人物も多いんですよね。笑いも少なかったし。ちょっと退屈しちゃいました。

 とはいえさすがの“子供のためのシェイクスピアカンパニー”。いつものメンバーはいつもどおりステキ。伊沢磨紀さんの凛々しさにホっとするし、大内めぐみさんはやっぱり声がきれいだし。ただ、山崎清介さんが演じる主役のリチャードはちょっと怖すぎたかな(笑)。
 今回初参加の若松力さんが光っていました(過去の出演作のレビュー=)。若松武史さん の息子さんなんですよね。ぎらぎらした目と機敏な動き、全身からパワーがみなぎっています。

 ここからネタバレします。

 シェイクスピアが描くリチャード三世は醜いせむし男という設定ですが、今作では不気味な左手を持つ男でした。その左手とはすなわちシェイクスピア人形のこと。人形にリチャードの負の部分を請け負わせて、リチャードと人形が自問自答するという演出になっていました。なるほど、面白いな~と思いましたし、山崎清介さんが二役をすばやく演じ分けるのも見ごたえがありました。でも、それでも地味すぎたような・・・。

【全国ツアー】東京→北九州芸術劇場中劇場/倉敷市芸文館ホール/米子市文化ホール/可児市文化創造センター ・小劇場/四日市市文化会館 第2ホール /愛知県芸術劇場小ホール/富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ/つくばカピオホール/まつもと市民芸術館/魚沼市小出郷文化会館
【パナソニック 子供のためのシェイクスピア ツアー】→東京グローブ座(貸切)/大阪ドーンセンター/長野県県民文化会館/栗東芸術文化会館さきら 中ホール
出演=伊沢磨紀/福井貴一/佐藤誓/間宮啓行/彩乃木崇之/戸谷昌弘/明楽哲典/大内めぐみ/若松力/山崎清介
原作=ウィリアム・シェイクスピア≪小田島雄志翻訳による≫ 脚本・演出=山崎清介 照明=山口暁 音響=角張正雄 美術=岡本謙治 衣裳=三大寺志保美 演出補=小笠原響 舞台監督=工藤静雄 殺陣指導=戸谷昌弘 制作=峰岸直子/角田香保里/佐藤晶子 企画製作=華のん企画 主催=華のん企画
S席4,800円(1・2階) A席4,000円(2階脇・3階前列) B席3,500円(3階後列)※B席は当日のみ取り扱い 子供3,000円(中学生以下・各席同料金)
※追加公演→7月15日(土)18:00開演 アフターパフォーマンストークあり。
公式=http://homepage1.nifty.com/j-ishikawa/c-ro.html

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Posted by shinobu at 18:10 | TrackBack

2006年07月14日

俳優座劇場プロデュース『東京原子核クラブ』07/06-16俳優座劇場

 補助席まで超満員の俳優座劇場、初日に拝見してメルマガ号外を発行いたしました。何も言うことがありません。大満足です。ロビーで戯曲集(Amazon)も買いました。

 メルマガ号外を読んで観にいってくださった方が、レビューを書かれています♪
 ⇒風の色を見に

 「面白いお芝居を、より多くの人に観てもらいたい」と思って立ち上げたホームページとメルマガです。まさにその願いが叶った気持ち・・・!
 7/16(日)までやってます。どうぞお見逃しなく!

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 レビューは途中までアップしています。完成するかどうかは未定・・・ごめんなさい。

 「何も言うことがありません。」と書きましたが、そういえばひとつだけ、どうしても言いたいことがありました!!
 終演した瞬間、深い感動に満ちて会場中が大拍手だったのに、しかも初日だったのに、二度目のカーテンコールがなかったんです・・・。役者さんもスタッフさんも謙虚な気持ちでいらしたから、ダブルコールのお稽古をされていなかったんでしょうね。とっさの大拍手に応えられるような心構えをしておいていただきたいです。一観客からのお願いです。

東京原子核クラブ フユヒコ―マキノノゾミ戯曲集
マキノ ノゾミ
小学館
売り上げランキング: 431891

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 昭和7年、東京本郷にある下宿屋「平和館」。理化学研究所に勤める若き物理学者・友田晋一郎(田中壮太郎)は、研究所のレベルの高さに自信を失い、故郷の京都に帰ろうとしていた。また同じ平和館の住人・富佐子(西山水木)も、レビュウで踊っていたのだが、若い踊り子に人気を取られ、失意のなか東京を去るところだった。そんな折、理化学研究所の同僚・武山(田中美央)が、友田の提唱した物理学上の仮説が主任の西田(山本龍二)に認められたという朗報を伝える。友田はあらためて研究所に残る決心をするのだった。
 下宿に住むピアノ弾き(千葉哲也)、新劇青年(檀臣幸)、野球に熱中する東大生ら(石井揮之&佐藤滋)と共に、愚かしくも美しい青春の日々が始まる。だが日本は少しずつ戦争に向かって歩んでいた……。
 ≪ここまで≫ 

 ↓文庫本も出てますね(20080731加筆)。

1997年読売文学賞受賞作品
出演:田中壮太郎、石井揮之、千葉哲也、小飯塚貴世江、西山水木、田中美央、坂口芳貞、檀臣幸、佐川和正、渡辺聡、山本龍二、佐藤滋(配役順)
作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子 美術=横田あつみ 照明=中川隆一 音響=高橋巖 衣裳=半田悦子 舞台監督=上村利幸 演出助手=道場禎一 イラスト=伊波二郎 宣伝美術=ミネマツムツミ 企画制作=俳優座劇場
前売開始:2006年6月1日(木) 電話予約午前11時より 料金:一般5,600円/ハーフチケット2,800円/グリーンチケット(要学生証提示)2,800円 ※グリーンチケットは劇場のみ取扱、全席指定、税込
公式=http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/pro72.html


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Posted by shinobu at 14:14 | TrackBack

テレビ「下北サンデーズ」(テレビ朝日)

 上戸彩さんが主演される、下北沢の小劇場劇団を舞台にしたテレビドラマ「下北サンデーズ」が始まりました。
 初回、ビデオに録画して見ました。 ・・・・いろんな意味で、疲労困憊(苦笑)。

 レビューなど⇒fringe blog(5/31)fringe blog(7/14)休むに似たり。

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 脚本が河原雅彦さんですものね。小劇場界自体のパロディーになってるんだな~。ご覧になっている方は皆さんおわかりだと思いますが、一応発言しておきます。小劇場劇団というと全部が全部“下北サンデーズ”のような集団ではないですよ~(笑)。特にお稽古シーンは「アリエネーッ!!」って爆笑しながら叫んじゃった。

 「一人につきおよそ1億円分の人生を棒に振っている」っていう感覚は正しいかもって思いました。ポジティブな意味で。
 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんがご本人役で出てるのに卒倒。パクチー山盛りコーヒーってシュールすぎっ。

 上戸彩さんが声を張り上げるのが可愛かったです。女子高生のえんじ色の体操服はすごい。上戸さんがどんなにスタイルが良くて可愛くても、あれを着るとブサイクになれる。いえ、私は制服萌え体質なんですけどねん♪

出演=上戸彩/佐々木蔵之介/佐田真由美/山口紗弥加/石垣佑磨/竹山隆範(カンニング)/大島美幸(森三中)/松永京子/金子憲史/藤ヶ谷太輔/藤井フミヤ/古田新太/北村総一朗/高部あい/金児憲史/大島美幸/三宅弘城/眼鏡太郎/辻修/ほか
プロデュース=桑田潔 原作=石田衣良「下北サンデーズ」 脚本=河原雅彦 演出=堤幸彦 音楽=屋敷豪太 主題歌=藤井フミヤ「下北以上、原宿未満」
j公式=http://www.tv-asahi.co.jp/shimokita/

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Posted by shinobu at 13:16 | TrackBack

2006年07月13日

シベリア少女鉄道『残酷な神が支配する』07/06-15吉祥寺シアター

 土屋亮一さんが作・演出されるシベリア少女鉄道(略してシベ小)。吉祥寺シアターの左右のロフト席まで満員でした。当日券あり。※シベ少作品の過去のレビューはこちらからご覧ください。

 今回も大仕掛けにあっけに取られて、笑わせていただきました。吉祥寺シアター公演後には初の大阪公演が控えています。関西の方、ぜひぜひ「語り継ぐべき意味をまるで持たない舞台」をご堪能くださいませ(笑)。前知識ゼロでご覧になることをお薦めします。

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 ★★★ここからネタバレします★★★

 登場人物は山内(藤原幹雄)、誘拐された山内の妹(出来恵美)、刑事の桜井(前畑陽平)、同じく刑事の草壁(横溝茂雄)、桜井と草壁の上司・原田(吉田友則)、桜井の学生時代からの友人で、事件が起こった大学のセキュリティー管理をしている瀬名(篠塚茜)、そして山内を操ってる誘拐犯・江藤(加藤雅人)。

 装置が回り舞台になっており、大学内の古びた部室、セキュリティー管理室、カフェの3箇所がぐるぐる回転して転換します。狂言誘拐の犯人探しをものすごく緻密な会話劇として作り上げておきながら、その世界を終盤でぶち壊しちゃいます。

 回り舞台は全面的に観客の想像力に頼る演出方法です。冷静に考えたら回り舞台ってけっこうばかばかしいんですよね(笑)。だって裏側で人が手動で回してるし、不連続な空間だと思わせている部屋同士は、本当は隣り合わせなんですもの。今回はその回り舞台の嘘を利用したオチでした。

 瀬名「あの短い時間内に、江藤が妹さんを部室のロッカーに入れることができたのは・・・江藤が居たカフェの“隣り”が部室だったからよっ!!」(セリフは正確ではないです)

 役者さんが止まらずに回り続ける3つの部屋をどんどこ横断しながら、それまでの世界を踏襲したセリフを話します。舞台上で起こっていることと、話している内容とのズレが可笑しいです。いつもながらよく計算された脚本だなあ~と感心します。
 私が一番笑ったのは、山内が回り舞台の一歩外に出てしまい「(人生を)踏み外してしまった」と言って立ち止まったところ。回転する舞台の上で必死で歩いて中央に居つづける人たちと、立ち止まっているのに中央に居られる山内とが重なり、お互いに腑に落ちない顔をして見つめ合うのに爆笑しました。
 ただ、セリフが聴こえないことが多くて、笑う機会を何度も逸してしまったのはすっごく残念。

 舞台下手の壁に映写されたアントニオ猪木さんの映像の意味は、私にはよくわかりませんでした。あれは年末のカウントダウンイベントで、猪木さんが観客の顔を一人ずつ殴って「気合を入れ」ている様子だそうです。殴る動作と舞台が動く瞬間が一致して、まるで猪木さんが舞台を回しているように見えることもありました。猪木さんがしゃべる言葉の意味と舞台で起こっていることが重なる面白さもありましたね。それでいいのかな。

≪東京、大阪≫
出演=前畑陽平/篠塚茜/藤原幹雄/吉田友則/横溝茂雄/出来恵美/加藤雅人(ラブリーヨーヨー)
作・演出=土屋亮一 舞台監督=谷澤拓巳+至福団 音響=中村嘉宏(atSound) 照明=伊藤孝(ART CORE design) 映像=冨田中理(Selfimage Produkts) 美術=秋山光洋 衣裳=坂倉香子 小道具=畠山直子(TEXAS) 大道具=C-COM舞台装置 宣伝美術=チラシックス 制作=保坂綾子・安元千恵 製作=高田雅士 企画=シベリア少女鉄道・吉祥寺シアター 助成=財団法人 地域創造 制作協力=サンライズプロモーション大阪 主催/シベリア少女鉄道・精華小劇場活用実行委員会・精華演劇祭実行委員会・ニッポン放送 製作=シベリア少女鉄道
6月3日(土)一般前売開始 前売3,200円 当日3,500円(全席指定) ★若者割引★(25歳以下限定):2,500円
公式=http://www.siberia.jp/

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Posted by shinobu at 12:12 | TrackBack

2006年07月12日

Bunkamura『あわれ彼女は娼婦』07/06-30シアターコクーン

20060711 'Tis Pity She's a Whore.JPG
劇場裏のポスター

 三上博史さんと深津絵里さんが主演で蜷川幸雄さんが演出されるお芝居。ありがたいことに最前列での観劇となりました。これぞ目の保養。いや~谷原章介さんが美しくって、も~大変(笑)!

 上演時間は約3時間15分(途中15分の休憩を含む)でしたが、最後まで退屈せずに観られました。

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 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 中世のイタリア、パルマ地方。勉学に優れ、人格的にも非の打ち所がないと将来を嘱望されるジョヴァンニ(三上博史)は、尊敬する神父(瑳川哲朗)に、自分の心を長く苦しめてきた想いを打ち明ける。
 それは、妹アナベラ(深津絵里)を女性として愛しているという告白だった。神父は叱責するが、ジョヴァンニは鎮まらず、アナベラに気持ちを伝えてしまう。すると彼女もまた、兄を男性として愛していた。ふたりは男女として結ばれるが、幸福な時間は続かず、やがて妊娠が判明。カモフラージュのために、アナベラはかねてから求婚されていた貴族のソランゾ(谷原章介)のもとに嫁ぐが、ソランゾは彼女の不義を見抜き、怒り狂う。そして、お腹の子供の父親が妻の実の兄であることを探り当てるのだが……。
 ≪ここまで≫

 ジョン・フォード(英語Wikipedia)はシェイクスピアと同時代の劇作家だそうです。ロマンティックなセリフがいっぱいで、特に愛の告白などは「こんなこと言われたら絶対オチるねっ!」と断言できる口説きテク(笑)。耳に届く言葉をじっくりと噛み締めて味わいたいなと思いました。でも早口で通り過ぎていってしまうことがほとんどでしたね~、残念。

 舞台に高くそびえる壁には、人が通れる高さの窓がたくさん並んでいます。扉で開閉されるその窓全てが役者さんの出入り口になっており、時おりカーテンが出てきて風になびきます。白く透けたカーテンに照明が斜め上から当たるのがとてもきれいで、初めてその光景を見た時には「わぁっ!」と小さな歓声を上げてしまいました。

 この作品の舞台は中世のイタリアで、キリスト教が支配する世界なんですね。そこで近親相姦&不義密通・・・兄ジョヴァンニと妹アナベラはとんでもない大罪を犯しているわけです。とはいえ主役のお二人がず~っとナーバスな状態だったのは、観ていて疲れちゃいました。緩むところは緩んでもいいんじゃないかなと思います。

 谷原章介さんがとにかく超かっこ良くって、もー観てるだけで幸せ!甘い、甘~い、甘すぎのマスクにあの鼻筋!床に寝てる時の横顔なんてもー、鼻血出るかと思ったよっ(嘘)。背も高いので小柄な深津さんとの抱擁シーンがすっごく絵になっていて、うっとり♪

 ここからネタバレします。

 妻アナベラの妊娠を知った夫ソランゾは、彼女を妊娠させた義兄ジョヴァンニに復讐を誓います。罠だと知りながらソランゾの屋敷にやってきたジョヴァンニは、軟禁状態のアナベラに会って・・・。
 いったいどういう結末になるのかな~と気楽に観ていたのですが(なるべくリラックスするよう心がけていました)、なんと兄が妹を刺殺してしまいました!こりゃびっくり!さらに兄は妹の心臓を剣に突き刺して、広間に集まった客人たちに見せびらかしながら、ひと口食べちゃう・・・!そして照明で真っ赤にそまった舞台で、兄はどんどこ無差別に人を刺し殺していきます・・・血まみれの地獄絵巻・・・(汗)。

 兄妹で深く愛し合うのは仕方が無いことだと思いました。不幸ですけど・・・。でも夫ソランゾをあざむいたまま愛人関係を続けていたのは、いけないことだよな~・・・。どうしようもなかったとはいえ、誰かを傷つけていたことには違いないですし。・・・あら、私、普通??

 深津絵里さん。白くて細くってきれ~。でも演技は全般的に堅い印象。
 三上博史さん。『ヘドウィグ・・・』で三上さんにはゾッコンの私ですが、今回は一本調子気味で残念。ハッピーなところは本当にハッピーになって欲しいな~と思いました。
 高橋洋さんはおバカのお坊ちゃん・バーゲット役で、完全に道化に徹してらっしゃったのですが、これまた緊張が張り詰めたままのようで、心からは笑えなかったですね。それでも笑顔がとっても可愛かったです。

 他に良かったな~と思った役者さんはソランゾ(谷原章介)の忠実な部下役の石田太郎さん、アナベラの乳母役の梅沢昌代さん、ソランゾにもて遊ばれた未亡人ヒポリタ役の立石凉子さん、変装して復讐を果たすヒポリタの夫役のたかお鷹さん。

≪東京、大阪≫
"'Tis Pity She's a Whore "(1633) by John Ford
出演=三上博史/深津絵里/谷原章介/石田太郎/立石凉子/梅沢昌代/高橋洋/月影瞳/戸井田稔/妹尾正文/鍛治直人/たかお鷹/中丸新将/有川博/瑳川哲朗/ほか
作=ジョン・フォード 翻訳=小田島雄志 演出=蜷川幸雄 美術=中越司 照明=原田保 音響=井上正弘 衣裳=前田文子 ヘアメイク=佐藤裕子 ファイトコレオグラファー=國井正廣 振付=夏貴陽子 宣伝美術=トリプルオー 
発売4月15日(土) S¥9,000 A¥7,500 コクーンシート¥5,000 中2階立見券・¥3,500
公式=http://bunkamura.co.jp/
公演公式=http://bunkamura.co.jp/shokai/cocoon/lineup/06_aware/index.html

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Posted by shinobu at 00:20 | TrackBack

2006年07月11日

天然スパイラル『デストロイヤー花~放電金魚とそこらの人々~』07/06-10恵比寿エコー劇場

 天然スパイラルは専門学校のミュージカル科出身の女の子のみで構成された劇団です。作・演出は金房実加さん。雑誌の演劇特集に取り上げられていたのと、知人(超演劇通)からのお薦めがあったので伺いました。初見です。

 “時代物ガールズ活劇・ミュージカル風味”と申しましょうか(笑)、衣裳もしっかりダンスもしっかり、笑いもちゃっかり。エンタメ系のお芝居としてとても楽しめる作品でした。上演時間は約2時間15分。

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 ≪あらすじ≫
 南朝・北朝にニ分されて内戦状態のニッポン。その中立地帯にある遊郭“遊水楼”では、遊女たちが南北の敵味方問わずに、兵士達の心と体を癒している。そこにデストロイヤー・花(室伏ひかり)が率いる武装した女3人組が攻め込んできて、たちまち遊水楼を占拠した。彼女らは人民解放軍と名乗りながらテロリストも自称する謎のグループで、遊女たちに一切の外出および外界との連絡を禁止した。
 2週間もの軟禁状態の間に、テロリストと遊女の間には少なからぬ交流が生まれたが、花は「遊女たちに決して深入りしてはいけない」と仲間達にきつく言い渡していた。それにはある深い理由があったのだ・・・。
 ≪ここまで≫

 若い女の子がちゃんとその可愛さを武器にして、歌って、踊って、着替えて、ギャグやって・・・♪嬉しいサービスが盛りだくさんです。特にギャグが面白かったですね~。女の子が書いた脚本でこんなに笑えたのって、げんこつ団以来かしら。ギャグの鋭さではメタリック農家の葛木英さんとも似てるかも・・・?
 ストーリー展開には少々無理があるようにも思いましたが、女の視点から描かれた娼婦の可愛らしさと健気さには、未熟ながらも恋から愛へとつながっていく豊かな心の広がりも感じられました。シリアスな場面でちょこっと意図的に笑いを入れるのも粋です。

 ここからネタバレします。

 役者さんの演技の上手さにバラつきがあるのが気になって、最初の方は集中できませんでした。内容が「お薦め劇団です」と紹介される意味がわかる面白さだったために、かえって荒が目立っちゃったのかもしれません。
 でも、劇団四季のミュージカル「コーラスライン」の歌をそのまま“遊女オーディション”の場面で使った時に、私の心のつっかえが完全に取れました。も~遠慮なく大爆笑!他にもアルフィーの「星空のディスタンス」、聖闘士星矢(←音が鳴ります)の「ペガサス幻想(ファンタジー)」など、笑いの場面に選曲がばっちりなんですよね~。安全地帯の「ワインレッドの心」(←音が鳴ります)もお色気ムードにハマって良かったですね。

 遊郭というとやっぱり着物。手作り感みなぎる衣裳でしたが、女の子が着物を何度も着替えて登場してくれて嬉しかったです。最後のダンスシーンでも、ちゃんとピンク色のダンス用衣裳に替わっていましたね。そう、ダンスも上手かった~。遊女たちの感情を丁寧に表現できている振付だったし、役者さんも心で踊っていました。

 女役を演じていた人が男役(に順ずるもの)を演じたり、その逆もあって、変身ぶりが可愛らしかったです。男勝りの花役の室伏ひかりさんが、金髪・縦ロールのホスト(金房実加)に惹かれるブリッコな女客を演じたり、姉女郎の藤子(中塚未乃)を慕う葡萄子役の梨澤彗以子さんが、イケてない瓶底メガネのホスト役を演じたり(役柄、合ってるかしら??)。

 作品の個性がしっかりしていて、今後の活動にも期待したい劇団だと思いました。なので、ちょっと気になったところを下記に。
 オープニングのキャスト&スタッフ紹介の文字映像は要らないと思います。役名と役者名だけを流されても、固定客にしか意味がわからないですし、わからない人には映像のクオリティばかりが気になってしまいます。今はものすごいオープニング映像が既にありますからね(例:ナイロン100℃)。
 もう一つは、お話が終わってから出演者全員が参加する、音楽に合わせたセリフなしの一連の動き。観客に物語の余韻を楽しんでもらうのと、役柄および役者紹介を兼ねているのかもしれませんが、カーテンコールだけで充分な気がします。結末の演出が充分ドラマティックでしたから。

 「あ、あの役者さん、ステキ」と思ったら、全員が客演さんだったのは残念~。
 甘城美典さん(劇団BLUES TAXI)。愛する兵士が死んだと思い込んで自害したおいらん・さなえ役。美しいわ~。ギャグもばっちりで爽快!
 千葉おもちゃさん(マリッヂブルー)。女王様プレイがお得意のハンサム系女郎・あざみ役。細くて長い首がきれい~。他の作品でも拝見したい女優さんでした。
 作・演出の金房実加さんは、出張教師おいらん・阿佐月役での流暢な関西弁が良いスパイスになっていました。ホスト役(高見沢系)も面白かったですね~。

 ※テロリストの正体⇒北朝からの無差別爆撃を受けて、女郎たちは遊郭もろとも既に死亡していたのだが、突然の死を受け入れられない彼女らは、爆撃を受ける直前の一日をずっと繰り返していたのだ。中でも特に強い心残りがあった葡萄子がデストロイヤー・花を呼び寄せた。「たった一人で生き残ってしまった姉女郎の藤子が、私たちの後を追って自害しないように、どうか見守っていて欲しい」と。花たちは浮かばれない死者の霊魂を成仏させる“送り弁天”だったのだ。

出演=室伏ひかり/中塚未乃/小此木まゆみ/竹内あすか/田中良/丹羽あおい/平島茜/金房実加/千葉おもちゃ(マリッヂブルー)/甘城美典(劇団BLUES TAXI)/柴原麻里子(ちょっかい王)/梨澤慧以子/田山ゆき/中秋美幸(渡辺センター)/武田佑子
作・演出=金房実加 舞台監督=藤本志穂(うなぎ計画) 音響=鈴木宏(sound craft LIVE DESIGN) 照明=奥野友康(株)CAT スーパーシャドー=遠藤尚 サイバー技師=山口久隆 宣伝美術=木村茜 振り付け=渡邊夏樹 イラスト・チラシデザイン=町田レトロ 衣装=梅谷麻耶 制作=笹浦暢大(うなぎ計画)/加藤浩之(シアターパレス) 協力=(株)オフィスPSC 重留定治/広川由季
6/10よりチケット予約開始 全席指定 前売り3,000円・当日3,300円
公式=http://ten-spa.chu.jp/

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Posted by shinobu at 00:39 | TrackBack

2006年07月10日

映画「単騎、千里を走る。」

 高倉健さん主演のチャン・イーモウ監督作品です。⇒公式サイト ⇒goo映画
 もー次から次に涙がぼろぼろ、ぼろぼろ・・・・泣き疲れました(苦笑)。

 チャン・イーモウ監督というと私はチャン・ツィイー主演の「初恋のきた道」を映画館で一人で観たんですよね(これまたボロ泣き)。最近の「LOVERS」や「HERO」は観てないんですが。

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 ケンさんど真ん中映画でした。無口な男を堪能。京劇の『千里走単騎』という作品が元になっていて、邦題も英語タイトル"Riding Alone for Thousand of Miles"も、そのまんまで渋いです。 まあベタっちゃーベタなんですけどね。でも良いものはやはり良いってことで。

 さて、勝手に5つ星評価。

  ★☆☆☆☆ お薦めできない
  ★★☆☆☆ 好みじゃないけど観てよかった
  ★★★☆☆ 面白かった
  ★★★★☆ お薦めです
  ★★★★★ 人生変わるほど感動!

 「単騎、千里を走る。」 は★★★★☆です~。

 ここからネタバレします。

 高田(高倉健)は刑務所に入っている京劇役者の息子を訪ねて、あるド田舎の村をたずねるのですが、その村の村長さんが面白かった。言いたいこと言って、その気持ちを受け入れてさえくれれば、後は何でもOK。人間ってそれでいいんだなって思いました。まず受け止めるってことを最初にやらないとね。自分がどう思うかを言う前に。
 あと、はたからどんなに不可能だと言われようとも、自分の意志をつらぬけってこと。無理強いはだめだけど。

 寺島しのぶさんはラストのあのシーンためにキャスティングされたのでしょうが、ちょっと・・・・自分だけ深刻になっていた印象。中井貴一さんが声だけの出演って贅沢。でもネタバレですよね(汗)。

出演=高倉健/寺島しのぶ/中井貴一(声の出演)/リー・ジャーミン/チュー・リン/ジャン・ウェン/ほか
監督=チャン・イーモウ 製作年度 2005年 上映時間 108分
公式=http://www.tanki-senri.com/

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Posted by shinobu at 14:36 | TrackBack

2006年07月09日

劇団俳小『ら抜きの殺意』07/07-10シアターグリーン・メインホール

 永井愛さんが1997年に第1回鶴屋南北戯曲賞、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した戯曲です。劇団俳小の公演を初めて拝見しました。
 残念ながら体調不良のため途中休憩の時に帰りました。ごめんなさい。上演時間は約2時間30分(休計10分を含む)。あらすじ等はこちらでどうぞ。

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 戯曲本(Amazon)を読んで爆笑していた私は、2002年のテアトル・エコーのファイナル公演がすっごく観たかったのですが、気づいた時には満席で(涙)見逃しちゃったんですよね。

ら抜きの殺意
ら抜きの殺意
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7. 9
永井 愛著
而立書房 (1998.2)
通常1-3週間以内に発送します。

 永井さんの戯曲は、本で読んだり永井さんのご自身が演出された公演を観る限りでは、理解しやすい言葉が並んでいるな~と思っていました。今回、永井さんが関わっていない永井戯曲の公演をはじめて拝見したんです。う~ん・・・演出は決して簡単にはいかないんですね。平易な言葉だからといってサラリとしゃべっちゃうと、笑いが成立しなくなるんだな~。
 途中までしか観てないので、感想はこのくらいで。

 ここからネタバレします。

 お芝居の舞台はウェルネス掘田という通販会社のオフィスです。今作ではわざわざウェルネス堀田のテーマソングを作られたようですね。戯曲では「七つの子(からす なぜ鳴くの~♪)」の音楽に合わせて「ららら~」と歌うように書かれていますが(なにせ「ら抜き」の話ですので)、そのオリジナルの歌にちゃんと「ららら~」という歌詞が入っていました。凝ってるな~と思いました。 

出演=前田真希/大久保卓洋/片桐初美/大川原直太/今井鞠子/須藤ひろい/吉田恭子(ここまでが次世代を担う演劇人)/荒川ヒロ子/堀越健次/松永陽三/井田紀子/成田貴明/吉田篤史/徳山富夫(客演・フリー)
作=永井愛 演出=入谷俊一 美術=内山勉 照明=古宮俊昭 音楽=平岩佐和子 音響=射場重明 舞台監督=秋田和巳 制作=劇団俳小/いがりたかし 文化庁平成18年度芸術団体人材育成支援事業 主催=社団法人日本劇団協議会・次世代を担う演劇人育成公演
前売・当日とも2800円(全席自由・日時指定)
公式=http://www.haishou.co.jp/

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Posted by shinobu at 17:27 | TrackBack

2006年07月08日

サマホリ実行委員会『ホラー・ショーケース「summerholic 06 -恐怖劇場- 」』07/07-09 STスポット

 チェルフィッチュによく出演される松村翔子さんと山縣太一さん、そして中野成樹(POOL-5)+フランケンズが参加する企画なので観に行きました。
 ホラーがテーマの4本立てで、途中休憩15分を挟む2時間30分(長かった)。
 劇団 山縣家は正真正銘の家族劇団です。サイッコ~でした!演劇フリークに超お薦め(笑)。

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 ここからネタバレします。

1.中野成樹(POOL-5)+フランケンズ『ひまつぶし』
  ~原作:ソートン・ワイルダー(Thornton Wilder)『小説なればこそ』より~
  出演:村上聡一、福田毅、石橋志保、仲田真一郎、野島真理(声など) 
  誤意訳・演出:中野成樹

 小説家の夫と専業主婦の妻が暮らす家。家政婦が大やけどをしたので医者が診に来ている。そこに夫の客がやってきて・・・。

 箱馬や木材を使って、家の輪郭だけを作った美術でした。美術があったのはこのグループだけですね。音響オペレーションの卓が舞台上手奥にあります。野島真理さんがオペをしながら声の出演をしたり、野島さんの隣りに座っていた中野成樹さんがいきなり医者役で登場したり。

 見た目はあくまでもシンプル&クールで軽~いムードです。でも演技のバリエーションがとても多彩なんですよね。役柄を演じるいわゆる普通の演技と、お芝居に関係なく普段の感覚でいる演技と、演劇という(空間の多層変化のような)状態を見せる演技と・・・。それが照明、効果音、音楽などのハイセンスな演出と組み合わさって、深い演劇的楽しみを味わえました。

 最後に妻がクチパクで歌う"(I CAN'T GET NO) SATISFACTION"があまりに素敵だったので、終演後に関係者にお聞きしました。元シンバルズのヴォーカル・土岐麻子さんのアルバムから使用されたそうです。


2.劇団820製作所『izumi』(リーディング) 
  出演:佐々木覚(P.E.C.T.)、柘植奈央子、波田野淳紘 
  作・演出:波田野淳紘 照明:福島早紀

 リーディング(朗読)って難しいですよね。私は演出が面白いかどうか以前に、朗読がうまくできてないと楽しめないんですよね・・・。残念ながら集中できませんでした。

 休憩15分

3.劇団 山縣家『ホームビデオ』
  出演:やまがたひろとも、山縣恵子、山縣太一 
  作:やまがたひろとも 演出:劇団山縣家 音響=山縣耕太(山縣太一さんの双子の弟)

 劇団名のとおり山縣さんご一家による作品です。お父様が作・演出で、ご家族三人が実演される恐怖体験は、全て実話だそうです。この状況だけでも面白いんですが、体験談の内容も、演技も演出も、何もかもが作品として面白すぎて、私は異様に盛り上がってしまいました。数年前から活動されているそうです。驚愕。存在自体が奇跡。そして作品も凄いです。今後、追いかけます!!
 
 ・母さんが自転車ごと車にはさまれる。
 ・四年生の時に「宇宙は(万物は)まわってる」という事実に気づき陰鬱になった。克服に1年かかった。
 ・山縣家、波にさらわれる。
 ・カメ捕獲作戦
 など。


4.ユルガリ『ユルガリサバス』
  構成・演出=加納由紀子、松村翔子
  出演=加納由紀子、松村翔子、ボブ

 女の子二人による脱力系パフォーマンスでした。
 ・みんな死ねばいいけど
 ・みちばたでウンコする!
 ・かわいいものだけ欲しいわ。

 赤いつなぎを着た二人によるオリジナル・ラップの歌は面白かったです。
 「私、いま、可愛い演技してま~す♪」っていう意識がわかってしまうと冷めちゃうんだよな・・・。音楽が基点になっているようでしたが、すべての観客が出演者と同様に音楽に共鳴するのは、非常に難しいと思います。
 黒いストラップレス・ブラ&パンティーに灰色のスリップは反則(=大歓迎)だ!


参加団体=中野成樹(POOL-5)+フランケンズ/劇団山縣家/劇団820製作所/ユルガリ
・中野成樹(POOL-5)+フランケンズ『ひまつぶし』~原作:ワイルダー『小説なればこそ』より~ 出演予定:フランケンズ(村上聡一、福田毅、仲田真一郎、野島真理、石橋志保) 誤意訳・演出:中野成樹 
・劇団 山縣家『ホームビデオ』出演:やまがたひろとも、山縣恵子、山縣太一 作:やまがたひろとも 演出:劇団山縣家 音響=山縣耕太
・劇団820製作所『izumi』(リーディング) 出演:佐々木覚(P.E.C.T.)、柘植奈央子、波田野淳紘 作・演出:波田野淳紘 照明:福島早紀
・ユルガリ『ユルガリサバス』作・出演:ユルガリ(加納由紀子、松村翔子)
舞台監督=玉置玲央 照明=福島早紀子 音響=山縣耕太/波田野淳紘/松村翔子 記録=中泉さとこ 宣伝美術=松村翔子 主催・制作=サマホリ実行委員会(松村翔子/波田野淳紘) 共催・制作協力=STスポット STスポット提携公演
前売¥2,500/当日¥2,800/学生¥2,200 自由席・整理番号あり。学生は要予約&学生証
公式=http://samaholi.yulgali.oops.jp/

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Posted by shinobu at 20:56 | TrackBack

2006年07月07日

メルマガ号外 『東京原子核クラブ』

 俳優座劇場プロデュース『東京原子核クラブ』
 07/06-16俳優座劇場
 ☆1997年読売文学賞受賞作品
  作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子/豪華出演者陣
 ※公演詳細はこちら

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 “しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.28  2006.07.07  971部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪


★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  俳優座劇場プロデュース『東京原子核クラブ』
  07/06-16俳優座劇場
  ☆1997年読売文学賞受賞作品
   作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子/豪華出演者陣
    http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/pro72.html
   1999年のパルコ劇場公演↓がとっても面白かったです。
    http://210.235.25.144/parco-play/FMPro?-DB=parco-play.fp5&-Format=detailpage.html&serial=1051&-Find

 ◎観劇後のコメント◎
  
  舞台は昭和7年の東京。下宿屋「平和館」には
  理化学研究所に勤める物理学者、野球に打ち込む東大生、
  ばくち好きのピアノ弾き、新劇に没頭する青年らが暮らしており
  それぞれの青春を謳歌していた。
  しかし日本は米英との戦争へと着実に進んでおり、
  軍部は科学者らに原子力爆弾を製造するよう急がせるのだが・・・。

  柔らかくて、暖かくて、真剣で、のびのびと息づいている舞台でした。
  劇場内で行われる行為(演技、照明、音響など)のすべてが、  
  この数時間の物語のために最高のパフォーマンスを発揮していました。

  こういうお芝居では、音楽が流れる暗転中に
  じわりと涙がこみ上げてくるんです。
  プロフェッショナルの優しさに包まれた、至福の暗闇でした。

  笑えて、泣けて、考えられます。
  お友達同士でも、デートでも、親御さんとでもOK♪
  誰にでも自信を持ってお薦めできるお芝居です。

  ※上演時間は約2時間50分(途中15分の休憩を含む)


 【チケット情報】
   一般:5600円
   グリーンチケット:2800円(要学生証提示)

   ※グリーンチケットは劇場のみ取扱い。
   ※7/7(金)夜公演のハーフチケットは完売です。

 【予約・お問い合わせ】

   俳優座劇場 TEL 03-3470-2880(11:00~19:00)
    http://www.haiyuzagekijou.co.jp/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆ 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎4ヶ月ぶりのメルマガ号外です!嬉しい!!

 ◎今年の秋、ポスト・パフォーマンス・トークに出演します。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0706031100.html
  初めてなんですよ~・・・今から緊張しちゃう(早すぎ)。


 ◎訂正(メルマガ2006年7月号)
  【今月のお薦め10本+α】中の下記公演について。
  ☆劇団昴 ザ・サード・ステージ『猫の恋、昴は天にのぼりつめ』
   07/21-08/03三百人劇場
  演出=黒岩亮(文学座)となっておりましたが、正しくは
  演出=黒岩亮(青年座)です。
  お詫びして訂正いたします。


 ◎fringe主催・地域の制作者のための創造啓発ツアー『PmP2006』に
  講師として参加しました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0612122554.html


 ◎2005年11月にセミナーにゲスト出演いたしました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1107002836.html
  セミナー開催を希望される方は、是非ひとこと↓お寄せください!
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  「これは面白いよ!」というお薦め邦画情報モトム!
  お問い合わせフォーム↓
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
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 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


 ◎メルマガについてのご感想をお寄せください!
  ご感想は匿名で転用させていただくことがあります。
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 ◆ 【このメルマガについての注意事項(毎号同じ内容です)】
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 今回の配信は“号外”です。
 毎月1日発行のメルマガで、その月のお薦め舞台10本をご紹介します。
 バックナンバーは全て公開中!
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 ◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
 ◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
  間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
 ◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。

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Posted by shinobu at 00:54 | TrackBack

2006年07月06日

ポツドール『女のみち』07/05-10THEATER/TOPS

 ポツドール初の特別企画公演は、AV監督(「ペヤングマキ」名義で活動)の溝口真希子さんの作・演出です。溝口さんはポツドール旗揚げ時から役者・スタッフとして参加されていたそうです。

 めっちゃくちゃ面白かったです!超~笑った!!

 前売りは完売です。当日券(3300円)の詳細は不明。昨日はキャンセル待ちが出ていました。
 お問い合わせ⇒ポツドール 080-5487-3866

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 舞台はAV女優の待合室。撮影したり、準備待ちしたり。その間に繰り広げられるイマドキの若い女の闘い。細部への徹底したこだわりに感嘆のため息をついてしまいそうになる、質の高い群像喜劇でした。
 AV撮影の現場が描かれますので、私としてはR18ぐらいが適当じゃないかと思います(笑)。

 こういうお芝居でここまで笑う私って・・・どうよっ!? っていう自分ツッコミもしつつ、でも遠慮なく爆笑させていただきました。役者さんの自然な演技も心地よいです。衣裳も素晴らしい。

 ここからネタバレします。

 おつぼね様的ベテランのリカコ(安藤玉恵)、マゾかよ!?っつーほどお人よしのマリモ(佐山和泉)、可愛いコギャル系・嘘つきのナッチ(岩本えり)、超ぶりっこで売れっ子のカスミ(内田慈)、元レディースで男まさりのマリア(玄覺悠子)という個性の強いAV女優5人が、全くかみ合わない状態から少しずつ仲良く(?)なっていきます。
 待合室から誰かが去る度に、その人の悪口を言いはじめるんですよね(笑)。観客は覗き見をしている気分でウッハウハです。ポツドール作品ではそういう設定が多いらしいですね。

 マネージャーの中津川(米村亮太朗)が、実は彼女らのほぼ全員と寝ていたことがバレて、ちょっぴり険悪なムードになります。でもこの中津川っていうバカでダメダメな男には、どうしても憎めない可愛さがあるんです。米村さんの演技がお上手なのもあると思いますが、やっぱり女性の演出家ならではじゃないかなと思いました。女が放っておけなくなる男をよく知っている、というか。

 衣裳がすっごく良かったです。最初は皆さん、白いカッターシャツにミニのプリーツ・スカートという王道の女子高生ルックなのですが、撮影が終わったら私服に着替えます。一人一人の洋服やアクセサリーがそのキャラクターの性格をよ~く表していて、ものすごく雄弁なのです。目が皿になるほどじっくり眺めさせていただきました。

 中津川(米村亮太朗)の衣裳も私のツボでしたね。いかにもチンピラっぽい格好で登場するかと思ったら、だぶっとした折り目なしの濃紺のスーツだったんです。「うわっ、かっこいーっ!Yohji Yamamotoみたい♪」って思ったら、ほんとにYohji Yamamotoだったそうです。すごっ!高っ!カバンもルイ・ヴィトンだったしね。

 一番笑ったセリフは、カスミ(内田慈)のオナニー撮影を見ていてリカコ(安藤玉恵)が言ったひとこと。「緩急がない!」
 2歳の子供がいるシングル・マザーで、元レディースのマリア(玄覺悠子)の苗字が、安倍(漢字は失念)だったことにも爆笑。アヴェ・マリアだよっ。
 最後の最後は、ふんわりと暖かなセリフでした。リカコ(安藤玉恵)が携帯電話の向こうの相手に「愛してる」。

 客席にエレガントな永井愛さんとセクシーな小島聖さんを発見。お二人ともめちゃ笑ってらっしゃいました。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ 出演=安藤玉恵/溝口真希子/乾貴美子

 ・いつものポツドール公演との違い
 作・演出の三浦大介さんは、ほんの1cmの動きについても指定するような「神経質な(安藤さん曰く)」方で、「お稽古はとても厳しい」そうです。その点では、今回の溝口さんは厳しくはなかったとのこと。
 でも衣裳とヘアメイクについてのこだわりは尋常ではなく、ネイルの色や持ち物(携帯、かばん)等、すべてに細かい指定があったそうです。そういえばマリアの赤いネイルはガンガンに剥げかけていたし、ナッチの携帯にはくまのぷーさんのぬいぐるみが付いていましたね。

 ゲストの乾貴美子さんがほとんど進行をされていましたが(笑)、楽しいトークでした。

出演=安藤玉恵/岩本えり/内田慈/玄覺悠子/佐山和泉(東京デスロック)/米村亮太朗/富田恭史(jorro)/鷲尾英彰
脚本・演出=溝口真希子 照明=伊藤孝(ART CORE design) 音響=中村嘉宏(atSound) 舞台監督=清沢伸也 舞台美術=田中敏恵 映像・宣伝美術=冨田中理(Selfimege Produkts) 演出助手=富田恭史(jorro) 尾倉ケント(アイサツ) 小道具=大橋路代(パワープラトン)/鷲尾英彰 衣装=金子千尋 写真撮影=曳野若菜 制作=木下京子 広報=石井裕太 当日運営=山田恵理子(Y.e.P) 制作助手=安田裕美(タカハ劇団)/吉永紘朗(アイサツ)/青木理恵/安見和子 協力=(有)マッシュ/にしすがも創造舎 企画・製作=ポツドール
アフタートーク=7/5(水)乾貴美子(タレント) 6(木)廣木隆一(映画監督) 7(金)バクシーシ山下(AV監督)
映画『はつこい』(三浦大輔・溝口真希子監督)同時公開。追加公演7月10日(月) 14:00
発売=5/21 前売り・予約=2800円(全席指定) 当日=3300円
公式=http://www.potudo-ru.com/

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Posted by shinobu at 11:44 | TrackBack

【お知らせ】9月3日(日)夜のポスト・パフォーマンス・トークに出演します。

 今年の秋、ポスト・パフォーマンス・トークに出演いたします。

 ☆青年団リンク・二騎の会『直線
  08/31-09/06アトリエ春風舎
  9/3(日)18:30開演の回の終演後

 青年団リンク・二騎の会は、青年団演出部に所属する宮森さつきさんと多田淳之介さんのユニットです。
 お二人に関係する作品の過去レビュー⇒

 アトリエ春風舎はとっても小さな劇場です。ぜひお早めにご予約を♪

 予約開始日:7月16日(日)
 お問い合わせ→青年団 TEL 03-3469-9107

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 【関連記事(2006/09/08追加)】
  ⇒二騎の会の紹介(このエントリーです)
  ⇒初日のレビュー
  ⇒2回目のレビュー
  ⇒ポスト・パフォーマンス・トーク

Posted by shinobu at 03:11 | TrackBack

2006年07月05日

音楽座ミュージカル『泣かないで』07/01-16東京芸術劇場 中ホール

 1994年の初演から数々の賞を受賞してきた音楽座のオリジナル・ミュージカルです。私は初見。遠藤周作さんの小説『わたしが・棄てた・女』(Amazon)が原作ですが、ストーリーはけっこう変更されているようですね。

 私は必ず泣かされる音楽座ミュージカル(過去レビュー⇒ ⇒関連記事)。今作でもどーどー泣かせてもらっちゃいました。でも、もうちょっとあか抜けてもいいんじゃないのかしら・・・。
 追加公演があります→7/13(木)13:00開演

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 ≪あらすじ≫ こちらが詳しいです(音が鳴ります)。
 昭和20年代の東京。貧乏学生の吉岡努(吉田朋弘)は、雑誌の文通コーナーで知り合った、クリーニング工場で働く森田ミツ(今津朋子)と一夜を過ごす。最初から遊び目的だった吉岡は、そのままミツのもとを去り、会社に就職して社長の姪・マリ子(中村桃花)と恋に落ちる。健気なミツは吉岡のことを想い続けるが、ハンセン病と診断されて静岡の隔離病棟に入れられてしまう。
 ≪ここまで≫

 ものすごく、悲しいお話ですよね・・・ミュージカルになっていることに、まず驚きました。
 前回同様、やっぱり前半は退屈しちゃって(というか私の好みじゃない)、後半から楽しくなった感じです。あと、私の直後の席に座った女性団体客がものすごくガサツでうるさくって、参っちゃいました(涙)。

 ここからネタバレします。

☆好きだったシーン
 ・入社したばかりの吉岡が、ストッキングの色についてマリ子に教えてもらうところ。
  ピンク、緑、黄色、紫などのカラフルな衣裳のダンサーが、意気揚々と踊るのが良かったです。

 ・ミツが竹林の中で、ハンセン病患者・たえ子(浜崎真美)と一緒に命の奇跡を知るところ。
  インストゥルメンタルの音楽とシンプルな群舞だけで見せる、奇跡。これは美しい!

☆感動したセリフ(歌詞)
 「今が 今このときが すべて」
 音楽座ミュージカルにはかならず名台詞があるんですよね。だから通ってしまう。

 銀色の四角い箱が数個と大きな階段が移動し、いろんな角度に組み合わさって転換する装置なんですけど・・・ダサイなーって思っちゃいました(すみません)。そしてダンスの振付が非常に昔風・・・。衣裳も時代錯誤を感じます。舞台設定は昭和20年代ですけど音楽にはヒップホップを使ったりしてることですし、もうちょっとファッショナブルにしてもいいんじゃないかな~。

 主役の森田ミツ役の今津朋子さんは、なんと1994年の初演でも同役です。すごいですね~。でもアニメの声優っぽい演技だなって思いました。
 ミツを“棄てる”吉岡努役の吉田朋弘さんは、今年の4月からRカンパニーに入団して、いきなりの主役抜擢だそうです。
 中村桃花さん。吉岡(吉田朋弘)と結婚する三浦マリ子役。知的でお上品なお嬢様役がぴったりの、清楚できれいな方。声も好きです。
 
 日本のミュージカルって、「ミュージカルらしい演技」とか「ミュージカルらしい動作」とかが決まっているように見えます。演劇との垣根がないものが観てみたいな~と思います。

≪横浜、東京、兵庫、愛知、神奈川、埼玉、茨城≫
出演=今津朋子/吉田朋弘/秋本みな子/安中淳也/浜崎真美/新木啓介/中村桃花/佐藤伸行/荒川ゆかり/磯貝麗奈/清田和美/西岡由布子/野口綾乃/久積絵夢/堀川亜矢/間地まどか/沓沢修一郎/都築孝暢/中塚皓平/楢原潤也/萩原弘雄/藤田将範/山合大輔/渡辺修也
原作=遠藤周作(『わたしが・棄てた・女』) 脚本・演出=ワームホールプロジェクト エグゼクティブプロデューサー&クリエイティブディレクター/相川レイ子 音楽=井上ヨシマサ・高田浩 振付=杏奈・畠山龍子 美術=朝倉摂 衣裳=宮本宣子 ヘアメイク=宮内宏明 照明=服部基・山口暁 音楽監督=高田浩 歌唱指導=桑原英明 音響=実吉英一 舞台監督=北條孝 製作著作=ヒューマンデザイン 主催=ヒューマンデザイン/TBSラジオ/兵庫県・兵庫県立芸術文化センター(兵庫公演) 共催=(財)横浜市芸術文化振興財団/(財)相模原市民文化財団(神奈川公演)
S席9,870円(Web予約9,450円)A席7,770円(Web予約7,350円)B席5,670円(Web予約5,250円)5歳未満の方の入場不可
公式=http://www.ongakuza-musical.com/

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Posted by shinobu at 14:56 | TrackBack

【つぶやき】新国立劇場演劇研修所の研修生が“ほぼ日”に登場

 ほぼ日刊イトイ新聞の「T-1 WORLD CUP」に、新国立劇場 演劇研修所研修生さん達の写真がいっぱい。かわい~女の子とかっこい~男の子がいるよーっ。あぁ若いってスバラシイ(笑)。

 来年度には1期生の発表公演が観られるんですよね。楽しみで仕方ない!

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Posted by shinobu at 01:25 | TrackBack

2006年07月04日

Ort-d.d U-30プロジェクト『乱と夢』05/24-28アトリエセンティオ(『夢篇』レビュー)

20060526 yume.jpg
こちらから拝借

 『乱篇』に続いて『夢篇』を拝見。これも2004年の『夢乃プレイ』の新演出です。“火星人の黒焼き”が自慢の中華風レストランを舞台にした「火星の女」(夢野久作の小説「少女地獄」の中の一編)・・・やっぱりこの脚本は傑作ですね。

 U-30は「30代以下」の意味ですが、出演者のほとんどが20代前半から半ばまでの年齢だそうです。それを考えると演技のクオリティはとても高いと思います。

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 作品の概要は初演のレビュー(『プレイ編』)をご覧ください。公演は終了していますのでネタバレします。

 『乱篇』とは打って変わって、セーラー服の少女達(いわばコギャル)のハイテンション芝居。ピンクと黄色の照明や派手な音楽が白い壁の小さな空間に満ちて、最初はちゃんちきムード全開でした。一日に2作品連続で観られたのはお得でしたね。なにしろ同じ空間でこれだけ違うんですから。

 “私”(市川梢)がストーリーテラーになってレストランに行った時のことを話します。“私”が“火星の女”をもてあそぶ校長の役も兼ねていたのが刺激的。教師の男女(岡田宗介&さとうまりこ)が後方でみだらに抱き合う、不謹慎な大人のエロスも良かったです。

 客席側から“火星の女”(住吉梨紗)がゆっくりと登場した時から、一気に凄みが増しました。じっくりと丁寧に、堂々と語られる悲しい独白にやっぱり涙が・・・。客席に背を向けて、舞台奥に向かって朗々と謡うようにセリフを言われた時には、神々しさに鳥肌が立ちました。

 う~む・・・やっぱり傑作ですよ、傑作。またぜひ新演出で再演してもらいたいです。

Ort-d.d U-30プロジェクト『乱と夢』05/24-28アトリエセンティオ(北池袋)
【乱篇】原作=江戸川乱歩『芋虫』『人でなしの恋』『防空壕』 出演=岡田宗介(Ort-d.d)/市川梢(Ort-d.d)/小田さやか/平佐喜子/綾田将一(reset-N)/杉村誠子(楽園王)
【夢篇】原作=夢野久作『少女地獄~火星の女』 出演=市川梢(Ort-d.d)/岡田宗介(Ort-d.d)/金子由菜/さとうまりこ/住吉梨紗/渡辺麻依/
構成・演出=倉迫康史 照明デザイン=木藤歩 アドバイザー=竹内陽子(乱篇衣裳)/棚川寛子(夢篇音楽)/弘光哲也(会場設営) 宣伝美術=ハコファクトリー 主催=Ort-d.d
一演目1500円/二演目2000円 前売は予約受付のみ。チケットの発行は無し。*各回定員50名(予約限定40名 当日10名)
Ort-d.d公式=http://www16.plala.or.jp/ort/
演出家ブログ=http://ortdd.blog7.fc2.com/

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Posted by shinobu at 15:06 | TrackBack

兵庫県立ピッコロ劇団『秋浜悟史追悼「喜劇 ほらんばか」/「楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき」』06/30-07/02俳優座劇場

 兵庫県立ピッコロ劇団は、その名のとおり県の劇団です。劇団員に県からお給料が支払われているんですよ、素晴らしいですね。劇団代表は別役実さん。創立12年だそうです。
 ピッコロ劇団の役者さんを観たかったのと、チラシにいろんな方の推薦文が載っていたので伺いました。
 こちらで劇場ロビーの写真が見られます(きょうのピッコロ)。

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 ■「喜劇 ほらんばか」

 東北地方のある村。春になると“ほらんばか(=ほら事語り)”になってしまう男(孫高宏)と、ある姉妹のお話。1967年紀伊國屋演劇賞受賞作。

 ほらんばか役の孫高宏さんは真に迫った演技で見ごたえがありましたが、女優さんの演技が固かったですね。もっと笑いが生まれるはずだと思うんですが、なかなか・・・。

 草をからませた白い大きな壁が舞台にそびえています。その壁に難しそうな数式がたくさん、落書きのように描かれていたのが面白かったです。

 途中休憩10分

 ■「楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき」

 「かもめ」のニーナ役を演じる現役女優Cの楽屋。亡霊になった女優Aと女優Bが鏡前でメイクをしている。そこへプロンプターの女優Dが枕を持ってやってきて・・・。

 かの有名な清水邦夫さん作の『楽屋』をやっと正式に拝見しました(こういうのは観たのです)。面白い脚本ですね~(私が今更言う必要もないのですが)。チラシに「“女優”ならば一度は口にしてみたい名台詞が散りばめられた傑作」とありますが、ほんとにその通りです。

 最後に亡霊3人で『三人姉妹』のラストの台詞を言うのがかっこ良かった~っ。亡霊なのに「生きていかなければ」ってね(笑)。

≪兵庫、東京≫
「喜劇 ほらんばか」出演=孫高宏/森万紀/杏華 作=秋浜悟史 演出=鵜山仁 
「楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき」出演=松下砂稚子/平井久美子/和田友紀/吉江麻樹 作=清水邦夫 演出=鵜山仁 
美術=加藤登美子 照明=西川佳孝 音響=Alain Nouveau 衣裳=中村洋一 舞台監督=鈴木田竜二 演出助手=原竹志 制作=田房加代 宣伝美術=眞山直則/伊藤雅典
ピッコロシアター/兵庫県立ピッコロ劇団=http://hyogo-arts.or.jp/piccolo/

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Posted by shinobu at 14:03 | TrackBack

パルコ・プロデュース『WEE THOMAS(ウィー・トーマス)』06/28-07/09パルコ劇場

 2002年度ローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作コメディ賞を受賞したマーティン・マクドナーの戯曲を長塚圭史さんが演出されます。キャストを一新しての再演で、初演を観た私はチョウソンハさん目当てで伺いました。⇒あらすじ ⇒初演レビュー ⇒初演の舞台写真など

 会場ロビーで長塚圭史さんの戯曲本『ラストショウ』が販売されており、サイン・握手会(7/8@LIBRO渋谷店)の整理券が入っているとか。「本人と握手!」っていうチラシには受けました(笑)。私は『ピローマン』の戯曲本を買ってご満悦♪

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 うーん・・・やっぱり初演が面白かったのでね~・・・残念ながらパワーダウン、な印象でしたね。 全体の一体感が少なかったです。セリフを自分だけのリズムでしゃべっている人が多くて、盛り上がりが持続しないというか・・・一人一人は魅力的な方々だと思うので残念です。
 初演ではパドレイク役が北村有起哉さん、マレード役が佐藤康恵さんでしたし、簡単には超えられないですよね。キスシーン、ちゃんとやって欲しかったな~。

 照明と美術、選曲は初演よりもずっと良かったと思います。特に家の壁が透ける素材になっていて、後ろからの明かりが部屋の中まで差し込むのが効果的でとても美しかった。

 まあ、私はブレンダン役のチョウソンハさんが素晴らしかったので満足、ということにします(チョウソンハさん出演作の過去レビュー⇒)。身体と感情の両方の意味において言葉にリアリティがあるし、体のキレもあるし、舞台上で炎のように燃えて生きている呼吸が素敵。何をやっても目立ちます。
 あと、短いけれど過酷な役を演じられた今奈良孝行さんも良かったです。

原題:THE LIEUTENANT OF INISHMORE
プレビュー公演=06/06-11東京グローブ座
≪東京(東京グローブ座)、仙台、水戸、名古屋、大阪、東京(パルコ劇場)≫
出演=高岡蒼甫/岡本綾/少路勇介/チョウソンハ/今奈良孝行/富岡晃一郎/堀部圭亮/木村祐一
作=マーティン・マクドナー 訳=目黒条 演出=長塚圭史 舞台美術=二村周作 衣裳=藤居享子 照明=佐藤啓 音響=加藤温 ヘア&メーク=近藤英雄 ファインティング・コーディネート=渥美博 演出助手=菅野将機 舞台監督=高橋大輔 企画・製作=(株)パルコ
一般発売日 4月22日(土)  東京グローブ座=S席:6,300円 A席4,200円 パルコ劇場=7,500円
公式=http://www.parco-play.com/web/page/information/thomas/

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Posted by shinobu at 10:47 | TrackBack

2006年07月02日

清水宏のサタデーナイトライブ18『清水(きよみず)が舞台から飛びおりる!!!』06/30-07/03ザ・スズナリ

 “やる気マンマン男”こと清水宏さん のワンマン・ライブ、やっとこさ初見です。
 すごかった・・・・あんなに客席で汗だくになって笑ったのは久しぶり、てゆーか初めてだ(笑)!「何も考えずに笑える」って偉大だなと思いました。たぶん私、痩せたと思う(笑)。

 明日で千秋楽です。とにかく笑いたい人、ぜひ。絶対に笑えます。

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 清水宏さんが舞台上にたった一人。これでもか!という暑苦しさで繰り出すギャグ、コント、ネタ。

 ここからネタバレします。

 下記、私が憶えている限りの内容です(順番は曖昧。ネタのラインナップも参照しつつ)。

<オープニング>
 「スーパーノリオの移籍会見」
 ほやほやの時事ネタがいっぱい。最初っから心をわしづかみにされました。

<武勇 伝(本物)>
 「ゴルフに挑戦!」
 参りました・・・・・(苦笑)。完全降伏です。後で映像を流すしたたかさ。マゾだ。
 ゴルフ愛好家が見ても抱腹絶倒・苦笑炸裂ですね。

<シンバル漫談>
 清水さんのマネージャーの話。辞めちゃったそうですが。

<朗読喫茶清水>
 井伏鱒二「山椒魚」、リリー・フランキー「東京タワー」など。
 清水さんの事務所の後輩ピン芸人の若者2人と一緒にがんばってらっしゃいましたけど、大変そうでしたね。

<おなじみ! 映画の予告編>
 「戦国しぶガキ隊」寿司食いねー!
 「名古屋版007」みゃー!
 「ヒップホップ一休さん」ファッキン・タイガー・メーン!

 映画の予告編がものすごく面白かったです。特に「一休さん」では流暢な英語(スラング)がたまんなく快感でした。

 スクリーンにエンドロールが流れ始めたので終わりかなと思ったら、終わらなかった(笑)。そこからはエンジ色のジャージ上下に着替えた清水さんが繰り出す、(おそらく)アドリブ・ネタ大会。「おらおらーっ!」って(笑)。
 凄いなーって思ったんですけど・・・。たぶん毎回お馴染みなのでしょうけど・・・。これがなかったら、私はゴルフ好きのサラリーマンに「絶対観に行って!!」っていうお薦めメールを流してたんですよね~。やっぱり最後の最後に“演劇人”ならではの空間になってしまった、というか(笑)。私は好きですけど万人受けは難しいかなと思いました。まあ万人受けなんて最初から狙ってないのでしょうけど(笑)。

出演=清水宏/しゃばぞう/アゲツマ 
作・演出=清水宏/倉増啓 舞台監督=植木英人 照明デザイン=五十嵐正夫/金子佳裕(シアター・ブレーン) 音響=内藤勝博(エスイーシステム) 衣裳=木村猛志(衣匠也) 映像作成=仲井陽(ケシュ#203) 記録=仲井陽/田中希代子(ケシュ#203) 宣伝美術=福岡美咲(PEPPERS)/清水宏 制作助手=岡野節子 制作=丸川雅也×TWIN BEAT/石井久美子 主催=石井光三オフィス
全席指定/前売¥3,000 当日¥3,200 2006.5.21(日)発売
公式=http://www.d9.dion.ne.jp/~shimi-h/

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Posted by shinobu at 22:01 | TrackBack

新国立劇場演劇『夢の痂(ゆめのかさぶた)』06/28-07/23新国立劇場 小劇場

 井上ひさしさんの東京裁判三部作の最終作です(⇒第一作第二作)。メルマガ号外は考えた末、出すのを止めました。でも、今この作品が日本の国立の劇場で上演されているという事実だけでも、凄い価値のあることだと確信しています。

 前売り券は完売ですが当日券(Z席)はあります。私が観た日は開演直前でもまだ残席がありました。7月下旬まで上演されていますので、ぜひぜひ観に行ってください。上演時間は2時間10分(休憩なし)です。

 今後、新国立劇場のレパートリーとして上演し続けることを最初から想定して作られた作品です。だから出演者が同じメンバーなんですね(1名入れ替わりましたが)。いつか1日に3本連続で観られる日が来るでしょう。そうやって世代、時代を超えて残していくべき三部作です。歴史の目撃者になってください。

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 ちょっと体調不良が続いておりまして、レビューのアップが遅れ気味です。ごめんなさい。
 レビューをアップしました(2006/07/03)。

 ≪あらすじ≫ パンフレットよりそのまま引用。
 昭和20年8月28日、熱海屏風ヶ浦の断崖からひとりの男が投身自殺した。名は三宅徳次(角野卓造)。陸軍大佐、大本営参謀。「戦争責任は、作戦立案した我等にあり」との遺書を大連にる娘・友子(藤谷美紀)宛に認めたのだが、彼の遺体はいつまでもあがらなかった。
 昭和22年7月中旬。東北のある町、佐藤織物の別邸。
 明治時代、先代が蚕種紙で巨万の富を築いた佐藤織物の当主・作兵衛(犬塚弘)は戦後の混乱期の今、多くの問題を抱えている。農地改革、未曾有のインフレ、組合運動の先鋭化などの大問題のほか、しっかり者だが国語教師の長女・絹子(三田和代)は行かず後家。次女・繭子(熊谷真実)は、東京で愛人の三流画家に貢ぐばかりか、画家仲間の金稼ぎのために額縁ヌードショーに出演する始末。屏風美術館の開設だけが生きがいの作兵衛。その仕事を今は、上野の古美術商の兄のもとで働いている徳次が手伝っている。その父を大連から命からがら引き揚げてきた友子が訪ねて来た。
 そんな佐藤家に、隣町で実家の印刷所が発行している地方新聞の主筆をしている尾形明(高橋克実)が絹子の見合い相手としてやって来る。さらに繭子の貢ぐ三流画家のこれまた愛人でヌードモデルの河野高子(キムラ緑子)が東京から闖入するわ、工場主任の熱血漢・五十嵐武夫(福本伸一)が組合を結成すると告げに来るわで、大混乱。そこへ佐藤家の小作人の次男坊ながら、ごく最近地元の警察署長に成り上がった菊地次郎(石田圭祐)が、大ニュースをもって来た。東京の市ヶ谷法廷で東京裁判が行われている一方で、21年2月から始まっている天皇の行幸がこの8月には東北地方を巡幸されることが決定、中旬にはこの町をお訪ねになり、状況によっては佐藤家にお泊りになるのだ、という。青森・八戸のお泊り先はにしん御殿とのこと。おかいこ御殿の佐藤家にお泊りになってもおかしくない。天皇が本当にご宿泊になるとしたら……。ついこの前まで現人神にして、大元帥閣下だった天皇。戦後人間宣言をし、今年5月3日に施行された日本国憲法では象徴とかいうものになられた天皇。いったいそんな天皇をどうお迎えして、どうすればよいのか……。
 ≪ここまで≫

 井上戯曲お馴染みの笑いいっぱい、涙いっぱいの音楽劇です。でもこのシリーズは栗山民也さんの演出で、こまつ座作品よりはシャープな印象。全編暖かくほがらかに、というわけではなく、時には観客にぐさりと刃が向かうこともあります。
 それでもやっぱりオープニングの歌の時点で、私はホロリ・・・。体中から溢れ出て、舞台からこぼれ落ちるほどの愛情をもって、観客にまっすぐ向かってきてくれる役者さんたち。「あぁ、またこの人たちに会えた!ありがとう!!」と嬉しくなっちゃうのです。

 登場人物があからさまに政治的な、今の時代でさえタブーだと言っても過言でない発言をします(私はタブーである状態を良いとは思っていません)。その部分だけを取り上げると、政治的意見ばかりが目立ってしまっても仕方ない作品です。あまりの爆弾発言であるゆえに、私たち観客はハっと驚かされ、恐れさえも感じるほどの衝撃を受けます。そして、私たちは考えざるを得なくなるのです。「なぜ?」「どうして?」そして「これから、どうすれば?」と。
 作品同様、観客は自由です。自分自身に響くところを好きなように心の中に入れて、考える糧にすれば良いと思います。私は観劇後に、一緒に観に行った母親と「謝る」ということについて一時間以上話をしました。

 できるだけ多くの人に観てもらいたいと思ったのですが、メルマガ号外は控えました。パンフレットの挟まれたリーフレットを読む限りでは、やはり今回も遅筆堂先生、健在だったようです(苦笑)。たしかに中盤に少し眠くなりました。『兄おとうと』のようにいつか加筆されれば、肉付きの良い、バランスの取れた作品になるように思います。個人的には、2時間30~40分(途中10分休憩あり)ぐらいがいいな~。

 ここからネタバレします。

 女学校の国語教師の絹子(三田和代)が文法から日本人の性質を説くのが非常に面白いです。日本語は自立語に“てにをは”を付けるだけで主語になるんですよね(「私は」「机は」「運動は」等)。でも日本語の日常会話では主語をあまり使いません(「暑いですね!」「これ、どう思う?」「そうだよね~」「好きです」「ムカつく」「一緒に映画を見に行きませんか?」など)。だから「日本語の主語は“状況”だ」ということに心底納得でした。“状況”は作中にたびたび登場する“屏風”でもあります。“屏風”は「これから国民が目指すべきは○○○○だ」の○○○○部分であり、それは“本土決戦”にも“民主主義”にも、簡単に入れ替えられるのです。
 最後に歌われた歌詞を下記に。言葉は正確ではありません。
 「彼らが幸せになれるかどうか それは主語が“私”かどうかにかかっている」

 天皇がお泊りになる際の準備として、佐藤家の人たちは念入りに予行演習を行います。御前会議などで実際に天皇に会ったことのある徳次(角野卓造)が天皇の役を演じるのですが、あまりに真剣になりすぎて徐々にエスカレートしていき、まるで自分が本物の天皇であるかのごとく振るまいはじめます。
 最大の見所は、天皇の役を演じる徳次(角野卓造)に絹子(三田和代)が懇願するシーンです。
 「お国のために、天子様のためにと死んでいった国民に、ひとことすまなかったとおっしゃってはいただけないでしょうか」(セリフは正確ではありません。私が受け取った意味を書きました。)
 芝居の中の“予行演習”の中での出来事です。この後どうなるかは、ここに書いても誤解を生む可能性があるので、観てのお楽しみとさせてください。

 「禁断の快楽・読書」という言葉をどこかで見つけた時、なんてロマンティックなんだろう!と思いました。本の中ではどんなに差別用語をしゃべっても、不倫をしても、殺人をしても、罪には問われません。私たちは実社会でできないことを読書をとおして自由に疑似体験できるのです。
 お芝居もまた同じことなんですよね。目の前の登場人物の人生が私たちの人生の予行演習だと思えば、タブーだって犯罪だって犯せるし、それに対する反応も得ることができます。
 今の世の中、思ったことをそのまま話すのを躊躇することが多くなっている気がします。ポロっと飛び出した一言が非難の対象になったり、謝罪するかどうかが賠償金額を左右するとか・・・心の問題が物質的な問題に直結しちゃうんですね。
 このお芝居を観れば、いつもいつも新聞を賑わせている「謝罪」という言葉について、その行動の意味と効果を知ることが出来ると思います。私は描かれた「謝罪」のおかげで長らく胸につっかえていたもやもやが薄くなり、私自身の人生については「簡単に謝ることを控えたい」と考えるようになりました。

シリーズ「われわれは、どこへいくのか」(4)
出演=角野卓造/高橋克実/福本伸一/石田圭祐/犬塚弘/三田和代/藤谷美紀/熊谷真実/キムラ緑子
作=井上ひさし 演出=栗山民也 音楽=宇野誠一郎 編曲=久米大作 美術=石井強司 照明=服部基 音響=山本浩一 衣裳=前田文子 ヘアメイク=佐藤裕子 ステージング=夏貴陽子 歌唱指導=満田恵子 演出助手=北則昭 舞台監督=増田裕幸
発売:5月13日(土)10:00~ A席5,250円 B席3,150円 Z席=1,500円/当日学生券=50%割引
公式=http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000104.html

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 21:12 | TrackBack

2006年07月01日

メルマガ 2006年07月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2006年7月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 26     2006.7.1  969部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎とうとう7月。夏休みの予定もそろそろ立てたいですよね。
  私はTOKYOSCAPE( http://www.tokyoscape.org/ )にかこつけて、
  京都に行こうと企て中ですっ。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

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     http://blog.mag2.com/m/log/0000134861


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→子供のためのシェイクスピアカンパニー『リチャード三世』
     07/13-18東京グローブ座
    http://homepage1.nifty.com/j-ishikawa/c-ro.html

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→世田谷パブリックシアター企画・制作
       『アンデルセン・プロジェクト』
       06/23-07/08世田谷パブリックシアター
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0629002612.html

 ◆3【お薦め芝居の前売情報1 野村萬斎 構成・演出・出演『敦』】

   ◎野村萬斎さんが数々の賞を受賞した『敦』が、早くも再演!
    http://setag879.rsjp.net/sept/jouhou/06-2-4-24.html

 ◆4【お薦め芝居の前売情報2 青木豪 作・演出『獏のゆりかご』】

   ◎シス・カンパニーが初のオリジナル作品に若手作家を大抜擢!
    http://www.siscompany.com/03produce/15baku/index.htm

 ◆5【2006年夏。東京6劇団、京都へ TOKYOSCAPE in 京都】

   ◎東京の6劇団が2週間にわたって京都で同時多発公演!
    http://www.tokyoscape.org/

 ◆6【編集後記】

   ◎6月は病気がちでした・・・(涙)。
   ◎7月1日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。

 ◆7【このメルマガについての注意事項(少々変更しました)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

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 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・コメント・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


1.音楽座ミュージカル『泣かないで』
  07/01-16東京芸術劇場 中ホール
  ≪横浜、東京、兵庫、愛知、神奈川、埼玉、茨城≫
  ☆原作=遠藤周作(『わたしが・棄てた・女』)
   S席9,870円(Web予約9,450円)A席7,770円(Web予約7,350円)
   B席5,670円(Web予約5,250円)5歳未満の方の入場不可
   ※追加公演決定→7/13(木)13:00開演
    http://www.ongakuza-musical.com/
   読売演劇大賞優秀作品賞(2回)など、
   多くの賞を受賞したミュージカルの再演です。
   記事↓「復活!音楽座ミュージカルの魅力(シアターガイドより)」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0511103939.html


★2.俳優座劇場プロデュース『東京原子核クラブ』
  07/06-16俳優座劇場
  ☆1997年読売文学賞受賞作品
   作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子/豪華出演者陣
   一般5,600円/ハーフチケット2,800円
   グリーンチケット(要学生証提示)2,800円
   ※グリーンチケットは劇場のみ取扱い
    http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/pro72.html
   1999年のパルコ劇場公演↓がとっても面白かったです。
    http://210.235.25.144/parco-play/FMPro?-DB=parco-play.fp5&-Format=detailpage.html&serial=1051&-Find


3.Bunkamura『あわれ彼女は娼婦』
  07/06-30シアターコクーン
  ☆出演=三上博史/深津絵里/谷原章介/ほか
   作=ジョン・フォード 翻訳=小田島雄志 演出=蜷川幸雄
   S¥9,000 A¥7,500 コクーンシート¥5,000 中2階立見券¥3,500
    http://www.bunkamura.co.jp/
   蜷川幸雄さんと三上博史さんが初めて組まれます。


★4.子供のためのシェイクスピアカンパニー『リチャード三世』
  07/13-18東京グローブ座
  ≪東京/北九州/倉敷/鳥取/岐阜/三重/愛知/埼玉/茨城/
   松本/新潟≫≪パナソニック・ツアー→東京/大阪/長野/滋賀≫
  ☆原作=ウィリアム・シェイクスピア 脚本・演出=山崎清介
   S席4,800円(1・2階) A席4,000円(2階脇・3階前列)
   B席3,500円(3階後列)
   B席は当日のみ取扱 子供3,000円(中学生以下・各席同料金)
   ※追加公演→7/15(土)18:00開演 終演後にトークあり。
    http://homepage1.nifty.com/j-ishikawa/c-ro.html

    ●お薦めポイント●

    夏休みのお楽しみ!子供のための“大人の”シェイクスピア。
    子供だけじゃなくて、大人も楽しまなきゃ損です!!
    恋人同士でも、ご家族でも大丈夫♪
    前作のレビュー↓に過去のレビューをリンクしています。
     http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0319004207.html


5.世田谷パブリックシアター・プロデュース
  こどもの劇場2006『雪の女王』
  07/15-19世田谷パブリックシアター(7/18, 19は貸切)
  ≪岩手、東京、福島≫
  ☆作=ハンス・クリスチャン・アンデルセン
   脚本・演出=テレーサ・ルドヴィコ
   おとな4,000円/子ども2,000円 TSSS(学生会員割引)2,000円
   子どもは4歳以上中学生以下/会員割引などあり
    http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/06-2-4-17.html
   シアタートラムから世田谷パブリックシアターへ規模拡大!
   初演でメルマガ号外↓を発行しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0821005025.html


6.椿組06年夏・花園神社野外劇『GS近松商店』
  07/13-23花園神社境内野外ステージ
  ☆出演=馬渕英俚可/岡田義徳/山本亨/各務立基/ほか
   作・演出=鄭義信
   指定席=前売4.500円(毎ステージ・限定50席)
   自由席=前売4.000円 当日4.300円(日時指定・整理番号付き自由席)
    http://homepage2.nifty.com/tubakigumi/06natu.html
   毎年恒例・椿組の花園神社での野外公演。豪華キャストです。


7.パルコ・リコモーション『開放弦 KAIHO-GEN』
  07/14-30パルコ劇場
  ≪東京、愛知、大阪、広島、福岡、新潟、仙台≫
  ☆出演=大倉孝二/水野美紀/京野ことみ/丸山智己/
      伊藤正之/犬山イヌコ/河原雅彦
   作=倉持裕 演出=G2 前売り・当日とも8,000円
    http://www.parco-play.com/web/page/information/kaihogen/
    http://eee.eplus.co.jp/theatrix/special/kaihougen.html
   倉持裕さんの脚本をG2さんが演出されるのも数回目。豪華キャスト。


8.ク・ナウカ『トリスタンとイゾルデ』
  07/24-30東京国立博物館 庭園 特設舞台(野外公演)
  ☆出演=美加理/阿部一徳/ほか
   作=リヒャルト・ワーグナー 台本・演出=宮城聰
   一般6,000円 ユースチケット2,500円
   整理番号付自由席(一部を除く)/東京国立博物館平常展観覧券つき
    http://www.kunauka.or.jp/
   上野の博物館でのク・ナウカ公演もお馴染みになってきました。
   青山円形劇場(2001年)での同作↓も面白かったです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/1016154600.html


★9.こどもの城/ネルケプランニング・プロデュース
  『南国プールの熱い砂』
  07/26-08/06青山円形劇場
  ☆出演=渋谷琴乃/小橋めぐみ/伊達暁(阿佐ヶ谷スパイダース)/
   笹峯あい/小手伸也(innerchild)/宮下今日子(サードステージ)/他
   作・演出・出演=桑原裕子
   前売・当日共4,500円
    http://www.nelke.co.jp/stage/pool.html
   豪華キャストになって再び青山円形劇場に戻ってきてくれました。
   初演でメルマガ号外↓を発行しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0513121725.html


10.劇団昴 ザ・サード・ステージ『猫の恋、昴は天にのぼりつめ』
  07/21-08/03三百人劇場
  ☆作=畑澤聖悟(渡辺源四郎商店) 演出=黒岩亮(青年座)
   前売り・当日共=4000円 高校生以下2500円(当日学生証提示)
    http://star.ap.teacup.com/3rd_stage/
    http://www.xbb.jp/wgs/
   畑澤聖悟さんの書き下ろし新作を黒岩亮さんが演出。
   もうすぐ閉館してしまう三百人劇場にもぜひお運びいただきたいです。


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  3000円台以下の話題作・お薦め作品を5本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 


【1】シベリア少女鉄道『残酷な神が支配する』
  07/06-15吉祥寺シアター
  ≪東京、大阪≫
  ☆作・演出=土屋亮一
   前売3,200円 当日3,500円 若者割引(25歳以下限定)2,500円
    http://www.siberia.jp/
   作品全体がトリック!シベ少(しべしょう)初の大阪公演あり。


【2】劇団俳小『ら抜きの殺意』
  07/07-10シアターグリーン・メインホール
  ☆作=永井愛 演出=入谷俊一
   前売・当日とも2800円(全席自由・日時指定)
    http://www.haishou.co.jp/
   1997年に第1回鶴屋南北戯曲賞、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した
   永井愛さんの戯曲です。


【3】青年団若手自主企画vol.29『会議』
  07/13-17アトリエ春風舎
  ☆作=別役実 翻案・演出=武藤真弓
   日時指定・全席自由・整理番号付 
   予約・当日共 一般2,000円 学生1,500円(要学生証)
    http://www.seinendan.org/jpn/info/wakate060502.html
   7/16(日)19:00の回の終演後に、
   宮沢章夫(遊園地再生事業団)×松井周(青年団)のトークあり!


【4】reset-N『パンセ2006』
  07/14-19ザ・スズナリ
  ≪東京、京都≫
  ☆作・演出:夏井孝裕
   出演=町田カナ/久保田芳之/原田紀行/平原テツ/ほか
   日時指定・自由席 前売券2,800円/当日券3,200円 
   プレビュー公演・都外割引・22歳以下割引2,000円
    http://www.reset-n.org/
   初演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1121155922.html
   リーディング公演も何度か重ねて、三年越しの完全改訂。
   “都外割引”って親切ですね。ぜひご利用ください。


【5】トム・プロジェクト『ダモイ~収容所(ラーゲリ)から来た遺書~』
  07/25-30シアターΧ
  ≪鳥取、島根、岐阜、福井、山梨、福島、仙台、埼玉、東京、神奈川≫
   出演=平田満/新納敏正/荒谷清水
   原作=辺見じゅん「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
   作・演出=ふたくち つよし
   前売¥3,500 当日¥3,800 学生¥2.800 シニア¥3.000
    http://www.tomproject.com/peformance/schedule.html#damoi
   初演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0804223058.html
   実話を元にシベリア抑留の真実を描いた壮絶な物語です。


 ◎しのぶの今月の全予定(31本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
   http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.世田谷パブリックシアター企画・制作
  『アンデルセン・プロジェクト』
  06/23-07/08世田谷パブリックシアター
   http://www.parco-play.com/web/play/sept/andersen/
  ☆ロベール・ルパージュさん作・演出・主演の一人芝居。
   世界最高峰の演劇って、これのこと!
   白井晃さん主演の日本語ヴァージョンが上演中です。
   兵庫、高知、山口公演もあります。
  *レビューはこちら↓(途中です)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0629002612.html


2.ガラシ×ク・ナウカ
  『ムネモシュネの贈りもの ~「記憶」をめぐる物語~』
  06/11-18ザ・スズナリ
   http://www.kunauka.or.jp/
  ☆日本とインドネシア合同作品です。
   “あなた”を知りたいと思う“わたし”の試みが、
   純粋な愛のことばとなって、しなやかな体から溢れました。
  *レビューはこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0611234048.html
 

3.ブラジル『疚しい理由(やましいわけ)』
  06/14-18ギャラリー LE DECO 5F
   http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/
  ☆三人芝居2本立て公演の1本。大人の男女のズルい駆け引きを
   緊張感たっぷり、笑いたっぷりに見せてくださいました。
  *レビューはこちら↓(途中です)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0616171159.html


次点 【舞台│阪神淡路大震災】実行委員会『舞台|阪神淡路大震災』
   06/23-27東京芸術劇場 小ホール1
    http://tacoashi.com/
  ☆ドキュメンタリー演劇として、今後も広く上演されて欲しいです。
  *レビューはこちら↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0624165534.html
   

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  6月(観劇数は29作品)は残念ながら発行いたしませんでした。

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 ◆3 【お薦め芝居の前売情報1 野村萬斎 構成・演出・出演『敦』】
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 ◎世田谷パブリックシアター 企画制作
  『敦 ―山月記・名人伝―』
  09/01-18世田谷パブリックシアター
  ☆原作=中島敦 構成・演出=野村萬斎
   出演=野村万作/野村万之介/野村萬斎/石田幸雄/ほか
   http://setag879.rsjp.net/sept/jouhou/06-2-4-24.html
  初演のレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0906235939.html

  野村萬斎さんがその構成・演出において、
  紀伊國屋演劇賞・個人賞、朝日舞台芸術賞・舞台芸術賞を受賞されました。
  野村万作さんの演技も、筆舌に尽くしがたい素晴らしさです。

 【チケット情報】

   7月2日(日)10:00~ 一般前売開始
   ※この直前にSePT倶楽部会員と世田谷区民の先行予約先あり

   料金=S席7,000円/A席5,000円
      TSSS(学生会員割引)S席3,500円/A席2,500円
      SePT倶楽部会員割引=S席のみ6,500円
      世田谷区民割引=S席のみ6,700円

  ・お問い合わせ⇒くりっくチケットセンター 03-5432-1515
   http://setag879.rsjp.net/sept/jouhou/06-2-4-24.html

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 ◆4 【お薦め芝居の前売情報2 青木豪 作・演出『獏のゆりかご』】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎シス・カンパニー『獏のゆりかご』
  09/01-29紀伊國屋ホール
  ☆作・演出=青木豪(グリング)
   出演=杉田かおる/高橋克実/マギー/小松和重/池谷のぶえ/
      明星真由美/安田顕(TEAM NACS)/段田安則 
    http://www.siscompany.com/03produce/15baku/index.htm

  シス・カンパニーがプロデュースする初のオリジナル作品に、
  劇団グリングの青木豪さんが登場します。
   http://www.gring.info/
  青木さんは今、最も注目される若手脚本・演出家の一人です。
  2005年末のグリング公演『海賊』ではメルマガ号外を発行しました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1220165101.html
  文学座に書き下ろされた作品↓も、とても面白かったです。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0406175105.html

 【チケット情報】

   7月7日(金) 10:00~ 一般前売開始

   料金=前売り・当日とも 6,800円

  ・お問い合わせ⇒シス・カンパニー 03-5423-5906
   http://www.siscompany.com/

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 ◆5 【2006年夏。東京6劇団、京都へ TOKYOSCAPE in 京都】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎東京の6劇団が、京都市内の4つの会場で
  7月26日(水)~8月6日(日)の2週間にわたって
  同時多発上演を行います。
   TOKYOSCAPE ⇒ http://www.tokyoscape.org/

  東京でもその活躍が目覚しい劇団ばかりが揃っています。
  できれば全部観たいな~と、欲張りな京都旅行を計画中♪

 1■ユニークポイント『トリガー』
   07/26-30アトリエ劇研
    劇団の前々回公演のレビュー(2005年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0920010456.html

 2■風琴工房『紅き深爪』
   07/27-08/01人間座スタジオ
   風琴工房『子供の領分』
   08/04-06人間座スタジオ
    劇団の前回公演のレビュー(2006年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0406113902.html

 3■bird's-eye view『girl girl boy girl boy』
   07/28-30 ART COMPLEX 1928
    上演作品の過去レビュー(2004年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0419003426.html

 4■ポかリン記憶舎『煙の行方』
   07/28-30須佐命舎
    上演作品のレビュー(2004年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0720234917.html

 5■reset-N『パンセ2006』
   08/03-05ART COMPLEX 1928
    上演作品のレビュー(2003年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1121155922.html

 6■劇団桃唄309『おやすみ、おじさん』
   08/04-06アトリエ劇研
    劇団の過去公演のレビュー(2002年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/0130213914.html

 【チケット情報】

   6/17(土)より一般発売中

   前売2,800円 当日3,200円
   学生1,800円(前売・当日とも、要学生証提示)
   セット券などあり(7/16まで販売)
   未就学児童の入場不可
    http://www.tokyoscape.org/ticket/

  ・公演詳細は超~充実の公式サイトでじっくりご覧ください。
    http://www.tokyoscape.org/

  ・きれいな写真がいっぱいのグリーティングカードも送れますよ♪
    http://www.tokyoscape.org/sp/card/

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 ◆6 【編集後記】
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 ◎6月は病気がちで、お医者様にお世話になってしまいました・・・。
  やっぱり季節の変わり目って体調崩しちゃいますよね。
  もうずいぶんな大人なのにね、情けない限りです。
  皆さんもどうぞお気をつけくださいね!


 ◎毎月第一土曜日は、FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に
  レギュラー出演させていただいております。
   http://takegaki.k-free.net/
  7月1日(土)の夜に出演します。
  どうやらPod Castingが出来るようになるらしいんですが・・・。
  ちょっと怖いですね(苦笑)。


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  「これは面白いよ!」というお薦め邦画情報モトム!
  お問い合わせフォーム↓
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  6月は下記の4作品を拝見しました。
  ・「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」
   http://www.elieli.jp/top.htm
  ・「THE 有頂天ホテル」
   http://www.uchoten.com/
  ・「愛してよ」
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0619143248.html
  ・「福耳」←面白かったです!!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0622215454.html


 ◎fringe主催・地域の制作者のための創造啓発ツアー『PmP2006』に
  講師として参加しました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0612122554.html


 ◎2005年11月にセミナーにゲスト出演いたしました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1107002836.html
  セミナー開催を希望される方は、是非ひとこと↓お寄せください!
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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Posted by shinobu at 00:10 | TrackBack